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オンライン診療とは?厚生労働省からの通達や病院やクリニックにおける導入、利用法について

監修医師 木村眞樹子
2020年11月28日
オンライン診療という言葉を目にする機会が最近増えていませんか?実は、オンライン診療は2018年にできた比較的新しい言葉で、医療機関の受診方法のひとつです。また、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として期待できるオンライン診療はその規制が期間限定的に緩和されています。今回は、オンライン診療とはどのようなものか、利用方法まで含めて詳しく解説します。

オンライン診療とは

スマートフォン、タブレット、パソコンなどを用いて、医療機関へ直接行かずに医師による診察を受けることができる仕組みをオンライン診療と呼びます。オンライン診療は利便性に富んでおり、医療機関の受診予約から診察、支払いまでインターネット上で済ませることができます。
一方で、直接医療機関へ行って診察を受ける対面診療とは違い、オンライン診療では触診や検査ができません。問診によるオンライン診療で正確な診断ができないと医師が判断した場合は、対面診療を推奨されることもあります。
オンライン診療という言葉は、医師の少ない地域で提供されていた遠隔診療が基になっています。情報通信機器の発展や普及に伴って、医療に対する患者のアクセシビリティや医療の質を向上させる目的で遠隔診療からオンライン診療へ言い換えられるようになりました。

オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省より)

現在のオンライン診療は、2018年3月に厚生労働省が出した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って運用されています(2019年7月に一部改訂)。この指針は安全性、必要性、有効性の観点から、日本のオンライン診療に関するルールを定めたものです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う時限的・特例的な取り扱いについて

新型コロナウイルス感染症の流行を契機として、日本では2020年4月10日からオンライン診療に関する規制が期間限定的に緩和されました。この規制緩和による大きな変化のひとつは、初診でもオンライン診療で対応可能になったことです。
また、オンライン診療の普及を目的とした新型コロナウイルス感染症拡大に伴う特例的な処置として、必要とされていた研修を受けていない医師でもオンライン診療ができるようになりました。ただし、いずれはオンライン診療に関する研修を受けること前提となっています。

医療機関における対応

医師などの医療従事者は患者がよりよい医療を受けることを前提とした対応が求められています。初診と再診のいずれにおいても、オンライン診療を行うことによって起こり得る不利益を患者が十分に理解した上で診療を行います。また、医師は安全性や有効性の観点から、エビデンスに基づき、臨床試験等を経て安全性が確立された医療を提供する必要があります。

初診から電話や情報通信機器を用いた診療の実施

初診からオンライン診療を行う場合は、過去の診療録、地域医療情報連携ネットワーク、健康診断の結果などからできる限り多くの情報を把握した上で診断、処方を行わなければなりません。オンライン診療のシステム上、患者のなりすましや虚偽の申告を防止する観点から保険証等による本人確認を正確に行う必要があります。また、安全性を考慮して、処方日数が制限されるもしくは処方できない医薬品もあります。さらに、オンライン診療では判断できない症状の場合には、速やかな対面診療への移行が求められます。

初診から用いた場合の注意点

システムの都合上、オンライン診療では医師が少ない情報から患者の症状を把握して診断や処方を行うため、対面受診を求められることがあります。そのため、可能な限り近隣でオンライン診療を実施している医療機関を選びましょう。電話による診療を受ける場合は特に口頭でしか伝えることができないため、正確な情報を伝えることを意識してください。

2度目以降の診療を電話や情報通信機器を用いる場合

再診をオンライン診療により行うことは、新型コロナウイルス感染症の拡大以前から可能でした。しかしながら、再診でも電話やオンラインでの診療を受ける限りは対面のときより正確に症状などを伝えましょう。

処方箋の取り扱いについて

対面診療の際に院外処方箋が発行された場合は、患者本人やその代理人が直接処方箋の原本を調剤薬局へ持っていくことが原則となっています。一方で、オンライン診療により処方箋が発行された場合は対面診療のときと対応が異なります。ただし、いずれの場合でも処方箋の原本は最終的に調剤した薬局で一定期間保管されます。

オンライン診療の実施状況の報告

電話や情報通信機器を用いて診療もしくは対面受診の勧奨を実施した場合は、医療機関から都道府県へ報告する必要があります。都道府県は医療機関からの報告を受けて、厚生労働省へオンライン診療の実施状況を報告しなければなりません。

