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アフターピルの代わりになるものは市販で購入できる?今すぐ欲しい場合の購入方法をご紹介!

監修医師 阿部 一也
更新日:2024年05月17日

更新日:2024年05月17日

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アフターピルは緊急避妊薬の一種であり、性行為後に一定時間内に服用すれば妊娠のリスクを大幅に低減することができます。アフターピルは医師や専門クリニックで処方されますが、病院に行きたくない場合や行く時間がない場合もあるかと思います。
そのため、市販のお薬でアフターピルと同様の効果を得られるものがあるかどうか気になる方もいるでしょう。
この記事では、アフターピルと同等の効果を持つ市販のお薬があるか、代替として利用できるものがあるかを解説します。

アフターピルの代わりになる市販薬はある?

一般の薬局やドラッグストアで入手可能な商品の中で、アフターピルの代替薬となるものがあるかどうかを解説します。

アフターピルの代わりになるものは市販にはない

2023年11月現在、日本で市販されているお薬や製品で、アフターピルの代用となるものはもありません。

 

性行為前には、ピルやコンドームを使用することで避妊が可能です。

コンドームは、男性が性器に装着するタイプのコンドームが普及していますが、バリアー型の女性用コンドームも販売されており、女性が腟内に装着して精子が入ってくるのを防ぎます。ピルが体質的に受け入れられない場合、男性が避妊に協力的でない場合にお勧めです。

 

また、低用量ピルも避妊効果が高いですが、専門機関や医師からの処方が必要です。

アフターピルの市販化について

これまで厚生労働省や医師によって、アフターピルの市販化に関する議論が何度も行われてきました。

その議論の中では、アフターピルが気軽に入手できるようになると、「知識が不十分な方、なかでも若い世代の女性が悪用する可能性がある」として、市販化が保留とされてきました。

 

しかし、アフターピル市販化に関する考え方に2020年以降変化の兆しが見えてきました。

 

近年の新型コロナウイルスの流行の影響で自宅で過ごす時間が増えたことによるものか、10代からの妊娠相談が増加傾向にあります。この時代の変遷に伴い、法改正への動きが起こっています。

 

なお、現状は「緊急避妊薬に関する専門の研修を受けた薬剤師が十分な説明の上で対面で服用させることを条件に、処方箋なしに緊急避妊薬を利用できるよう検討する。」と検討段階で終わっています。

すなわち、法改正が実施されたとしても、薬剤師が常駐している薬局でしか購入はできないということです。

 

アフターピルは正しい知識に基づいて服用することが重要です。

海外における市販化状況

海外では、約90の国と地域でアフターピルを処方箋なしで購入可能です。

アフターピルの1つであるレボノルゲストレルは、アメリカ、ドイツ、フィンランド、インドなどで一般用医薬品として認可され、処方箋なしで入手可能です。

また、ウリプリスタル酢酸エステルも、ドイツ、イギリス、フィンランドでは一般医薬品に分類されています。

ただし、ドイツ、イギリス、フィンランドでは販売は薬剤師が介在することが不可欠で、イギリスでは16歳以上の年齢制限があります。したがって、自由に入手できるわけではありません。

韓国やシンガポールは、日本と同じくアフターピルの購入時には処方箋が不可欠ですが、処方箋なしで購入できる国が増加傾向にあります。このような国際的な動向を考慮すると、日本のアフターピルの入手に関する制度は進んでいないと言わざるを得ません。

 

海外の例を参考にし、日本でも薬剤師の関与や年齢確認などの制限を導入することで、将来的には処方箋なしでの入手が可能になるかもしれません。

市販化されるとどうなる?

