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花粉が原因で生じる喉の痛みはどうしたらいいの?原因や対処方法について詳しく解説!

監修医師 郷 正憲
更新日:2024年05月31日

更新日:2024年05月31日

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花粉症のシーズンになると喉の痛みや咳などに悩まされている方が少なくありません。
花粉症は、目と鼻に症状が出やすいですが、花粉が喉の粘膜に付着することによるアレルギー反応や口呼吸増加による喉の乾燥などから、喉の炎症を引き起こす可能性があるのです。

この記事では、花粉の影響で喉に痛みを感じる理由、花粉症と風邪の見分け方などについてご紹介します。花粉症シーズンになると喉の痛みに悩まされている方は、是非参考にしてみてください。

花粉が原因で生じる喉の痛みはどうしたらいいの?原因や対処方法について詳しく解説!

花粉が喉の炎症を引き起こす場合がある

花粉や花粉症の影響で喉に症状が出る理由

花粉アレルギーが喉で起こっている

花粉を口や鼻から吸い込み、喉の粘膜に付着し刺激されると、目と鼻と同じようにアレルギー反応が起こり、炎症を起こしてしまうことがあるのです。

対策として外出時はマスクを着用し、帰宅時にうがいをすることで、花粉症による喉の症状を軽減することが期待できます。

花粉症によって口呼吸の頻度が増えた

花粉症により鼻詰まりが起こると、鼻呼吸が難しくなるため、口で呼吸をすることが多くなります。

鼻から吸い込んだ空気に存在するウイルスや細菌は、鼻毛や粘膜の繊毛、粘液によって侵入が妨げられています。一方、口から吸い込んだ空気に存在するウイルスや細菌は、鼻から吸い込んだ空気よりもフィルタリング機能が働かず、体内に侵入してしまうリスクが高くなってしまうのです。

 

喉は粘膜の免疫機能で守られていますが、乾燥すると免疫機能が低下するため、ウイルスや細菌に感染して炎症を引き起こしやすくなります。

 

このように、花粉症により口で呼吸することが多くなると、喉の痛みや腫れを感じるリスクが高くなるのです。

のどの炎症

花粉症の鼻詰まりのため、口で呼吸することが増えると、喉が乾燥しやすくなります。喉が長時間にわたり乾燥すると炎症を引き起こし、それが原因で痛みや違和感、咳が出るようになってしまうのです。

後鼻漏

後鼻漏(こうびろう)とは、鼻から鼻水がのどの奥に流れ落ちることをいいます。健康な人でも鼻水は喉に流れ落ちていますが、粘度が低くさらさらしているときは、後鼻漏はそれほど気になりません。しかし、鼻水の量が増えたときや粘度が高い場合は、喉の違和感や痛み、咳、痰のからみなどの症状が強くでることがあるのです。

そのため、花粉症で鼻水の量が増えて後鼻漏になると、喉に流れ落ちる鼻水が粘膜を刺激して炎症を引き起こし痛みを感じることがあります。

花粉の影響で喉にあらわれる具体的な症状

花粉症による喉の痛みやかゆみ、イガイガする異物感、喉の乾燥、喉詰まり、咳などの症状は、花粉が喉の粘膜に付着したことで生じたアレルギー反応により、引き起こされたものです。

花粉症とアレルギー性咽喉頭炎の関係

花粉症で目や鼻に症状があらわれると、花粉症の症状であると判断されますが、喉に症状があらわれると、アレルギー性咽喉頭炎が原因で起こった症状であると判断されることがあります。

 

花粉症による鼻の症状は、鼻の粘膜に花粉が付着することで引き起こされるアレルギー反応です。

一方、花粉症による喉の症状は、2つの原因が考えられます。ひとつは、喉の粘膜に花粉が付着したことで引き起こされるアレルギー反応です。これは花粉症の症状といえます。

もうひとつは、喉に流れ落ちた鼻水によって粘膜が傷つけられたことで、ウイルスや細菌が繁殖して炎症を引き起こした状態です。これは花粉症の症状ではなく、アレルギー性咽喉頭炎の症状とみなされます。

アレルギー性咽喉頭炎とは

アレルギー性咽喉頭炎は、花粉などのアレルギー物質によって引き起こされる咽喉頭の炎症のことです。咽喉頭とは、一般的に喉と認識されている部分で、咽頭と喉頭を合わせた言葉です。咽頭は空気や食べ物の通り道で、口の奥から食道につながる部分で、喉頭は喉仏の内側にある気管の入口に当たる部分を指します。

アレルギー性咽喉頭炎の症状

アレルギー咽喉頭炎の主な症状は、喉のかゆみや違和感、咳、痰のからみ、イガイガする異物感、痛みです。症状が悪化すると、息苦しくなったり、ものが飲み込みにくくなることがあります。

アレルギー性咽喉頭炎の診断方法

アレルギー性咽喉頭炎の診断基準は以下の通りです。

 

1.喘鳴(ぜんめい)を伴わない8週間以上持続する乾性咳嗽(がいそう)がある

※喘鳴とは、呼吸をするときに「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」と音がなること。乾性咳嗽とは空咳のこと。

2.8週間以上持続する咽喉頭異常感(痰が絡む・のどの痛み・のどのかゆみ・イガイガ)

3.アトピー素因を示唆する所見の1つ以上認める

※アトピー素因を示唆する所見:喘息以外のアレルギー疾患の既往あるいは合併、末梢血好酸球増加、血清総IgE値の上昇、特異的IgE陽性、アレルゲン比内テスト即時型反応陽性

