インフルエンザで「頭痛だけ」の症状はある?原因・対処法と受診の目安
インフルエンザの頭痛の特徴・期間|どんな痛み?いつまで続く?
インフルエンザの頭痛は、風邪より痛みが強く感じられやすく、38度を超える高熱、咳、鼻水、筋肉痛、関節痛、倦怠感が重なるほどつらくなりがちです。
目の奥が痛い・激しい痛み…インフルエンザ特有の症状
インフルエンザの頭痛は、「目の奥がえぐられるような痛み」や「頭が割れるようにガンガンする」と表現されることが多く、こめかみや目の奥を中心に激痛が走ります。研究では、両側の頭痛や前頭部の頭痛が多く、鼻水・鼻づまり(鼻閉)など“鼻の症状”を伴いやすいことも報告されています。
痛みのタイプはズキズキのことも、締め付けられる感じのこともあり、普段から片頭痛がある人は区別しにくい場合があります。
熱や咳がなく「頭痛だけ」の症状でもインフルエンザの可能性はある?
一般的にインフルエンザは38度以上の高熱や倦怠感を伴うことが特徴です。しかし、ワクチン接種済みの場合や過去に似た型のウイルスに感染していると、症状が軽く済むことがあります。そのため、微熱程度で咳や鼻水がなくても、インフルエンザの可能性はゼロではありません。
また、潜伏期間は一般に1〜3日で、症状は比較的急速に発症します。最初は頭痛と倦怠感だけでも、その後に38度以上の高熱、咳、鼻水、筋肉痛、関節痛が追いかけてくることがあります。
流行期に「急に始まった強い頭痛」があり、体温が38度近くまで上がってきた、あるいは周囲に患者がいる場合は、早めの相談が安全です。一方で、頭痛だけが続くなら、脱水、睡眠不足、副鼻腔炎、片頭痛など別の原因も考えられます。
いつまで続く?基本は「熱のピーク」と連動する
頭痛は発症の早い段階から出やすい症状です。多くは数日で和らぎ、報告によっては「4日程度続く人が多い」とされています。痛みは熱がいちばん高い時期に強くなりやすく、熱が下がってくると頭痛も落ち着く傾向があります。
なぜあんなに痛い?インフルエンザ頭痛の原因とメカニズム
ウイルスが直接脳を攻撃しているわけではありません。インフルエンザの頭痛が強く感じられる背景には、ウイルスに対する炎症反応があります。
頭痛の痛み自体はよくある症状ですが、経過や強さで危険な合併症を見分けましょう。
ズキズキ、ガンガン…痛みの特徴と「サイトカイン」の関係
ウイルスが侵入すると、体は排除のために「プロスタグランジン」を生成します。これは発熱を促す一方で、痛みを増強させる物質です。
さらに、免疫細胞から分泌される「サイトカイン」が脳内の血管を拡張させます。広がった血管が神経を圧迫することで、ズキズキと脈打つ激しい頭痛が起こるのです。
この反応により、頭痛だけでなく全身の筋肉痛や関節痛、倦怠感も引き起こされます。頭痛がある人ほど筋肉痛や倦怠感などの全身症状を伴いやすいという解析もあります。
脱水症状も頭痛の原因に?熱と水分の関係
炎症反応に加え、「脱水」も頭痛を悪化させる大きな要因です。高熱による発汗、食欲不振や吐き気で水分が不足すると、血液の巡りが悪くなり脳への酸素供給が滞ります。これが頭痛をさらに強めます。
口の渇き、尿量の減少、立ちくらみがあるときは、水分と電解質の補給を優先してください。
【対処法①】薬を使わないケアと家庭での過ごし方
薬に頼りすぎず、「痛みを増やす条件」を減らすだけでも頭痛は和らぎやすくなります。インフルエンザは典型的には約1週間で軽快しますが、重症化や合併症を避けるためにも休養が重要です。
