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【医師監修】ニキビの種類を解説!色・場所・年代で違う原因と対処法とは?

監修医師 松澤 宗範
更新日:2025年05月8日

更新日:2025年05月8日

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「ニキビって同じじゃないの?」と思ったことはありませんか?実はニキビには種類があり、色やできる場所、年齢や肌質によって原因も対処法も変わってきます。間違ったケアを避けるには、自分のニキビの“タイプ”を知ることが欠かせません。この記事では、医師監修のもと、ニキビの進行度やできる場所ごとの違い、さらに年齢や肌質に合わせた対策方法まで、わかりやすく解説します。

ニキビができるメカニズムは

ニキビは突然できるものではなく、皮脂・毛穴・菌という三つの要素が重なって発生する肌トラブルです。

皮脂の分泌増加

ニキビの始まりは、皮脂の量が増えることです。思春期にはホルモンの影響で皮脂腺の働きが活発になり、大人ではストレスや睡眠不足、女性ではホルモンバランスの乱れが影響します。分泌された皮脂は本来、肌を保護する役割を果たしますが、多すぎるとトラブルの原因になります。

毛穴のつまり

皮脂が過剰に分泌されると、肌の表面にある古い角質と混ざり合って毛穴にたまりやすくなります。さらに、肌のターンオーバーが乱れて角質がうまく剥がれ落ちないと、毛穴の出口がふさがれてしまいます。この詰まりが「白ニキビ」や「黒ニキビ」といった初期ニキビの原因です。

アクネ菌の増殖

詰まった毛穴の内部は、空気が届きにくく皮脂が豊富な環境です。こうした条件はアクネ菌が好むため、菌が急激に増殖します。増えすぎた菌に反応して体の免疫が働くことで炎症が起こり、赤く腫れた状態、いわゆる赤ニキビへと進んでしまいます。

色でわかる進行度別のニキビの種類と対処方法

ニキビには進行に応じて段階があり、それぞれ色や見た目に特徴があります。初期段階で適切なケアを行えば、悪化を防ぎ跡も残りにくくなります。ここでは、ニキビの色ごとの状態とその対処法について詳しくご紹介します。

白ニキビは初期のサイン

白ニキビは、皮脂が毛穴に詰まって表面の皮膚がわずかに盛り上がった状態で、炎症が起こる前の初期段階です。痛みや赤みはほとんどなく、見落としがちなこともあります。

 

この段階では、優しい洗顔で毛穴のつまりを防ぐことが大切です。肌をこすらず、泡で包むように洗いましょう。また、睡眠や食事など生活習慣の見直しも効果的です。手で触れたり無理につぶしたりするのは悪化のもとになるので避けてください。

黒ニキビは酸化して目立つ段階

黒ニキビは、白ニキビの皮脂が空気に触れて酸化し、黒く見えるようになった状態です。炎症はまだ起きておらず痛みもありませんが、目立ちやすいため気にする方も多いかもしれません。

 

基本的なケアは白ニキビと同様で、洗顔や生活習慣の改善が中心です。気になるからといって毛穴パックなどで角栓を無理に取り除こうとすると、肌を傷つけたり毛穴が開いてさらに詰まりやすくなるリスクがあります。刺激の少ないスキンケアで丁寧に対処しましょう。

赤ニキビは炎症が起こった状態

赤ニキビは、白や黒ニキビが進行してアクネ菌が増殖し、炎症を起こして赤く腫れている状態です。痛みを伴い、皮膚も熱っぽく感じられることがあります。

 

炎症を早く抑えることが最優先で、洗顔だけではなく、ニキビ用の薬や皮膚科の治療を取り入れるのが効果的です。赤ニキビはニキビ跡が残りやすい段階のため、刺激を与えないように触るのを避け、メイクも控えめにしましょう。

黄ニキビは膿を持ち、ニキビ跡のリスク大

黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、膿がたまった状態になります。黄色く見える膿は、免疫細胞とアクネ菌が戦った結果生じたものです。

 

この段階は炎症がピークに達しており、自己判断でつぶすと細菌が入り込むリスクが高まります。炎症が引いた後も色素沈着やクレーター状の跡が残ることが多いため、皮膚科で早めに診察しましょう。

ニキビのできやすい部位

ニキビは皮脂や汚れがたまりやすい部位にできやすく、それぞれの部位によって原因や対処法も異なります。正しいケアを行うために、自分のニキビがどこにできやすいかを把握しておきましょう。

額・おでこは皮脂の分泌と前髪の刺激が原因

おでこは皮脂腺が多く、皮脂分泌が活発なためニキビができやすい部位です。思春期は皮脂の分泌が増えやすく、ニキビが頻繁に現れることがあります。また、前髪が常に肌に触れていると摩擦や刺激が加わり、毛穴詰まりの原因になります。

 

