抑うつ状態で休職を考えたら|休職までの流れ・傷病手当金・休職中の過ごし方【医師監修】
「朝、起き上がるのがつらい」「会社に行こうとすると涙が出る」――そんな状態が続いているのに、休んでいいのかどうか迷っていませんか。
抑うつ状態は、本人の意思や努力だけでは改善が難しい心身の不調であり、医師の診断のもと適切に休養を取ることが回復への近道です。
本記事では、抑うつ状態で休職を考えている方に向けて、休職までの具体的な流れ、収入を支える傷病手当金の仕組み、休職中の過ごし方、復職までのプロセスを丁寧に解説します。
通院が難しい方のためのオンライン心療内科という選択肢も合わせてご紹介します。
オンライン心療内科『SoiMe(ソイミー)』
- ● 最短当日受診OK!
- ● 待ち時間0でスマホひとつでOK!
- ● 365日・土日祝日も診察可能
- ● お薬・診断書を自宅で受け取れる!
- ● 診療実績50,000件突破!
抑うつ状態とは|うつ病・適応障害との違いと主な症状
抑うつ状態とは、気分の落ち込みや意欲の低下、集中力の減退などが長期間続き、日常生活や業務に支障をきたす精神的な不調を指します。脳機能の変化が関与していると考えられており、本人の意思や努力だけで改善することが難しいこともあります。
この章では、抑うつ状態の意味と、よく混同されるうつ病・適応障害との違いを整理します。
抑うつ状態の定義と「うつ病」との関係
「抑うつ状態」は、気分の落ち込みなどの症状がみられる状態を表す言葉です。診断書にこの表現が用いられる場合、医師が「うつ病」と確定診断を下す前の段階や、症状の表現として配慮した結果であることがあります。
いずれの場合でも、休職や傷病手当金の申請にあたって診断書として機能する点は同じです。職場に提出する書類として有効ですので、ご安心ください。
気分の落ち込み・不眠・集中力低下など主な症状
抑うつ状態でみられる主な症状には、次のようなものがあります。
- 気分の落ち込みや憂うつ感が2週間以上続く
- 以前楽しめていたものが楽しみにくくなってしまう
- 不眠、または朝早く目が覚めてしまう
- 食欲の低下、または過食
- 意欲・集中力の低下、判断力の鈍り
- 自分を責める気持ちが強くなる
これらは脳のはたらきの変化によって生じることもあり、本人の意思や努力だけでは改善することが難しいこともあります。早めに医療機関に相談することで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
抑うつ状態とうつ病・適応障害の違い
抑うつ状態と似た状態にうつ病、適応障害があります。適応障害は特定のストレス要因が明確であり、その要因から離れると比較的早く回復する傾向があります。一方、うつ病はストレスの有無にかかわらず長く症状が続き、休養や治療に時間がかかる場合があります。
どの状態であっても、自己判断は難しいため、医師の診察を受けることが大切です。
抑うつ状態で休職できる?セルフチェックと受診の目安
「自分はまだ休むほどではないのでは」「ただ疲れているだけかもしれない」――そう感じて受診をためらう方は少なくありません。しかし、抑うつ状態は早めに対処することで回復もスムーズになる傾向があります。
ここでは、受診や休職を検討するうえでの目安をお伝えします。
「無理を続けてはいけない」サイン|セルフチェックリスト
以下のチェックリストは、心身の不調を把握する一助としてご活用ください。診断を行うものではありませんが、ご自身の状態を客観的に振り返るきっかけになります。
■ 心と体のセルフチェックリスト
- 朝、布団から起き上がるのがつらい日が2週間以上続いている
- 好きだったことに興味や喜びを感じられない
- 眠れない、または眠っても疲れがとれない
- 食欲がない、または過食気味になっている
- 通勤途中で動悸・吐き気・涙が止まらないことがある
- 仕事の集中力が著しく低下し、ミスが増えている
- 「消えてしまいたい」「いなくなりたい」と感じることがある
- 休日になっても気持ちが晴れない・楽しめない
※複数の項目に当てはまる場合や、仕事や日常生活に支障が出ている場合は、医療機関への相談をおすすめします。「消えてしまいたい」の項目に当てはまる場合は、項目数にかかわらず早めに医療機関や相談窓口へご相談ください。緊急性が高い場合は、救急相談窓口や地域の精神保健福祉センター等への相談もご検討ください。
心療内科・精神科を受診すべきタイミング