頭を冷やすのは効果的?冷却シートや氷枕の使い方
高熱でつらいときは、額や首すじを冷やすと楽に感じることがあります。冷やすことで拡張した血管が収縮し、神経への圧迫が和らぐためです。氷枕や保冷剤をタオルで巻き、頭や首筋に当てましょう。
ただし、悪寒がして震えている「熱の上がり始め」に冷やすのは逆効果です。冷やすのは「熱が上がりきって暑がっているとき」だけにしてください。寒気が強いときは無理に冷やさず、まず体を温めて落ち着かせましょう。
冷却シートは解熱効果こそありませんが、不快感を和らげるリラックス目的としては有効です。
部屋の明るさや音はどうする?頭痛を悪化させない環境づくり
インフルエンザの頭痛時は、光や音に過敏になりがちです。照明やテレビの音が、吐き気や痛みを誘発することがあります。部屋を少し暗くして静かに過ごすのが基本です。
部屋はカーテンを閉めて薄暗くし、静かな環境を作りましょう。スマホのブルーライトも脳を刺激して頭痛を悪化させるため、療養中は画面を見ないことが回復への近道です。
咳が出る場合は加湿を意識し、喉の乾燥を減らすと眠りが確保しやすくなります。眠れないほどの痛みが続くなら、薬の使用や受診を検討してください。
食事と水分補給|頭痛がつらいときに摂りたいもの
食欲がないときは無理に食べる必要はありませんが、水分だけは必須です。水分は「少しずつ、回数多く」を意識しましょう。経口補水液、スープ、味噌汁、温かいお茶は取り入れやすく、鼻水や咳でしんどいときでも続けやすい方法です。
食欲が出てきたら、おかゆやうどん、ゼリーなど消化の良いものを少しずつ食べてください。栄養補給は、しつこい頭痛や倦怠感からの早期回復につながります。汗で塩分も失われやすいので、電解質も意識すると頭痛の痛みが和らぐことがあります。
【対処法②】市販の頭痛薬は使っていい?薬の注意点
頭痛が強すぎて眠れない、38度以上の高熱で水分が取れない、筋肉痛や関節痛の痛みがつらい場合は、解熱鎮痛薬で休養を確保する考え方があります。年齢や持病で注意点が変わるため、用法用量の遵守と、迷ったら薬剤師・医師への相談を前提にしてください。
ロキソニンやイブはOK?大人が薬を選ぶときの基準
インフルエンザの疑いがあるとき、最も安全な成分は「アセトアミノフェン」です。作用が穏やかで副作用のリスクが低いとされています。
「ロキソプロフェン(ロキソニンなど)」や「イブプロフェン(イブなど)」といったNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、インフルエンザ脳症などのリスクを考慮し、慎重な判断が求められることがあります。自己判断する場合は、アセトアミノフェン単一の製剤を選ぶのが無難です。
ただし、胃潰瘍の既往、腎臓病、喘息、抗凝固薬内服中などは、ロキソプロフェンやイブプロフェンで副作用リスクが上がることがあります。重症化リスクがある人は自己判断を避けてください。
「アスピリン」は絶対NG!子どもに使ってはいけない薬とライ症候群
小児のインフルエンザでは、アスピリンなどサリチル酸系製剤は原則として使用しません。15歳未満の子どもが使用すると、脳浮腫や肝障害を伴う「ライ症候群」という命に関わる重篤な病気を引き起こすリスクがあります。
大人用の風邪薬や古い置き薬にはアスピリンが含まれていることがあるため、成分確認を徹底し、子どもには必ず小児用のアセトアミノフェンを使用してください。
解熱鎮痛剤を使うタイミング|熱を下げすぎると治りが遅くなる?
