風邪の引き始めには葛根湯が効果的?葛根湯の成分や効果を解説
葛根湯とは
葛根湯は、風邪(かぜ)の初期の症状改善のため、病院で処方されたり、薬局・ドラッグストアで市販薬として購入することのできます。
風邪薬としてのイメージが定着している漢方薬ですが、この歴史はとても古く、世界最古の医学書といわれる中国の「傷寒論」に記載されています。
「傷寒論」では、「発熱、悪寒があり、頭痛、肩こり、首すじから背中にかけて筋肉のこわばりや痛みがあり発汗しないもの、冷たい風にあたるとさむけがするもの、このような症状には葛根湯が適している」と記されています。
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麻黄、桂枝、生姜、葛根・・・体の表面(毛穴など)を開き、発汗を促し、解熱につなげる働きがあります。
芍薬、甘草、大棗・・・炎症、発汗過多による体力消耗を防ぎ、汗で流れ出た体内の水分や栄養分を補う働きがあります。また葛根と一緒に働き、肩や首のこわばりや筋肉のけいれんによる痛みも緩和する働きがあります。
桂枝、生姜・・・消化機能を助け、胃腸の蠕動を調整する作用があります。
このように、漢方薬は複数の生薬が、お互いの作用を強めあったり、逆に負担になる作用を打ち消したりしながら、その相互作用によって効能効果を得られるのが特徴です
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葛根湯は、身体に合っていれば大きな副作用もなく、自然の生薬を使用していることで選択する人も増えていきます。
民間療法の知恵として、風邪の初期などに、生姜とはちみつなどをお湯で煮出して飲む「生姜湯」を試した方もいらっしゃるのではないでしょうか。葛根湯には生姜や桂枝といった食材としてなじみがある生薬が使われているのも大きな特徴です。
風邪の引き始めには葛根湯?
漢方薬は「症状」に対して処方するものではなく、患者さんの「体質」に合わせて処方されるものです。葛根湯も例外ではなく、このお薬が合う場合と合わない場合、また適している体質の人とそうでない人がいます。
では、少し踏み込んで、葛根湯がいわゆる「風邪の引き始め」や「ゾクッとくる風邪に!」という時の代表的な処方として広まったのはなぜかを解説していきましょう。
漢方の考え方では、風邪は皮膚など、体の表面から侵入すると考えられており、風邪のことを「かぜ」ではなく、「フウジャ」と呼びます。
漢方では、身体に害を及ぼすものを「邪気(じゃき)」ととらえ、「風が運んでくる邪気」という意味で=「風邪(ふうじゃ)」と呼びます。風邪は体にとって敵になりえる邪気=寒さ(寒邪=カンジャ)や湿気(湿邪=シツジャ)、ウイルスや花粉など、あらゆる病気の原因を運んでくると考えられており、風邪=「万病の元」という考え方をします。
季節性の風邪やウイルス感染症なども体の表面やのどの粘膜から侵入すると考えられています。寒さなどが皮膚を通して侵入すると、体の表面を寒さが覆ってしまい、発汗ができなくなり、その結果、発熱するというのが漢方の考え方です。
風邪の引き始めは、熱があるにもかかわらず、ゾクゾクと寒気を感じることが多いですが、この「発熱、悪寒」が同時に表れている状態の時に葛根湯を使います。
葛根湯を服用すると、毛穴が開くことで体の表面に覆われた寒さが散り、発汗が促されることで風邪の初期症状が改善します(効果には個人差があります)。葛根湯では服用するタイミングがとても大切です。
葛根湯の市販薬を比較
漢方薬の圧倒的なシェアを誇るツムラ(ツムラ株式会社)やクラシエ(クラシエ薬品)などの製薬メーカーが有名で、比較的どこのドラッグストアでも取り扱いがある漢方です。
クラシエ(クラシエ薬品)も漢方薬への需要の高まりに応えるべく、シェアを拡大しています。クラシエ薬品は、もともとはカネボウ薬品という社名で、薬品事業を展開しており、2007年にクラシエ薬品に社名変更されました。クラシエの医療用の処方薬もありますので、医師の診療を受けた場合など病院で処方されることもあるかもしれません。
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ツムラやクラシエの漢方製剤は、ドラッグストアなどでも取扱いが多く、手軽に購入できる傾向にあります。特に近年ドラッグストア内でも漢方薬の陳列コーナーが充実してきました。
製薬メーカー各社が商品として展開している葛根湯ですが、処方名は「葛根湯」でも各製薬メーカーによって別の商品名をつけている場合があります。
生薬の配合量や1日当たりの服用回数などにも若干違いがみられることがあるので、添付文書の情報を確認して、不明点があれば、薬剤師か登録販売者に相談しましょう。
ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A 第2類医薬品 (ツムラ漢方株式会社)2.5g×8包(4日分)希望小売価格:1,200円(医薬品本体価格)+消費税(税込1320円)2.5g×16包(8日分)希望小売価格:2,100円(医薬品本体価格)+消費税(税込2,310円)
