つらい咳や痰に!市販薬のクールワン去たんソフトカプセルの成分や効果を解説
更新日:2024年09月27日
クールワン去たんソフトカプセルとは?
「クールワン去たんソフトカプセル」は、杏林製薬から発売されている一般用医薬品です。
主に、たんがからむせき、たんによる喉の不快感などの症状に悩まされる人に有効な医薬品で、「カルボシステイン(L-カルボシステイン)」という成分を主成分として構成されています。
第2類医薬品に分類指定されている市販薬で、ドラッグストアなどで購入することができます。
カルボシステインの作用部位は、気道、鼻腔、副鼻腔、中耳の上皮粘膜、粘液線などです。
のどや鼻の粘膜には繊毛(せんもう)という細胞があり、これが粘膜にくっついた異物(ウイルス、ほこり、細菌など)をたんとともに排出する動きを担っています。
しかし、風邪などで粘膜に炎症が起き、腫れなどが生じると粘液の粘調度が上がる(=粘液がねばねばになる)
→気道や、鼻腔などの粘膜に粘調度の高い粘液がくっつく
→呼吸の妨げとなる上に繊毛(せんもう)の異物を排出する働きが制限される
→上皮粘膜の炎症がますます進んでしまう
という悪循環が起きます。
カルボシステインはたんを構成する粘液成分を変えて、その形状をさらさらにすることで外に排出しやすくする事ができるので、繊毛細胞の働きを修復し、粘膜のダメージを正常化していくことができるものです。
また、クールワン去たんソフトカプセルには、カルボシステインの他、「ブロムヘキシン塩酸塩」を配合しています。
ブロムヘキシン塩酸塩も、気道粘液の分泌をうながし、痰を出しやすくする作用があるので、カルボシステインと配合することで相乗効果が期待できるといえるでしょう。
クールワン去たんソフトカプセル痰が絡む咳に効果的?
風邪を引いて、症状はある程度おさまったにも関わらず、咳だけが残るという経験をされた人も多いのではないでしょうか。
せきの種類を大きく2種類に分けると、「ゴホゴホッ!」という湿ったような音のするせきと、突然突き上げるように止まらなくなる「コンコン!」というような音がするいわゆる「カラ咳」に分けることができます。
クールワン去たんソフトカプセルの主成分であるカルボシステインなどの去たん成分が配合されている市販薬に有効なのは、「ゴホゴホッ!」と重い音のするたんの絡んだせきの症状にお悩みの時です。
特に、たんを多く含む咳が続く場合は、「咳」という生体防御反応を使って、たんの中に含まれる気道内の異物(ウイルスや細菌など)を排出しようとしている可能性があります。
ですので、風邪の中期から後期にかけて、せきがなかなか治まらないからと、鎮咳薬、いわゆる「せき止め」の薬などを使ってむやみに咳自体を止めてしまうのはおすすめしません。
カルボシステインやブロムヘキシン塩酸塩などの去たん成分が配合されている薬を使って痰を出すサポートをしてあげるほうが有効な場合が多くあります。
また、クールワン去たんソフトカプセルは、たんのからむ咳の他、鼻の中に膿が溜まる「副鼻腔炎」や鼻の中で過剰に作られた鼻水が鼻の外に排出されず喉の奥に流れてしまう「後鼻漏」の症状がある人にも有効なお薬です。
もともとアレルギー体質で、花粉症の症状に悩まされる人は、花粉の飛散時期に粘膜が荒れやすく、目のかゆみなどの症状とともに、寝起きにドロドロした痰や鼻水が過剰に出て、おまけに副鼻腔炎を併発してしまうといったことも起こりやすくなります。
去たん成分を配合している商品はこのような症状があらわれている人にも有効で、高い効果が期待できます。
同じ成分の市販薬の比較
風邪の諸症状で、せきや痰にも有効なお薬としては、総合感冒薬(いわゆるかぜ薬)などが選択されることもありますが、「クールワン去たんソフトカプセル」のようにたんの絡む咳に特化した商品を購入したい場合は、同じ成分を配合した市販の商品があります。
クールワン去たんソフトカプセルと合わせてご紹介します(価格や商品情報は2020年8月現在)
クールワン去たんソフトカプセル(第2類医薬品)/ 杏林製薬24カプセル 1,400円(税抜)48カプセル 2,500円(税抜)
ストナ去たんカプセル(第2類医薬品) / 佐藤製薬18カプセル 1,080円(税抜)36カプセル 1,900円(税抜)
去痰CB錠(第2類医薬品) / 浅田飴 30錠 1,800円(税抜)
いずれも、L-カルボシステインを750mgブロムヘキシン塩酸塩を12mg上記の配合量としており、8歳のお子様から服用することができ、有効成分はいずれも同じ量です。
薬の大きさや剤形(カプセルor錠剤)は商品によってそれぞれ違いがあります。
また商品の服用回数(用法用量)もそれぞれご自身に合ったものを選ぶとよいでしょう。
使い方のポイントや服用方法は?
