AGA治療はフィナステリドだけで十分？フィナステリドのみで得られる効果について解説

AGAの治療において、フィナステリド（プロペシア）は大変大きな働きをします。しかし、フィナステリド錠単剤で行う治療がどの患者様にとっても期待される効果を発揮するかといえば、必ずしもそうとは言い切れません。

一般的に、フィナステリド錠単剤で行う治療は、AGAの中でも軽度から中度の場合に最適だと考えられています。脱毛が初期の場合には、フィナステリド錠を服用するだけで効果は十分に得られると思われます。

しかし、脱毛が進んでから治療を行う場合、フィナステリド錠単剤での治療では不十分で、他の治療法との組み合わせを考慮することがあります。

加えて、毛髪サイクルを正常に戻すことがフィナステリドの主要な働きなので、その効果が現れるまで約半年ほどかかります。治療開始時の薄毛の程度や患者様の体質、さらにどの程度の改善を望むかによっては、併用治療を推奨する場合もあります。

フィナステリドとは、AGA（男性型脱毛症）の治療薬であるプロペシアに含まれる有効成分です。フィナステリドには、AGAの主な原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）生成抑制作用があり、脱毛が進むことを防ぎながら、毛髪成長を促します。

DHTには、毛髪サイクルにおける成長期間を短くし、毛母細胞を収縮させる作用があり、男性型脱毛症の主な原因となっています。フィナステリドがこのDHT生成を抑えることで、髪の毛の成長サイクルを正常な状態に近づけ、進行する脱毛を遅らせる働きが見込まれます。

フィナステリドは、DHTがテストステロンから変換される時に働く5α-還元酵素の作用を抑制します。その結果、髪の太さや薄毛を改善させる効果があります。

フィナステリドの副作用として、下記のような報告がなされています。他の薬剤と比べても、副作用の発生頻度や重篤度は低いです。

上記の副作用が起きた時は、直ちに医師へご相談ください​​。

「フィナステリドは抜け毛の進行は食い止めることができるが、発毛には効果がない」というイメージは、発毛効果の発現まで時間がかかることによるものだと考えられています。

実際にフィナステリドを１年間服用した方を対象とした臨床試験では、６割が毛量改善、４割の方が現状維持できている、といった結果が出ています（※）。

※参考：はせがわ内科外科クリニックHP

フィナステリドは主に脱毛の進行を抑える効果が認められています。しかし、増毛を促す場合は満足な結果を得られないケースがあります。そのため、治療を始める段階で薄毛が進行している患者様には、脱毛防止の治療だけではなく、増毛促進の治療薬が必要となります。

毛髪の成長を促進して発毛効果を得るためには、フィナステリド単剤治療だけでは十分ではありません。なかでも、進行した薄毛の患者様には他の薬剤との併用治療が勧められています。

フィナステリド錠単剤で行う治療の最大のメリットは、治療の利便性が挙げられます。1日1錠を内服することで、AGA（男性型脱毛症）の進行を抑えることができます。

臨床研究の結果、フィナステリドには初期から中期のAGA患者様において、抜け毛の進行を遅らせ、毛髪の成長を促す効果があることが分かっています。加えて、フィナステリドは他のお薬と比べて副作用が少ないとの報告がなされており、AGAでお悩みの患者様の治療薬として選ばれる理由に挙げられます。

フィナステリド単剤治療のデメリットには、効果が人によってバラツキがあることが挙げられます。どの患者様にも同等の治療効果が現れるとは言えず、期待したほどの結果に結びつかない事例もあります。

さらに、フィナステリドの作用は毛髪サイクルを緩やかに正常へ近づけていくことなので、効果を実感するまで約半年ほどの期間を必要とします。

また、発生頻度は高くないもののフィナステリドには性欲減退や心理的な影響といった副作用があります。このような可能性をしっかりと理解した上で、医師と十分に相談してから治療を始めましょう。

