小児科

子どもの風邪薬の選び方|市販薬で安心できる成分と気をつけたいポイント

子どもの風邪薬の選び方

風邪薬は「ウイルスを殺す薬」ではなく、つらい症状を和らげて自然治癒を助けるための薬です。
そのため、症状に合った薬を正しく選ぶことが何より大切です。 

まず、パッケージに「子ども用」や「小児用」と表示があるものを選びましょう。
これらは年齢や体重に応じて有効成分の量が調整されており、安全性が考慮されています。 

一方で、「大人用を半分にすれば子どもにも使える」という誤解は危険です。
子どもは薬の代謝能力が低く、同じ量でも血中濃度が高くなりやすいため、思わぬ副作用を起こす可能性があります。 

熱や頭痛に

子どもの発熱や頭痛には、アセトアミノフェンが最も安全性の高い成分として知られています。
体温中枢に作用して熱を下げるほか、痛みを感じにくくする働きもあり、胃への刺激が少ないのが特徴です。

アセトアミノフェンは医師の指導のもとであれば生後3か月ごろから使えるとされ、世界的にも小児科で標準的に使用されています。
一方、イブプロフェンやロキソプロフェンは強い鎮痛作用がありますが、脱水や腎臓への負担、胃の荒れを引き起こす可能性があります。

発熱自体は体がウイルスと戦っている証拠であり、元気がある・水分が取れている・機嫌が良い場合は、無理に熱を下げる必要はありません。
ただし、夜間眠れない・食事や水分が取れない・けいれんの既往がある場合などは、解熱剤を適切に使うことで体の負担を減らすことができます。

のどの痛みに

のどが赤く腫れて痛みがある場合、グリチルリチン酸二カリウムやトラネキサム酸を含む薬が有効です。
これらは炎症を抑える作用があり、のどのヒリヒリ感や痛みを和らげてくれます。 

のど飴やうがい薬を併用することもできますが、うがいができない年齢(3歳未満など)では誤嚥のリスクがあるため、シロップや顆粒タイプの薬を選ぶと安全です。
メントール入りのトローチは刺激が強く、幼児には向きません。 

また、室内の湿度を保つことも重要です。加湿器や濡れタオルを部屋に置き、湿度5060%を保つと粘膜が乾燥しにくくなります。 

風邪の諸症状に

鼻水・咳・くしゃみなど、複数の症状がある場合には「総合感冒薬」が目に入りがちです。
しかし、こうした薬には複数の成分が含まれており、年齢によっては副作用が出ることがあります。 

鼻水を抑える抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミンなど)は眠気を引き起こす場合があり、咳止め成分と一緒に服用すると過鎮静になることも。
咳を無理に止めることで、痰が出にくくなり、逆に呼吸が苦しくなるケースもあります。 

風邪の症状は「体がウイルスを外に出そうとする反応」でもあります。
そのため、無理に止めるのではなく、水分をしっかり取り、部屋を加湿して自然な回復をサポートすることが基本です。 

子どもの風邪|市販薬選びで気をつけたい成分

子どもの体は小さく、薬を代謝・排出する臓器もまだ未発達です。そのため、一部の成分は少量でも強く作用し、副作用を引き起こすことがあります。 

コデイン

かつては咳止めとして広く使われていたコデインですが、呼吸を抑える作用があり、12歳未満には使用禁止となっています。
特に遺伝的に代謝が速い子どもでは、少量でも強い眠気や呼吸抑制が起こることがあるため注意が必要です。 

「リン酸コデイン」「ジヒドロコデイン」と書かれている薬は選ばないようにしましょう。
咳が長引く場合は、市販薬ではなく小児科で原因を特定してもらうことが大切です。 

イブプロフェン

6か月未満の乳児には使用できず、また、脱水や食欲不振がある場合に使うと腎臓に負担がかかります。
使用後に尿量が減る、顔色が悪い、ぐったりするなどの症状が見られたら、すぐに使用を中止して医療機関を受診しましょう。 