一般的に、症状が2週間以上続き、日常生活や仕事に支障が出ているときが受診の目安とされています。たとえば、出勤できない日が増えてきた、家事や入浴ができなくなった、人と会うのがつらいといった変化があれば、医療機関に相談するタイミングと考えてよいでしょう。
受診は精神科でも心療内科でも構いません。「どこに行けばよいか分からない」と迷う場合は、近隣のクリニックやオンライン診療など、相談しやすい入口から始めてみてください。
「休職は甘え」ではない|医学的に休養が必要な理由
抑うつ状態の回復には、脳と心身が休まる時間が欠かせないと考えられています。働きながら治療を続けるという選択肢もありますが、症状が強い場合や職場環境がストレス要因になっている場合は、いったん仕事から離れることで回復が進みやすくなるとされています。
「休むこと」は治療の一環であり、決して甘えではありません。風邪で熱が出たら布団で休むのと同じように、心身が消耗したときには休養が必要です。
抑うつ状態で休職する流れ|診断書の取得から会社への伝え方まで
抑うつ状態で休職する場合の一般的な流れは、診断書の取得から会社への申請、就業規則の確認まで段階的に進みます。
ここでは、初めて休職を考える方が迷わないよう、4つのステップに分けて解説します。
STEP1:心療内科・精神科を受診し診断書を受け取る
休職するには、医師による診断書が必要になることが多いです。会社は診断書をもとに休職の可否や期間を判断します。診断書には病名や症状、想定される休職期間、業務上の配慮事項が記載されます。
初診で診断書を発行してくれるかどうかはクリニックの方針によって異なります。「すぐに休職したい」「もう出勤できない」という場合は、初診から診断書発行に対応している医療機関を選ぶとスムーズです。
STEP2:上司・人事への伝え方と休職申請
診断書を受け取ったら、直属の上司または人事担当者に休職の意向を伝えます。伝え方に迷う場合は、メールや書面で簡潔に事実を伝える方法が負担を抑えやすいでしょう。
伝える内容は次のようなものに絞れば十分です。
- 医師から抑うつ状態と診断され、診断書を受け取ったこと
- 医師の指示により、◯か月の休養が必要と言われていること
- 診断書を提出のうえ、休職の手続きをお願いしたいこと
詳しい病状や原因を細かく説明する必要はありません。話せる範囲で構わないこと、また、メールで伝えてよいことも知っておくと安心です。
STEP3:就業規則の休職期間・規定を確認する
会社の休職制度は、就業規則に定められています。確認しておきたい主な項目は、休職期間の上限、休職中の給与の扱い、傷病手当金の申請窓口、復職時の手続きなどです。
人事担当者に依頼すれば、関係箇所を案内してくれる場合が多いため、不明点はそのままにせず確認しておきましょう。
STEP4:産業医・主治医との連携
会社に産業医がいる場合は、休職中も定期的に面談を行うことがあります。主治医と産業医の連携によって、復職可否の判断や職場での配慮事項が共有され、スムーズな職場復帰につながります。
産業医面談は強制ではありませんが、復職時の判断材料として重要視されることが多いため、可能な範囲で応じることをおすすめします。
休職中の収入はどうなる?傷病手当金の仕組みと申請方法
「休職したら生活費はどうなるのか」――休職を迷う最大の理由はお金の不安だといわれます。多くの会社では休職中の給与は支給されませんが、健康保険から傷病手当金を受け取れる制度があります。
ここでは、傷病手当金の仕組み、金額の目安、申請方法を順に解説します。
傷病手当金とは|支給条件・対象者
傷病手当金は、健康保険に加入している方が、業務外の病気やケガで仕事を休んだときに生活を支えるために支給される給付金です。次の条件をすべて満たす場合に申請できます。
- 業務外の理由による病気・ケガで療養していること
- 仕事に就くことができない状態であること(医師の証明が必要)
- 連続する3日間を含む4日以上、仕事を休んでいること
- 休んだ期間に対して給与の支払いがない、または傷病手当金より少ないこと
国民健康保険には傷病手当金の制度がないため、対象は主に会社員や公務員(健康保険・共済組合加入者)となります。
支給額の目安と支給期間(最長1年6か月)
傷病手当金の1日あたりの支給額は、支給開始日以前の連続した12か月間の標準報酬月額の平均額を30日で割った金額の3分の2が目安です。簡単にいえば、休む前の月給のおよそ3分の2を受け取れる計算になります。