ここでは、フィナステリド（プロペシア）錠単剤による治療でも、その効果を最大限に高める方法をご説明いたします。

フィナステリドの効果を最大限に発揮するためには、定期的に、そして継続してお薬を内服することが大切です。通常、フィナステリドによる治療効果を得るまでに約半年かかると言われています。

そのため、内服治療を続けて行くことが大切です。お薬の服用を継続することが、抜け毛を防ぎ、AGA（男性型脱毛症）の進行を抑え、薄毛症状を改善することに繋がります。

フィナステリドの効果を最大化するには、医師から指示があった服用方法をしっかり守ることが必要です。

一般的に、フィナステリドによる治療では1日1回、1錠を内服します。体内のお薬の濃度を一定に保つことで効果を安定させられるため、決められた時間帯に服用することが重要です。

加えて、自己判断による内服の中断や用量の変更を行わず、医師の指示に従い用量や内服期間を守ることが大切です。

フィナステリドによる治療効果を上げるには、生活習慣を改善することも鍵となります。適度な運動や十分な睡眠に加え、バランスの取れた食事、ストレスの管理などが心身の健康状態を改善し、ひいてはAGAの治療効果を後押しします。

なかでも、ミネラルやビタミン類の豊富な食品を日頃から積極的に摂ることは頭皮の健康に良いとされ、血行改善に繋がる日常生活を送ることが勧められています。

フィナステリドによる治療を安全に、かつ効果的に行うためには、定期的な医師の診療を受けることが必要です。治療を始めてからの状態の変化や、内服による副作用と思われる症状などを医師に相談しながら、最適な治療法の選択を続けることが大切です。

また、ご自身の心身の状態や不安に感じることなどを医師に話すことで、専門家の視点からアドバイスを受けることも可能です。

もし、フィナステリド錠単剤による治療を受けていても、その効果を実感できない場合は、脱毛の原因がAGA（男性型脱毛症）ではない可能性もあります。

フィナステリド錠の内服の目的はAGAによる脱毛予防です。そのため、AGAが原因ではない脱毛では、フィナステリドによる治療の効果は得られません。

AGA以外で抜け毛を引き起こす原因として、牽引性脱毛症や円形脱毛症、粃糠性（ひこうせい）脱毛症などが考えられます。他に、日常生活が原因となり抜け毛が増える場合もあり得ます。

薄毛や脱毛といったAGAの症状は進行するため、放っておくと回復することなく深刻化してしまいます。ただし、初期の段階で治療を始めれば、状態に合わせた対策により症状の回復も望めます。また、ある程度進んでからAGA治療を行う場合、治療を受ける前と治療後の髪の毛の状態の違いが気になるという患者様もいらっしゃいます。早期に治療を始めることは、このようなお悩み、問題を減らすことにも繋がります。

抜け毛や薄毛のお悩みがあるものの、多忙で診察や治療を受けそびれている方には、AGAオンライン診療も選択肢の1つになります。ご自宅や職場などでも予約や診察が可能です。オンラインのメリットをご活用ください。

この記事ではフィナステリドの効果、単剤治療のメリットとデメリット、他の療法と併用を推奨する場合、副作用とその対処法、治療効果を最大限に高めるための生活習慣の改善、そして定期的な受診の重要性について解説しました。

AGA治療において、フィナステリドは有効な選択肢ではありますが、その治療効果は個人差が大きく、副作用が発生する可能性もあります。そのため、患者様の状態に応じた適切な治療を行い、医師による診察を定期的に受けることが重要です。

さらに、生活習慣を改善し、心身の健康を整えることも、治療効果を最大化する上で大切になります。AGAの治療は長い目で考えることが必要です。患者様ご自身がAGA治療について十分に理解すること、そして医師による支援が欠かせません。

SOKUYAKUオンラインクリニックは、オンラインによるAGA治療の診療サービスに対応しています。治療の効果だけでなく、副作用についてのご不安やお悩みに関するご説明やご相談も承っております。

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