発熱時に水分が十分取れていない場合は、アセトアミノフェンの方が安全です。 

ロキソプロフェン

ロキソプロフェン(ロキソニンなど)は大人用の解熱鎮痛剤ですが、15歳未満の市販使用は推奨されていません。 
胃腸障害やアレルギー反応を起こすリスクがあり、処方薬として使う場合も医師の慎重な判断が必要です。 

特定の体質・持病のある子どもが注意すべき成分

病院へ行くべき兆候

市販薬で様子を見ても改善しない場合や、以下のようなサインがある場合は、早めに医療機関を受診してください。 

けいれん

発熱中に体が硬直したり、白目をむいたりする場合は、熱性けいれんの可能性があります。 
初めてのけいれんなら救急要請を。繰り返す場合は、今後の対応について小児科で相談を。 

呼吸音の異常(ヒューヒュー、ぜーぜー)

呼吸が速く、胸が上下に大きく動いている場合は、肺炎や気管支炎の可能性があります。 
特に夜間に悪化しやすいため、咳が止まらない場合は夜間外来の利用を検討しましょう。 

食欲が極端に減退

食事が取れない、好きな飲み物も嫌がる場合は、脱水や体力低下が進んでいる可能性があります。 
水分補給ができないときは、経口補水液や氷をなめさせるなどの工夫をしても回復しない場合、医療機関で点滴が必要になることもあります。 

嘔吐の持続

何度も吐く、水分を受けつけない場合は、ウイルス性胃腸炎やインフルエンザによる消化器症状かもしれません。 
体が小さい子どもは短時間で脱水になりやすいため、様子見せずに受診を。 

数日間発熱が続く

通常の風邪は23日で熱が下がります。 
39度前後の高熱が3日以上続く、または解熱と発熱を繰り返す場合は、インフルエンザや溶連菌感染の可能性もあります。 

水分が取れない

尿が半日以上出ない、唇が乾いている、泣いても涙が出ない場合は、重度の脱水を疑いましょう。 
市販薬では対応できません。直ちに小児科や救急へ連絡を。 

まとめ

子どもの風邪薬を市販で選ぶ際は、

薬はあくまで体の回復を助けるサポートです。 
十分な睡眠、加湿、水分補給、栄養を整え、体が本来の力で治っていくのを支えてください。 

市販の風邪薬で対応できるかどうかは、子どもの年齢や症状、その時の体調によって判断が分かれる場面も少なくありません。「この薬で本当に大丈夫?」「病院に行くほどではないけれど、専門家の意見を聞きたい」と感じることもあるでしょう。

そのようなとき、自宅から医師に相談できるオンライン診療という選択肢があります。
SOKUYAKUでは、スマートフォンを通じて医師に相談でき、症状に応じた受診の目安や家庭での対応について確認することが可能です。

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子どもの風邪薬の選び方|市販薬で安心できる成分と気をつけたいポイントのイメージ

子どもは免疫機能や体温調節が未発達なため、季節の変わり目や集団生活をきっかけに、風邪を繰り返しやすい傾向があります。発熱や咳、鼻水などの症状が出ると心配になりますが、毎回すぐに受診できないこともあるでしょう。

その際、「市販薬で対応できるか」「子どもに安全な薬はどれか」と迷う方も少なくありません。市販薬は成分や量がさまざまで、選び方を誤ると体に負担をかける可能性もあります。本記事では、子どもの年齢や症状に合った風邪薬の選び方と、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。

子どもの風邪薬の選び方

風邪薬は「ウイルスを殺す薬」ではなく、つらい症状を和らげて自然治癒を助けるための薬です。
そのため、症状に合った薬を正しく選ぶことが何より大切です。 

まず、パッケージに「子ども用」や「小児用」と表示があるものを選びましょう。
これらは年齢や体重に応じて有効成分の量が調整されており、安全性が考慮されています。 

一方で、「大人用を半分にすれば子どもにも使える」という誤解は危険です。
子どもは薬の代謝能力が低く、同じ量でも血中濃度が高くなりやすいため、思わぬ副作用を起こす可能性があります。 

