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ピルの服用でニキビが良くなるって本当?ピルとお肌の関係性について解説

監修医師 阿部 一也
更新日:2024年05月26日

更新日:2024年05月26日

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ピルを服用するとニキビが改善されるという話を聞いたことがあります。しかし、それが本当に効果があるのか、疑問に思うかもしれません。また、ピルの内服を止めた場合、肌はどうなるのでしょうか?

この記事では、ピルと肌の健康との関係、内服をやめたらニキビはどうなるのかについてわかりやすく解説します。ニキビが気になっている女性の方やピル内服中の方は、ぜひ参考にしてください。

ピルはニキビを改善する効果がある

ニキビは、肌の小さな通路である毛穴が詰まることで起こります。肌が自然に作り出した油のことが皮脂です。この皮脂は通常、毛穴を通って肌の表面に出てきます。

 

毛穴が死んだ肌の細胞で塞がれると、皮脂が外に出られなくなります。すると、その場所でバクテリアが増え、赤く腫れたニキビができるのです。ホルモンのバランスが崩れることで、皮脂の過剰な分泌を引き起こしニキビが増える原因となります。

 

ピルは、このホルモンバランスを整えることでニキビを減らす効果があるとされています。

「黄体ホルモン」の分泌を抑える

ピルは、黄体ホルモンの増加を抑制することで、ニキビの原因となる皮脂の過剰な分泌を防ぐ効果が期待できます。このホルモンは皮脂の分泌を促す作用があるため、量が増えるとニキビが発生しやすくなります。生理前にニキビが目立つ理由は、黄体ホルモンが増加するためです。

 

ピルを服用することで、黄体ホルモンの分泌を抑え、皮脂の分泌を適切なレベルに保てるため、ニキビの予防に役立ちます。

「エストロゲン」の減少を防ぐ

ピルには、卵胞ホルモンであるエストロゲンの量を維持する効果があります。エストロゲンは、肌を守る重要な役割を果たすホルモンです。女性の体の曲線を形作るだけでなく、肌のハリや弾力に必要なコラーゲンの産生を助けるため、「美人ホルモン」とも言われています。

 

生理前や生理中は、このホルモンの減少が顕著になるため注意してください。エストロゲンの量が減ると、肌の保護機能も弱まりニキビや肌トラブルが発生しやすくなります。この期間は、肌の状態に変化が出やすい状態です。

 

ピルを服用することで、エストロゲンの減少を防ぐため、肌のバリア機能を保つ効果が期待できます。その結果、ニキビができにくく、健康的な肌を維持する手助けとなります。

ニキビの改善効果があるピル3種

ニキビを治療するためのピルにはエストロゲンという成分が含まれていて、これが大切な役割を果たします。エストロゲンは、ニキビを引き起こす可能性のある男性ホルモンの働きを減らすことで、肌の状態を改善します。ただし、ピルの種類によっては、この男性ホルモンを抑制する効果がないものもあるので注意してください。

 

ニキビの改善に対して効果的なピルを選ぶことが大切です。ニキビ治療に効果が期待できるピルを紹介します。

ファボアール

ファボワールは、次に紹介するマーベロンと同じ効果を持つ薬です。ただし、こちらはジェネリック医薬品になります。

 

ジェネリック医薬品は、元となる先発医薬品と同様の有効成分を含んでおり、安全性と効果が厚生労働省によって認められている薬のことです。ファボワールのメリットは、マーベロンと同じ効果で価格が抑えられていることです。

マーベロン

マーベロンは、第三世代の低用量ピルです。低用量ピルにもさまざまな種類があり、含まれているホルモンの種類や量が違ってきます。

 

これら第三世代のピルは、特にニキビや肌荒れを改善するために開発された避妊薬です。この世代のピルは、デソゲストレルと呼ばれる黄体ホルモンが含まれており、男性ホルモンの作用を抑え、皮脂の過剰な分泌を減らすことで肌トラブルを防ぎます。

ヤーズフレックス

ヤーズフレックスは、ホルモン量を控えめにした超低用量ピルです。ピルに含まれるホルモンの量が比較的少ないため、副作用のリスクが低くなります。

 

この薬には、最新の第四世代と呼ばれる黄体ホルモンの一種であるドロスピレノンが含まれていることが特徴になります。ドロスピレノンは男性ホルモンの影響をほとんど受けないため、ニキビの治療に有効です。

 

超低用量ピルは、子宮内膜症や月経困難症の治療薬でもあります。そのため、生理痛が強い方や、生理前に食欲が増えたり、むくみが気になる方にも効果が期待できます。

ピルの服用でニキビが悪化することも

ピルを飲むことで、逆にニキビが悪化することがあります。これは、ホルモンバランスの変化が関係しているからです。

 

ピルに含まれるホルモンは、体内の自然なホルモンバランスを変えることがあります。特に、ピルを始めたばかりの時や、ピルの服用を止めた後に、この変化が大きくなります。

 

ピルを飲み始めた時、身体のホルモンの量が変化するため、その状態に慣れないといけません。慣れるまでの期間に、ホルモンバランスが乱れ皮脂の分泌が増えることがあります。皮脂が多くなると、毛穴が詰まりやすくなりニキビが発生しやすくなります。

 

しかし、多くの場合、ピルを継続して服用することで、体は新しいホルモンのレベルに慣れ、ニキビは自然と治まっていきます。

ピルの服用をやめたらニキビが増えるの?

