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アルダクトンA錠(スピロノラクトン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 廣瀬安國
2021年08月8日
2021年08月8日
アルダクトンA錠(スピロノラクトン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
アルダクトンA錠やスピロノラクトン錠と呼ばれる医薬品をご存知でしょうか?アルダクトンA錠は特徴のある利尿剤であり、医療の現場ではよく使用される医薬品の一つだといえます。
今回は、アルダクトンA錠(スピロノラクトン)の成分や効果、副作用などについて解説します。

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アルダクトンA錠(スピロノラクトン)とは

アルダクトンA錠の主要成分であるスピロノラクトンは1957年にアメリカのG.D.サール社のKagawaらによって研究、開発された化合物です。日本市場で販売が開始されたのは1978年4月であり、40年以上医療の現場で活躍を続ける利尿剤の一つです。現在は、ファイザー株式会社が製造販売しています。

錠剤以外に細粒剤も販売されている

アルダクトンA錠以外にもアルダクトンA細粒が販売されています。細粒剤のメリットとして分量の調節のしやすさがあります。症状や年齢などに合わせて量を調節することで副作用の発現を抑えることができます。また、高齢になると嚥下能力が落ちた時には誤嚥するリスクが上がるため、細粒剤のような飲み込みやすい剤型は選びやすいでしょう。

ジェネリック医薬品が存在する

新薬の開発には数百億円の費用と約10年の歳月がかかります。そのため、新薬を開発した製薬会社は特許を出願して新薬を独占的に製造販売することで利益を確保します。しかし、特許には期限があり、期限が切れると他の製薬会社がジェネリック医薬品を製造できます。ジェネリック医薬品は、開発費用がかかっていないため薬剤費の削減にもつながります。アルダクトンA錠にもスピロノラクトン錠という名称でジェネリック医薬品が販売されています。ジェネリック医薬品の変更は医師、薬剤師に相談してみてください。

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)の成分について

アルダクトンA錠の薬効成分はスピロノラクトンと呼ばれる成分です。スピロノラクトンはアルドステロン拮抗物質に分類され、主に腎臓に存在する遠位尿細管に作用します。アルドステロンは、副腎皮質ホルモンの一つで遠位尿細管に作用することで尿から水分やナトリウムの再吸収を促進する作用があります。アルダクトンA錠は、アルドステロンの作用を抑制して尿細管でのナトリウムと水分の再吸収を抑えます。また、ナトリウムの排泄を促進しますが、カリウムの排泄を抑える作用もあるためアルドステロン拮抗薬はカリウム保持性利尿薬とも呼ばれます。

アルドステロンとは

アルドステロンは、副腎皮質ホルモンの一種です。アルドステロンは、腎臓に作用して尿中の水分とナトリウムの再吸収を促進する作用があります。健康な人ではアルドステロンは適量を保たれ、循環血漿量も正常な状態が継続します。しかし、何らかの理由でアルドステロンが過剰に分泌されると高血圧や低カリウム血症など引き起こします。低カリウム血症は、脱力感など筋力低下を起こし、最悪の場合には不整脈を起こすことがあります。

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)はどんな症状に効果がある?

アルダクトンA錠の効能は以下になります。
・高血圧症
・心性浮腫(うっ血生心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、特発生浮腫、悪性腫瘍に伴う浮腫及び腹水、栄養失調性浮腫
・原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善

アルダクトンは、尿細管に存在するアルドステロン受容体に作用すること尿からの水分やナトリウムの排泄を促進します。そのため、ナトリウムや水分の貯留によって起こる疾患に対して薬効を示します。高血圧症は原因が不明であるものが多いですが、塩分(ナトリウム)の過剰摂取によって起こることがいわれています。そのため、アルダクトンA錠は高血圧症にも使用されることが多いです。また、余分な水分を排泄する作用があるため浮腫にも使用されます。浮腫は心臓や腎臓、肝臓の機能低下によって起こるものがありますが、心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫にも使用できます。

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)の用法・用量は?

