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ピルの休薬期間の避妊効果は?妊娠リスクや性行為の注意点【医師監修】

ピルの休薬期間の避妊効果は?妊娠リスクや性行為の注意点【医師監修】のイメージ

「ピルを飲んでいない休薬期間中に性行為をしてしまったけれど、妊娠しないか不安」「はじめての休薬期間だけど、本当に7日間も薬を休んで避妊効果は続くの?」といった不安を抱えていませんか?

ピル(経口避妊薬:Oral contraceptive)を始めたばかりの方や、毎月の重い生理痛を改善する目的で飲んでいる方、あるいは飲み忘れをしてしまった方にとって、薬を飲まない「休薬期間」の避妊効果については、とても気になるところだと思います。クリニックのピル外来でも、「休薬期間中に避妊なしで性行為をしてしまったのですが、大丈夫でしょうか?」というご相談をよくいただきます。

本記事では、医療法人社団福美会ヒロクリニックの医師が、休薬期間中も避妊効果が続く理由や、妊娠リスクが高まる要注意なケース、休薬期間中に生理(消退出血)がこない場合の考え方について、詳しく丁寧に解説いたします。ご自身の状況と照らし合わせながら、不安を解消する手助けとなれば幸いです。

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ピルの休薬期間中も、正しく服用できていれば避妊効果は続く

経口避妊薬(低用量ピル)を持つ女性の手

ピルの実薬(ホルモンが含まれている錠剤)をシートの指示通りに毎日正しく服用できていれば、休薬期間中(薬を飲まない、または偽薬を飲む期間)も避妊効果は継続します。薬を飲んでいないからといって、急に妊娠しやすくなるわけではありません。

休薬期間に排卵が起こらない仕組み

休薬期間中も避妊効果が続く最大の理由は、「排卵が抑制された状態が保たれているから」です。低用量ピルには、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンが含まれています。これらを毎日服用することで、ホルモンの作用によって脳は「すでに体内に十分なホルモンがある(妊娠しているような状態)」と錯覚し、卵巣に対して「卵子を育てる(排卵する)指令」を出すのをストップします。また、子宮頸管の粘液を変化させて精子が子宮内へ侵入しにくくする働きもあります。

実薬を連続して飲むことで、卵巣はお休み状態に入ります。その後、休薬期間に入ってホルモンの補充を一時的にストップしても、眠っていた卵巣が突然目を覚まして、たった数日で卵胞(卵子が入っている袋)を育て上げ、排卵に至ることはありません。そのため、休薬期間中も排卵は起こらず、避妊効果が維持されるのです。

正しく服用できている場合の妊娠リスクの目安

低用量ピルは、正しく服用した場合に非常に高い避妊効果を発揮します。理想的な使用(飲み忘れがなく、毎日ほぼ同じ時間に服用している状態)における1年間の妊娠率は、約0.3%と報告されています。これは、1000人の女性が1年間ピルを正しく使用した場合、妊娠するのは3人程度という目安です。

ただし、飲み忘れがあったり、服用時間が大きくずれたりする「一般的な使用」の場合、妊娠率は約9%まで上がるとされています。つまり、休薬期間を含めて避妊効果を確かなものにするためには、「休薬期間に入る前の実薬をどれだけ正しく飲めていたか」が最も重要になります。

消退出血がなくても避妊効果とは関係がない

休薬期間に入ると、通常2〜4日程度で生理のような出血(消退出血)が起こります。これは、ホルモンの補充が途絶えたことで、厚くなっていた子宮内膜が剥がれ落ちる現象です。

しかし、ピルを長期間服用していると子宮内膜が薄く保たれるため、剥がれ落ちる内膜自体が少なくなり、休薬期間になっても出血が起こらない(または極めて少量で終わる)ことがあります。「出血がない=避妊に失敗した(妊娠した)」と直結するわけではありません。飲み忘れがなく正しく服用できていれば、出血の有無にかかわらず避妊効果は続いていますので、過度な心配は不要です。

そもそもピルの休薬期間とは?28日周期と7日間の基本ルール

疑問を抱える女性

ピルの休薬期間とは、ホルモンの摂取を一時的にお休みし、子宮内膜を剥がして出血(消退出血)を起こさせるための期間です。一般的に1シートを28日間の周期として設計されており、21日間は実薬を飲み、残りの7日間がお休み(または偽薬)となります。