4.急性感染性喉頭炎、非特異的喉頭感染症(結核、梅毒、ジフテリアなど)、喉頭真菌症、異物、腫瘍などそのほかの咳や異常感の原因となる局所所見がないこと

5.胸部X線撮影、肺機能検査が正常

6.胃食道逆流症、後鼻漏が想定されない

7.症状がヒスタミンH1拮抗薬で著明改善もしくは消失

※著明改善とは自覚症状の75%以上、消失は100%改善とする

 

1が認められないときは5は満たさなくてもよい

 

参考:「喉頭アレルギーの診断と治療

花粉以外の原因で喉の炎症が起こる場合も

喉の症状を引き起こす花粉以外の原因とは

花粉症以外で喉の痛みや異物感を引き起こす原因として考えられるのは以下の通りです。

 

・風邪などウイルスや細菌感染による炎症

・空気の乾燥による喉の乾燥

・アルコールによる喉の粘膜への刺激

・アルコールを分解するために水分が消費されたことによる乾燥

・タバコの煙による喉への刺激

・大声や長時間歌うことなどによる喉への負担

・火傷などによる喉へのダメージ

 

どの原因も一度は経験したことがある方が少なくないでしょう。喉への刺激を与える行為は、痛みや異物感につながる可能性があります。特に、花粉症の方は、花粉症シーズンに上記のような行為は控えることをおすすめします。

花粉症と風邪の見分け方

花粉症は、これまで症状があらわれていなかった方でも、突然あらわれます。花粉症と風邪は、症状が似ているケースがあるので、花粉症なのか風邪なのかを簡単には判断できない場合があります。

 

花粉症が原因で症状があらわれたにもかかわらず、風邪の治療をしても効果がありません。そのため、どちらが原因の症状なのかをできるだけ早く確認し、適切な処置を受けることが、症状悪化を防ぐことにつながります。

そこで、花粉症の特徴と風邪の特徴を表にまとめました。自分にあらわれた症状と照らし合わせて、花粉症なのか風邪なのかを判断する際の目安にしてみてください。

 

花粉症か風邪か判断がつかない場合は医師に相談を

これまで花粉症を発症したことがない方は、症状があらわれても風邪と思い込んでしまう方が少なくありません。さらに、花粉症は放っておいても花粉の飛散シーズンが終わると治まるので、医師の診察を受けずに原因となっている病気がわからないままの方もいます。花粉症が発症したとわからないままでは、翌年も予防できず花粉症で苦しむことになってしまうでしょう。

 

花粉症の症状は、仕事や勉強に大きな支障をきたし、人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、花粉症の症状を抑えてできるだけこれまで通りの生活ができるように、医師に相談することが大切です。

 

花粉症に苦しまれている方の中には、病院に行く時間がなくやむを得ず放置している方もいます。そのような方におすすめなのが、オンライン診療です。自宅や職場などから予約・診察・薬の配送・支払いまでオンライン上で完結します。オンライン診療は、空いている時間を効率的に使えるため、多忙な方に向いている診療方法です。花粉症で苦しまれている方は、利用を検討してみてください。

まとめ

花粉の影響で喉に痛みを感じる理由、花粉症と風邪の見分け方などについて紹介しました。花粉症は目と鼻だけでなく喉にも症状があらわれることがあります。これまで花粉症でなかった方でも、突然発症する可能性があるので、疑わしい症状があらわれたらできるだけ早く医師の診察を受けるようにしましょう。

 

医療機関に来院することが難しい方には、オンライン診療をおすすめします。SOKUYAKUは、花粉症についての相談も受付けておりますので、是非利用を検討してみてください。

コメント 花粉症に喉の痛みが併発すると風邪との鑑別が困難になるでしょう。
実際、医療機関を受診されてもなかなか診断がつかず難渋することもあります。
ただし風邪であっても基本的には様子を見るしかできません。
そのため、なるべく花粉症による喉の痛みが起こりにくい環境を整える事が必要になってきます。
例えば口呼吸をしてしまっているのであれば、風邪の対策にも花粉症による喉の痛みに対しても良くありません。
鼻の通りを改善するよう花粉症の治療を行ってなるべく口呼吸をしないように対応する必要があります。
難しいかもしれませんが、1つ1つ対応する事で喉の痛みが改善するように考慮します。

監修医コメント

医師
郷 正憲

花粉症に喉の痛みが併発すると風邪との鑑別が困難になるでしょう。
実際、医療機関を受診されてもなかなか診断がつかず難渋することもあります。
ただし風邪であっても基本的には様子を見るしかできません。
そのため、なるべく花粉症による喉の痛みが起こりにくい環境を整える事が必要になってきます。
例えば口呼吸をしてしまっているのであれば、風邪の対策にも花粉症による喉の痛みに対しても良くありません。
鼻の通りを改善するよう花粉症の治療を行ってなるべく口呼吸をしないように対応する必要があります。
難しいかもしれませんが、1つ1つ対応する事で喉の痛みが改善するように考慮します。

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監修医師 郷 正憲
徳島赤十字病院 専門領域は、麻酔科(ペインクリニック), 感染症科 経歴:2011年3月香川大学医学部医学科卒。同年4月より徳島赤十字病院で初期臨床研修、2013年4月からは徳島赤十字病院麻酔科に所属。 保有資格に日本救急医学会ICLSコース認定ディレクター、日本麻酔科学会認定医・専門医 著書として、看護師と研修医のための全身管理の本 保有免許・資格は、日本麻酔科学会専門医、ICLSコースディレクター、JB-POT
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