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AGA治療は50代からでも効果はあるの?治療方法や注意点について詳しく解説

監修医師 山下 真理子
更新日:2024年05月31日

更新日:2024年05月31日

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50代はAGAの発症率が高くなる年齢であり、多くの方が薄毛に悩みます。
今になって治療してもAGAは改善しないのではないかと思う方も多いようです。
しかし、AGA治療をはじめるのに年齢制限はありません。
本コラムでは、50代からはじめるAGA治療について、その効果や注意点について解説します。

AGA治療は50代からでも効果はある?

実際、50代になってもAGAは治療可能です。50代の薄毛はAGAによると思われますが、何歳であっても、AGA治療を開始できます。

 

1本の髪の毛には、生まれてから抜け落ちるまでの「ヘアサイクル」があります。ヘアサイクルは、髪の毛が成長する「成長期」、髪の毛の成長が遅くなる「退行期」、髪の毛の成長が完全に止まって抜けるのを待つだけの「休止期」に分かれますが、このサイクルが人の一生のうち何回繰り返されるかは人によって異なります。一生のうちのサイクル数が少なく、若い時から薄毛の人がいますし、サイクル数が多くて、高齢でも十分な頭髪のある人もいます。このヘアサイクルを調整する治療をすることによって、50代の方でもAGAは治療可能になります。

AGAの年齢別の症状と経過の特徴

20代のAGAの場合

20代ではAGA発症率は10%弱で、以下の4つが主な症状です。

 

・髪の毛が細く、コシやハリがない

・抜け毛が目立つ

・生え際が後退する

・つむじ周辺で薄毛になる

                                         

AGAの進行は割とゆっくりですが、20代のAGAは他の年代より早く進行する傾向があります。

30代のAGAの場合

30代ではAGA発症率は約10%で、薄毛を気にする方が次第に増加する年齢です。

30代は仕事で重要な時期に当たり、薄毛のために自信がなくなる方も少なからずいらっしゃいます。

できるだけ早く治療を開始できるように、30代の方に多い3つの症状にご注意ください。

 

・生え際が後退する

・抜け毛が目立つ

・つむじ周辺で薄毛になる

 

20代と比較すると30代では、症状として髪質より毛量への影響が多くなります。

40代のAGAの場合

40代では、AGA発症率は30%を超えます。

40代は役職に就くなど仕事が忙しく、職場でのストレスも増える時期で、仕事からの「ストレス、食生活の乱れ、睡眠不足からの疲労」などが、発症の原因になります。頭皮のケアの時間も十分ではなく、薄毛の進行がかなり早い方も少なくありません。

 

40代での主な症状は、以下の2つです。

 

・明確に生え際が後退する

・頭頂部や額に明確な薄毛が見られる

 

20代・30代では抜け毛が増えても気づかなかったり、気づいても髪型で隠したりしている方も多いです。しかし、40代に入るとAGAが進行するために、明らかに頭皮が見えたり、額の両側での生え際の後退がはっきり見えたりするようになります。

50代のAGAの場合

50代では、AGA発症率は45%にもなります。

50代は、役職に就きながら、まだ多くの方が現役で働いていますが、健康の衰えを自覚するようになります。

身体の機能も低下するようになるため、AGAの進行も早まります。

50代での主な症状は、以下の2つです。

 

・薄毛の範囲が明確に広がる

・全体的に薄毛が目立つ

 

50代では、この年齢ではじめて発症するというより、既に発症していたAGAの進行が進み、症状が目立ってきます。そのため、もっと早くから治療を始めておけばよかったと感じる方も多いです。

50代でAGA治療を始めても症状は改善しますが、治療が長くかかり、1年以上に及ぶ場合もあります。

60代以降のAGAの場合

60代以上になると、AGA発症率は50%を超えるようになります。

 

60歳は多くの方で定年の歳であり、そこから第二の人生がスタートします。AGA発症の原因には遺伝やストレスもありますが、この年代では老化が主な原因になります。

 