21錠タイプと28錠タイプ(プラセボ・偽薬)の違い

低用量ピルには、主に「21錠タイプ」と「28錠タイプ」の2種類があります。

  • 21錠タイプ:シートに21錠の実薬だけが入っています。21日間毎日1錠ずつ飲み終えたら、その後の7日間は何も薬を飲まない「休薬期間」とします。7日間の休薬が終わったら、8日目から新しいシートの1錠目を飲み始めます。
  • 28錠タイプ:シートに21錠の実薬と、7錠の「偽薬(プラセボ)」が入っています。偽薬にはホルモンなどの有効成分は含まれていません。21日間の実薬を飲み終えた後、そのまま続けて7日間の偽薬を飲みます。この偽薬を飲んでいる期間が「休薬期間」にあたります。

28錠タイプは、「毎日薬を飲む」という習慣を途切れさせないために設計されており、休薬明けに新しいシートの飲み忘れを防ぐ目的があります。

ピルに休薬期間が必要な理由

なぜわざわざ薬を休む期間を設けるのでしょうか?本来の女性の自然な生理周期(月経サイクル)は約28日サイクルで回っており、そのうち数日間は月経(生理)として子宮内膜がリセットされます。

ピルの休薬期間は、この自然な生理周期を模倣するために設けられています。ホルモンの摂取を一時的に止めることで、厚くなった子宮内膜を剥がれ落とし(消退出血)、子宮内をきれいにリセットする役割があります。また、出血が起こることで「妊娠していないこと」を確認できるという安心感にもつながります。

ピルの種類によって休薬期間の日数は異なる

一般的な低用量ピル(経口避妊薬:OC)は「実薬21日+休薬7日」の28日周期ですが、治療目的で使用されるLEP(月経困難症や子宮内膜症の治療薬など)や一部の超低用量ピルの中には、休薬期間の日数が異なるものがあります。

たとえば、「ヤーズ配合錠」は実薬24錠+偽薬4錠のタイプで、休薬期間(偽薬を飲む期間)は4日間です。また、「ヤーズフレックス」や「ジェミーナ」のように、最長120日間(または77日間)実薬を連続服用し、その後数日間の休薬期間を設ける「連続服用タイプ」もあります。ご自身が服用しているピルの種類と正しい休薬日数を、医師の指示や添付文書でしっかり確認しておきましょう。

避妊効果を左右するのは「ホルモンを摂らない期間の長さ」

避妊効果を維持するために最も注意すべきことは、「休薬期間を規定の日数以上に延ばさないこと」です。休薬期間が7日間(または4日間)を超えてしまうと、卵巣が再び活動を始め、排卵に向かって卵胞が育ち始めてしまいます。ホルモンを摂らない期間が長くなればなるほど、妊娠リスクは高まるとお考えください。

ピルのタイプ 1シートの錠数 実薬を飲む日数 休薬(偽薬)の日数 備考
一般的な低用量ピル(21錠タイプ) 21錠 21日間 7日間(薬を飲まない) 飲み忘れに注意が必要
一般的な低用量ピル(28錠タイプ) 28錠 21日間 7日間(偽薬を飲む) 習慣化しやすく飲み忘れを防ぎやすい
一部の超低用量ピル(例:ヤーズ) 28錠 24日間 4日間(偽薬を飲む) 休薬期間が短く設定されている
連続服用タイプ(例:ヤーズフレックス) 28錠〜 最長120日間 4日間(薬を飲まない) 医師の指示に従い、一定の連続服用後に休薬する

休薬期間に妊娠リスクが高まる4つのケース

チェックリスト

休薬期間中やその前後に実薬の「飲み忘れ」があった場合、避妊効果が低下し、妊娠リスクが高まります。特に、休薬期間の前(実薬3週目)や、休薬明け(次シートの1週目)の飲み忘れは、排卵を誘発する恐れがあるため大変危険です。

ケース1:休薬期間に入る前(3週目)に飲み忘れた

1シートのうち、実薬の3週目(15〜21日目)に飲み忘れてしまった場合、その後に控えている7日間の休薬期間と合わさることで、「ホルモンを摂取しない期間」が実質的に7日間よりも長くなってしまいます。休薬期間が延びることは、卵巣が活動を再開し、排卵するリスクを高めます。

