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こどもの急な発熱はどうしたらいいの?受診や日常生活の注意点とは

監修SOKUYAKU 編集部
更新日:2024年02月19日

更新日:2024年02月19日

こどもの急な発熱はどうしたらいいの?受診や日常生活の注意点とはのイメージ
こどもが熱を出すと不安に思われる方も多いでしょう。高熱でも元気なときや、熱が上下するときの受診のタイミングに迷うことも。

さらに、こどもの発熱は夜間休日の病院が空いていないタイミングも少なくありません。

今回は、こどもの発熱の定義や原因、受診のタイミングから自宅ケア・解熱剤の使用方法まで、こどもの発熱で気になることを完全網羅し解説します。

こどもの発熱は何度から?

こどもが熱をだすと、焦ってしまうし不安に思われるでしょう。感染症法では37.5℃以上を「発熱」38.0℃以上を「高熱」と定義していますが、いつもより熱が高くなると心配ですよね。

 

実は、大人に比べてこどもが発熱しやすいのには理由があります。こどもの体温や発熱のポイントについてご紹介します。

こどもが発熱しやすい理由

こどもは大人よりも感染症への抵抗力が弱いといわれています。その理由は母親から移行した免疫は生後3か月~半年程度でなくなってしまうためです。

 

さらに母親から移行した免疫がなくなる時期には、まだまだ自分の免疫が十分に発達していないため、さまざまな感染症にかかりやすくなるのです。

 

また体の小さなうちは環境による温度変化の影響を受けやすく、自分でうまく体温を調整できないことも発熱しやすい原因の一つです。

こどもの平熱

こどもの平熱は大人よりも0.5℃程度高く、36.5~37.5℃が目安です。環境温の影響を受けやすい夏の午後には37.5℃を超えることもあります。

こどもの体温が変動するタイミング

こどもの体温は午前中は低めで午後になると高くなり、朝の4時頃が一番低く、1日の中で0.5~1℃程度変動します。

こどもの体温測定の方法と注意点

体温は直腸・耳・首・おでこ・わきの下で測定できます。皮膚が密着している部分や、体の内部に近く外気に触れにくい部分で測定します。

それぞれの測定部位のメリット・デメリットは以下です。

こどもの発熱の原因は?

こどもの発熱はさまざまな原因がありますが、代表的なものを紹介します。

感染症

抵抗力の弱いこどもたちは、感染症にかかりやすいです。感染症にかかると、体の中に入った病原菌が発熱物質を作り出します。

 

この発熱物質が原因で体温が上昇し、熱が出るのです。こどもの発熱の原因になりやすい病気と発熱以外の症状は以下です。

熱中症

熱中症は体温が上がったときに、適切な対応ができず熱がこもってしまう状態です。こどもは発汗も多く水分不足になりやすいです。

 

また体が小さくアスファルトなどの環境温の影響を受けやすいため熱中症になりやすいのです。

 

こまめな水分補給だけでなく、バギーを使用する場合には日よけや保冷グッズの活用、暑い時間帯の外遊びや外出を避けましょう。

その他

川崎病や白血病などの入院治療が必要な病気がかくれていることもあります。

 

熱や風邪症状だけでなく元気がない、食欲がない、顔色がいつもと違うようなことが続く場合には、はやめにかかりつけ医を受診しましょう。

急に熱だけが出るときの原因は?

こどもの発熱で多いのは、急に熱だけが出るケースです。他の症状はなにもないのに、熱だけが出る場合には感染症以外に以下の理由が考えられます。

疲れ

学校や保育園、ちょっとしたお出かけもこどもにとっては心身の疲れにつながります。体が疲れすぎると交感神経が活発になり、熱を出す細胞が刺激され一時的に発熱します。

 

外出後に一晩で38℃近くまで発熱し、翌日には解熱しているケースがほとんどです。強いストレスがかかるなど原因によっては、繰り返し発熱する場合もあります。

体温調節がさまたげられている

新生児や乳児など、比較的低年齢のこどもが急に発熱した場合に考えられる原因が「うつ熱」です。体温が上がると、汗をかいて蒸発する過程で熱が奪われ体温が調整されます。

 

