ユーザー向け

アトピー性皮膚炎はうつる?病気が起こる仕組みと原因を解説!

監修医師 五藤 良将
更新日:2025年03月6日

更新日:2025年03月6日

アトピー性皮膚炎はうつる?病気が起こる仕組みと原因を解説!のイメージ
https://wpstatic.sokuyaku.jp/media/verified_FwhIcxL5ndhYLdXXvkbJ.png
「アトピー性皮膚炎はうつるの?」と不安に思ったことはありませんか? アトピー性皮膚炎は感染症ではないため、人にうつることはありません。ただし、症状が悪化すると皮膚のバリア機能が弱まり、別の感染症を引き起こすことがあります。この記事では、アトピー性皮膚炎が起こる仕組みや原因、感染症との関係について詳しく解説します。正しい知識を身につけ、適切な対処を行いましょう。

アトピー性皮膚炎は、他人にうつることはありません

アトピー性皮膚炎は他人にうつることはありません。どのようにして発症するのか、仕組みと原因をみていきましょう。

アトピー性皮膚炎の仕組み

人の肌には、外からの刺激や細菌、紫外線などから守るバリア機能があります。健康な肌では、雑菌や有害物質の侵入を防ぎ、水分が失われるのを抑えています。アトピー皮膚炎の原因は、このバリア機能の低下です。

 

バリア機能が弱まると、ホコリや洗剤、化学物質、細菌などが刺激となり、アレルギー反応を引き起こします。この反応によって炎症が生じ、さらにかゆみを悪化させる物質が増えます。これが、アトピー性皮膚炎のメカニズムです。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎は、体質と環境の両方が関係する病気です。体質的な要因としては、アトピー素因や皮膚のバリア機能の低下があり、これにより肌が刺激を受けやすくなります。一方、環境的な要因としては、ダニやホコリ、カビなどのアレルギー物質、汗や洗剤、化粧品、衣類の摩擦、ストレスなどです。

 

たとえば、同じ化粧品を使っても症状が出る人と出ない人がいます。また、同じ人でも体調によって症状が現れることもあります。これは、さまざまな要因が複雑に絡み合い、症状の出方が変わるためです。

アトピー性皮膚炎が原因で他人に感染症をうつす場合はある

アトピー性皮膚炎は、他の人にうつる病気ではありません。この病気は体の免疫バランスや遺伝が関係しており、感染症のように人から人へ広がることはないのです。

 

では、なぜアトピー性皮膚炎がうつると誤解されることがあるのでしょうか。それは、アトピー性皮膚炎の人がかかりやすい他の病気の中には、感染するものもあるからです。アトピー性皮膚炎の人の皮膚はバリア機能が弱く、細菌やウイルスに感染しやすくなっています。そのため、皮膚に炎症やただれがあると、それが他の人にもうつる病気と混同されてしまうことがあります。

伝染性膿痂疹

細菌が皮膚に感染して起こる病気で、とびひともいいます。引っ掻き傷やアトピー性皮膚炎などで肌が傷ついていると、ブドウ球菌などの細菌が入り込み、皮膚の表面で増殖して症状が現れます。

 

感染した部分には水ぶくれやただれができ、そこから出る液体が固まってかさぶたのようになるのが特徴です。この病気は感染力が強く、患部を手で触った後に他の部分を引っ掻くと、細菌が広がり新しい感染が起こります。手やタオルなどを通じて他の人にも感染することがあるため、注意しましょう。

伝染性軟属腫

小さなツヤのあるできものが皮膚にできる病気です。表面が光って水滴のように見えることから、水いぼとも呼ばれています。乳幼児から小学校低学年の子どもに多くみられます。

 

原因は「軟属腫ウイルス」というウイルスです。子ども同士が遊んでいるときに肌が触れたり、プールでビート板や浮き輪を共有したりすることで感染が広がることがあります。また、兄弟のどちらかが感染している場合、一緒にお風呂に入ることでうつることもあります。

アトピー咳嗽はうつる?

アトピー咳嗽は、感染症ではないため、咳をしても他の人に広がることはありません。アトピー咳嗽の主な原因はアレルギーで、空気の通り道の中でも特に太い部分にある「咳受容体」というセンサーが過敏になることで咳が引き起こされます。

 

アレルギーが関係しており、ウイルスや細菌のように他の人に感染するものではありません。そのため、咳が長く続いていても、人にうつる心配は不要です。

アトピー性皮膚炎が悪化しないための対処方法

日々のケアによって症状を軽減できます。肌の状態を良く保ち、悪化させないために、いくつかの工夫をしてみましょう。

かゆみをおさえる工夫

かゆみがひどいときは、ただ「掻かないように」と意識するだけでは難しいかもしれません。かゆみを和らげるためには、患部を冷たいタオルや保冷剤で軽く冷やすと、一時的に症状が楽になることがあります。また、入浴後にすぐ保湿をすることで、皮膚の乾燥を防ぎ、かゆみを軽減できます。寝ている間に無意識に掻いてしまうこともあるので、爪を短く整えたり、室温や湿度を適切に保ったりすることも大切です。