3週目に飲み忘れた場合は、飲み忘れた分を服用したうえで、現在のシートの実薬を最後まで飲み終えたら、休薬期間(または偽薬)を設けずに、すぐに次の新しいシートの実薬を飲み始める(連続して服用する)などの対処法が必要になることがあります。

ケース2:休薬明けに次のシートを飲み始めるのが遅れた

ピルの服用において最も妊娠リスクが高まるのが、「休薬期間が明けたのに、新しいシートの1錠目を飲み忘れた(飲み始めるのが遅れた)」ケースです。

7日間の休薬期間中は、すでに卵巣が少しだけ目覚めかけている状態です。8日目にしっかり実薬を飲んでホルモンを補充すれば、再び卵巣はお休み状態に戻ります。しかし、ここで飲み忘れが起こると、そのまま卵胞が急激に発育し、排卵に至る危険性が非常に高くなります。休薬明けの数日間の飲み忘れは、致命的な失敗につながりやすいと認識してください。

ケース3:休薬明けの1週目に飲み忘れた

新しいシートを飲み始めたばかりの第1週目(1〜7日目)に飲み忘れがあった場合も、休薬期間(ホルモンが少ない状態)からの流れで卵巣の活動が抑えきれず、排卵が起こるリスクがあります。

特に、休薬明け1週目に飲み忘れがあり、その前後に避妊なしの性行為があった場合は、アフターピル(緊急避妊薬)の服用を検討すべきケースに該当することが多いです。

ケース4:休薬期間の前後に激しい下痢・嘔吐があった

ピルを飲んだものの、服用後2〜3時間以内に激しい嘔吐や下痢があった場合、薬の成分が胃腸から十分に吸収されず、体外に排出されてしまった可能性があります。これは実質的に「飲み忘れ」と同じ状態として扱われます。

休薬期間に入る直前や、休薬が明けた直後にこのような体調不良があった場合は、体内のホルモン濃度が下がり、避妊効果が低下している恐れがあるため注意が必要です。

28錠タイプの偽薬を飲み忘れた場合は影響しない

28錠タイプを使用している方で、4週目の「偽薬(プラセボ)」を飲み忘れた場合はどうでしょうか。偽薬には有効成分が含まれていないため、飲み忘れても避妊効果にはまったく影響しません。飲み忘れた偽薬は破棄し、翌日は本来飲むはずだった偽薬を予定通りに飲んで、日付や曜日がずれないように調整してください。

時期 このときの体の状態 妊娠リスクの目安 注意点
服用3週目(15〜21日目) ホルモンで排卵は抑えられているが、休薬が近い 飲み忘れると中等度〜高リスク 飲み忘れた場合、休薬期間を設けず次シートへ移行するなどの対処が必要な場合がある
休薬1〜3日目 ホルモン濃度が下がり始める 正しく服用できていれば低リスク
休薬4〜5日目 消退出血が起こりやすい時期。卵巣が少し目覚め始める 正しく服用できていれば低リスク
休薬6〜7日目 次シート開始に向けて準備状態 正しく服用できていれば低リスク 次の日から確実に新シートを始められるよう準備する
休薬明け1日目(次シート開始日) ホルモン補充を再開し、排卵をストップさせる重要な日 飲み忘れると極めて高リスク 休薬明けの飲み忘れは排卵を誘発する可能性が高い
休薬明け2〜7日目 再びホルモンを安定させる時期 飲み忘れると高リスク 飲み忘れがあった場合、他の避妊法の併用やアフターピルの検討が必要

休薬期間に性行為をするときの注意点

指を立てる女性医師

休薬期間中の性行為は、これまで正しくピルを服用できていれば妊娠の心配はほぼありません。しかし、飲み忘れの心当たりがある場合や、消退出血中の性行為には、妊娠リスクや感染症リスクを考慮した慎重な対応が求められます。

飲み忘れがなく正しく服用できている場合の考え方

前周期のシート(実薬の21日間または24日間など)を、飲み忘れなく毎日同じ時間帯に正しく服用できていれば、休薬期間中に避妊なしで性行為をしたとしても、妊娠する確率は極めて低いです。特別な追加の避妊対策をしなくても、ピル本来の高い避妊効果が期待できます。

