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ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 郡山 龍之介
2021年10月30日
ユベラNカプセルはビタミンEと称されるトコフェロールを体の中に供給させる薬です。ビタミンの一種と聞いて興味をもたれる方も多いのではないでしょうか。ここではこのユベラNカプセルの効果や特徴などをを解説していきたいと思います。

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ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)とは

ユベラNカプセルとはエーザイ株式会社より発売が開始された薬です。ビタミンEと称されるトコフェロールが治療に用いられるようになり、そのトコフェロールを安定した状態でからだに供給できる薬として開発されました。ユベラNという名前の由来ですが、「若々しい」という意味のラテン語(Juvenilis)からとったユベラと、そのニコチン酸エステルという意味です。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)の成分について

ユベラNカプセルは脂溶性ビタミンであるビタミンEを体内で持続的に効果を示すように開発されています。
ユベラNカプセルはコレステロールの代謝を高める事により血中コレステロールを低下させるほか、血管に働きかけ末梢の血流量を増やしたり、血小板凝集という血を固める作用を防いだりする効果があります。

ビタミンEとは

ビタミンEとは、多くの食品に含まれている脂溶性ビタミンであり、酸化防止作用があるので細胞に対するダメージから守る働きがあります。また免疫機能を高める効果もあり、血管の拡張を促し、血管内で血液が固まるのを防ぐ働きも持ち合わせています。
摂取が不足すると免疫力が低下する、神経や筋肉に損傷が現れる可能性があります。

水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンとは

ビタミンには水溶性と脂溶性があることはご存知でしょうか。ここでは一旦それぞれの特徴について紹介します。

水溶性ビタミン

血液といった水に溶ける性質をもつビタミンであり、余分に摂取したものは尿として排出されるので体に蓄積しないと考えられています。ビタミンB群とビタミンCが水溶性ビタミンに当たります。通常の食事では過剰摂取などは起きないですが、摂取不足による欠乏症は起こります。
ビタミンB1は摂取が不足すると神経や脳に障害が生じることがあり、ビタミンB1欠乏症として脚気、ウェルニッケ・コルサコフ症候群という疾患があります。ビタミンB2の摂取が不足すると、口内炎が起きやすくなります。ビタミンB6の摂取が不足すると免疫力が低下したり人の体に必要な必須脂肪酸であるアラキドン酸の合成反応が低下します。
ビタミンB12の摂取不足が一般的には有名であり、赤血球の合成に関与しているため不足すると貧血を引き起こします。さらにビタミンB12は神経の形成に大きく関わっており痺れるといった症状、味覚障害の治療に用いられます。
ビタミンCは皮膚やコラーゲンの合成に必須なビタミンであり、摂取が不足すると皮膚や細胞間に目に見えない小さな隙間ができやすくなり壊血病という出血しやすくなる疾患を引き起こします。またビタミンEと協力して細胞をダメージから守る働きがあります。

脂溶性ビタミン

水には溶けにくい性質があり、主に脂肪組織や肝臓に蓄えられるビタミンです。種類によって摂取しすぎると過剰症を引き起こすことがあります。ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKが脂溶性ビタミンに当たります。
ビタミンAは眼の光を感じる細胞に重要であり摂取が不足すると景色が暗く見える夜盲症という症状があらわれます。また過剰に摂取すると頭痛が起きたりするので気をつけましょう。ビタミンDは腸からのカルシウム吸収を助ける働きをもつので骨の形成に重要なビタミンです。摂取が不足するとカルシウムの吸収が下がるので骨が脆くなります、また過剰に摂取すると高カルシウム血症という頭痛がおきたりする症状が現れるので注意が必要です。ビタミンKは出血したときに血液が固まるのを助ける働きがあります。摂取が不足すると出血傾向になりやすいですが、過剰に摂取による害はないとされています。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)はどんな症状に効果がある?

ユベラNカプセルは高血圧症、高脂血症に伴う随伴症状の治療に用いられます。また閉塞性動脈硬化症に伴う末梢循環障害の治療に用いられます。
高血圧症、高脂血症に伴う随伴症状を簡単に説明すると、ドロドロの血液で血圧が高い時に現れる手足のしびれ、めまい、肩こり、耳鳴り等の事です。
閉塞性動脈硬化に伴う末梢循環障害とは、血管が固くなる事により血液の流れが悪くなり、手足の先に十分な血液が送られなくなる事です。

高血圧

高血圧は血圧が基準値を超えている状態です。高血圧の原因として睡眠無呼吸症候群、食塩の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレスなどが当てはまります。高血圧の状態が続くと動脈硬化という血管が固くなる症状が現れやすくなります。動脈硬化の進行により、狭心症や心筋梗塞、脳卒中、脳梗塞、認知症といった疾患になりやすくなります。

高脂血症

高脂血症とは悪玉コレステロールが基準値を超えている、中性脂肪が基準値を超えている、善玉コレステロールが基準値を下回っているのいずれかに該当した状態です。高脂血症は動脈硬化を引き起こす危険因子であり、治療しないでいると脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患をまねく原因となります。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)の用法・用量は?