熱は防御反応の一つなので、「平熱に戻す」こと自体が目的ではありません。無理に熱を下げすぎるとウイルスの増殖を助け、治りが遅くなる可能性があります。
薬は「38.5度以上の高熱で水分が摂れない」「痛みが激しすぎて眠れない」ときなど、体力を温存するために一時的に症状を和らげる目的で使いましょう。
インフルエンザの頭痛が「危険」なケース|脳症・合併症のサイン
多くの頭痛は炎症や脱水で説明できますが、まれに重症の合併症が隠れます。小児ではインフルエンザ脳症などで急に状態が変わることがあるため、観察のポイントを押さえましょう。
異常な呼びかけへの反応・けいれん|子ども・高齢者の危険信号
特に警戒すべきは「インフルエンザ脳症」です。
・呼びかけに反応しにくい
・話がかみ合わない
・意識がぼんやりする
・けいれんが起きる
・異常言動・異常行動がある
子どもや高齢者にこれらの症状が見られたら、インフルエンザ脳症や脳炎などを念頭に、様子を見ずに早急な受診が必要です。
首の後ろが硬い・吐き気が止まらない|髄膜炎などの可能性
激しい頭痛に加え
・首の後ろが硬く前に曲げにくい
・強い吐き気や嘔吐が続く
・光がつらい
などがある場合は、髄膜炎や脳炎など別の疾患の可能性があります。インフルエンザと思い込まず、早めに医療機関へ連絡しましょう。
救急車を呼ぶべき?迷ったときの相談窓口(#7119など)
意識障害、けいれん、呼吸が苦しい、ぐったりして水分が取れないなど明らかな危険サインがある場合は、迷わず救急要請を検討してください。
判断に迷う場合は「#7119(救急安心センター事業)」や、子どもの場合は「#8000(小児救急電話相談)」を活用しましょう。医師・看護師などが症状を聞き取り、緊急性の判断や受診先の案内を行う仕組みです。
妊娠中・授乳中・持病がある方のインフルエンザ頭痛
妊娠中や基礎疾患がある人は重症化しやすく、合併症のリスクも上がります。頭痛の痛みを我慢して体力を消耗するのもよくありませんが、薬の選び方はより慎重に考えましょう。
妊婦さんは自己判断NG!使える薬と受診の目安
妊娠中は免疫力が低下しており重症化しやすいため、高熱や激しい頭痛があれば早めに受診しましょう。自己判断でイブプロフェンなどを選ばず、医師・薬剤師に相談してください。
一般に解熱鎮痛が必要な場合はアセトアミノフェンが候補になりやすい一方、週数で注意点が変わります。妊娠後期のNSAIDs使用は胎児に影響する可能性があるため、自己判断での市販薬服用は避けてください。
我慢しすぎも母体に負担となるため、医師の指導下で適切に対処しましょう。
授乳中のママが頭痛薬を飲むときの注意点
多くの薬は母乳への移行量がわずかであり、授乳中でも服用できるものがあります。アセトアミノフェンは比較的安全とされています。
受診の際は必ず「授乳中」と伝えましょう。どうしても心配な場合は、服薬直後に授乳を避けるか、一時的にミルクを利用する方法もありますが、まずはママの体調回復を優先してください。
基礎疾患(持病)がある人が医師に伝えるべきこと
腎臓・肝臓の病気、喘息、心疾患、糖尿病、免疫抑制治療中などは、インフルエンザが重症化しやすく合併症にも注意が必要です。発症から48時間以内の抗インフルエンザ薬服用が推奨されます。
受診時はお薬手帳を持参し、服用中の薬を正確に伝えましょう。現在の症状(頭痛の痛み、38度以上の高熱、咳や鼻水、筋肉痛・関節痛、倦怠感)を整理して伝えると診療がスムーズです。様子を見すぎず、早めの受診が肺炎などの合併症を防ぐポイントになります。
インフルエンザの頭痛についてよくある質問
頭痛はよくある症状ですが、経過や体質で悩み方が変わります。
頭痛だけ残るのはインフルエンザのせい?ほかの原因もある?
高熱や咳が落ち着いたあとに頭痛だけが残る場合、脱水の回復が遅い、睡眠不足が続く、鼻水や鼻づまりから副鼻腔の炎症が残る、といった理由がほとんどです。
一方で、いったん良くなったのに再び38度以上の高熱が出る、咳が悪化して息苦しい、頭痛の痛みが日に日に増す場合は、肺炎などの合併症の可能性もあります。
数日〜1週間で軽くならない頭痛は医療機関で相談してください。
もともと片頭痛持ちの場合、どう見分ければいい?
片頭痛は光や音で悪化しやすく、吐き気を伴うこともあります。インフルエンザでも似た要素は出ますが、見分けるポイントは「発熱」と「全身症状」です。
インフルエンザは38度前後の急な発熱、関節痛、筋肉痛を伴いますが、片頭痛は発熱しません。ただし、インフルエンザが引き金となって片頭痛が誘発されることもあります。
いつもの薬が効きにくい、痛みが異常に強い、意識がはっきりしないなどがあれば受診しましょう。
頭痛が残っていても学校や仕事に行っていい?