葛根湯エキス顆粒S クラシエ 第2類医薬品 (クラシエ薬品)・12包 メーカー希望小売価格:1,800円(医薬品本体価格)+消費税(税込1980円)・30包 希望小売価格:3,600円(医薬品本体価格)+消費税(税込3960円)
ドラッグストアで比較的多く見られるエキス顆粒(粉薬)は上記のタイプです。エキス顆粒の他に錠剤タイプ、また栄養ドリンクのように液体タイプの漢方製剤もあります。
また、「葛根湯」とは違う商品名で商品を販売している製薬メーカーもあります。エキス顆粒の他に錠剤タイプ、また栄養ドリンクのように液体タイプの漢方製剤もあります。また、「葛根湯」とは違う商品名で商品を販売している製薬メーカーもあります。
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カコナール 第一三共ヘルスケア30mL×3本 希望小売価格980円(医薬品本体価格)+消費税(税込1,078円)次は「葛根湯」と総合感冒成分をミックスしたタイプの医薬品になります
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コフト顆粒 日本臓器製薬株式会社 指定第2類医薬品販売価格 12包 999円(医薬品本体価格)+消費税(税込 1,098円)葛根湯の漢方成分(エキス顆粒)に、頭痛や発熱を緩和する解熱鎮痛成分や咳止め成分などの成分が配合されており、より感冒症状へのカバー範囲が広がっていると言えるでしょう。
ただ、医薬品成分が数種類入っているため、用法用量や併用禁忌などの注意事項も多くなります。
コフト顆粒の場合、リスク区分も「指定第2類医薬品」に分類されるため、既往歴や併用する医薬品、副作用など、注意すべきポイントが多くなります。
いずれにせよ医薬品の服用を検討する場合は、薬剤師や登録販売者などに相談して購入するようにしましょう。(※上記、商品情報や価格は2025年8月現在のものです。)
葛根湯の飲み方のポイント
ちなみに漢方薬といえば、土鍋でコトコト煮出してお茶のようにして服用するというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は生薬を水から煎じたものを服用する方法は、有効成分が最も濃い状態で服用する事ができ、吸収もよいので効果も高いこと事がわかっています(効果には個人差があります)。
それは葛根湯も例外ではなく、処方名に〇〇湯とお湯の文字がついている薬が多いことからも納得できるかもしれません。
土鍋で煮出してとまではいかなくても、粉のタイプのお薬をお湯に溶かして服用することで吸収も良くなり、体も温まるので、是非、試してみてください。
ただし、漢方薬は独特の風味や苦みがあるため、どうしても味が苦手でお湯などに溶かして服用できないという方もいらっしゃいます。
そのような場合は手軽に服用できるエキス顆粒剤や錠剤タイプを上手に活用するのも選択肢のひとつです。葛根湯の服用のポイントはとにかく症状を見極め、「適切なタイミング」で服用することです。
服用方法と注意点
服用を検討する際は、医師や薬剤師、または登録販売者に具体的な症状などを相談し、情報の提供を受けてください。体力があまりない人や、発汗が止まらないというような人は、葛根湯に含まれる成分が体力を消耗したり、負担になってしまう場合もあるからです。
構成生薬の中に「麻黄」(マオウ)が含まれますので、他に麻黄を含む医薬品や交感神経作動成分「エフェドリン」を含有する商品を服用している人は重複摂取をさけるため服用を控える必要があります。
また、甘草(カンゾウ)も同様に、過剰服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧の上昇につながることがあるので注意が必要です。(偽アルドステロン症という症状です。)
また、医薬品は添付文書を確認の上、服用する際は用法・用量や使用期限を守って使用するようにしましょう。
妊婦の方や妊娠している可能性のある方は、医師に相談の上服用をするようにして下さい。
小児に服用させる場合は、保護者の監督のもと、服用させるようにしましょう。(年齢により1回あたりの服用量が異なります。また、2歳未満の小児は服用することができません。)
また、下痢や便秘の症状が現れた場合、皮膚に発疹や痒みなどの症状が現れた場合は、アレルギーや副作用の可能性がありますので、服用を中止し、薬剤師や登録販売者に相談の上、必要に応じて医療機関を受診し、医師の診察を受けましょう。
漢方薬は天然の生薬を使用している関係で、湿気などに弱く、品質管理のため、保管方法に注意しましょう。
1包を飲み切らず、残りを後で服用する場合などは切り口を折り曲げて保管し、早めに服用することをおすすめします。
また、医薬品の効能効果を最大限に生かすため、水や白湯、ぬるま湯に溶かして服用しましょう。
どうすれば購入できる?