支給期間は、同一の傷病について支給開始日から通算1年6か月までです。途中で復職して給与を受け取った場合、その期間は支給期間にカウントされません(2022年1月の制度改正により通算化されています)。
申請の流れと必要書類(医師の意見書・事業主証明)
傷病手当金の申請は、加入している健康保険組合または協会けんぽに対して行います。申請書には4つの記入欄があり、それぞれ次の方が記入します。
- 被保険者本人の記入欄(氏名・振込先口座・休んだ期間など)
- 事業主の記入欄(出勤状況や給与の支払い状況)
- 療養担当者(医師)の記入欄(労務不能と認めた期間や傷病名)
- 被保険者からの申立欄(経過の補足)
初回申請は休職開始から1〜2か月後の申請が一般的です。書類のやり取りに不安がある方は、医療機関のサポートを受けられる場合もあるので相談してみるとよいでしょう。
休職期間中の社会保険料・住民税の扱い
休職中も社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)は発生し続けます。会社が立て替えて後日精算するか、本人が会社に振り込むかは規定によって異なります。住民税は前年度所得をもとに課税されるため、休職していても支払い義務が残ります。
これらの支払い方法についても、休職開始前に人事担当者に確認しておくと、後の経済的負担を見通しやすくなります。
傷病手当金の早見表
月給ごとの傷病手当金のおよその目安を早見表にまとめました。あくまで概算ですので、正確な金額は加入する健康保険組合にご確認ください。
| 月給(標準報酬月額) | 日額の目安(約2/3) | 1か月あたり(30日) | 最長受給期間 |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約4,440円 | 約13.3万円 | 通算1年6か月 |
| 25万円 | 約5,550円 | 約16.7万円 | 通算1年6か月 |
| 30万円 | 約6,660円 | 約20.0万円 | 通算1年6か月 |
| 40万円 | 約8,880円 | 約26.6万円 | 通算1年6か月 |
※標準報酬月額に基づく目安です。1日あたりの支給額=標準報酬月額÷30日×2/3で算出。
抑うつ状態の休職期間はどのくらい?医師の判断ポイントと回復までの過ごし方
休職期間の長さは症状の程度や回復スピードによって個人差が大きく、一概には言えません。ただし、一般的な目安を知っておくことで、休職中の見通しを立てやすくなります。
抑うつ状態の休職期間の目安は3〜6か月|厚労省データでみる平均
抑うつ状態を含むメンタル不調による休職期間は、厚生労働省の研究(※1)によると、1回目の休職は平均107日(約3.5か月)、2回目の休職は平均157日(約5か月)と報告されています。多くの方は3〜6か月程度の療養を経て復職しているのが実情です。ただし、これは集団としての平均値であり、ご自身の休職期間がこの範囲に収まることを示すものではありません。実際の期間は、症状の現れ方、職場環境、治療への反応、生活背景などによって人それぞれで、数日で復帰される方もいれば、1年以上の療養が必要になる方もいます。
注目していただきたいのは、2回目の休職のほうが1回目より長くなる傾向がある点です。同じ研究では、復職後に再び休職に至る割合(再病休率)は、復職後1年で約28%、5年で約47%と報告されています(※1)。初回の回復が十分でないまま復職した結果、症状がぶり返してより長い療養が必要になるケースは少なくありません。焦って早期復職するよりも、十分に休養を取ってから戻るほうが、結果的に職場復帰が長続きするといえます。
平均値はあくまで参考の数字です。「他の方は3か月で戻ったらしい」「自分は半年経つのにまだ戻れない」――こうした他人との比較は、かえって回復の妨げになります。ご自身の期間は、主治医と相談しながらご自身のペースで決めていきましょう。
※1 厚生労働省「主治医と産業医の連携に関する有効な手法の提案に関する研究」(労災疾病臨床研究事業費補助金 平成28年度 統括・分担研究報告書)
医師が休職期間を判断するときに見ているポイント
実際の診察では、医師は症状だけで休職期間を判断しているわけではありません。診察を重ねながら、ご本人の状態を多面的に見て、必要な休養の長さを一緒に考えていきます。主に重視されるのは次のような観点です。
- 症状の経過:気分の落ち込み・不眠・意欲の低下などが、治療によってどのように変化しているか
- 生活機能の回復:睡眠・食事・入浴・外出といった日常生活が安定して送れるか