頭痛が残っている時点で体は回復途中です。復帰基準(発症後5日かつ解熱後2日経過)を満たしていても、頭痛が強く残っている場合は無理は禁物です。
咳や鼻水があると周囲へうつすリスクもあるため、まずは体温が安定し、水分と食事が取れて眠れる状態を優先してください。無理に復帰するとぶり返すこともあるため、可能ならもう1〜2日休みを取り、万全にしてから復帰することをおすすめします。
受診後は医師の指示や学校・職場のルールに従うのが確実です。
まとめ|インフルエンザのつらい頭痛は我慢せず、正しい対処と休養を
インフルエンザは、38度以上の高熱、咳、鼻水に加えて、筋肉痛、関節痛、強い倦怠感、頭痛が急に出やすい病気です。頭痛の痛みは数日で落ち着くことが多い一方で、見逃したくない合併症もあります。
頭痛はよくある症状だけど、放置しないことが大切
つらいときは冷却や環境調整、水分補給を優先し、それでも厳しければアセトアミノフェンなどを適切に使ってください。小児ではアスピリンは避け、迷ったら医師・薬剤師に相談してください。
自宅での対処と受診のタイミングを知っておこう
意識がぼんやりする、けいれん、首の硬さ、激しい嘔吐、呼吸が苦しいなどがあれば早急に受診が必要です。迷ったときは#7119で相談できることも覚えておくと安心です。
病院へ行くのがつらいときは「オンライン診療」の活用も
「SOKUYAKU(ソクヤク)」では、病院の予約からオンライン診察、さらには薬の配送手配までアプリ一つで完結できる便利なサービスも一般的になってきました。「まずは病院に行くべきか相談したい」という時や、「検査は陰性だったけれど薬が切れてしまった」という時にも役立ちます。
インフルエンザの流行期、「熱はそこまで高くないけれど、頭が割れるように痛い」という経験はありませんか?
インフルエンザは、38度以上の高熱が急に出て、咳や鼻水に加え、筋肉痛・関節痛、強い倦怠感、頭痛がまとまって現れやすい感染症です。熱や咳などの症状が目立たないと「本当にインフルエンザ?」と判断に迷うかもしれません。
この記事では、インフルエンザ特有の頭痛の原因や特徴、自宅でできる緩和ケア、病院を受診すべき危険なサインについて解説します。つらい痛みを少しでも和らげ、正しく対処するために参考にしてください。
インフルエンザの頭痛の特徴・期間|どんな痛み?いつまで続く?
インフルエンザの頭痛は、風邪より痛みが強く感じられやすく、38度を超える高熱、咳、鼻水、筋肉痛、関節痛、倦怠感が重なるほどつらくなりがちです。
目の奥が痛い・激しい痛み…インフルエンザ特有の症状
インフルエンザの頭痛は、「目の奥がえぐられるような痛み」や「頭が割れるようにガンガンする」と表現されることが多く、こめかみや目の奥を中心に激痛が走ります。研究では、両側の頭痛や前頭部の頭痛が多く、鼻水・鼻づまり(鼻閉)など“鼻の症状”を伴いやすいことも報告されています。
痛みのタイプはズキズキのことも、締め付けられる感じのこともあり、普段から片頭痛がある人は区別しにくい場合があります。
熱や咳がなく「頭痛だけ」の症状でもインフルエンザの可能性はある?