また、第1類、第2類、第3類のすべての一般用医薬品は、一定の条件の下、インターネットや電話相談による注文などで販売できるようになりました。※購入時に専門家からの情報提供が必要な場合があります。
※使用に特に注意が必要な「要指導医薬品」は対面販売に限ります。
ただし、実店舗がなく、インターネット上のみで運営しているショップでは医薬品の販売はできません。大手ポータルサイトに出店している多くの店舗は許可を得ていますが、医薬品を購入する際は、個別のショップが医薬品販売の許可を正式に受けているかをご自身で確認することが重要です※注文や購入の際に、医薬品に関しての利用に関する情報提供(使用履歴や服用者は本人か家族かなど)を求められる場合があります。
オンライン診療SOKUYAKUであればクリニックや服薬指導の待ち時間の短縮や、二次感染リスクの軽減が可能です。ぜひ「SOKUYAKU」をご利用ください。
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薬剤師
柴田 健太朗
風邪のひきはじめに葛根湯は効果的です。特に体力が比較的ある人で発汗がなく、悪寒を伴う場合に適しています。体を温め、発汗を促し、症状の悪化を防ぎます。成分は葛根、麻黄、桂皮などで、肩こりや寒気にも効きます。
葛根湯とは
葛根湯は、風邪(かぜ)の初期の症状改善のため、病院で処方されたり、薬局・ドラッグストアで市販薬として購入することのできます。
風邪薬としてのイメージが定着している漢方薬ですが、この歴史はとても古く、世界最古の医学書といわれる中国の「傷寒論」に記載されています。
「傷寒論」では、「発熱、悪寒があり、頭痛、肩こり、首すじから背中にかけて筋肉のこわばりや痛みがあり発汗しないもの、冷たい風にあたるとさむけがするもの、このような症状には葛根湯が適している」と記されています。
麻黄(マオウ)
桂枝(ケイシ)
生姜(ショウキョウ)
葛根(カッコン)
芍薬(シャクヤク)
甘草(カンゾウ)
大棗(タイソウ)
麻黄、桂枝、生姜、葛根・・・体の表面(毛穴など)を開き、発汗を促し、解熱につなげる働きがあります。
芍薬、甘草、大棗・・・炎症、発汗過多による体力消耗を防ぎ、汗で流れ出た体内の水分や栄養分を補う働きがあります。また葛根と一緒に働き、肩や首のこわばりや筋肉のけいれんによる痛みも緩和する働きがあります。
桂枝、生姜・・・消化機能を助け、胃腸の蠕動を調整する作用があります。
このように、漢方薬は複数の生薬が、お互いの作用を強めあったり、逆に負担になる作用を打ち消したりしながら、その相互作用によって効能効果を得られるのが特徴です
麻黄、桂枝、生姜、葛根・・・主に、体の表面(毛穴など)を開き、発汗を促し、解熱につなげる働き。
芍薬・甘草・大棗・・・炎症発汗過多による体力消耗を防ぎ、汗で流れ出た体内の水分や栄養分を補う働きがあります。また葛根と一緒に働き、肩こりなど筋肉のけいれんやこわばりなどによる痛みも緩和する働きがあります。
桂枝・生姜・・・消化機能を助け、筋肉の蠕動を調整する作用があります。
葛根湯は、身体に合っていれば大きな副作用もなく、自然の生薬を使用していることで選択する人も増えていきます。
民間療法の知恵として、風邪の初期などに、生姜とはちみつなどをお湯で煮出して飲む「生姜湯」を試した方もいらっしゃるのではないでしょうか。葛根湯には生姜や桂枝といった食材としてなじみがある生薬が使われているのも大きな特徴です。
風邪の引き始めには葛根湯?