ピルを止めるとニキビが増えることがあるのは、ピルがホルモンのバランスを整えて、ニキビの原因となる要素を抑えているからです。ピルをやめると、その抑制がなくなり、特にホルモンの変動に敏感な肌の人はニキビが増える可能性があります。ただし、これは人によって異なり、実際にピルをやめてみないと、どの程度ニキビが増えるかは予測できません。

 

ピルの服用を止めた場合に、ニキビが増える理由について説明します。

黄体ホルモンの産生が再開するため

ピルの服用をやめると、体は再びホルモンバランスの変化に対応しなければなりません。ピルによって抑制されていた自然なホルモンの活動が再開され、その結果、皮脂の分泌が増加します。皮脂が毛穴を詰まらせると、ニキビの原因となる細菌が繁殖しやすくなります。

ホルモンバランスが崩れるため

低用量ピルを止めた後、一時的にホルモンのバランスが崩れてニキビが出ることがあります。これは一時的な反応な場合が多いため、様子をみてください。一般的には、ホルモンバランスは数ヶ月で自然に安定し、肌の状態も改善されます。

 

数ヶ月経っても改善しない場合やニキビが酷くなる場合には、皮膚科の医師に相談しましょう。

まずは医師に相談を

紫外線や睡眠不足などがニキビの原因の場合には、ピルは効果がないかもしれません。ニキビの治療は個人差が大きいため、自分に合った方法を見つけましょう。

 

ピルをやめた後にニキビができた場合は、ピル以外の治療法を検討することが大切です。たとえば、スキンケアの見直しや、食生活の改善、ストレス管理などが考えられます。また、皮膚科医の診察を受けることで、個々の状態に合わせた治療法を見つけられるかもしれません。

 

ピルの内服を中止したけど、再開したいと考える場合も自己判断はせず、まずは医師に確認してください。副作用や効果についても、ピルの服用に関する不安はその場で相談するようにしましょう。

まとめ

ピルはホルモンバランスを整えることで、皮脂の過剰な分泌を抑制し、ニキビの改善に役立つとされています。しかし、ピルの服用を始めた際や中止した後には、体が新しいホルモンバランスに適応する過程で、一時的にニキビが悪化するかもしれません。多くの場合、時間が経つにつれて身体が慣れ、ニキビは自然と治まります。

 

ピルの服用に関する不安や疑問がある場合は、専門の医師に相談してください。医師は個々の状態に合わせたアドバイスや治療法を提供できます。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、ピルに関するオンラインでの診療を行っています。ピルの使い方や効果について不安がある場合、お気軽にご相談いただけます。

 

受付時間:平日10:00~19:00

コメント ニキビに悩まれている方は多くいらっしゃると思います。皮膚科に定期的に通院しているにも関わらず、改善傾向が中々得られないこともあると思います。ニキビ治療には外用薬や内服で加療していくことが多いと思います。ニキビの原因となっているアクネ菌に対しての治療がメインとなると思います。しっかり洗顔や外用・内服治療をしているのに、効果が得られない場合、ピルの服用を検討するのも選択肢と思います。ピルと聞くと避妊目的や月経困難症の治療目的という印象があると思います。ホルモンバランスの調整を行うことで、避妊や月経をコントロールすることが可能になります。このホルモンバランスの調整には、ニキビの治療にも関連するため、ピルの使用でニキビの治療になることもあります。ニキビ治療で悩まれている方は是非一度婦人科を受診されることをお勧め致します。

監修医コメント

医師
阿部 一也

ニキビに悩まれている方は多くいらっしゃると思います。皮膚科に定期的に通院しているにも関わらず、改善傾向が中々得られないこともあると思います。ニキビ治療には外用薬や内服で加療していくことが多いと思います。ニキビの原因となっているアクネ菌に対しての治療がメインとなると思います。しっかり洗顔や外用・内服治療をしているのに、効果が得られない場合、ピルの服用を検討するのも選択肢と思います。ピルと聞くと避妊目的や月経困難症の治療目的という印象があると思います。ホルモンバランスの調整を行うことで、避妊や月経をコントロールすることが可能になります。このホルモンバランスの調整には、ニキビの治療にも関連するため、ピルの使用でニキビの治療になることもあります。ニキビ治療で悩まれている方は是非一度婦人科を受診されることをお勧め致します。

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監修医師 阿部 一也
板橋中央総合病院 医長 専門領域は、産婦人科 経歴として、東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業、現在は板橋中央総合病院勤務 保有免許・資格は日本産科婦人科学会専門医
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