アルダクトンA錠は、通常の成人であれば1日50〜100mgを分割して経口投与します。年齢や症状により適宜増減できます。しかし、「原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善」の場合には他の医薬品と併用することが多いです。

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)の副作用

アルダクトンは、ナトリウムの排泄を促進してカリウムの再吸収を促進する作用があるため体内の電解質のバランスが崩れることがあります。主に、低ナトリウム血症と高カリウム血症、代謝性アシドーシスが起こると言われ、不整脈や全身倦怠感、脱力感、吐き気があらわれます。
腎臓に作用するため、電解質異常を伴う急性腎不全があらわれることがあります。アルダクトンA錠を服用する場合には定期的な血液検査が必要です。

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)に関する注意点

他にカリウム保持性利尿薬(セララ)やタクロリムスと併用すると高カリウム血症を発症することがあります。また、ミトタンの薬効をアルダクトンA錠が阻害するとされています。セララやタクロリムス、ミトタンを使用している場合にはアルダクトンA錠を使用できません。
降圧作用があるためめまいやふらつきが起きることがあります。高所作業や自動車の運転など危険な作業をすることがある場合には注意が必要です。

高齢者への投与

高齢者は、若い人と比べると水分量が少ないため利尿剤の使用によって脱水、低血圧によるめまいや立ちくらみを引き起こしやすいです。特に、心疾患などの浮腫のある高齢者に利尿剤を使用すると急激な血漿量の減少と血液濃縮が起こる可能性があるため、脳梗塞や血栓塞栓症のリスクに注意が必要です。高齢者に対しては少量から使用を開始して徐々に増量した方がいいでしょう。

妊婦、産婦、授乳婦への投与

妊婦に対しての安全性は確立されていないため治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与できます。
乳汁へ移行することがわかっているので、授乳婦へ使用する場合には授乳を避けた方がいいでしょう。

小児への投与

小児への使用経験は少ないため安全性が確立されていませんが、小児用量が設定されています。
小児の高血圧症に使用する場合には0.5〜2mg/kg/日を1日2回に分けて投与することになっています。原発性アルドステロン症における腺腫の場合には、2〜5mg/kg/日を術前1〜2週間から1日2〜4回投与します。

男性型及び女性型脱毛症の治療をしている場合

アルダクトンA錠の薬効成分であるスピロノラクトンは、まれに女性のAGA治療薬に使用されることがあります。スピロノラクトンには女性ホルモン作用が出ることがあり、女性化乳房などの副作用が生じることがあります。そのため、男性ホルモンを抑制して発毛を促す目的でスピロノラクトンを使用することがあるため、女性AGA治療や薄毛治療をしている場合には医師、薬剤師に治療薬を使用している場合には相談する必要があります。

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)と同じ成分の市販薬はある?

2021年現在においてアルダクトンA錠(スピロノラクトン)と同じ成分の市販薬は販売されていません。スピロノラクトンは、医師の診察を受けた後に処方してもらうことでしか入手できません。しかし、浮腫をとる目的であれば市販薬でも対応できる可能性があります。

浮腫に対応できる市販薬は漢方薬

浮腫に対応できる市販薬のほとんどは漢方薬や生薬由来の製剤です。漢方薬は使う人の体質や基礎疾患によって効果が変化することがあります。また、複数の漢方薬を使用すると偽アルドステロン症のリスクを上げるため自分で判断をせずに医師や薬剤師に相談し方がいいでしょう。
漢方の働きとしては余計な水分を排泄して、水分が足りない場合には吸収を促進して体全体の水分バランスを整える働きがあります。

・ツムラ漢方五苓散料エキス顆粒

五苓散は体内の水分量を調整する働きがあり、めまい、吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、浮腫などの症状が伴う急性胃腸炎や水様性下痢症、二日酔いに使用できます。

・六味丸料エキス錠クラシエ
腎機能を高めることで浮腫やかゆみを改善したり、尿量が少ない、尿が出にくい、トイレが近いなどの排尿異常を改善したりする効果が期待できます。


・和漢箋ラクリア
利尿作用があり、余分な水分の排泄を促進して浮腫や膝などの関節の腫れや痛みの症状を改善します。立ち仕事が続いて血行不良が起きた場合には冷え性や浮腫が起きやすいので使用してみるのもいいでしょう。

参考文献
アルダクトンA インタビューフォーム
日本ジェネリック製薬協会|ジェネリック医薬品について(一般向け)
アルドステロン | 看護師の用語辞典
女性薄毛の薬の種類(スピロノラクトン、ミノキシジル)と効果、副作用について医師が解説します。 | CLINIC FOR (クリニックフォア) 内科・アレルギー科・皮膚科
ツムラ漢方五苓散料エキス顆粒(ゴレイサン) : 一般用漢方製剤・一般用医薬品 | 製品情報
六味丸料エキス錠クラシエ [180錠] | 商品紹介 | クラシエ
ラクリア

アルダクトンA錠(スピロノラクトン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
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監修薬剤師 廣瀬安國
調剤薬局で薬剤師として従事。 薬剤師として学んだ知識と経験を活かして、医療用医薬品だけでなく身近に存在している市販薬についてもわかりやすく伝えることを意識して記事を執筆しています。

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