60代の症状として、全体的に脱毛が顕著になり、薄毛が進行するようになります。多くの方は60歳から治療を始めても遅いと思っておられますが、この年代からでもAGAの症状改善は期待できます。

50代のAGA治療をする際に気を付けるべきポイント

身体が弱い人は治療薬の副作用に注意

AGA治療のための薬剤であるフィナステリド、デュタステリド、あるいはミノキシジルの内服には副作用を生じることがあります。

 

具体的な副作用としては、性欲減退や勃起不全、多毛症や息切れなどが挙げられます。特にミノキシジルの内服は副作用のリスクが高いことが知られており、日本皮膚科学会ではミノキシジルの内服を推奨していません。

 

しかし、ミノキシジルの内服は外用より高い発毛率が期待できるため、多くのAGAクリニックで内服薬としてミノキシジルが処方されており、多くの方が発毛を実感できています。

 

したがって、ミノキシジルを内服薬として服用する際には特に慎重になって、必ず血液検査を受けて、お薬に対する耐性などを調べましょう。

AGA治療を中断すると薄毛が再発する

AGA治療は、原則的にずっと続ける必要があります。

 

AGAは進行が永続する疾患であって、完治するということはありません。

 

したがって、たとえ髪の毛が生えたとしても、治療をやめないで、発毛促進のためのお薬を減らしつつ、進行抑制のためのお薬であるフィナステリドやデュタステリドを続けるか、こちらも減薬しつつ様子を見るのが最適なAGA治療の戦略であると考えられています。

AGA治療は年齢よりも進行度の影響が大きい

AGAの治療を始める際に考慮する要素としては、年齢よりむしろ進行度の方が重要です。

 

50代の方だと発症から長期間経っていることが多いので、薄毛が進行していることも多いです。20代や30代の方でも薄毛が進行している方がいる一方で、60代や70代の方で髪の毛が豊かな方も多いと思われます。

 

これは、毛髪の量には、年齢よりAGAがどれ程度進行しているかの方が影響が強いからです。

 

AGAは進行性の疾患ですから、年齢よりも進行度に合った適切な治療をすることが重要です。

AGA治療の流れ

頭皮の状態の確認

頭髪のみを写真撮影し、また特殊なマイクロスコープを用いて観察することで、頭髪や頭皮の状態を確認します。

次に、AGA治療専門の医師が問診票に従って問診を行い、現在の健康状態や頭髪や頭皮の状態をお尋ねします。

その後、毛根や頭皮の状態を視診および触診することで頭髪や頭皮を診察します。これらの全ての情報を基にして、最終的にAGAを診断します。

検査

健康状態や副作用の可能性を調べるために血液検査を行います。

治療方針の策定

診断結果に基づいて治療方針を決めます。この際、

 

・根本的なAGA治療をしたい

・とりあえず抜け毛を予防したい

・すぐに薄毛を改善したい

 

など、ご意向やご要望があれば、それを考慮して治療方針を決めましょう。

AGAの治療方法

AGA治療薬の服用

フィナステリド

フィナステリドは、毛髪の弱体化や抜け毛の原因である男性ホルモンの産生を抑制することによって、薄毛の進行を抑制する作用があります。

 

フィナステリドを配合した「プロペシア」は、日本で最初に発売されたAGA治療薬ですが、現在、そのジェネリック医薬品として「フィナステリド錠」が販売されています。

 

「フィナステリド錠」は、2015年に国内で承認を取得し、現在では多くの医薬品メーカーが取り扱っています。それ以前からAGA治療としてプロペシアを服用していた患者様にとって、こうしたジェネリック医薬品の販売によって、安価な薬剤を入手できるようになりました。

 

AGA治療はフィナステリドだけで十分?フィナステリドのみで得られる効果について解説

ミノキシジル(内服)

ミノキシジルは、血管拡張作用を通じて血圧を下げる降圧薬としての効果があり、高血圧治療薬の有効成分として用いられてきました。ところがミノキシジルの長期内服をしていた患者様の多くに多毛が観察されたことから、薄毛治療への応用が期待され、ミノキシジルを含む育毛剤が開発されました。