汗による体温調整がうまくいかず、熱がこもった状態をうつ熱といいます。うつ熱の原因は以下があります。

服を着せすぎている

布団を厚くかけすぎている

環境温が熱すぎる(車の中にいる、暖房器具のそばにいる)

体温調整がさまたげられている場合は、まず服を脱がせ風通しの良い涼しい環境で過ごしましょう。

 

ぐったりしていなければ、体を急に冷やす必要はありません。冷却シートや氷まくらなどはお子さんが気持ちよいと感じるならぜひ使ってあげてください。たくさん汗をかいたら体をふいて着替えましょう。

こどもの発熱で病院にいく適切なタイミング

「こどもは急に発熱する」と知っていても、実際に発熱するとどのタイミングで受診したらよいか迷う人も多いでしょう。

ここからは、こどもの発熱で病院にいく適切なタイミングを5つの状況にわけて解説します。

熱だけのとき

発熱だけで、ほかに症状がない場合や元気で食欲もある場合は様子をみてもよいでしょう。

2~3日発熱が続く場合はかかりつけ医師を受診してください。

熱や風邪症状があるが元気

症状があっても元気があり食事や水分・睡眠が普段どおりにとれていれば、救急外来などを急いで受診する必要はありません。

日中、かかりつけ医を受診してください。

熱がでてぐったりしている

熱が出てぐったりしている、顔色が悪い、機嫌が悪い、食事・水分・睡眠がとれないときには、はやめに受診しましょう。

 

とくに、けいれんやひきつけを起こしている、名前を呼んだり抱っこしたりしても反応が悪いときには救急車の要請を検討してください。

 

お子さんの救急車要請のタイミングは、こちらの記事を参照してください。

生後3か月未満の熱

生後3か月未満の乳幼児は、母体から免疫をもらっているとはいえ抵抗力が弱く重症化しやすいため、すみやかに受診しましょう。

 

生後1か月未満の新生児でかかりつけ医がいない場合には、生まれた病院に相談するのもおすすめです。

コロナ陽性者や濃厚接触者との接触が疑われるケース

コロナの陽性者や濃厚接触者との接触が疑われるケースの発熱は、以下の点に注意しましょう。

比較的元気であれば、夜間救急外来を受診する必要はありません。

かかりつけ医では診察してもらえない可能性があります。市区町村のホームページや広報を参考に、コロナ関連の発熱時の受診先を調べて事前連絡のうえ受診しましょう。

濃厚接触者との接触が疑われても、発熱以外の症状がない場合はコロナの検査を受けられない可能性があります。その場合は、保険診療ではなく自費での検査になるケースもあります。

ぐったりしている、息が苦しそう、顔色が悪いなどの場合には、すみやかな受診が必要です。受診先には「コロナの陽性者や濃厚接触者との接触が疑われる」ことを事前連絡して受診しましょう。

こどもの発熱時の自宅ケア|5つのポイント

発熱時に自宅でケアする際の5つのポイントを紹介します。5つのポイントを理解していれば、発熱時に焦らず対応できるでしょう。

熱がこもらないようにする

体温が上がるまでは寒く感じるため重ね着しても問題はありませんが、体温が上がりきったら上手く体温調整できるよう洋服や環境温を調整します。熱がこもり、うつ熱にならないように注意しましょう。

水分補給をしっかりとおこなう

熱が出ると汗をたくさんかくため、こまめな水分補給が欠かせません。いつもより水分を多くとるようにしましょう。

 

おしっこの回数が減る、泣いても涙が出ない、肌や唇がかさかさするときは脱水のサインです。

 

嘔吐・下痢で、飲んだり食べたりできない場合には点滴をおこなう必要があります。

安静に過ごす

元気があっても発熱時には、体力を消耗しています。できるだけ安静に過ごす時間を確保しましょう。

熱のあがり始めに注意する

こどもの脳は発達途中。熱などの刺激に弱く、急に熱が上がると脳細胞に刺激となって熱性けいれんを起こすケースもあります。

 