一般的にインフルエンザは38度以上の高熱や倦怠感を伴うことが特徴です。しかし、ワクチン接種済みの場合や過去に似た型のウイルスに感染していると、症状が軽く済むことがあります。そのため、微熱程度で咳や鼻水がなくても、インフルエンザの可能性はゼロではありません。
また、潜伏期間は一般に1〜3日で、症状は比較的急速に発症します。最初は頭痛と倦怠感だけでも、その後に38度以上の高熱、咳、鼻水、筋肉痛、関節痛が追いかけてくることがあります。
流行期に「急に始まった強い頭痛」があり、体温が38度近くまで上がってきた、あるいは周囲に患者がいる場合は、早めの相談が安全です。一方で、頭痛だけが続くなら、脱水、睡眠不足、副鼻腔炎、片頭痛など別の原因も考えられます。
いつまで続く?基本は「熱のピーク」と連動する
頭痛は発症の早い段階から出やすい症状です。多くは数日で和らぎ、報告によっては「4日程度続く人が多い」とされています。痛みは熱がいちばん高い時期に強くなりやすく、熱が下がってくると頭痛も落ち着く傾向があります。
なぜあんなに痛い?インフルエンザ頭痛の原因とメカニズム
ウイルスが直接脳を攻撃しているわけではありません。インフルエンザの頭痛が強く感じられる背景には、ウイルスに対する炎症反応があります。
頭痛の痛み自体はよくある症状ですが、経過や強さで危険な合併症を見分けましょう。
ズキズキ、ガンガン…痛みの特徴と「サイトカイン」の関係
ウイルスが侵入すると、体は排除のために「プロスタグランジン」を生成します。これは発熱を促す一方で、痛みを増強させる物質です。
さらに、免疫細胞から分泌される「サイトカイン」が脳内の血管を拡張させます。広がった血管が神経を圧迫することで、ズキズキと脈打つ激しい頭痛が起こるのです。
この反応により、頭痛だけでなく全身の筋肉痛や関節痛、倦怠感も引き起こされます。頭痛がある人ほど筋肉痛や倦怠感などの全身症状を伴いやすいという解析もあります。
脱水症状も頭痛の原因に?熱と水分の関係
炎症反応に加え、「脱水」も頭痛を悪化させる大きな要因です。高熱による発汗、食欲不振や吐き気で水分が不足すると、血液の巡りが悪くなり脳への酸素供給が滞ります。これが頭痛をさらに強めます。
口の渇き、尿量の減少、立ちくらみがあるときは、水分と電解質の補給を優先してください。
【対処法①】薬を使わないケアと家庭での過ごし方
薬に頼りすぎず、「痛みを増やす条件」を減らすだけでも頭痛は和らぎやすくなります。インフルエンザは典型的には約1週間で軽快しますが、重症化や合併症を避けるためにも休養が重要です。
頭を冷やすのは効果的?冷却シートや氷枕の使い方
高熱でつらいときは、額や首すじを冷やすと楽に感じることがあります。冷やすことで拡張した血管が収縮し、神経への圧迫が和らぐためです。氷枕や保冷剤をタオルで巻き、頭や首筋に当てましょう。
ただし、悪寒がして震えている「熱の上がり始め」に冷やすのは逆効果です。冷やすのは「熱が上がりきって暑がっているとき」だけにしてください。寒気が強いときは無理に冷やさず、まず体を温めて落ち着かせましょう。
冷却シートは解熱効果こそありませんが、不快感を和らげるリラックス目的としては有効です。
部屋の明るさや音はどうする?頭痛を悪化させない環境づくり
インフルエンザの頭痛時は、光や音に過敏になりがちです。照明やテレビの音が、吐き気や痛みを誘発することがあります。部屋を少し暗くして静かに過ごすのが基本です。
部屋はカーテンを閉めて薄暗くし、静かな環境を作りましょう。スマホのブルーライトも脳を刺激して頭痛を悪化させるため、療養中は画面を見ないことが回復への近道です。
咳が出る場合は加湿を意識し、喉の乾燥を減らすと眠りが確保しやすくなります。眠れないほどの痛みが続くなら、薬の使用や受診を検討してください。
食事と水分補給|頭痛がつらいときに摂りたいもの
食欲がないときは無理に食べる必要はありませんが、水分だけは必須です。水分は「少しずつ、回数多く」を意識しましょう。経口補水液、スープ、味噌汁、温かいお茶は取り入れやすく、鼻水や咳でしんどいときでも続けやすい方法です。
食欲が出てきたら、おかゆやうどん、ゼリーなど消化の良いものを少しずつ食べてください。栄養補給は、しつこい頭痛や倦怠感からの早期回復につながります。汗で塩分も失われやすいので、電解質も意識すると頭痛の痛みが和らぐことがあります。
【対処法②】市販の頭痛薬は使っていい?薬の注意点
頭痛が強すぎて眠れない、38度以上の高熱で水分が取れない、筋肉痛や関節痛の痛みがつらい場合は、解熱鎮痛薬で休養を確保する考え方があります。年齢や持病で注意点が変わるため、用法用量の遵守と、迷ったら薬剤師・医師への相談を前提にしてください。
ロキソニンやイブはOK?大人が薬を選ぶときの基準
インフルエンザの疑いがあるとき、最も安全な成分は「アセトアミノフェン」です。作用が穏やかで副作用のリスクが低いとされています。