- 集中力や思考力の状態:業務に必要な判断力・記憶力が戻ってきているか
- 職場の状況:ストレス要因となった環境が変わっているか、復職時の配慮が得られそうか
- 本人の希望と不安:ご本人がどの段階で復帰を希望しているか、不安がどの程度か
初診時の診断書に「◯か月の休養が必要」と記載される場合がありますが、これはあくまで現時点での見立てです。その後の経過によって短くなることも、延長が必要になることもあります。「最初に書かれた期間どおりに戻らなければいけない」と考える必要はありません。
休職を「短くする」より「再発させない」|回復を急がない過ごし方
回復のスピードは個人差が大きく、ご自身でコントロールできる部分は限られます。むしろ意識していただきたいのは、焦って早期復職して再発するより、しっかり休んで戻るほうが結果的に職場復帰が長続きするということです。
抑うつ状態は再発しやすい状態であることが知られており、十分に回復しないまま復職してしまうと、その後の経過がかえって長引く可能性があります。回復を急がず、次のような点を意識すると、ご自身のペースを保ちやすくなります。
- 主治医の指示に沿って継続的に通院・服薬する
- 自己判断での服薬中断や通院中止は避ける
- 起床・就寝時間を一定にし、生活リズムを保つ
- 「早く治して戻らなければ」と急がず、回復に専念する
- 不調の変化があれば、診察時に率直に医師に伝える
当初の予定より休職期間が延びることは決して珍しいことではありません。「延長しなければいけない自分」を責める必要はなく、必要であれば主治医と相談のうえ改めて診断書を発行してもらえば、手続きを進められます。就業規則で休職期間の上限が定められている場合もあるため、延長の可能性が見えてきた段階で人事担当者に確認しておくと安心です。
休職中の過ごし方|回復フェーズ別の1日のリズム
休職中の過ごし方は、回復の段階によって大きく変わります。「何もできない」期間と「少しずつ動ける」期間では、心がけたい行動も異なります。
ここでは、回復フェーズを3段階に分けて、それぞれの過ごし方の目安をお伝えします。
※症状の経過は個人差が大きいため、具体的な療養方法については通院中の主治医とご相談ください
急性期(休職初期)|まずはしっかり休む
休職初期は、心身がもっとも消耗している時期です。この時期は「休むこと」そのものが治療です。やるべきことを増やすのではなく、減らすことを意識しましょう。
- 十分な睡眠時間を確保する
- 食事は無理せず、食べられるものを食べる
- SNSやニュースなど情報の過剰な摂取を控える
- 予定や約束を無理して入れない
「何もできない自分」を責めないことが大切です。何もしないことが、この時期の正しい過ごし方です。
回復期|少しずつ活動量を上げる
少し気力が戻ってきたら、少しずつ無理ない範囲で活動量を上げていきます。決まった時間に起き、軽い散歩や読書など、負担にならない範囲で活動を始めてみましょう。
- 朝、決まった時間に起きてカーテンを開ける
- 1日10〜30分程度の軽い散歩を取り入れる
- 簡単な家事(洗濯・買い物など)を再開する
- 気が向いたら趣味の活動を少しずつ再開する
「できた日」を積み重ねることが自信の回復につながります。できない日があっても気にせず、続けることを目標にしましょう。
復職準備期|リワーク・通勤練習・職場との面談
復職が視野に入ってきたら、職場復帰に向けた準備を始めます。リワークプログラム(復職支援プログラム)を利用したり、通勤時間に合わせて外出する練習をしたりすることが有効です。
- リワークプログラムの利用を検討する
- 通勤時間に合わせて外出し、電車に乗る練習をする
- 図書館やカフェで読書するなど、外で集中する時間を作る
- 主治医・産業医・人事と復職について面談する
いきなり通常勤務に戻るのではなく、段階的に負荷を上げていくことで再発のリスクを抑えやすくなります。
家族・周囲の支え方
ご家族や周囲の方の支えも、回復に大きく関わります。声かけのポイントとしては、励ましすぎず、責めず、聞き役に徹することが挙げられます。「頑張れ」「早く治して」といった言葉は、本人にプレッシャーを与えることがあるため避けたほうがよいとされています。
ご家族自身も無理をせず、必要に応じて家族向けの相談窓口やカウンセリングを利用することも検討してみてください。
休職中にやってはいけないNG行動と再発予防のポイント