 

ミノキシジルの内服薬は、医師による処方が必要な処方箋医薬品です。直接体内から効果を発揮するため、皮膚に塗布する外用薬より、高い効果を有すると考えられます。

ミノキシジル(外用)

ミノキシジルを含む外用育毛剤は、ミノキシジルの濃度が最大5%(女性用育毛剤の場合は最大1%)の市販品が、薬剤師のいる薬局や通販などで購入できます。5%濃度の外用育毛剤は、「ロゲイン」(ファイザー社)の「リアップ」や(大正製薬)がよく知られています。

 

ミノキシジルの濃度が5%以上(女性用は1%以上)含む外用育毛剤は、処方箋医薬品になり、医師による処方が必要です。

植毛

「自毛植毛術」は、AGAの影響のない後頭部から健康な毛の生えた毛根を頭皮ごと採取し、AGAを生じた場所に移植する外科手術です。

 

移植した毛は高い生着率で生着するため、自毛植毛術はAGAによる薄毛の治療に効果的で、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版(以下、ガイドライン)」では男性のAGAに対しては「Bランク(行うよう勧める)」で推奨されています。ただし、この自毛植毛術は費用が高額で、痛みがある外科手術であり、手術に伴う合併症などのリスクが大きいという欠点を有します。

メソセラピー

メソセラピーでは、外科手術ではなくレーザーや注射などを用い、治療部位に直接薬剤を注入したり、浸透させたりします。

メソセラピーは現在、AGA以外にも、多数の疾患の治療に適用されています。

例えば、スポーツによる怪我、関節炎、ニキビ等の医学的治療や、痩身、リフトアップ、セルライト除去などの美容医療に利用されています。

 

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AGA治療は早い段階で始めることが大切

AGAは時間が経つにつれて症状が進行する疾患であるため、放置すると症状が次第に悪化します。しかし、症状が軽度であれば、早期に対策することで回復の見込みがあります。また、AGAの症状が重度になると、治療前後で毛の量の差が目立ってしまうことを懸念する方がいます。このようなことが起きないよう、早期に治療を始めることは大切です。

 

抜け毛や薄毛にお悩みにもかかわらず、まだ治療を始めていない方は、AGAのオンライン診療を受けることを推奨します。職場や自宅など遠隔地からでも予約や診察が可能です。是非ご活用ください。

まとめ

本コラムでは、特に50代の方に向けて、AGA治療をご紹介しました。

高齢だからと治療を諦めている方も多いと思われますが、AGA治療を始めるのに、年齢は関係ありません。

適切な方法で治療すれば発毛を実感でき、ご希望のヘアスタイルを楽しめるようになる可能性があります。50代で薄毛治療を諦めるのは早すぎると思います。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックは、オンラインでのAGA治療の診療サービスを実施しています。AGA治療の効果や副作用について、あるいは症状のお悩みや不安について、気軽にご相談ください。

 

受付時間:平日10:00~19:00

コメント 年齢が高齢になってしまって、AGA治療を始めることに抵抗がある人も少なくありません。
けれども、年齢に応じてそれぞれ適切なAGA治療があるので、いまさら行くのはちょっと恥ずかしい、などと思っているひとも、一度まずは医師のカウンセリングを受けるだけでも受けてみてはいいかもしれません。
生活習慣を是正するアドバイスなどをもらうことで、AGAだけではなく、ほかの疾患予防にもつながります。

監修医コメント

医師
山下 真理子

年齢が高齢になってしまって、AGA治療を始めることに抵抗がある人も少なくありません。
けれども、年齢に応じてそれぞれ適切なAGA治療があるので、いまさら行くのはちょっと恥ずかしい、などと思っているひとも、一度まずは医師のカウンセリングを受けるだけでも受けてみてはいいかもしれません。
生活習慣を是正するアドバイスなどをもらうことで、AGAだけではなく、ほかの疾患予防にもつながります。

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監修医師 山下 真理子
くみこクリニック京都駅前院所属 専門領域分類は美容皮膚科。 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。
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