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リンデロンのローションはどんな症状に効果的?

更新日:2024年02月27日

更新日:2024年02月27日

リンデロンのローションはどんな症状に効果的?のイメージ
リンデロンローションはステロイドといわれる成分を含む医療用医薬品です。ステロイドには皮膚の炎症をおさえる働きがあり、かゆみを抑える鎮痒作用、炎症を改善する効果があります。

リンデロンローションはローションタイプのため、軟膏やクリームでは使用しにくい頭皮の疾患に使用されることが多いお薬です。

リンデロンローションはどんな医薬品?

リンデロンローションはステロイドといわれる成分を含む医療用医薬品です。ステロイドには皮膚の炎症をおさえる働きがあり、かゆみを抑える鎮痒作用、炎症を改善する効果があります。

 

リンデロンローションはローションタイプのため、軟膏やクリームでは使用しにくい頭皮の疾患に使用されることが多いお薬です。

 

インターネットでステロイドの薬と検索すると、一度使うとやめられなくなる・大変な副作用がある・皮膚が黒くなるといった情報が表示され、不安になったり良くないイメージを持っている方もいらっしゃると思います。

 

しかし、このような一方的に不安を煽るようなものの多くは誤った情報です。ステロイドの外用薬は塗った患部にのみ効果を発揮するように作られており、医師または薬剤師の指示に従い、正しい情報、正しい用法用量で使用すれば、安全で多くの疾患に対して有益な薬です。

 

ステロイドを使用する上で、すべての疾患に共通して、薬のことをしっかり理解し、素早く効果的に使用することが大切です。

リンデロン ローションはどんな成分が含まれている?

リンデロンローション(一般名:ベタメタゾン吉草酸エステル)は有効成分として合成副腎皮質ホルモン剤、一般的にはステロイドと呼ばれる成分を含有しています。ステロイドの効能・効果としては、皮膚の炎症をおさえ、痛み、赤み、発疹、かゆみなどの症状・疾患を改善する効果があります。

 

例えば湿疹ができた・庭の掃除中に植物でかぶれた・クラゲや虫に刺された・あせも・オムツかぶれなどの、生活をしていく上で避けられない多くの原因に対する炎症やかゆみ症状に用いられます。今挙げたように生活上生じる広い範囲の炎症・かゆみ・赤み症状を改善することができます。

 

ステロイド成分は、過剰な免疫反応と炎症を抑え、作用をすることで効果を発揮します。ウイルスや細菌、真菌が皮膚から体に入り込もうとする皮膚感染症では、免疫細胞が攻撃をして体に入らないようにします。

 

しかしこの免疫細胞が過剰に反応しすぎたり、無害なものなのに勘違いをして攻撃をすることがあります。そのようにして皮膚の炎症である皮膚炎が起きるのです。

 

例えば夏の時期になりやすい汗疹(あせも)では、汗が皮膚への刺激となり、本来細菌やウイルスを倒す免疫細胞が自分の体を攻撃してしまうことで皮膚炎症状が起きます。

 

そこでリンデロンローションのようなステロイドの外用薬を使うと、過剰に暴れていた免疫細胞たちを抑える事で炎症を鎮めていきます。

 

しかし、むやみにステロイドを含む薬を使用してしまうと、本来必要な免疫細胞まで抑制してしまい、感染症にかかりやすくなってしまう可能性がありますので、医師・薬剤師の指導の下、使用方法をしっかり理解することが大切です。

 

また一般的にステロイドと呼ばれる成分にはリンデロンのベタメタゾン吉草酸エステルを含めて、数多くの成分が薬として販売されています。これらの成分は効果の強さに応じて5段階のランクに分けられています。

最も強い(Strongest)例:デルモベート・ダイアコートなど

非常に強い(Very Strong)例:アンテベート・リンデロンDPなど

強い(Strong)例:メサデルム・リンデロンVなど

普通(Medium)例:リドメックス・キンダベートなど

弱い(Weak)例:プレドニゾロンなど

リンデロンVローション作用の強さランクは、中間くらいの「強い(Strong)」に該当します。
赤ちゃんや妊娠している方でも大量または長期間でなければ使用することが出来ます。

 

「強い(Strong)」タイプのため手足や体幹などで皮膚が薄い部分にも使用できます。専門的な内容にはなりますが、医療用医薬品の説明書である添付文書では次のような症状の改善に効果があるとされています。

 

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、女子顔面黒皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎、接触性皮膚炎を含む)、乾癬、皮膚そう痒症、 鼓室形成手術・内耳開窓術・中耳根治手術の術創、進行性壊疽性 鼻炎またリンデロンローションにはリンデロンVGローションというリンデロンローションに「ゲンタマイシン硫酸塩」(抗生物質)が配合された2つの成分の配合剤です。

 

ステロイドの作用の強さランクは、「強い(Strong)」に該当します。小児や妊娠している方でも大量または長期間でなければ使用することが出来ます。

 

抗生物質が配合されているため細菌の感染の可能性がある、又、そのおそれのある湿潤・びらんを伴う湿疹・皮膚炎、乾癬、掌蹠膿疱症などの治療に使用します。

 

化膿している炎症などで、ステロイドによる抗炎症作用と抗生物質による化膿止めの効果が期待できます。

リンデロン ローションとクリームの使い分けのポイントは?