休職中は、回復を妨げる行動を避けることも大切です。良かれと思ってしたことが、かえって症状を長引かせることがあります。
無理な転職活動・SNSとの距離の取り方
「今の職場が原因なら転職すればいい」と考える方もいますが、休職中の急な転職活動は一般的にはあまりおすすめできません。判断力が低下している時期に大きな決断をすると、後悔につながる可能性があります。
また、SNSで他人の活躍を目にすると焦りや自己否定が強まりやすくなります。回復期までは、SNSから距離を取ってもよいかもしれません。
自己判断での服薬中断・通院中止
「少し良くなった」と感じても、自己判断で薬をやめたり通院を中断したりすることは避けましょう。抗うつ薬等は急にやめると離脱症状が出ることがあります。減薬・断薬は必ず主治医と相談しながら進めてください。
通院をやめると症状の変化を医師が把握できなくなり、再発時の対応も遅れます。回復期に入っても、定期的な通院を続けることが大切です。
「できない」自分を責めすぎないために
「朝起きられない」「人と会えない」「家事ができない」――抑うつ状態のときには、これまで普通にできていたことができなくなることがあります。これは症状の一つの可能性があり、努力不足や性格の問題ではないことも多いです。
「できない自分」を責め続けると症状が長引きやすくなります。「今は休む時間」と割り切り、できないことを許可する姿勢が回復には欠かせません。
抑うつ状態からの復職|判断基準と職場復帰までの流れ
休職期間が一定期間を過ぎ、症状が安定してきたら復職に向けた準備を始めます。復職は本人の希望だけで決まるものではなく、主治医・産業医・職場の合意が必要です。
復職可否の判断|主治医・産業医・本人の合意
復職の判断では、症状の改善だけでなく、業務に耐えられる体力や集中力が戻っているか、生活リズムが安定しているか、通勤が可能かなどが総合的に確認されます。
主治医が復職可と判断しても、産業医面談で「もう少し休養が必要」と判断されることもあります。これは慎重な復職判断であり、本人の回復を最優先に考えた結果ですので、焦らず受け止めることが大切です。
職場復帰支援プラン(リワーク・試し出勤)
復職が認められたら、職場復帰支援プランに沿って段階的に復帰します。最初は時短勤務や軽めの業務から始め、徐々に通常勤務に戻すのが一般的です。
- リワークプログラムへの参加(医療機関や地域障害者職業センター等が実施)
- 試し出勤・リハビリ出勤による職場慣らし
- 短時間勤務からの段階的な勤務時間の延長
- 業務内容の調整(負担の少ない業務から開始)
これらのプランは、本人・主治医・産業医・人事の話し合いで決まります。希望や不安があれば遠慮なく伝えましょう。
復帰後のフォローと再発防止
復職後しばらくは、再発のリスクが高い時期とされています。一般的に、復職後数ヶ月〜1年は定期的な通院と職場での配慮を継続することが推奨されます。
再発を防ぐためには、復帰直後に頑張りすぎないこと、不調の兆しを感じたら早めに医師・上司に相談すること、無理のない業務量を続けることが大切です。「また休んだら迷惑をかける」と無理を重ねるよりも、早めの対処が結果的に職場への貢献につながります。
外出が難しい方へ|オンライン心療内科という選択肢
抑うつ状態では「外出が怖い」「人と会うのがつらい」「電車に乗れない」といった状態になることがあります。そんなとき、通院のハードルを下げる選択肢としてオンライン心療内科があります。
通院が困難な抑うつ状態でも受診できる仕組み
オンライン心療内科は、スマートフォンやパソコンを使って、自宅から医師の診察を受けられる仕組みです。厚生労働省の指針に沿って運用されており、症状によっては初診からオンライン診療が認められています。
クリニックに行くために身支度を整える、電車に乗る、待合室で待つ――こうした一連の負担が大きい方にとって、オンライン診療は受診のハードルを大きく下げる選択肢になります。
オンライン診療で診断書を受け取る流れ
オンライン診療で診断書を受け取る一般的な流れは次のとおりです。
- 予約サイトまたはLINEから希望日時を選んで予約
- 予約時刻にスマートフォン等で医師と面談(ビデオ通話)
- 医師の診察と必要に応じた診断書の発行依頼
- 診断書・処方薬を郵送で受け取る(最短翌日配送)
通院のための外出が不要なため、体力的な負担を抑えながら必要な医療を受けることができます。
傷病手当金の申請サポートを受けるには