熱や頭痛に

子どもの発熱や頭痛には、アセトアミノフェンが最も安全性の高い成分として知られています。
体温中枢に作用して熱を下げるほか、痛みを感じにくくする働きもあり、胃への刺激が少ないのが特徴です。

アセトアミノフェンは医師の指導のもとであれば生後3か月ごろから使えるとされ、世界的にも小児科で標準的に使用されています。
一方、イブプロフェンやロキソプロフェンは強い鎮痛作用がありますが、脱水や腎臓への負担、胃の荒れを引き起こす可能性があります。

発熱自体は体がウイルスと戦っている証拠であり、元気がある・水分が取れている・機嫌が良い場合は、無理に熱を下げる必要はありません。
ただし、夜間眠れない・食事や水分が取れない・けいれんの既往がある場合などは、解熱剤を適切に使うことで体の負担を減らすことができます。

のどの痛みに

のどが赤く腫れて痛みがある場合、グリチルリチン酸二カリウムやトラネキサム酸を含む薬が有効です。
これらは炎症を抑える作用があり、のどのヒリヒリ感や痛みを和らげてくれます。 

のど飴やうがい薬を併用することもできますが、うがいができない年齢(3歳未満など)では誤嚥のリスクがあるため、シロップや顆粒タイプの薬を選ぶと安全です。
メントール入りのトローチは刺激が強く、幼児には向きません。 

また、室内の湿度を保つことも重要です。加湿器や濡れタオルを部屋に置き、湿度5060%を保つと粘膜が乾燥しにくくなります。 

風邪の諸症状に

鼻水・咳・くしゃみなど、複数の症状がある場合には「総合感冒薬」が目に入りがちです。
しかし、こうした薬には複数の成分が含まれており、年齢によっては副作用が出ることがあります。 

鼻水を抑える抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミンなど)は眠気を引き起こす場合があり、咳止め成分と一緒に服用すると過鎮静になることも。
咳を無理に止めることで、痰が出にくくなり、逆に呼吸が苦しくなるケースもあります。 

風邪の症状は「体がウイルスを外に出そうとする反応」でもあります。
そのため、無理に止めるのではなく、水分をしっかり取り、部屋を加湿して自然な回復をサポートすることが基本です。 

子どもの風邪|市販薬選びで気をつけたい成分

子どもの体は小さく、薬を代謝・排出する臓器もまだ未発達です。そのため、一部の成分は少量でも強く作用し、副作用を引き起こすことがあります。 

コデイン

かつては咳止めとして広く使われていたコデインですが、呼吸を抑える作用があり、12歳未満には使用禁止となっています。
特に遺伝的に代謝が速い子どもでは、少量でも強い眠気や呼吸抑制が起こることがあるため注意が必要です。 

「リン酸コデイン」「ジヒドロコデイン」と書かれている薬は選ばないようにしましょう。
咳が長引く場合は、市販薬ではなく小児科で原因を特定してもらうことが大切です。 

イブプロフェン

6か月未満の乳児には使用できず、また、脱水や食欲不振がある場合に使うと腎臓に負担がかかります。
使用後に尿量が減る、顔色が悪い、ぐったりするなどの症状が見られたら、すぐに使用を中止して医療機関を受診しましょう。 

発熱時に水分が十分取れていない場合は、アセトアミノフェンの方が安全です。 

ロキソプロフェン

ロキソプロフェン(ロキソニンなど)は大人用の解熱鎮痛剤ですが、15歳未満の市販使用は推奨されていません。 
胃腸障害やアレルギー反応を起こすリスクがあり、処方薬として使う場合も医師の慎重な判断が必要です。 

特定の体質・持病のある子どもが注意すべき成分

  • 喘息のある子ども:アスピリン・イブプロフェンなどのNSAIDsで発作を誘発することがあります。
  • 肝臓や腎臓の疾患がある場合:薬が分解されにくく、体内に残ることで副作用が出やすくなります。
  • アレルギー体質やアトピー性皮膚炎がある場合:薬の添加物や香料で湿疹・かゆみが出ることがあります。