ユベラNカプセルとして通常1日300mg~600mgを3回に分けて使用します。年齢、症状により量の調節ができます。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)の副作用

ユベラNカプセルの副作用は、臨床試験5621例の中で105例(1.87%)が報告されています。主な副作用として、胃腸障害、食欲不振、下痢、胃部不快感、腹痛、悪心、便秘等と消化器症状を中心としたものが報告されています。この様な副作用が現れた場合は医療機関を受診しましょう。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)に関する注意点

ユベラNカプセルの説明で消化器症状の副作用があると説明しましたが、それが注意点のひとつとなります。
脂溶性ビタミンの説明で脂溶性ビタミンの過剰症があると説明していますが、ユベラNカプセルのインタビューフォームでは過剰摂取に関する項目は該当資料がないとなっています。しかし定められた量以上に服用することはしないでください。
注意点について解説しましたがユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)飲み合わせが悪い薬などもなく、服用してはならない基準も定められていません。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)の服用タイミングについて

ユベラNカプセルはいつ頃に服用すればいいかという明確な記載はありませんが、インタビューフォームによると、空腹時より食事後に服用した方が吸収が良くなるとされていますので、食後に飲むのがおすすめです。

ユベラNカプセル(トコフェロールニコチン酸エステル)と同じ成分の市販薬はある?

残念ながらユベラNカプセルと同成分の市販薬はありません。市販薬ではビタミンE製剤でユベラNカプセルと似ている効果を持つ薬がありますので紹介します。

ユベラックス

ユベラNカプセルを発売したエーザイ株式会社から販売されている天然ビタミンE製剤です。ユベラックスは血管と血液の働きを正常に保ち血流の流れをよくすることにより、末梢血行障害による、手足のしびれ、肩こり、冷えを改善します。用法、用量は1回1カプセルを1日3回です。1日300mgの天然ビタミンEを摂取できます。ユベラックスの副作用は胃部不快感、便秘、下痢ですのでこれらの症状が現れた場合は医師、薬剤師、登録販売者に相談してください。
ユベラックスは添付文書で15歳未満の方は服用しないこととなっていますのでご注意ください。さらに1カ月服用を続けても症状が改善しない場合は医師、薬剤師、登録販売者に相談してください。

バイグロミン

バイグロミンは日邦薬品工業株式会社から販売されているビタミンE主製剤で、指定第二類医薬品(2021.10現在)です。バイグロミンは末梢血行障害による冷え症、手足のしびれ、しもやけの改善効果があります。バイグロミンの特徴はビタミンE以外の脂溶性ビタミンであるビタミンA、ビタミンDが含まれていることです。用法、用量は1回1カプセルを1日2回で、ビタミンEとしては1日100mg摂取することができます。バイグロミンの副作用は胃部不快感、吐き気、嘔吐ですのでこれらの副作用が現れた場合は医師、薬剤師、登録販売者に相談してください。
バイグロミンは添付文書で15歳未満の方は服用しないこととなっていますのでご注意ください。さらに1カ月服用を続けても症状が改善しない場合は医師、薬剤師、登録販売者に相談してください。

さいごに

ユベラNカプセルはどんな症状に効果があるで説明したように、高血圧症、高脂血症に伴う随伴症状、閉塞性動脈硬化症に伴う末梢循環障害の治療に用いられます。高血圧症、高脂血症、閉塞性動脈硬化を治療するわけではないので、当てはまる症状があればまずは原因を探らないといけないので医療機関に相談してみてください。
参考資料

医薬品インタビューフォーム ユベラNカプセル
厚生労働省eJIM ビタミンE 
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/11.html
厚生労働省 e-ヘルスネット ビタミンE
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
厚生労働省 e-ヘルスネット 高血圧
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html
厚生労働省 e-ヘルスネット 脂質異常症 高脂血症
エーザイ medical.eisai.jp 医療関係者の皆さまへ
https://faq-medical.eisai.jp/faq/show/1691?category_id=67&site_domain=faq
Eisaiセルフケア製品情報ユベラックス
https://www.eisai.jp/products/juvelux/juvelux_1
日邦薬品工業株式会社 バイグミロン
https://www.nippo-yakuhin.jp/hinmoku_detail/01463.html
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監修薬剤師 郡山 龍之介
調剤薬局勤務の薬剤師 その他、准看護学校講師、地域薬剤師会理事、地域学校薬剤師といった地域薬剤師会の業務を行なっている。
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