葛根湯は風邪の初期に服用するというイメージが強い医薬品ですが、漢方治療の現場では、冷えからくる肩こりや首こり、頭痛や筋肉痛などの症状にも使用されることがあります(長期連用する医薬品ではありません)。
また、引き始めだからといって、何でもかんでも葛根湯を処方すればよいというものでもありません。漢方薬は「症状」に対して処方するものではなく、患者さんの「体質」に合わせて処方されるものだからです。
葛根湯も例外ではなく、このお薬が合う場合と合わない場合、また適している体質の人とそうでない人がいます。
漢方薬は「症状」に対して処方するものではなく、患者さんの「体質」に合わせて処方されるものです。葛根湯も例外ではなく、このお薬が合う場合と合わない場合、また適している体質の人とそうでない人がいます。
では、少し踏み込んで、葛根湯がいわゆる「風邪の引き始め」や「ゾクッとくる風邪に!」という時の代表的な処方として広まったのはなぜかを解説していきましょう。
漢方の考え方では、風邪は皮膚など、体の表面から侵入すると考えられており、風邪のことを「かぜ」ではなく、「フウジャ」と呼びます。
漢方では、身体に害を及ぼすものを「邪気(じゃき)」ととらえ、「風が運んでくる邪気」という意味で=「風邪(ふうじゃ)」と呼びます。風邪は体にとって敵になりえる邪気=寒さ(寒邪=カンジャ)や湿気(湿邪=シツジャ)、ウイルスや花粉など、あらゆる病気の原因を運んでくると考えられており、風邪=「万病の元」という考え方をします。
季節性の風邪やウイルス感染症なども体の表面やのどの粘膜から侵入すると考えられています。寒さなどが皮膚を通して侵入すると、体の表面を寒さが覆ってしまい、発汗ができなくなり、その結果、発熱するというのが漢方の考え方です。
風邪の引き始めは、熱があるにもかかわらず、ゾクゾクと寒気を感じることが多いですが、この「発熱、悪寒」が同時に表れている状態の時に葛根湯を使います。
葛根湯を服用すると、毛穴が開くことで体の表面に覆われた寒さが散り、発汗が促されることで風邪の初期症状が改善します(効果には個人差があります)。葛根湯では服用するタイミングがとても大切です。
葛根湯の市販薬を比較
医療機関などを受診した際、医師に葛根湯を処方された場合、「ツムラ葛根湯エキス顆粒」や「コタロー葛根湯エキス細粒」など、漢方の処方名に加えて、製品番号(葛根湯の場合は1番)が振られているのを目にした方もいらっしゃるかもしれません。
医師が漢方を処方する場合もありますが、市販薬としても販売されており、手軽に手に入れることができます。ただし、処方名は「葛根湯」でも各製薬メーカーによって商品名を別につけている場合があります。
漢方薬の圧倒的なシェアを誇るツムラ(ツムラ株式会社)やクラシエ(クラシエ薬品)などの製薬メーカーが有名で、比較的どこのドラッグストアでも取り扱いがある漢方です。
クラシエ(クラシエ薬品)も漢方薬への需要の高まりに応えるべく、シェアを拡大しています。クラシエ薬品は、もともとはカネボウ薬品という社名で、薬品事業を展開しており、2007年にクラシエ薬品に社名変更されました。クラシエの医療用の処方薬もありますので、医師の診療を受けた場合など病院で処方されることもあるかもしれません。
ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A※第2類医薬品 ・2.5g×8包(4日分)希望小売価格:1,200円(本体価格)+消費税 ・2.5g×16包(8日分)希望小売価格:2,100円(本体価格)+消費税
葛根湯エキス顆粒Sクラシエ[12包/30包]※第2類医薬品・12包 希望小売価格:1,800円(税抜)・30包 希望小売価格:3,600円(税抜)
ツムラやクラシエの漢方製剤は、ドラッグストアなどでも取扱いが多く、手軽に購入できる傾向にあります。特に近年ドラッグストア内でも漢方薬の陳列コーナーが充実してきました。
製薬メーカー各社が商品として展開している葛根湯ですが、処方名は「葛根湯」でも各製薬メーカーによって別の商品名をつけている場合があります。