傷病手当金の申請には医師の意見書が必要です。オンライン診療を提供する一部の医療機関では、傷病手当金の申請書類の記入サポートにも対応しています。書類の書き方が分からない、複数回申請するのが不安――そんな方は、申請サポートのある医療機関を選ぶと負担を軽減できます。
SoiMe(ソイミー)のサービス概要
SoiMe(ソイミー)は、通院不要・スマホで完結するオンライン心療内科です。主な特徴は次のとおりです。
- 通院不要・スマートフォンだけで診察が完結
- 初診から診断書の即日発行に対応
- 傷病手当金の申請サポートにも対応
- 診療時間は9時〜18時(夜間拡大予定)
- LINE登録→希望日時選択→診察→お薬・診断書の受取(最短当日配送)
「クリニックまで行く気力がない」「すぐに診断書が欲しい」「傷病手当金の手続きが不安」――そんなお悩みをお持ちの方に向けたサービスです。
抑うつ状態と休職に関するよくある質問(FAQ)
最後に、抑うつ状態での休職に関してよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 診断書はその日のうちにもらえますか?
クリニックの方針によって異なります。初診から発行に対応する医療機関であれば、診察当日に受け取ることができる場合があります。「すぐに会社に提出したい」という場合は、事前に診断書の即日発行に対応しているか確認しておくとよいでしょう。
Q. 傷病手当金はいつから受け取れますか?
傷病手当金は、連続する3日間の待期期間を経た後、4日目以降の休業に対して支給対象となります。申請から実際の振込までは、通常2週間〜2か月程度かかります。最初の振込まで時間がかかるため、休職開始前に貯蓄や生活費の確認をしておくと安心です。
Q. 休職中に転職活動をしてもよいですか?
法律上、禁止されているわけではありませんが、休職中の転職活動は一般的にはあまりおすすめできません。傷病手当金は「労務不能」であることが支給条件であり、転職活動は労務可能とみなされるリスクがあります。また、判断力が低下している時期に大きな決断をするのは避けたほうがよいでしょう。
Q. 休職を延長することはできますか?
延長は可能です。主治医が「引き続き療養が必要」と判断すれば、再度診断書を発行してもらい、会社に提出することで延長手続きを進められます。ただし、就業規則で休職期間の上限が定められている場合があるため、人事担当者に早めに確認しておきましょう。
Q. 会社に病名を伝えたくない場合は?
診断書には病名を記載するのが一般的ですが、「抑うつ状態」「自律神経失調症」など、医師の配慮で表現を調整してもらえる場合があります。気になる方は、診察時に「会社に提出する診断書なので、表現に配慮いただけませんか」と相談してみてください。
まとめ|抑うつ状態での休職は早めの受診と正しい知識から
抑うつ状態は、本人の意思だけでは改善しにくい心身の不調です。「休んでよいのか」「お金は大丈夫か」「復職できるのか」――不安は尽きませんが、一つずつ知識を整理することで道筋が見えてきます。
本記事でお伝えしたポイントを振り返ります。
- 抑うつ状態は早めの受診で回復もスムーズになりやすい
- 休職には医師の診断書が必要になることも多く、就業規則に沿って申請する
- 傷病手当金で月給のおよそ3分の2、最長通算1年6か月を受給できる
- 休職中は急性期・回復期・復職準備期に分けて過ごす
- 復職は主治医・産業医・職場の合意のうえ段階的に進める
「自分は甘えではないか」と感じる必要はありません。心身のサインに気づき、適切な治療と休養を取ることは、これからの仕事人生を長く続けるためにも大切な選択です。一人で抱え込まず、医療機関や信頼できる人にご相談ください。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
1.
当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
2.
当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
3.
当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
4.
前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。

経歴:九州大学医学部卒。これまで精神科医として民間病院、公立病院、大学病院、クリニックなど複数の医療機関に勤務。
Soimeでのオンライン診療担当医師。