熱のあがりはじめにおこるけいれんは、以下の症状が特徴的でほとんどは2-3分程度でおさまります。

急にガクガクとふるえる

手足をピーンとつっぱる

意識がなくなる

白目をむく

またはじめてけいれんを起こした、けいれんが5分以上続く、何度も繰り返す場合はすみやかに受診しましょう。

冷やす「場所」と「方法」に注意

発熱時におでこの冷却シートを使用する親御さんも多いでしょう。実は、おでこの冷却シートに熱を下げる効果はありません。

 

熱を下げる際に首やわきの下、足の付け根などの太い血管の近くを冷やすと効果が期待できると医学的にはいわれていますが、おでこには太い血管はないため冷やしても熱を下げる効果は期待できません。

 

おでこの冷却シートは、ひんやり感があり、こどもが気持ちよいと感じるのであれば使ってください。しかし、発熱シートがずれて乳児が窒息した事故もおこっています。使用するリスクを知ったうえで使用しましょう。

解熱剤を使うタイミング|3つのポイント

こどもが発熱したら「すぐに解熱剤を使用する」という親御さんも少なくありません。

実は解熱剤を使用する際に、知っておきたい3つのポイントがあります。順に解説します。

解熱剤は病気を治すものではない

解熱剤を使用しても、はやく病気が治るわけではありません。熱が出るのは、細菌やウイルスが増えるのをおさえるための正常な反応です。

 

脳炎や脳症など脳に影響を与える感染症でなければ、熱が上がりすぎて脳に障害が起こることはありません。

熱で怠さが強く食事・水分が取れないときに使おう

元気で食事・水分・睡眠がしっかりとれていれば、解熱剤を使用する必要はありません。

 

熱で怠さが強く、食事・水分・睡眠がとれない、ずぐってしまう場合には解熱剤の使用をおすすめします。

 

解熱剤の効果で怠さが軽減し、食事・水分・睡眠がとれるようになる方が、はやく体調が回復する可能性があるためです。

無理に平熱に下げる必要はない

解熱剤を使用して体温がどれくらい下がるかは、こどもの病状によってことなります。食事・水分・睡眠がとれ、だるさが軽減するくらいに熱が下がるのが目標です。

 

無理に平熱まで下げると解熱剤が切れるタイミングで体温が急上昇し、熱性けいれんやだるさの原因となるため医師の指示を守って正しく使用しましょう。

発熱後の登校・登園の注意点

発熱後、いつから登校・登園してよいのか迷われる親御さんも少なくありません。

発熱後の、登校・登園の注意点を解説します。

必ず学校や園の決まりに従う

お子さんが普段通りの体調にもどり、医師の指示がなければ通常どおり登校・登園しても問題ありません。

 

新型コロナウイルス感染症蔓延後、学校や保育施設ごとに発熱後の登校・登園について、さまざまな決まりが作られています。

 

自宅での経過観察期間だけでなく、PCR検査や診断書などの必要性もそれぞれことなっています。

 

症状が残る場合は必ず学校や保育施設に確認のうえ登校・登園を検討してください。

熱が出たことを隠して登校・登園はNG

発熱するとコロナ対応が必要になるため、熱が出たことを隠して登校・通園させる親御さんもごくまれにいますが、絶対にやめましょう。

 

新型コロナウイルス以外の感染症でも、学校や保育施設などの集団生活ではクラスターが起こる病気もあります。

 

また、通常通りの生活で無理をして症状が悪化したり、症状に気づくことが遅れる可能性があります。熱が出たことを隠すのはやめましょう。

無理をさせない

熱の原因が感染症ではなく、ストレスの場合もあります。プールやマラソンなど体力を使う運動は避ける、短時間登校・登園から始めるなど無理をさせないようにしましょう。

こどもの発熱にあせらず対応しよう

こどもの発熱は、感染症だけでなくストレスや環境温の影響などさまざまな原因が考えられます。熱があっても元気に普段通り過ごせていれば様子をみても問題ありません。

 

しかし、ぐったりしている、いつもと様子が違う、食事・水分がとれない場合にはすみやかな受診が必要です。

 

新型コロナウイルス感染症の流行後、多くの人が「発熱」に敏感になっています。感染症を他の人にうつさないためにも、状況に応じて適切な対応をとりましょう。

参考資料

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、
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