生薬の配合量や1日当たりの服用回数などにも若干違いがみられることがあるので、添付文書の情報を確認して、不明点があれば、薬剤師か登録販売者に相談しましょう。
ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A 第2類医薬品 (ツムラ漢方株式会社)2.5g×8包(4日分)希望小売価格:1,200円(医薬品本体価格)+消費税(税込1320円)2.5g×16包(8日分)希望小売価格:2,100円(医薬品本体価格)+消費税(税込2,310円)
葛根湯エキス顆粒S クラシエ 第2類医薬品 (クラシエ薬品)・12包 メーカー希望小売価格:1,800円(医薬品本体価格)+消費税(税込1980円)・30包 希望小売価格:3,600円(医薬品本体価格)+消費税(税込3960円)
ドラッグストアで比較的多く見られるエキス顆粒(粉薬)は上記のタイプです。エキス顆粒の他に錠剤タイプ、また栄養ドリンクのように液体タイプの漢方製剤もあります。
また、「葛根湯」とは違う商品名で商品を販売している製薬メーカーもあります。エキス顆粒の他に錠剤タイプ、また栄養ドリンクのように液体タイプの漢方製剤もあります。また、「葛根湯」とは違う商品名で商品を販売している製薬メーカーもあります。
カコナール 第一三共ヘルスケア30mL×3本 メーカー希望小売価格980円(税込1,078円)
カコナール 第一三共ヘルスケア30mL×3本 希望小売価格980円(医薬品本体価格)+消費税(税込1,078円)次は「葛根湯」と総合感冒成分をミックスしたタイプの医薬品になります
コフト顆粒 12包日本臓器製薬株式会社 指定※第2類医薬品 販売価格 999円(税込1,098円)
コフト顆粒 日本臓器製薬株式会社 指定第2類医薬品販売価格 12包 999円(医薬品本体価格)+消費税(税込 1,098円)葛根湯の漢方成分(エキス顆粒)に、頭痛や発熱を緩和する解熱鎮痛成分や咳止め成分などの成分が配合されており、より感冒症状へのカバー範囲が広がっていると言えるでしょう。
ただ、医薬品成分が数種類入っているため、用法用量や併用禁忌などの注意事項も多くなります。
コフト顆粒の場合、リスク区分も「指定第2類医薬品」に分類されるため、既往歴や併用する医薬品、副作用など、注意すべきポイントが多くなります。
いずれにせよ医薬品の服用を検討する場合は、薬剤師や登録販売者などに相談して購入するようにしましょう。(※上記、商品情報や価格は2025年8月現在のものです。)
葛根湯の飲み方のポイント
葛根湯に限らず、医薬品には剤型があり、水から煎じて煮出して服用するタイプの商品や、生薬のエキスを抽出して粉状に加工されている商品(エキス顆粒タイプ)や錠剤タイプの商品があります。
葛根湯も、粉のタイプ、また錠剤の他に、栄養ドリンク剤のように生薬のエキスを液体にした商品なども展開されており、各製薬メーカーが多様な商品を販売しています。
ちなみに漢方薬といえば、土鍋でコトコト煮出してお茶のようにして服用するというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は生薬を水から煎じたものを服用する方法は、有効成分が最も濃い状態で服用する事ができ、吸収もよいので効果も高いこと事がわかっています(効果には個人差があります)。
それは葛根湯も例外ではなく、処方名に〇〇湯とお湯の文字がついている薬が多いことからも納得できるかもしれません。
土鍋で煮出してとまではいかなくても、粉のタイプのお薬をお湯に溶かして服用することで吸収も良くなり、体も温まるので、是非、試してみてください。
ただし、漢方薬は独特の風味や苦みがあるため、どうしても味が苦手でお湯などに溶かして服用できないという方もいらっしゃいます。
そのような場合は手軽に服用できるエキス顆粒剤や錠剤タイプを上手に活用するのも選択肢のひとつです。葛根湯の服用のポイントはとにかく症状を見極め、「適切なタイミング」で服用することです。
服用方法と注意点
服用を検討する際は、医師や薬剤師、または登録販売者に具体的な症状などを相談し、情報の提供を受けてください。体力があまりない人や、発汗が止まらないというような人は、葛根湯に含まれる成分が体力を消耗したり、負担になってしまう場合もあるからです。