「ロキソプロフェン(ロキソニンなど)」や「イブプロフェン(イブなど)」といったNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、インフルエンザ脳症などのリスクを考慮し、慎重な判断が求められることがあります。自己判断する場合は、アセトアミノフェン単一の製剤を選ぶのが無難です。
ただし、胃潰瘍の既往、腎臓病、喘息、抗凝固薬内服中などは、ロキソプロフェンやイブプロフェンで副作用リスクが上がることがあります。重症化リスクがある人は自己判断を避けてください。
「アスピリン」は絶対NG!子どもに使ってはいけない薬とライ症候群
小児のインフルエンザでは、アスピリンなどサリチル酸系製剤は原則として使用しません。15歳未満の子どもが使用すると、脳浮腫や肝障害を伴う「ライ症候群」という命に関わる重篤な病気を引き起こすリスクがあります。
大人用の風邪薬や古い置き薬にはアスピリンが含まれていることがあるため、成分確認を徹底し、子どもには必ず小児用のアセトアミノフェンを使用してください。
解熱鎮痛剤を使うタイミング|熱を下げすぎると治りが遅くなる?
熱は防御反応の一つなので、「平熱に戻す」こと自体が目的ではありません。無理に熱を下げすぎるとウイルスの増殖を助け、治りが遅くなる可能性があります。
薬は「38.5度以上の高熱で水分が摂れない」「痛みが激しすぎて眠れない」ときなど、体力を温存するために一時的に症状を和らげる目的で使いましょう。
インフルエンザの頭痛が「危険」なケース|脳症・合併症のサイン
多くの頭痛は炎症や脱水で説明できますが、まれに重症の合併症が隠れます。小児ではインフルエンザ脳症などで急に状態が変わることがあるため、観察のポイントを押さえましょう。
異常な呼びかけへの反応・けいれん|子ども・高齢者の危険信号
特に警戒すべきは「インフルエンザ脳症」です。
・呼びかけに反応しにくい
・話がかみ合わない
・意識がぼんやりする
・けいれんが起きる
・異常言動・異常行動がある
子どもや高齢者にこれらの症状が見られたら、インフルエンザ脳症や脳炎などを念頭に、様子を見ずに早急な受診が必要です。
首の後ろが硬い・吐き気が止まらない|髄膜炎などの可能性
激しい頭痛に加え
・首の後ろが硬く前に曲げにくい
・強い吐き気や嘔吐が続く
・光がつらい
などがある場合は、髄膜炎や脳炎など別の疾患の可能性があります。インフルエンザと思い込まず、早めに医療機関へ連絡しましょう。
救急車を呼ぶべき?迷ったときの相談窓口(#7119など)
意識障害、けいれん、呼吸が苦しい、ぐったりして水分が取れないなど明らかな危険サインがある場合は、迷わず救急要請を検討してください。
判断に迷う場合は「#7119(救急安心センター事業)」や、子どもの場合は「#8000(小児救急電話相談)」を活用しましょう。医師・看護師などが症状を聞き取り、緊急性の判断や受診先の案内を行う仕組みです。
妊娠中・授乳中・持病がある方のインフルエンザ頭痛
妊娠中や基礎疾患がある人は重症化しやすく、合併症のリスクも上がります。頭痛の痛みを我慢して体力を消耗するのもよくありませんが、薬の選び方はより慎重に考えましょう。
妊婦さんは自己判断NG!使える薬と受診の目安
妊娠中は免疫力が低下しており重症化しやすいため、高熱や激しい頭痛があれば早めに受診しましょう。自己判断でイブプロフェンなどを選ばず、医師・薬剤師に相談してください。
一般に解熱鎮痛が必要な場合はアセトアミノフェンが候補になりやすい一方、週数で注意点が変わります。妊娠後期のNSAIDs使用は胎児に影響する可能性があるため、自己判断での市販薬服用は避けてください。
我慢しすぎも母体に負担となるため、医師の指導下で適切に対処しましょう。
授乳中のママが頭痛薬を飲むときの注意点
多くの薬は母乳への移行量がわずかであり、授乳中でも服用できるものがあります。アセトアミノフェンは比較的安全とされています。
受診の際は必ず「授乳中」と伝えましょう。どうしても心配な場合は、服薬直後に授乳を避けるか、一時的にミルクを利用する方法もありますが、まずはママの体調回復を優先してください。
基礎疾患(持病)がある人が医師に伝えるべきこと
腎臓・肝臓の病気、喘息、心疾患、糖尿病、免疫抑制治療中などは、インフルエンザが重症化しやすく合併症にも注意が必要です。発症から48時間以内の抗インフルエンザ薬服用が推奨されます。
受診時はお薬手帳を持参し、服用中の薬を正確に伝えましょう。現在の症状(頭痛の痛み、38度以上の高熱、咳や鼻水、筋肉痛・関節痛、倦怠感)を整理して伝えると診療がスムーズです。様子を見すぎず、早めの受診が肺炎などの合併症を防ぐポイントになります。
インフルエンザの頭痛についてよくある質問
頭痛はよくある症状ですが、経過や体質で悩み方が変わります。
頭痛だけ残るのはインフルエンザのせい?ほかの原因もある?