洗顔料やシャンプーのすすぎ残しも要注意です。前髪は清潔に保ち、洗顔後は丁寧にすすぐことで、ニキビ予防につながります。

あご・フェイスラインはホルモンと摩擦が関係

あごやフェイスラインは、大人ニキビが現れやすい場所です。女性の場合は生理前後のホルモン変化が大きな要因になりやすく、さらにマスクやマフラーによる摩擦、手で触れるクセも悪化の原因になります。

 

ホルモンバランスを整えるために、規則正しい生活や栄養バランスのとれた食事が大切です。肌への刺激を減らし、保湿ケアも欠かさず行いましょう。

背中・胸は汗や衣類の刺激で悪化しやすい

背中や胸は皮脂の分泌量が多く、汗や衣類による蒸れや摩擦でニキビができやすい部位です。特に通気性の悪い衣服や化学繊維の下着は、熱や湿気がこもりやすく、皮膚トラブルの原因となります。

 

また、シャンプーやボディソープのすすぎ残しも毛穴を詰まらせる一因です。入浴後は肌をしっかり乾かし、汗をかいたら早めに着替えるなど、清潔を保ちましょう。

頬はマスクやメイクが原因になることも

頬は比較的皮脂分泌が少ない部位ですが、マスクの着用やメイクの刺激によってニキビができやすくなることがあります。頬杖などのクセやマスクの摩擦、厚塗りのメイクによる毛穴詰まりも影響します。

 

ニキビのある部分は厚化粧を避け、帰宅後はしっかりとクレンジングを行いましょう。清潔なマスクを使用し、肌への刺激を減らすことが予防につながります。

年齢による思春期ニキビと大人ニキビの対策

ニキビは年齢によって原因や特徴が大きく異なります。10代の「思春期ニキビ」と、20代以降にみられる「大人ニキビ」では、肌の状態やケア方法もまったく別物です。正しく理解して、自分に合った対策を取りましょう。

思春期ニキビの特徴

思春期ニキビは、主に10代に多く見られます。ホルモンの分泌が活発になることで皮脂が過剰に分泌され、それが毛穴を詰まらせてしまうことが原因です。皮脂腺が多いTゾーン(おでこや鼻)にできやすく、赤く腫れたり膿を持ったりすることもあります。

 

ただし、ホルモンバランスが落ち着く20代頃には自然と改善する傾向があります。思春期ニキビの対策は、過剰な皮脂を洗顔でしっかり落とし、油分の多い食事を控えることが基本です。ビタミンを意識して摂取することもおすすめです。

大人ニキビの特徴

大人ニキビは20代以降に発症しやすく、顎や口周り、フェイスラインなどのUゾーンに繰り返しできやすいのが特徴です。主な原因は、肌のターンオーバー(代謝)の乱れによる毛穴の詰まりや乾燥、ストレス、睡眠不足、ホルモンバランスの変動など多岐にわたります。

 

治りにくくニキビ跡になりやすいのも厄介な点です。大人ニキビの対策では、生活習慣を整えることが何より大切になります。丁寧な洗顔と保湿を基本に、ストレス管理や食生活の見直し、十分な睡眠を心がけましょう。

肌タイプによるニキビの種類

二キビは肌質によってできやすい部位や原因が異なります。自分の肌タイプを知ることで、ニキビの予防や改善につながるケアが可能です。ここでは代表的な肌タイプ別に、ニキビの特徴と対処法を解説します。

脂性肌は皮脂コントロールがカギ

脂性肌は水分・油分ともに多く、常にべたつきを感じやすい肌質です。皮脂が過剰に分泌されることで毛穴に汚れが詰まりやすく、アクネ菌の増殖を促進します。ニキビが複数できやすく、治っても再発しやすいのが特徴です。

 

対策としては、強い洗顔を避けて適度な洗浄を心がけ、洗顔後にはしっかり保湿を行いましょう。皮脂の分泌を抑えるビタミンC配合の化粧水なども効果的です。

乾燥肌は保湿不足が悪化の原因に

乾燥肌は水分・油分の両方が少なく、肌がつっぱるような感覚が特徴です。うるおい不足の状態では、肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌され、逆にニキビができやすくなります。バリア機能が低下しているため、炎症が強く出るケースもあります。

 

ケアの基本は、化粧水と乳液による徹底した保湿です。オイルや濃厚なクリームの使い過ぎはニキビを悪化させることがあるため、肌に合ったアイテムを選びましょう。

混合肌は部位別のケアが必要

混合肌は、Tゾーンは皮脂でテカりやすく、Uゾーンは乾燥しやすいというように、部位によって状態が異なるのが特徴です。一律のケアではかえってバランスを崩し、部分的にニキビができやすくなります。

 

Tゾーンにはさっぱり系の保湿、乾燥しやすい部分には油分を含んだ乳液を使い分けるなど、部位ごとに合わせたケアが必要です。肌に刺激を与えないよう、摩擦や強い洗顔は避けるようにしましょう。

