低用量ピルが生理痛に効くって本当?効果や副作用、服用方法について解説します。
更新日:2024年05月22日
月経困難症には低用量ピルでの治療が効果的
月経困難症とは
月経困難症は、生理時または生理直前から下腹部痛や腰痛がひどくなり、他にも吐き気や食欲不信、イライラを引き起こす病気です。
子宮内膜症などの器質性月経困難症と疾患のない機能性月経困難症の2つに分けられ、機能性月経困難症が多い傾向にあります。思春期・若年女性における月経困難症の割合は34〜94%にも昇り、学校や社会生活への影響が指摘されています。
月経困難症による生理痛を市販の鎮痛剤で我慢する方が多いですが、鎮痛効果は一時的です。原因に対する根本的な治療として、低用量ピルや漢方が選ばれます。
低用量ピルの効果とは?
生理痛や過多月経の改善
生理痛は経血を排出する際に子宮が収縮した際に発生する痛みです。低用量ピルには子宮内膜を厚くしにくい作用があり、痛みの元となる子宮の収縮運動を抑え、生理痛を軽減させる効果があります。
また、生理時の経血を減らし、過多月経による貧血症状の改善も期待されます。臨床結果によると、低用量ピルの使用により、月経血量が43%も減少(※)したとの報告も確認されています。
月経不順の改善
月経不順は、正常の月経周期日数25〜38日から逸脱していることを指し、極端に短い、またはだらだらと続く場合もあります。それぞれ月経周期が24日以内を頻発月経といい、月経周期が39日以上3か月以内を希発月経といいます。
月経不順の原因には次のようなものがあります。
・急激なダイエット
・ストレス
・不規則な生活リズム
・子宮や卵巣、甲状腺の疾患
低用量ピルは女性ホルモンのバランスを保ち、不規則な生活やストレスによるホルモンバランスを整えてくれるのです。決まった時期に生理が来るようになるため、旅行などの予定も立てやすくなるメリットがあります。
月経前症候群(PMS)の改善
月経前症候群(PMS)は、生理前の3~10日くらいから始まる心身のさまざまな不快な症状が特徴で、原因ははっきりしていませんが、排卵時に分泌される大量のプロゲステロン(黄体ホルモン)が原因で発症すると考えられています。
主な症状は、次のとおりです。
・情緒不安定
・イライラ
・不安
・眠気
・のぼせ
・食欲不振・過食
・めまい
・腹痛
・頭痛
・腰痛
・むくみ
・お腹の張り
・乳房の張り
低用量ピルを服用すると排卵を抑制効果を発揮し、黄体ホルモンの分泌も抑えられるため、さまざまな不快な症状が軽減します。
低用量ピルの服用方法
低用量ピルは、一般的に1サイクル4週間で、1シートとなっています。1シートには、21錠タイプと28錠タイプの2種類があります。
21錠の場合は、21日分を服用し終わったら7日間休薬する飲み方です。一方で、28錠タイプは28錠あるうちの7日分の薬は有効成分が入っていない偽薬となっていて、毎日飲み忘れないような工夫がされています。また、1週間の区切りがわかりやすいように、日曜日から飲み始めるサンデーピルもあります。どちらも、毎日決まった時間に服用することが大切です。
低用量ピル服用時の注意点
低用量ピルには服用にあたって注意点もあります。
飲み忘れても一気に2回分飲まない
低用量ピルを飲み忘れてしまった場合、気付いた時点で1錠服用し、その日の分は普段通りの時間に低用量ピルを飲みます。気付いた時点が次の日の服用時間であれば、その日は低用量ピルを中止し、次の日から普段通り1錠ずつ服用しましょう。
一気に2錠服用してしまうと、ホルモンの量も倍になり副作用が発生しやすくなりかねません。1日に2錠服用しても問題はありませんが、次の日からはいつも通りの時間に服用するようにしてください。
しかし、2日以上飲み忘れてしまったときは、効果が切れてしまう恐れがあるため、飲み忘れた日から数えて1週間休み、また新たに飲みはじめるようにします。
自分では判断がつかない場合は、すぐに医師へ相談しましょう。
低用量ピルを飲み忘れてしまった場合、気付いた時点で1錠服用し、その日の分は普段通りの時間に低用量ピルを飲みます。気付いた時点が次の日の服用時間であれば、その日は低用量ピルを中止し、次の日から普段通り1錠ずつ服用しましょう。
一気に2錠服用してしまうと、ホルモンの量も倍になり副作用が発生しやすくなりかねません。1日に2錠服用しても問題はありませんが、次の日からはいつも通りの時間に服用するようにしてください。
しかし、2日以上飲み忘れてしまったときは、効果が切れてしまう恐れがあるため、飲み忘れた日から数えて1週間休み、また新たに飲みはじめるようにします。
自分では判断がつかない場合は、すぐに医師へ相談しましょう。
最初は吐き気が出ることがある