リンデロン外用薬には様々な剤形があり、症状・使用感に合わせて使い分けます。

ローション剤:クリームよりも更にさらっとしていて使いやすい

クリームよりも更にさらっとしていて使いやすいのが特徴です。そのため頭皮など軟膏やクリームでは使用しにくい部位にも使用することが出来ます。

しかし、さらっとしている反面、患部にとどまりにくく、汗などで落ちやすいため効果が落ちやすいデメリットがあります。

また、アルコールを溶剤としていることが多くアルコールにアレルギーを持っている方は注意が必要です。

使用感ではベタつかずさらっとしているローションタイプが一番使いやすいでしょう。

クリーム剤:ローションと軟膏の中間のような性質

水と油を混ぜ合わせて作ったものです。ローションと軟膏の中間のような性質を持ちます。

伸びが良く、油分で作られている軟膏ほどベタつきがないため、使用感は軟膏と比べると良いですが、ローションと比較するとベタついて使いにくいと感じる方が多いです。

ローションよりは患部にとどまりやすいですが、軟膏と比べてしまうと汗でも流れやすく効果がしっかり出ないことも。

また刺激性が高いため、傷口などに触れると痛みを伴うことがあります。

リンデロン ローションの注意点や副作用はある?

使用方法

リンデロンローションの用法は、通常、1日1〜2回ほど湿疹やかゆみが出ている範囲にピンポイントで塗ってください。

 

塗り方のコツはなるべく擦り込まず、やさしく伸ばすように塗ってください。液が垂れることがあるので頭に使用した場合は目に入らないように注意しましょう。

 

また、患部以外に液が垂れた場合はすぐに拭き取るようにしてください。塗る分量は、お薬を手のひらに1円玉大の量で、大人の手のひら2枚分です。これを目安に、症状が出ている所に合わせて適量を使用してください。

 

保湿剤や化粧水と一緒に使う場合、一般的には最後に使用します。そうすることで患部以外の正常部位に塗り広げなくて済み、副作用起こす可能性が減ります。塗布後に絆創膏などで覆ってしまうと必要以上にお薬の成分が吸収され、副作用が出ることがあります。

 

その様な治療方法もありますが、自己判断では行わず、医師など専門家の指示のもとで行うようにしてください。

注意点

リンデロンローションは、基本的に長期で使用せず短期使用のお薬です。1週間以上経っても症状が改善しない場合は基本的に医師の診察が必要です。

 

患部に出血がある場合やひげそり後肌には使えないので注意が必要です。まぶたへの使用は眼圧が上がる(眼圧亢進)、緑内障、後嚢白内障など重大な副作用を起こすおそれがあるので使用しないようにしましょう。通常、リンデロンローションは副作用の心配が少ないお薬です。

 

しかし皮膚がガサガサになる、ブツブツや水ぶくれ、ニキビの様な症状が出る、痒みが出る、毛穴周辺が炎症を起こすなどの副作用があるので注意が必要です。

 

多くの場合は、使用の中止や使用方法を改善することで良くなることが多いです。漫然と使用せず患部の状態を使用するたびにチェックすることが大切です。

副作用

また、長期に渡って広範囲に使用した場合、ごく稀に次のような副作用症状がでる可能性があります。

顔にほてりや赤みが生じる(酒さ様皮膚炎)

皮膚が薄くなる、細い血管が浮き出てくる(ステロイド皮膚)

毛が太くなる、皮膚が白っぽくなる(多毛・色素脱失)

目が痛い、視力が落ちた(緑内障・白内障)

骨折、骨量低下(骨粗しょう症)

このような症状が見られた場合には、医師や薬剤師などに相談し適切な治療を受ける必要があります。また以下の場合では添付文書でリンデロンローションを使用できない「禁忌」とされているので注意が必要です。

1. 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症、及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)(症状を悪化させることがある。※リンデロンVGローションは細菌感染症では使用可)

2. 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者(有効成分ベタメタゾン吉草酸エステルでアレルギー症状を起こしたことがある人)

3. 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎(穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。)

4.皮膚潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷(皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。)

5.ストレプトマイシン,カナマイシン,ゲンタマイシン,フラ ジオマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラ シンに対し過敏症の既往歴のある患者(リンデロンVGのみ)

上記の場合は症状をより悪化させる危険性があります。自分で判断がつかない場合は医師、薬剤師などの専門家に相談してください。

リンデロン ローションはどこで購入できる?

リンデロンローションは医療用医薬品のため、原則ドラッグストアなどで市販はされておらず購入することのできない薬です。

 

ローションタイプのステロイド外用薬はプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルが配合された「リビメックスコーワローション(第2類医薬品)」などが発売されています。

 

しかしこちらの薬はステロイドランクが普通(Medium)に分類され、リンデロンローションと比べるとステロイドランクが低く同一の効果は望めません。

 

一部個人輸入のようないわゆる「抜け道」もありますが、リンデロンは正しく使用しないと症状の悪化や感染症のリスクが高くなってしまうため医療知識をもつ専門家の指導下で使用すべきです。

 

このような安全性を考えると、購入する方法は2つです。1つが病院を受診し、発行された処方箋を用いて薬局で薬を購入する方法。もう1つが薬剤師の指導・管理のもと保険を使用せず零売で購入する方法です。

 

実は病院で処方される医療用医薬品の中には、処方箋がなくても購入できるものがあります。これは「零売」(レイバイ)と呼ばれる、医療用医薬品を薬剤師によって対面販売する制度になります。

リンデロンローションを購入するにはどうしたらいい?

リンデロンローションは「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。

 

リンデロンローションを購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。しかし、薬をもらうためだけに病院に行くのは面倒と感じる方もいるのではないでしょうか。

服薬指導の待ち時間を短縮したい方、二次感染リスクを減らしたい方は、ぜひ「速薬」をご利用ください。

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