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薬局で処方される漢方と市販で購入できる漢方の違い|からだのことは薬剤師に相談してみよう

監修薬剤師 佐生佳子
更新日:2024年06月20日

更新日:2024年06月20日

薬局で処方される漢方と市販で購入できる漢方の違い|からだのことは薬剤師に相談してみようのイメージ
毎月訪れる生理痛だけでなく、産後に体質が変化して冷えを自覚するといった女性ならではの諸症状に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

また、結婚や出産後も共働き世帯が多くなる中、仕事や育児などで十分に睡眠時間がとれない人も多いことでしょう。

市販薬を使ってその場限りで症状を抑えても、睡眠や食事といった生活習慣を見直されなければ根本的な改善は期待できないのが現状です。

このような時には、症状だけでなく、体質の改善も期待できる漢方薬がおすすめです。

ただし、漢方薬は、一般用漢方製剤として国に承認されたもので300処方近く、そのうち医療保険の適用のあるもので150処方近くにも及びます。これらの中から自分の症状や体質を把握して選ばないと効果は期待できません。

この記事では、漢方薬を選ぶ際に大切なポイントを紹介します。

漢方薬の種類

漢方薬は自然由来の成分をもとに、数百種類にも及ぶ生薬が使用されています。複数の生薬を一つの漢方薬に配合し、症状や体質に合わせて使い分けされていることが特徴です。

 

漢方薬の種類は大きく分けて医師から処方される医療用漢方製剤と一般用漢方製剤、漢方薬局で調剤される漢方製剤の3種類に区分されています。

 

このうち医療用漢方製剤として使用できるのは1種類の軟膏と147種類のエキス製剤に限られているのが現状です。

 

症状によっては医療用漢方製剤として使用できないエキス製剤もあるため、より高い効果を期待するのであれば漢方薬局の薬剤師に相談すると良いでしょう。

薬局で調剤される漢方薬と市販の漢方薬の違い

ところで、漢方薬局で調剤される漢方薬とドラッグストアや通販で購入できる漢方薬に違いがあることをご存知でしょうか。

 

この2つは生薬の成分量が異なります。ドラッグストアや通販で購入できる漢方薬は副作用を軽減するために、生薬の成分量が少ないことが特徴です。

 

一方で漢方薬局では一人ひとりに合わせてオーダーメイドで処方されるため、生薬の品質や配合量の調整ができることが特徴です。

 

西洋薬と同様に漢方薬にも少なからず副作用があるため、気になる症状に対して試しに使いたい人は漢方薬局で購入できる漢方薬がおすすめです。

 

また、煎じ薬と散、顆粒など剤形の違いもあり、 漢方製剤はことこと煮だしてから服用するものもあります。

漢方薬を選ぶ際に大切なポイント

身体に起こる症状は人によって異なり、生理痛や不眠といった改善したい症状も異なります。

漢方薬は複数の生薬を組み合わせた処方となっており、症状や体質に合わせていくつもの種類が展開されています。そのため、漢方薬を選ぶ際には次のような点を留意することが大切です。

処方箋が必要な漢方薬との違いを理解しておく

これから漢方薬を服用してみようと考えている場合、まずは処方箋が必要な漢方薬とそうでない漢方薬の違いを理解しておきましょう。

 

漢方薬だけでなく、日本で流通している医薬品は大きく分けて医療用医薬品と要指導医薬品、一般用医薬品の3つに分類されています。このうち医療用医薬品は病院を受診し、医師が診断した上で処方箋を発行し、薬局で受け取る必要があります。

 

要指導医薬品と一般用医薬品はドラッグストアや薬局で販売されており、手軽に購入しやすいことが特徴です。漢方薬の場合、処方箋が必要な医療用漢方製剤とドラッグストアや薬局で購入できる一般用漢方製剤に分類されています。

 

医師が一人ひとりの患者に合わせて処方する医療用漢方製剤と、一般の人でも手軽に購入できる一般用漢方製剤の大きな違いは、1回の服用量に含まれる成分量です。種類によって異なるものの一般用漢方製剤の場合、医療用漢方製剤よりも成分量が少ないケースがあります。

自分の体質を把握しよう

特定の疾患や症状に対する効果が期待できる西洋薬と異なり、漢方薬は一つの薬でさまざまな疾患や症状の改善が期待できます。

 

なぜなら、漢方薬は自然由来の生薬をベースとして作られ、一つの薬に複数の生薬が配合されているからです。

 

漢方薬の種類は300処方以上あり、自分の体質や症状をきちんと把握した上で選ぶことが大切です。

例えば、体力や病気に対する抵抗力を表す「証」は、「虚」と「実」に分類されています。

体力がない、華奢、胃腸が弱いなど

体力がある、筋肉質、胃腸が強いなど

さらに身体の不調を引き起こす原因を見極めるために、「気」・「血」・「水」の3種類に分類されています。

気:自律神経の働き

血:全身を巡る血流

水:水分代謝や免疫システム

迷ったら薬剤師に相談してみよう

これまでにご紹介したように、漢方薬を選ぶ際は、自分の体質や症状をきちんと把握し、自分に合った種類を選ぶことが大切です。

 

しかし、なんとなく体質は把握できても身体の不調を引き起こす原因の見極めは難しく、また漢方薬の種類も非常に多いため、どの漢方薬を使えばよいのかわからないというのが現状ではないでしょうか。

 

間違った種類の漢方薬を使用した場合、十分な効果が期待できない可能性があるため、どの漢方薬を選んだら良いか迷ったら、薬剤師に相談することをおすすめします。

 

薬剤師は薬の専門家であるため、カウンセリングなどから一人ひとりに合った漢方薬を提案してくれるので安心です。

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