構成生薬の中に「麻黄」(マオウ)が含まれますので、他に麻黄を含む医薬品や交感神経作動成分「エフェドリン」を含有する商品を服用している人は重複摂取をさけるため服用を控える必要があります。
また、甘草(カンゾウ)も同様に、過剰服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧の上昇につながることがあるので注意が必要です。(偽アルドステロン症という症状です。)
また、医薬品は添付文書を確認の上、服用する際は用法・用量や使用期限を守って使用するようにしましょう。
妊婦の方や妊娠している可能性のある方は、医師に相談の上服用をするようにして下さい。
小児に服用させる場合は、保護者の監督のもと、服用させるようにしましょう。(年齢により1回あたりの服用量が異なります。また、2歳未満の小児は服用することができません。)
また、下痢や便秘の症状が現れた場合、皮膚に発疹や痒みなどの症状が現れた場合は、アレルギーや副作用の可能性がありますので、服用を中止し、薬剤師や登録販売者に相談の上、必要に応じて医療機関を受診し、医師の診察を受けましょう。
漢方薬は天然の生薬を使用している関係で、湿気などに弱く、品質管理のため、保管方法に注意しましょう。
1包を飲み切らず、残りを後で服用する場合などは切り口を折り曲げて保管し、早めに服用することをおすすめします。
また、医薬品の効能効果を最大限に生かすため、水や白湯、ぬるま湯に溶かして服用しましょう。
どうすれば購入できる?
葛根湯など、漢方薬の多くは「第2類医薬品」に分類される医薬品がほとんどです。薬剤師による対面での情報提供が義務付けられている第1類医薬品とは異なり、専門家からの情報提供は努力義務となっているため、インターネット等での購入が可能です。
また、第1類、第2類、第3類のすべての一般用医薬品は、一定の条件の下、インターネットや電話相談による注文などで販売できるようになりました。※購入時に専門家からの情報提供が必要な場合があります。
※使用に特に注意が必要な「要指導医薬品」は対面販売に限ります。
ただし、実店舗がなく、インターネット上のみで運営しているショップでは医薬品の販売はできません。大手ポータルサイトに出店している多くの店舗は許可を得ていますが、医薬品を購入する際は、個別のショップが医薬品販売の許可を正式に受けているかをご自身で確認することが重要です※注文や購入の際に、医薬品に関しての利用に関する情報提供(使用履歴や服用者は本人か家族かなど)を求められる場合があります。
オンライン診療SOKUYAKUであればクリニックや服薬指導の待ち時間の短縮や、二次感染リスクの軽減が可能です。ぜひ「SOKUYAKU」をご利用ください。
薬剤師
柴田 健太朗
風邪のひきはじめに葛根湯は効果的です。特に体力が比較的ある人で発汗がなく、悪寒を伴う場合に適しています。体を温め、発汗を促し、症状の悪化を防ぎます。成分は葛根、麻黄、桂皮などで、肩こりや寒気にも効きます。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
1.
当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
2.
当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
3.
当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
4.
前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。

大手調剤薬局グループにて調剤業務に従事。漢方関連の技術を習得する
その後、株式会社シーディ(シーディ薬局)に入社し薬局管理薬剤師として調剤業務・薬局管理業務に従事
研修センター研修認定薬剤師
漢方薬・生薬認定薬剤師



















