人によっては、低用量ピルで吐き気が出ることもあります。低用量ピルには女性ホルモンが含まれているからです。服用すると一時的に女性ホルモンのバランスが乱れます。3か月ほどで体が慣れてきて、吐き気は出なくなりますが、症状が続く場合は他の種類のピルへ変更することが望ましいでしょう。
低用量ピルの副作用で最も多いとされているのが、吐き気です。 吐き気が出た場合は吐き気止めを服用したり、楽な姿勢で過ごしたりしましょう。 吐き気が心配な方は、低用量ピルを飲む時間を夕食後や就寝前にするのもおすすめです。
人によっては、低用量ピルで吐き気が出ることもあります。低用量ピルには女性ホルモンが含まれているからです。服用すると一時的に女性ホルモンのバランスが乱れます。3か月ほどで体が慣れてきて、吐き気は出なくなりますが、症状が続く場合は他の種類のピルへ変更することが望ましいでしょう。
低用量ピルの副作用で最も多いとされているのが、吐き気です。 吐き気が出た場合は吐き気止めを服用したり、楽な姿勢で過ごしたりしましょう。 吐き気が心配な方は、低用量ピルを飲む時間を夕食後や就寝前にするのもおすすめです。
血栓のリスクが高い方は飲めないことがある
低用量ピルには、血栓症のリスクがあります。低用量ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、肝臓に取り込まれると血液を固める作用があるからです。つまり、低用量ピルを服用すると、エストロゲンの濃度が高くなり、血液が固まりやすい状態になります。また、血栓ができやすい体質の方は服用できないことがあるので注意しましょう。
血栓ができやすいとされる体質の方は以下の通りです。
・喫煙者
・高年齢
・肥満
他にも高血圧や脂質異常症(高脂質症)、糖尿病などの生活習慣病を持っている方も血栓ができやすいとされます。
低用量ピルには、血栓症のリスクがあります。低用量ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、肝臓に取り込まれると血液を固める作用があるからです。つまり、低用量ピルを服用すると、エストロゲンの濃度が高くなり、血液が固まりやすい状態になります。また、血栓ができやすい体質の方は服用できないことがあるので注意しましょう。
血栓ができやすいとされる体質の方は以下の通りです。
・喫煙者
・高年齢
・肥満
他にも高血圧や脂質異常症(高脂質症)、糖尿病などの生活習慣病を持っている方も血栓ができやすいとされます。
喫煙(たばこ)
喫煙には、血液を固まりやすくさせる作用があり、血管がつまりやすく血栓となりやすい特徴があります。また、交感神経が刺激され、心拍数や血圧の上昇もしやすく、心臓の障害が発生する可能性が高まります。
喫煙には、血液を固まりやすくさせる作用があり、血管がつまりやすく血栓となりやすい特徴があります。また、交感神経が刺激され、心拍数や血圧の上昇もしやすく、心臓の障害が発生する可能性が高まります。
高年齢
年齢を重ねるごとに血管も徐々に弾力を失い、硬く脆くなりやすく、血圧の上昇を起こす可能性があります。血圧の上昇や血液中の脂質のバランスも崩れやすく、血管内に固まりが溜まりやすいのです。とくに45歳以上では、それ以下の年齢よりも2倍以上の血栓リスクがあります。
年齢を重ねるごとに血管も徐々に弾力を失い、硬く脆くなりやすく、血圧の上昇を起こす可能性があります。血圧の上昇や血液中の脂質のバランスも崩れやすく、血管内に固まりが溜まりやすいのです。とくに45歳以上では、それ以下の年齢よりも2倍以上の血栓リスクがあります。
肥満
BMI25以上の肥満の方は、動脈硬化を発症し、血栓リスクが高くなります。動脈硬化が進むと、動脈の壁が厚く、硬くなり、血流が悪くなるからです。BMI25以上でそれ以下の人の2倍、BMI30以上で3倍のリスクがあると言われ、ピルの処方が難しいとされます。
BMI25以上の肥満の方は、動脈硬化を発症し、血栓リスクが高くなります。動脈硬化が進むと、動脈の壁が厚く、硬くなり、血流が悪くなるからです。BMI25以上でそれ以下の人の2倍、BMI30以上で3倍のリスクがあると言われ、ピルの処方が難しいとされます。
低用量ピルの副作用
低用量ピルの主な副作用は次の通りです。
・嘔気、吐き気
・めまい、ふらつき
・頭痛
・腹痛
・にきび
・浮腫
・体重増加
・乳房の張り、痛み
・不正出血
これらは、低用量ピルの内服によりホルモンのバランスが乱れるからです。しかし、1〜3か月ピルの内服を続けていると、身体が慣れてきて自然に治ります。
低用量ピルの入手方法
産婦人科等の医療機関(病院)で処方してもらう