薬局における対応

オンライン診療により処方箋が発行された場合は、薬局での対応も必要となります。薬局の対応は対面のときと大きく変わらず、処方箋を受け取ってから調剤を行い、服薬指導の後に薬を渡すという流れです。また、服薬指導も電話や情報機器を用いて実施できます。

オンライン診療患者の処方箋の取り扱いについて

オンライン診療で発行された処方箋は患者が希望する調剤薬局へfax等により送信されます。その後、何らかの方法により調剤を実施した薬局へ処方箋が持ち込まれ、定められた期間保管されます。処方箋の送信を希望する調剤薬局が既に決まっている場合は、当該薬局の名称、住所、fax番号などをを確認しておきましょう。

電話や情報機器等を用いたオンライン服薬指導について

対面診療およびオンライン診療のどちらの方法を用いて医師の診察を受けた場合でも、薬剤師によるオンライン服薬指導を受けることができます。

実施した場合の注意点

オンライン診療のときと同様に、得られる情報に限界があります。注射薬や吸入薬など服用するために一定の手技を身に付けなければならない医薬品もあり、薬剤師から患者への十分な説明が必要です。薬剤師が電話や情報通信機器による情報提供は不適切と判断したときは、対面での服薬指導を求められることもあります。

薬の配送について

オンライン診療により処方された薬は、自宅など郵送を希望する場所の住所を事前に知らせておくことで服薬指導を終えた後に調剤した薬局から郵送することも可能です。ただし、薬局の状況や処方された医薬品の保管条件によっては配送できないこともあるため、郵送による薬の受け取りを検討している方は事前に薬局へ確認しておくと良いでしょう。また、郵送を希望するときは、配送料がかかることもあります。

病院やクリニックでのオンライン診療導入について

患者の医療へのアクセシビリティを確保するために、オンライン診療を導入している病院やクリニックが増えています。医療機関によっては、内科など診療科を限定している場合が在ります.今後も情報通信機器の発展や普及に伴い、オンライン診療もより一般的な医療機関への受診方法となるでしょう。

新型コロナ感染拡大防止の方法としてオンラインでの診療を利用する施設も

新型コロナウイルス感染症の拡大防止策のひとつとしてオンライン診療に関する規制が一時的に緩和された流れを受け、オンライン診療を導入する医療機関が増えています。オンライン診療を実施している医療機関は厚生労働省のホームページに掲載されています。電話や情報通信機器を用いた受診を検討している場合は、ご参照ください。内科など、オンライン診療に対応している診療科も調べることができます。

検査ができず得られる情報に限りがある

オンライン診療は声や画面越しの表情のみでそのときの状態を客観的に判断せざるを得ず、検査や触診はできません。そのため、適切に診断できる範囲には限りがあり、対面受診を勧奨されることもあります。

発熱など症状や疾患によっては対面診療が必要な場合も

発熱や頭痛など、一見すると大事ではないと感じるような症状でも、その原因は非常に深刻な病気である可能性もあります。さらに、その判断はオンライン診療による問診のみでは下せないこともあります。したがって、医師から対面診療を求められたときは従いましょう。

来院して受診する時間がない方や自宅で治療する方はオンライン診療も方法のひとつ

自宅での治療を基本としたい方や医療機関へ行く時間が確保できない方はオンライン診療を活用してみてはいかがでしょうか。ただ、症状や体調次第ではオンライン診療で対応できない場合もあることを知っておく必要があります。また、毎回病院へ行くのが億劫だという場合には、通院治療を基本としつつも数回に1度オンライン診療に切り替えることもできます。この場合は、主治医とよく相談した上で決めるようにしましょう。

オンライン診療を利用希望の方は医師や医療施設へ確認してきましょう

オンライン診療を検討している方は、近隣でオンライン診療を実施している医療機関を調べましょう。医療機関が決まったら、予約時間や診療時間などを確認して診療予約をしましょう。また、医療費の決済方法なども確認しておくと良いでしょう。
参考文献
オンライン診療に関するホームページ|厚生労働省
オンライン診療の適切な実施に関する指針 平成 30 年3月 (令和元年7月一部改訂) 厚 生 労
事 務 連 絡 令和2年4月 10 日 都 道 府 県 各 保健所設置市 衛生主管部(局) 御中 特 別
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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