高熱や咳が落ち着いたあとに頭痛だけが残る場合、脱水の回復が遅い、睡眠不足が続く、鼻水や鼻づまりから副鼻腔の炎症が残る、といった理由がほとんどです。
一方で、いったん良くなったのに再び38度以上の高熱が出る、咳が悪化して息苦しい、頭痛の痛みが日に日に増す場合は、肺炎などの合併症の可能性もあります。
数日〜1週間で軽くならない頭痛は医療機関で相談してください。
もともと片頭痛持ちの場合、どう見分ければいい?
片頭痛は光や音で悪化しやすく、吐き気を伴うこともあります。インフルエンザでも似た要素は出ますが、見分けるポイントは「発熱」と「全身症状」です。
インフルエンザは38度前後の急な発熱、関節痛、筋肉痛を伴いますが、片頭痛は発熱しません。ただし、インフルエンザが引き金となって片頭痛が誘発されることもあります。
いつもの薬が効きにくい、痛みが異常に強い、意識がはっきりしないなどがあれば受診しましょう。
頭痛が残っていても学校や仕事に行っていい?
頭痛が残っている時点で体は回復途中です。復帰基準(発症後5日かつ解熱後2日経過)を満たしていても、頭痛が強く残っている場合は無理は禁物です。
咳や鼻水があると周囲へうつすリスクもあるため、まずは体温が安定し、水分と食事が取れて眠れる状態を優先してください。無理に復帰するとぶり返すこともあるため、可能ならもう1〜2日休みを取り、万全にしてから復帰することをおすすめします。
受診後は医師の指示や学校・職場のルールに従うのが確実です。
まとめ|インフルエンザのつらい頭痛は我慢せず、正しい対処と休養を
インフルエンザは、38度以上の高熱、咳、鼻水に加えて、筋肉痛、関節痛、強い倦怠感、頭痛が急に出やすい病気です。頭痛の痛みは数日で落ち着くことが多い一方で、見逃したくない合併症もあります。
頭痛はよくある症状だけど、放置しないことが大切
つらいときは冷却や環境調整、水分補給を優先し、それでも厳しければアセトアミノフェンなどを適切に使ってください。小児ではアスピリンは避け、迷ったら医師・薬剤師に相談してください。
自宅での対処と受診のタイミングを知っておこう
意識がぼんやりする、けいれん、首の硬さ、激しい嘔吐、呼吸が苦しいなどがあれば早急に受診が必要です。迷ったときは#7119で相談できることも覚えておくと安心です。
病院へ行くのがつらいときは「オンライン診療」の活用も
「SOKUYAKU(ソクヤク)」では、病院の予約からオンライン診察、さらには薬の配送手配までアプリ一つで完結できる便利なサービスも一般的になってきました。「まずは病院に行くべきか相談したい」という時や、「検査は陰性だったけれど薬が切れてしまった」という時にも役立ちます。
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当コラムの掲載記事に関するご注意点
1.
当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
2.
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3.
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4.
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