低用量ピルは、産婦人科を受診して処方してもらうのがオーソドックスな方法です。医療用医薬品であり、ドラッグストアなどでは購入できません。
月経不順や生理痛、避妊を望むことを相談すると、ぴったりなピルを処方してもらえるでしょう。しかし、症状や体質、他の持病によっては、低用量ピル以外の治療方法を提案される場合もあります。
低用量ピルは、産婦人科が一般的ですが内科でも処方してもらうことが可能です。
低用量ピルを取扱っているオンライン診療サービスで処方してもらう
低用量ピルは、オンライン診療を受けて処方してもらうことも可能です。
オンライン診療とは、電話やアプリなどを通じてオンライン上で医師の診察を受けられるシステムのこと。生理痛なんかで受診していいのか不安があるなどといった悩みがある場合には、対面の診察では気が引けてしまうかもしれません。
オンライン診療では、診察から処方までパソコンやスマートフォンがあれば完結できるため、気軽に受診できます。24時間予約ができるため、自分の都合の良いタイミングや場所で受診できるメリットがあります。
また、処方も定期的に届くため、忙しくて病院に行けずピルを中断するリスクも回避しやすくなります。
・都合の良い時間に受診できる
・24時間いつでも予約できる
・周りを気にせず受診できる
・ピルが届くので、薬のもらい忘れが少ない
低用量ピルはオンラインクリニックで処方してもらうのがおすすめ!
低用量ピルはオンラインクリニックで処方してもらうことが可能です。
実際に医療機関に行く必要がないため、待ち時間もなく自分の都合で受診ができます。
パソコンやスマートフォンで完結できるため、忙しく時間のとれない方にもおすすめです。
通院せずに自宅から診察が受けられる
オンライン診療では、医療機関への通院が不要です。そのため、転居して医療機関が遠方となってしまった場合でも、かかりつけ医を変更せずに済みます。また、住んでいる地域によっては専門的な医療を受けられない場合もあります。低用量ピルは、長期的に通うには根気が必要です。しかし、オンライン診療では、場所を問わずどこでも専門的な治療を受けられるでしょう。
PCやスマホで診察や決済まで対応してもらえる
オンライン診療は、パソコンやスマートフォンさえあれば予約から処方まで可能です。Web上で決済まで完了でき、処方は自宅に届きます。外出先や仕事の合間など隙間時間に気軽に予約や診療ができるため、利便性が高い方法です。
服薬指導もオンラインで完結できるため、周りが気になり薬局では聞きにくいことも、1対1で対応してくれます。
さまざまな決済方法に対応している
オンライン診療は、さまざまな支払い方法に対応しています。医療機関によっては、現金またはクレジットカードのみでしか選択できない場合もあります。しかし、オンライン診療では、クレジットカードやデビットカード、コンビニ払いまで自分に合った決済方法が選択可能です。
まとめ
低用量ピルは排卵を抑制する作用があり、生理痛や過多月経、月経不順の改善効果が期待されます。ピルの飲み始めはホルモンバランスが乱れ、嘔気や吐き気などの副作用を起こしやすいですが、3か月ほど飲み続けることで、治る傾向にあります。長期的に副作用が続く場合には、低用量ピルが合っていない場合もあるため、変更も検討されます。
ピルの1シートには、21錠タイプと28錠タイプの2種類があり、服用を忘れないような工夫がされています。万が一飲み忘れてしまった場合には、すぐに1錠服用しましょう。
他にも低用量ピルに関して不安がある場合には、オンライン診療で気軽に相談できる方法もあります。
オンライン診療のメリットは、
・都合の良い時間に受診できる
・24時間いつでも予約できる
・周りを気にせず受診できる
・ピルが届くので、薬のもらい忘れが少ない
・院内感染のリスクが少ない
などがあり、利便性の高いサービスです。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、ピルのオンライン診療に対応しております。
ぜひご活用ください。
医師
馬場 敦志
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
毎回の月経の痛みで悩まされている方は、勇気をもって産婦人科を受診して治療を相談するようにしましょう。
また、月経痛以外にも、月経の量を抑える効果、月経前の症状、月経を整える効果もあります。
月経にともなう症状で毎月、しんどい思いをしている方は、生活の質が上がることでしょう。
ただし、薬なので、副作用のリスクなどもあります。
医師の診察を受けて、安全にピルを使えるかどうか確認してから処方されるのがいいでしょう。
まずは、気軽にオンライン診療でもいいですし、受診して相談されることをオススメします。