飲み忘れなど心当たりがある場合の考え方

もし、直前の実薬3週目に飲み忘れがあったり、服用時間が大きくずれてしまったりした心当たりがある場合は、休薬期間中の避妊効果が不十分になっている可能性があります。

その状態で性行為を持つ場合は、必ずコンドームなどの他の避妊方法を併用してください。また、不安な場合は自己判断せず、かかりつけの婦人科医に相談し、今後の服用方法の指示を仰ぐことが大切です。

アフターピルを検討する目安

休薬期間中、または休薬明けに以下のような状況で性行為があった場合、妊娠を防ぐためにアフターピル(緊急避妊薬)の服用を検討する必要があります。

  • 休薬明けの新しいシートの開始を2日(48時間)以上遅れてしまい、その前後に避妊なしの性行為があった
  • 休薬明けの第1週目に2回以上の飲み忘れがあり、避妊なしの性行為があった

アフターピルは、性行為後72時間以内(一部の薬は120時間以内)に服用することで高い避妊効果を発揮します。時間が経つほど効果が低下するため、不安な場合は一刻も早くクリニック(またはオンライン診療)を受診してください。

ピルでは性病(性感染症)は防げない

ピルは「妊娠を防ぐ」ことには非常に優れていますが、クラミジアや淋菌、梅毒、HIVといった「性感染症(性病)」を防ぐ効果は一切ありません。

休薬期間中であってもなくても、特定のパートナー以外との性行為や、感染の不安がある場合は、性感染症予防のために必ずコンドームを正しく使用してください。ピルとコンドームを併用することが、ご自身の体を守る最も確実な方法です。

消退出血中の性行為で気をつけたいこと

休薬期間中は消退出血が起こります。出血中の性行為自体が絶対にダメというわけではありませんが、医学的な観点からはあまりおすすめできません。

出血中は子宮の入り口が少し開いており、子宮内がデリケートな状態になっているため、細菌が侵入しやすく、骨盤内感染症などを引き起こすリスクが高まります。また、経血の逆流によって子宮内膜症のリスクに影響を与える可能性も指摘されています。衛生面を考慮しても、出血の多い日の性行為は控えるのが無難です。

休薬期間4日目・5日目に生理がこないときの妊娠の見分け方

疑問を抱える女性

休薬期間の4日目や5日目になっても消退出血がこないと「妊娠したのでは?」と焦るかもしれませんが、ピル服用中は内膜が薄くなるため出血が遅れたり、起こらなかったりすることがよくあります。慌てず予定通りに次のシートを開始し、不安な場合は適切な時期に妊娠検査薬を使用しましょう。

消退出血が起こる時期と量の目安

一般的に、休薬期間に入ってから2〜4日目に消退出血が始まるとされています。しかし、これはあくまで目安であり、個人差があります。5日目や6日目にやっと出血が始まる方もいらっしゃいます。

また、出血の量も、ピルを服用していない自然な生理(月経)のときと比べて少なくなるのが特徴です。期間も短く、数日で終わるケースがほとんどです。「いつもより量が少ない」「茶色っぽいおりもの程度だった」という場合でも、正常な消退出血としてカウントして問題ありません。

出血がこない主な原因(子宮内膜・ホルモン・ストレス)

休薬期間中に出血が起こらない(または極端に少ない)場合、妊娠以外に以下のような原因が考えられます。

  • 子宮内膜が十分に厚くなっていない:ピルの長期服用により、子宮内膜が薄く保たれているため、剥がれ落ちる血液自体がない状態です(最も多い原因です)。生理不順の治療などでピルを飲んでいる場合も起こり得ます。
  • ホルモンバランスの影響:実薬のホルモン量が少ない(超低用量ピルなど)場合、消退出血が起こりにくくなることがあります。
  • 過度なストレスや疲労:心身の強いストレス、急激な体重減少などが影響し、体がホルモンの変化にうまく反応できず出血しないことがあります。

妊娠検査薬を使うタイミング

飲み忘れがあり妊娠の不安がある場合や、どうしても心配な場合は、妊娠検査薬を使って確認しましょう。ただし、性行為をしてすぐに検査しても正しい結果は出ません。

妊娠検査薬は、受精卵が着床し、妊娠が成立した後に分泌される「hCGホルモン」に反応します。このホルモンが検査薬で感知できる濃度に達するのは、「性行為があった日から約3週間後」です。不安になった性行為の日から3週間が経過したタイミングで検査を行ってください。

