ファボワールってどんな薬?効果効能や副作用について徹底解説!
更新日:2024年05月24日
この記事では、ファボワールの効果と安全性について、わかりやすく解説します。低用量ピルやフォアボールに関心がある方は、ぜひ参考にしてください。
ファボワールとは
ファボワールは、避妊を目的とした低用量ピルです。
ピルには、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含んでいます。このホルモンは、女性の生理周期を調節することが役割のひとつです。ピルによって、このホルモンのバランスを人工的に調整し妊娠を防げます。
「低用量ピル」とは、女性ホルモンが比較的少ない量で配合されているピルのことです。そして、ファボワールは「第3世代」の低用量ピルで、使用されているホルモンの成分は、避妊効果だけでなく、ニキビの改善などの肌の状態を整える効果も期待できます。
また、ファボワールは「1相性ピル」と呼ばれるタイプになります。これはすべての錠剤に同じ量のホルモンが含まれていることです。これにより、服用者は毎日同じ量のホルモンを摂取することになり、体内のホルモンレベルを一定に保てます。
ファボワールは、マーベロンのジェネリック医薬品です。マーベロンと同じ有効成分を含んでいるため、同じ効果を期待できます。ジェネリック医薬品は、ブランド名の薬と同じ成分と効果を持ちながらも、開発コストがかからないため、一般的に価格が低く設定されています。そのため、マーベロンより価格が安いことがメリットです。
ファボワールの効果・効能・副作用
ファボワールは、避妊用の低用量ピルですが、それ以外にも効果があります。ここでは、ファボワールの効能、副作用について詳しく見ていきましょう。
ファボワール処方対象の疾患・症状
ファボワールは、主に以下の目的で処方されることがあります。
・避妊
・月経困難症
・月経前症候群
・生理不順
・子宮内膜症
・ニキビ
ファボワールは、避妊を目的とした低用量ピルで、非常に高い避妊効果があります。正確に服用した場合の避妊成功率は99%以上と言われています。しかし、実際には飲み忘れなどがあるため、一般的な使用の場合で避妊成功率は91%です。
内服によりホルモンバランスが安定することで、月経困難症や月経前症候群、生理不順などの症状を和らげる助けにもなります。子宮内膜症に対しては、子宮内膜が通常よりも厚くなることを抑制し、痛みや出血を減らす効果が期待できます。
そして、ファボワールはニキビの改善にも役立つことが特徴です。含まれている成分が肌の状態を整える効果があり、男性ホルモンの活動を抑制できます。これがニキビの原因となる皮脂の過剰な分泌を減らす助けとなります。
ファボワールの副作用
ファボワールを服用すると、約25%の方に何らかの副作用が出ることがあります。よくある副作用は、頭痛や吐き気、乳房の痛みです。この副作用は、女性ホルモンの変動によって引き起こされるもので、大抵は一時的なものか3ヶ月以内に改善されます。また、ピルを飲み忘れた場合には、不正出血が起こるかもしれません。
しかし、もっとも注意が必要なのは血栓症という副作用です。第3世代の低用量ピルを服用している人の中で、1年間に1万人に2人の割合で血栓症が発生すると言われています。これは比較的まれな症状ですが、発生した場合は命に関わることもあります。
血栓症は、血液中にできた血栓(血の塊)が血管を閉塞し、その結果、重篤な健康障害を引き起こす病気です。血栓ができると、血液の流れが妨げられ脳梗塞や心筋梗塞などの深刻な病気を引き起こす原因となります。
ピルの服用を始めたばかりの場合や、4週間以上の休薬期間を経て再び服用を開始した場合は血栓症が起こりやすい時期です。突然の足の痛みや呼吸困難を感じた場合には、すぐに医療機関を受診してください。
ファボワールの服用方法
低用量ピルは、毎日決まった時間に飲むことで、妊娠を防ぐ効果があります。これは日常的に使用する避妊方法で、緊急時に使うアフターピルとは異なります。
ファボワールの種類は、28錠入りと21錠入りの2種類です。ファボワール28には、7日間分のプラセボ錠(無効成分の錠剤)が含まれていますが、ファボワール21には含まれていません。どちらのタイプも、月経1日目から服用を開始してください。
ファボワール21を服用する場合、21日間毎日同じ時刻に1錠ずつ服用し、その後7日間が休薬期間です。休薬期間中には2、3日目に消退出血が起こります。出血が続いていても休薬期間が終わった場合には、次のシートを開始してください。
休薬期間を過ぎて服用を再開しない場合、避妊効果が得られない可能性があります。
ファボワール28を服用する場合、28日間毎日同じ時刻に1錠ずつ服用します。最後の7日間はプラセボ錠を服用しますが、女性ホルモンは含まれていません。プラセボ錠を服用している間に消退出血が起こりますが、出血があってもなくても服用を続けてください。
プラセボ錠とファボワール錠を飲み間違えないようにしましょう。
服用時の注意事項
ピルを飲み始めた最初の1週間は、体がホルモンの変化に慣れるまでの時間が必要です。そのため、この期間は避妊効果が完全ではありません。この期間は、他の避妊方法を併用しましょう。
また、ファボワールを飲み忘れた場合の対処法は、日数によって違います。
飲み忘れが1日だけの場合は、気づいた時点で忘れた錠剤をすぐに服用してください。その日の分も通常通り服用します。つまり、その日は2錠服用することになります。
飲み忘れが2日以上続いた場合は、服用を中止してください。次の月経から新しいシートで服用を再開します。この間と再開後1週間は別の避妊方法を使用しないといけません。
ファボワール28のプラセボ錠を飲み忘れた場合は、飲み忘れた錠剤は服用せず、次回以降の錠剤を通常通り服用します。
まずは医師に相談を
ファボワールの服用を検討している場合、まずは医師に相談しましょう。医師は健康状態や生活習慣を考慮して、ファボワールが適切かどうかを判断します。また、服用方法、飲み忘れた場合の対処法、副作用のリスクとその対策についても詳しく説明してくれます。
ファボワールを服用する際には、血栓症という重大な副作用に警戒が必要です。喫煙者はリスクが高まるため、この薬を使用する前に、医師に必ず確認しましょう。年齢や血圧が高いこと、頭痛持ちなども血栓症のリスク因子になります。
まとめ
ファボワールは、避妊目的で使用される第3世代の低用量ピルです。ジェネリック医薬品になるため、同じ効果で費用が安く済むことがメリットになります。
避妊効果の高いことが特徴ですが、それだけではありません。ニキビ改善や月経関連の症状の緩和にも効果が期待できます。服用方法を間違うと、避妊効果が低下するため注意してください。
内服中に頭痛や吐き気などの副作用が起こることがあります。稀に血栓症のリスクがあるため、使用前には医師の診断を必ず受けましょう。
SOKUYAKUオンラインクリニックは、オンラインでピルの診療もしています。ピルの使用に関する疑問や心配事があれば、いつでもご相談いただけます。
受付時間:平日10:00~19:00
医師
馬場 敦志
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
ファボワールは避妊目的のピルであり、自費となります。
ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の二種類のホルモンが入った合剤です。
エストロゲンの量や、黄体ホルモンの種類によって様々なピルがあります。
ファボワールに含まれている黄体ホルモンは、抗アンドロゲン(男性ホルモン)作用があるため、にきびや肌の調子を整える効果が期待できます。
ただ、長期投与により、抑うつ症状や性欲低下が出現する場合もあり注意が必要です。