「クールワン去たんソフトカプセル」等、カルボシステインを含む去たん薬は、医療用医薬品(医療機関で医師の診断に基づき保険薬局で処方されるお薬)で処方されることに加え、上記でも紹介した商品のようにドラッグストアなどで購入できる市販薬でも手に入れる事ができます。
風邪を引いてしまったけど、医師にかかる前に少し様子を見たいといった場合にも、当てはまる症状があれば、市販薬の服用を検討してみてもいいかもしれません。
用法用量として、
1回量2カプセルを1日3回(15歳以上の大人の方の場合)
1日1カプセルを食後に3回(8歳以上15歳未満の方の場合)
上記のように指定されており、を水又はお湯と一緒に食後に服用となっています。また、8歳未満のお子様は、服用することができません。
たんを出しやすくするお薬なので、一時的にたんの量が増加することがありますが、副作用ではないので服用を続けても問題ないので安心してください。
注意点や副作用などの気を付けるポイント
子供から大人まで幅広く使用されており、比較的安全性の高いお薬ではありますが、購入時や服用にあたり、不安なことがある場合は、必ず薬剤師、登録販売者に相談の上、必要であれば病院などの医療機関を受診するようにしましょう。
特に、医師の治療を受けている人や、妊婦又は妊娠していると思われる人、高齢者や薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人、高熱が続いている方などは、必ず商品の使用を検討する前に医師や薬剤師に確認することが大切です。
また、このお薬を服用している時は、他のかぜ薬や鎮咳去たん薬を併用して使用することは絶対にやめましょう。
特に服用後、次の症状が現れた場合は、重大な副作用の可能性があります。
商品の服用後、高熱,目の充血,目やに,唇のただれ,のどの痛み,皮膚の広範囲の発疹・発赤等が持続したり,急激に悪化する。
商品の服用後すぐに皮膚のかゆみ,じんましん,声のかすれ,くしゃみ,のどのかゆみ,息苦しさ,動悸,意識の混濁等があらわれる。
商品の服用後、発熱,かゆみ,発疹,黄疸(皮膚や白目が黄色くなる),褐色尿,全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
このような症状が現れた場合、すぐに使用をやめ、添付文書を持って薬剤師に相談のうえ、医療機関を受診し、医師の診察を受ける事が必要です。
どうすれば購入できる?
第1類、第2類、第3類のすべての一般用医薬品は、一定の条件の下、インターネットや電話などで販売できるようになりました。(ただし、使用に特に注意が必要な「要指導医薬品」は対面販売に限ります。)
※購入時に薬剤師などの専門家からの情報提供を受ける必要がある場合があります。
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。
SOKUYAKUでは、多数の診療科目や全国から病院を探すことができます。
また、新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。
SOKUYAKUで、ビデオ通話にて診療をご受診頂き、PCR検査をご希望の場合は、SOKUYAKUからご自宅で唾液採取して頂く検査キットをご注文頂けます。
周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。
医師
眞鍋 憲正
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
処方薬は、医師の診断に基づき、患者さんの症状や体質に合わせて個別に処方されます。そのため、より強い効果を発揮し、特定の症状に特化していることが多いです。例えば、市販薬では治療が難しい重症なアレルギーや、複数の症状を併発している場合に処方されます。
一方、市販薬は、比較的軽い症状に対して幅広く効果を発揮するように設計されており、ドラッグストアなどで手軽に入手できます。しかし、処方薬に比べて効果が弱く、すべての症状に効くわけではありません。処方薬と市販薬は、それぞれ特徴が異なります。ご自身の症状に合わせて市販薬を使用しても改善しない場合は、適切か医師に相談することをおすすめします。