出血がなくても次のシートは予定どおり始める

休薬期間の7日間が経過しても消退出血が来ない、あるいは出血がまだ続いているという場合でも、休薬期間を延長せず、必ず8日目から予定通りに新しいシートの実薬を飲み始めてください。

「出血が来るまで待とう」と自己判断で休薬期間を延ばしてしまうと、卵巣が目覚めて排卵が起こり、本当に妊娠リスクを高めてしまいます。避妊効果を維持するためには、出血の有無にかかわらず「服用のスケジュールを守る」ことが鉄則です。

比較項目 消退出血 生理(月経)
起こる仕組み ピルの休薬によりホルモンが減少することで子宮内膜が剥がれる 排卵後、妊娠が成立しなかったためにホルモンが減少し、内膜が剥がれる
排卵の有無 なし(ピルの効果で抑制されている) あり
出血の量 全体的に少なめ。茶褐色になることも多い 個人差があるが、消退出血より多いのが一般的
出血が続く期間 短い(2〜5日程度が多い) 3〜7日程度
起こるタイミング 休薬期間に入ってから2〜4日目あたり 前回生理開始日から約25〜38日周期

避妊効果が不安なときの相談先|婦人科とオンライン診療の使い分け

スマートフォンで医師とオンライン診療を受けている様子

「飲み忘れてしまって避妊効果が不安」「アフターピルが必要かわからない」といった場合は、自己判断せず医師に相談することが大切です。状況に合わせて、スピーディーなオンライン診療と、対面での検査が可能な産婦人科・婦人科を使い分けましょう。

オンライン診療で相談・対応できること

近年、ピルの処方や相談をスマートフォン等で行える「オンライン診療」が普及しています(2026年現在も利用者が増え続けています)。以下のような場合は、オンライン診療が非常に便利です。

  • 飲み忘れがあり、今後の服薬スケジュールについてアドバイスが欲しい
  • 休薬明けの飲み忘れにより、至急アフターピル(緊急避妊薬)を処方してほしい
  • いつもの低用量ピルの継続処方を受けたい

特にアフターピルは時間との勝負(72時間以内等)です。近くの婦人科が休診日であったり、受診のハードルが高かったりする場合は、待ち時間が少なく自宅で受診できるオンライン診療を迷わず活用してください。

産婦人科での対面受診が必要になるケース

一方で、以下のような症状や不安がある場合は、直接クリニック(婦人科・産婦人科)に足を運び、対面での診察や検査を受けることを推奨します。

  • 休薬期間以外に不正出血が続いている、下腹部痛がある
  • 妊娠検査薬で陽性が出た、あるいは陰性だが体調不良が続いている
  • 性感染症(性病)の不安があり、性病検査を受けたい
  • ピルの副作用(激しい頭痛、吐き気、ふくらはぎの痛みなど血栓症を疑う症状)がある。この場合は直ちに服用を中止し、受診してください。

対面診療では、エコー(超音波)検査で子宮や卵巣の状態を直接確認したり、血液検査を行ったりすることができます。

ピルを切らさないことが避妊効果を保つ近道

ピルの避妊効果を確実に保つためには、休薬期間を終えた翌日(8日目)から必ず新しいシートをスタートさせなければなりません。「クリニックに行く時間がなくて、新しいシートをもらい損ねてしまった」という理由で服用が遅れると、取り返しのつかない事態になる可能性があります。

手元のシートが残り1週間(第3週目)に入ったら、早めに次回分のピルを手配する習慣をつけましょう。定期配送に対応しているオンライン診療を利用するのも、薬を切らさないための有効な手段です。

ピルの休薬期間と避妊効果に関するよくある質問

よくある質問

休薬期間を短くしたり、休薬しなかったりすると妊娠リスクは上がりますか?

休薬期間を7日間より短くする(例:5日間で切り上げて新しいシートを始める)、あるいは休薬期間を設けずに実薬を連続して飲む(スキップする)場合、妊娠リスクが上がることはありません。むしろ、卵巣を休ませる期間が短くなるため、避妊効果の観点からはより確実性が高まるとも言えます。イベントなどで生理(消退出血)をずらしたい場合によく用いられる手法です。

28錠タイプは休薬期間がないので、避妊効果が途切れる心配はありませんか?