スキンケアで炎症を抑えバリア機能を回復

肌のバリア機能が低下しているため、毎日の入浴やシャワーでやさしく汚れを落とし、皮膚を清潔に保つことが重要です。ただし、ゴシゴシとこするのは逆効果なので、泡立てた石けんでやさしく洗いましょう。お湯の温度が高すぎると皮膚が乾燥しやすくなるので、39℃程度のぬるま湯を使うのが適しています。洗浄後は、できるだけ早く保湿剤をたっぷり塗り、肌にうるおいを与えてください。

原因を取り除く

ダニやハウスダスト、花粉、カビなどが刺激になる場合は、こまめに掃除をして寝具やカーテンなどを清潔に保つようにしましょう。布団は定期的に天日干しをするか、布団乾燥機を使うことでダニの繁殖を抑えられます。また、食べ物が原因となることもあるため、アレルギーの可能性がある場合は医師に相談するとよいでしょう。

ストレスを避ける

ストレスも症状を悪化させる要因の一つです。アトピー性皮膚炎による見た目の変化が気になったり、かゆみによるストレスを感じたりすることもあるかもしれませんが、気持ちをリラックスさせる時間を持つことが大切です。

病院を受診する

もし、かゆみが強くて日常生活に支障をきたしている場合や、症状が長引いている場合は、自己判断せずに病院を受診しましょう。早めに専門医に診てもらうことで、症状をコントロールしやすくなります。

合併症による感染症に注意!放置せず皮膚科を受診しよう

アトピー性皮膚炎は直接うつる病気ではありませんが、肌のバリア機能が低下しているため、細菌やウイルスに感染しやすくなります。その結果、合併症として感染症を引き起こすことがあり、放置すると症状が悪化するかもしれません。自己判断で済ませず、悪化する前に専門医に相談しましょう。

忙しくて受診できない場合にはオンライン診療がおすすめ

忙しくて病院に行く時間がないときは、オンライン診療が便利です。自宅や職場にいながら医師の診察を受けられるため、時間を有効に使えます。

オンライン診療とは

オンライン診療について

 

オンライン診療とは、インターネットに接続できるスマートフォンやパソコンを使い、ビデオ通話で医師の診察を受けられる医療サービスです。予約から問診、診断、処方箋の発行、支払いまで、すべてオンラインで完結するため病院へ行く手間が省けます。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、オンライン診療をよりスムーズに受けられるサービスです。このアプリを使うことで、診察の予約からお薬の受け取りまでのすべての手続きを簡単に進められます。

 

専門スタッフによるサポート機能があり、初めての方でも安心して利用可能です。また、お気に入りのクリニックや薬局を登録でき、お薬手帳をデジタル化する機能も備えています。全国どこでも当日または翌日にお薬を受け取れるため、忙しい方にも便利なサービスです。

まとめ

アトピー性皮膚炎は感染する病気ではありませんが、肌のバリア機能が低下すると、細菌やウイルスに感染しやすくなります。「伝染性膿痂疹」や「カポジ水痘様発疹症」は、他の人にうつる可能性があるため注意しましょう。症状の悪化を防ぐためには、毎日のスキンケアを徹底し、生活習慣を整えることが大切です。肌の異常を感じたら早めに医師に相談し、適切な治療を受けるようにしてください。アトピー性皮膚炎とうまく付き合いながら、健康な肌を守るための工夫を続けていきましょう。

コメント アトピー性皮膚炎は感染症ではなく、人にうつることはありません。しかし、皮膚のバリア機能が低下すると、細菌やウイルスに感染しやすくなり、「伝染性膿痂疹(とびひ)」や「カポジ水痘様発疹症」などの感染症を合併することがあります。これらの感染症は人から人へ広がる可能性があるため、適切なスキンケアや治療を行い、悪化を防ぐことが重要です。特に、傷を作らないように注意し、皮膚の保湿を徹底することが予防につながります。

監修医コメント

医師
五藤 良将

アトピー性皮膚炎は感染症ではなく、人にうつることはありません。しかし、皮膚のバリア機能が低下すると、細菌やウイルスに感染しやすくなり、「伝染性膿痂疹(とびひ)」や「カポジ水痘様発疹症」などの感染症を合併することがあります。これらの感染症は人から人へ広がる可能性があるため、適切なスキンケアや治療を行い、悪化を防ぐことが重要です。特に、傷を作らないように注意し、皮膚の保湿を徹底することが予防につながります。

この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。

当コラムの掲載記事に関するご注意点

  • 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
  • 当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
  • 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
  • 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。
アトピー性皮膚炎はうつる?病気が起こる仕組みと原因を解説!のイメージ
この記事が気に入ったら
いいねしよう!
最新記事をお届けします。
監修医師 五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 免許・資格:医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員 所属:医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 医療法人社団五良会 理事長
オンライン診療アプリ
SOKUYAKUの使い方
  • STEP1

    診療予約

    SOKUYAKUの使い方STEP1
  • STEP2

    オンライン問診

    SOKUYAKUの使い方STEP2
  • STEP3

    オンライン診療

    SOKUYAKUの使い方STEP3 SOKUYAKUの使い方STEP3
  • STEP4

    オンライン服薬指導

    SOKUYAKUの使い方STEP4 SOKUYAKUの使い方STEP4
  • STEP5

    おくすり配達

    SOKUYAKUの使い方STEP5

    ※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。

SOKUYAKUメディカルコラム