薬局で購入する前に、薬剤師に「子どもに喘息があります」「腎臓の数値を指摘されたことがあります」といった情報を必ず伝えましょう。

病院へ行くべき兆候

市販薬で様子を見ても改善しない場合や、以下のようなサインがある場合は、早めに医療機関を受診してください。 

けいれん

発熱中に体が硬直したり、白目をむいたりする場合は、熱性けいれんの可能性があります。 
初めてのけいれんなら救急要請を。繰り返す場合は、今後の対応について小児科で相談を。 

呼吸音の異常(ヒューヒュー、ぜーぜー)

呼吸が速く、胸が上下に大きく動いている場合は、肺炎や気管支炎の可能性があります。 
特に夜間に悪化しやすいため、咳が止まらない場合は夜間外来の利用を検討しましょう。 

食欲が極端に減退

食事が取れない、好きな飲み物も嫌がる場合は、脱水や体力低下が進んでいる可能性があります。 
水分補給ができないときは、経口補水液や氷をなめさせるなどの工夫をしても回復しない場合、医療機関で点滴が必要になることもあります。 

嘔吐の持続

何度も吐く、水分を受けつけない場合は、ウイルス性胃腸炎やインフルエンザによる消化器症状かもしれません。 
体が小さい子どもは短時間で脱水になりやすいため、様子見せずに受診を。 

数日間発熱が続く

通常の風邪は23日で熱が下がります。 
39度前後の高熱が3日以上続く、または解熱と発熱を繰り返す場合は、インフルエンザや溶連菌感染の可能性もあります。 

水分が取れない

尿が半日以上出ない、唇が乾いている、泣いても涙が出ない場合は、重度の脱水を疑いましょう。 
市販薬では対応できません。直ちに小児科や救急へ連絡を。 

まとめ

子どもの風邪薬を市販で選ぶ際は、

  • アセトアミノフェンを中心に、年齢・体重に合った成分を選ぶ
  • コデイン・ロキソプロフェン・イブプロフェンなどは慎重に扱う
  • 成分表と使用年齢を必ず確認し、不明点は薬剤師に相談する

という3点を徹底しましょう。

薬はあくまで体の回復を助けるサポートです。 
十分な睡眠、加湿、水分補給、栄養を整え、体が本来の力で治っていくのを支えてください。 

市販の風邪薬で対応できるかどうかは、子どもの年齢や症状、その時の体調によって判断が分かれる場面も少なくありません。「この薬で本当に大丈夫?」「病院に行くほどではないけれど、専門家の意見を聞きたい」と感じることもあるでしょう。

そのようなとき、自宅から医師に相談できるオンライン診療という選択肢があります。
SOKUYAKUでは、スマートフォンを通じて医師に相談でき、症状に応じた受診の目安や家庭での対応について確認することが可能です。

コメント 子どもの風邪は成長過程でよく経験する身近な病気ですが、市販薬の選び方を誤ると、かえって体に負担をかけることがあります。風邪薬はウイルスを治すものではなく、つらい症状を和らげ自然回復を助けるためのものです。そのため、最も困っている症状や本当に薬が必要かを考えることが大切です。小児ではアセトアミノフェンを基本とし、年齢・体重に合った用量を守りましょう。元気があり水分が取れていれば、休養のみで回復することもありますが、ぐったりしている場合は早めに医療機関へ相談してください。

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監修医師 水田 俊
ヒロクリニック岡山駅前院 院長 略歴 1988年 川崎医科大学卒業 1990年 川崎医科大学 小児科学 臨床助手 1992年 岡山大学附属病院 小児神経科 1993年 井原市立井原市民病院 第一小児科医長 1996年 水田小児科医院 2020年 ヒロクリニック岡山駅前院 院長就任 資格 小児科専門医 出生前コンサルト小児科医

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