アフターピルが市販薬として入手可能になることで、最も重要な影響の1つは「意図しない妊娠の発生を減少させる」ことです。

 

現在、アフターピルは医師の処方箋が必要であり、多くは性行為後72時間以内(24時間以内が望ましい)に服用できれば高い避妊効果が期待できます。ただし、病院への通院が難しい状況や制約がある方にとっては入手のハードルが高いものです。

 

市販薬として薬局で入手できるようになることで、意図しない妊娠の発生を減少させる期待が高まります。

 

地方の産婦人科では受診者のプライバシーが守られない場合があり、受診しづらいとお困りの方もいらっしゃいます。

 

また、病院が受け付けを行っていない期間にアフターピルが必要になり、避妊が手遅れになってしまったというケースもお聞きします。

 

市販化されることで、これらの様々な状況に対応できるようになることが期待されます。

試験的に医師の処方箋なしで販売開始(薬局)

厚生労働省は、専門家の検討会において、一定の要件を満たす薬局において、試験的に医師の処方箋が不要な状況下でアフターピルを販売可能か検証する方針を決定し、現在調査事業が行われています。

 

緊急避妊薬を調剤した経験のある薬局を中心に、原則として以下の条件を満たす全国145の薬局で販売されています。

 

・オンライン診療に基づく緊急避妊薬の調剤の研修を修了し終えた薬剤師が販売可能であること

・ 夜間及び土日祝日の対応が可能であること

・プライバシー確保が可能な販売施設(個室等)を有すること

・近隣の産婦人科医、ワンストップ支援センターとの連携体制を構築可能なこと

 

販売を試験的に実施し、将来的な市販化の可能性を検証することが目的です。

 

”意図しない妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」を医師の処方箋がなくても購入できるようにすることについて、厚生労働省は上記の一定の条件を満たす薬局で2023年11月28日から試験的に販売を行う調査研究を始めました。”

 

この検証は、日本におけるアフターピルの市販化に向けた重要な第一歩となるでしょう。

低用量ピルもアフターピルの代わりにはならない

低用量ピルは、アフターピルの代わりにはなりません。なぜなら「緊急避妊」のためのお薬ではないためです。

低用量ピルは「アフターピルの代わりになるもの」と誤解されやすいですが、その本来の目的は継続避妊です。アフターピルとは目的が異なるため、代替として使用することはできません。

アフターピル購入方法について

現在、日本では、アフターピルを入手する方法は主に2つあります。1つは、対面で医師の診察を受けて処方してもらう方法です。もう1つは、オンライン診療を通じて処方してもらう方法です。

一方で、海外の通販サイトでの購入も可能ですが、これらのサイトで販売されている通販ピルなどの薬剤のほとんどは日本で未承認であり、安全性が保証されていません。

アフターピルを購入する際は、必ず医師の診察を受けてください。

医療機関(病院)で処方してもらう

アフターピルを処方してもらう場合、通常は産婦人科、もしくは婦人科の医療機関を受診することとなります。一般的な流れは以下の通りです。

 

1.  来院

2. 問診票を記入

3. 医師の診察

4. アフターピルの処方

5. 処方箋の内容に沿って薬局で受け取る

 

病院次第で予約が必要だったり診察時間が違ったりするので、まずは近隣の産婦人科にご連絡ください。

詳しい情報については、厚生労働省がまとめている緊急避妊に関する対面診療が可能な産婦人科医療機関等の一覧を参考にしてください。

オンライン診療サービスで処方してもらう

厚生労働省が2019年7月に発表した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の改定により、オンライン診療での緊急避妊薬(アフターピル)の処方を初診からできるようになりました。但し、緊急避妊薬の診療に関しては、原則として、女性の健康に関する相談窓口等において、対面診療が可能な医療機関等に係る情報を提供することとされており、地理的要因がある場合や、女性の心理的状況に鑑みて、対面診療が困難である場合にのみ、例外的に、産婦人科医や厚生労働省が認めた研修を受けた医師がオンライン診療を行うことが可能です。

 