28錠タイプは、最後の7錠が有効成分の入っていない「偽薬(プラセボ)」であり、実質的にはこの期間が休薬期間に相当します。そのため、21錠タイプと同様に、実薬の21日間を正しく飲めていれば避妊効果は途切れません。偽薬を飲むことで「毎日薬を飲む習慣」が維持されるため、次シートの飲み忘れを防ぐメリットがあります。

休薬期間以外のタイミングで出血があった場合、避妊効果は落ちていますか?

実薬を飲んでいる期間中に出血(不正出血)が起こることは、特にピルを飲み始めた最初の数か月に見られる副作用として珍しくありません。毎日同じ時間に正しく服用できていれば、不正出血があっても避妊効果は保たれています。ただし、飲み忘れが原因で出血した場合は避妊効果が低下している恐れがあります。また、出血が長引く場合は他の病気の可能性もあるため、医師にご相談ください。

休薬期間中にアフターピルを飲んでもよいですか?

休薬明けの飲み忘れなどで妊娠リスクが生じ、医師の判断でアフターピルを処方された場合は服用します。アフターピル服用後の低用量ピルの再開タイミングについては、「翌日から再開する」「次の生理を待ってから再開する」など、使用したアフターピルの種類や状況によって医師の指示が異なります。必ず処方医の指示に従ってください。

避妊目的のピル(OC)と治療目的のピル(LEP)で、休薬期間の考え方は変わりますか?

基本的な休薬期間の考え方(ホルモンを休ませて内膜を剥がす)は同じですが、治療目的のLEPの中には、休薬期間が4日間と短いものや、長期間連続で実薬を服用した後に休薬を設けるもの(連続服用タイプ)があります。ご自身の服用している薬の正しいスケジュール(休薬日数)を把握し、主治医の指示通りに服用することが大切です。

低用量ピルの避妊効果と、妊娠する確率はどの程度ですか?

低用量ピルは、毎日正しく服用(理想的な使用)した場合、1年間の妊娠率は約0.3%と報告されています。これはコンドームの理想的な使用(約2%)よりも高く、非常に優れた避妊方法です。しかし、飲み忘れなどがある一般的な使用では約9%まで妊娠率が上がるとされています(出典:日本産科婦人科学会「OC・LEPガイドライン 2020年度版」より)。正しく飲み続けることが何より重要です。

まとめ|休薬期間も、正しく服用できていれば避妊効果は続く

笑顔の女性(回復・前向き)

ピルの休薬期間中も、それまでの実薬を毎日正しく服用できていれば、排卵は抑制されたままであり、避妊効果はしっかりと継続しています。「薬を休んでいるから妊娠しやすいのでは」と過度に不安になる必要はありません。

避妊効果を維持するために最も注意すべきなのは、「休薬期間を7日間(規定の日数)以上に延ばさないこと」です。休薬明けの新しいシートの飲み忘れは、排卵を誘発する最大の要因となります。また、消退出血がこない場合でも、自己判断で休薬を延ばさず、予定通りに服薬を再開してください。

万が一、飲み忘れなどの心当たりがあり、休薬期間やその前後の性行為で不安を感じた場合は、一人で抱え込まず、早めにクリニックやオンライン診療で医師に相談しましょう。正しい知識を身につけ、安心してピルと付き合っていけるよう、私たちもしっかりサポートいたします。

コメント ピルを始めたばかりの頃は、「本当に7日間も薬を休んで大丈夫なの?」と不安になるお気持ち、とてもよくわかります。
記事でもお伝えした通り、実薬を毎日しっかり飲めていれば、休薬期間中も避妊効果はしっかりと守られていますので安心してくださいね。
一番危険なのは、「休薬明けの飲み忘れ」です。スマートフォンのアラームやピル管理アプリなどを活用して、服薬を習慣化することをおすすめします。
もし失敗してしまったり、判断に迷ったりしたときは、自己判断せずにいつでもお気軽にクリニックやオンライン診療にご相談ください。

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監修医師 花澤 司
1. 所属・役職 医療法人社団福美会 ヒロクリニック 医師 2. 経歴・専門領域 1990年昭和大学卒業。産婦人科医として長年、お産や婦人科・女性内科疾患の治療、不妊治療に幅広く携わる豊富な臨床経験を持つ。患者様に寄り添い、丁寧でわかりやすい説明を心がけた診療を行っている。 3. 保有資格(学会専門医等) 日本産科婦人科学会 専門医

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