敏感肌は刺激を避ける治療が基本

敏感肌は外的刺激に反応しやすく、赤みやかゆみを伴うことが多い肌質です。バリア機能が低下しており、スキンケアや紫外線、乾燥、花粉などにも反応してニキビができることがあります。

 

炎症を起こすと治りにくい傾向があるため、自己判断のケアは控え、医師による診察を受けるのが安全です。保湿を基本に、低刺激のスキンケア製品を使い、肌を守りましょう。

ニキビを治すなら悪化する前に皮膚科を受診しよう

ニキビは見た目が軽そうに見えても、進行すれば赤く腫れたり、膿んだり、さらには跡が残ることもある肌トラブルです。炎症が起こる前に適切な対策をすることで、治りやすく、肌へのダメージも最小限に抑えられます。

 

特に、炎症性のニキビや繰り返すニキビは、自己流のケアだけでは改善が難しいことも。年齢や肌質、できる部位によって原因や治療法も異なるため、悩んだときは皮膚科で専門的なアドバイスを受けるのが確実です。

 

「少し様子を見よう」と放置せず、早めに受診して正しい治療を始めることが、美しい肌を保つ近道になります。ニキビが悪化する前に、ぜひ皮膚科の力を借りてみてください。

忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ

ニキビは早めの対処が大切ですが、仕事や家事、学業などで「皮膚科に行く時間がない」という方も多いのではないでしょうか。そんなときは、オンライン診療が便利です。

 

気になったらオンライン診療も選択肢に入れて、無理なく肌のケアを続けていきましょう。忙しい方でも継続したケアが可能です。

オンライン診療とは

オンライン診療について

オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンなどのインターネット対応機器を使って、自宅にいながら医師の診察を受けられる医療サービスです。専用アプリやウェブシステムを通じて、医師とビデオ通話を行い、症状について相談・診断を受けられます。

 

診察の予約から問診、診断、薬の処方、支払いまで、すべてをオンライン上で完結できるため、忙しくて通院が難しい方や、時間を有効に使いたい方にとって便利です。ニキビ治療のように継続的なケアが必要な場合に、無理なく医師のサポートを受けられる方法になります。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKU(ソクヤク)は、スマートフォンやパソコンを使って、オンライン診療から薬の受け取りまでをスムーズに行える医療支援サービスです。アプリ内で診療の予約、医師とのビデオ通話、処方された薬の受け取りまで、すべてのステップが簡単に完結します。

 

さらに、お気に入りのクリニックや薬局の登録機能、デジタルお薬手帳、専門スタッフによるサポートなど、便利な機能も充実しています。「忙しくて通院できない」「すぐに薬が欲しい」といったニーズに応える、手軽で安心なオンライン医療サービスです。全国どこにいても、診察後すぐに薬を受け取れる体制が整っており、当日または翌日配送にも対応しています。

まとめ

ニキビは、「色」「場所」「年齢」「肌質」によって原因も対処法も異なります。間違った自己流ケアを続けることで、症状を悪化させてしまうこともあるため注意しましょう。まずは自分のニキビのタイプを正しく知り、それに応じた適切なケアを行うことが改善への第一歩です。なかなか治らない場合は、早めに皮膚科で診てもらい、専門的な治療やアドバイスを受けることをおすすめします。ニキビ対策は、正しい知識から始まります。

コメント 白ニキビ(閉鎖面皰)は痛みのない白い粒、黒ニキビ(開放面皰)は酸化し黒点状に見える角栓、赤ニキビは腫脹と熱感を伴う炎症性病変、黄ニキビは頂点に膿を抱えた最重症段階です。白・黒の段階では洗顔+BPOやレチノイドで角栓を溶かし、赤・黄は早期に皮膚科を受診することをおすすめします。自己圧出は瘢痕や色素沈着を招くため厳禁です。適切なステージ判別と専門治療が美しい肌を守る鍵となります。

監修医コメント

医師
松澤 宗範

白ニキビ(閉鎖面皰)は痛みのない白い粒、黒ニキビ(開放面皰)は酸化し黒点状に見える角栓、赤ニキビは腫脹と熱感を伴う炎症性病変、黄ニキビは頂点に膿を抱えた最重症段階です。白・黒の段階では洗顔+BPOやレチノイドで角栓を溶かし、赤・黄は早期に皮膚科を受診することをおすすめします。自己圧出は瘢痕や色素沈着を招くため厳禁です。適切なステージ判別と専門治療が美しい肌を守る鍵となります。

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監修医師 松澤 宗範
青山メディカルクリニック院長/慶応義塾大学病院形成外科

皮膚科, 形成外科, 総合内科, 美容外科, 美容皮膚科, 先端医療, 再生医療

2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
青山メディカルクリニック院長/慶応義塾大学病院形成外科 皮膚科, 形成外科, 総合内科, 美容外科, 美容皮膚科, 先端医療, 再生医療 2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
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