このような例外的な場合に該当し、アフターピルをオンライン診療で処方してもらう場合は、オンラインピル処方サービスを利用します。

アフターピルをオンラインで処方してもらうまでの一般的な流れ

オンラインサービスでアフターピルを処方してもらうまでの一般的な流れは以下の4つのステップです。

1. 予約・問診票記入・・・都合の良い日を選択してください。その後、オンラインで問診票を記入します。

2. 受診・・・所要時間は約5〜30分です。ビデオ通話を通じて診察を受けます。この際、気になることがあれば質問しましょう。

3. 決済・・・診療後、決済を完了すると処方箋が発行されます。支払方法はクレジットカードや後払い決済があります。

 

所要時間は全体で約15〜30分です。問診票をもとに診察されるため、問診票を記入する際は正確に記入しましょう。

アフターピルを使用するときの注意点

アフターピルを服用する際は、下記の点を注意し、適切に使用しましょう。

・必ず本人がアフターピルの診療を受ける

・有効時間内にアフターピルを服用する

必ず本人がアフターピルの診療を受ける

アフターピルの処方にあたって、親や友人、パートナーが代理で診療を受けることはできません。アフターピルを服用する本人が受診してください。

この規定は、オンラインサービスだけでなく、病院や薬局で購入する場合も同様です。

有効時間内にアフターピルを服用する

アフターピルは72時間または120時間の有効時間内に服用する必要があります。有効時間を過ぎると、避妊効果が大幅に下がります。

したがって、72時間以内にアフターピルを服用することが難しい場合は、120時間用のアフターピルを選択することをお勧めします。

まとめ

アフターピルの入手が以前よりも容易になりましたが、処方されたアフターピルを他人に渡したり(販売したり)、他人から受け取る(購入する)ことは違法です。

個人間での取引を避けるようにしましょう。

 

アフターピルの市販化を求める声は多くあり、専門家による議論も変わってきています。これは時代の変化に伴うものです。

 

アフターピルは望まない妊娠を防ぐ効果があり、女性にとって頼りになる存在です。また、アフターピルによる避妊は妊娠中絶よりも負担が少ないと考えられています。

将来的に日本でも処方箋なしでアフターピルが入手可能になる可能性があり、その動向に注目が集まっています。

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、アフターピルのオンライン診療が受診可能です。医師が適切なお薬を処方しますので、例外的に対面診療が困難な場合に該当する場合には、是非ご利用ください。

コメント 現在のところアフターピル以外で緊急避妊が可能なものはありません。意図しない妊娠をしないためには、日頃から低用量ピルやコンドームを適切に使用することが必要になると思います。しかし時にアフターピルが必要になる状況があると思います。海外と異なり日本ではアフターピルの市販化はまだ試験的に始まったばかりです。アフターピルを入手するためには医師の診察を受け、処方箋をもらう必要があります。対面診療では受診に抵抗が出てしまう方の場合、是非オンライン診療で医師の診察を受けることが良いと思います。自宅にいながら医師の診察を受け、アフターピルを入手することが可能で、プライバシーも守られ有用です。

監修医コメント

医師
阿部 一也

現在のところアフターピル以外で緊急避妊が可能なものはありません。意図しない妊娠をしないためには、日頃から低用量ピルやコンドームを適切に使用することが必要になると思います。しかし時にアフターピルが必要になる状況があると思います。海外と異なり日本ではアフターピルの市販化はまだ試験的に始まったばかりです。アフターピルを入手するためには医師の診察を受け、処方箋をもらう必要があります。対面診療では受診に抵抗が出てしまう方の場合、是非オンライン診療で医師の診察を受けることが良いと思います。自宅にいながら医師の診察を受け、アフターピルを入手することが可能で、プライバシーも守られ有用です。

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監修医師 阿部 一也
板橋中央総合病院 医長 専門領域は、産婦人科 経歴として、東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業、現在は板橋中央総合病院勤務 保有免許・資格は日本産科婦人科学会専門医
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