SOKUYAKUメディカルコラム

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五苓散の効果とその服用方法のポイントを解説

監修村上菜美子
2020年12月14日
五苓散は、水の巡りを整える漢方薬(医薬品)です。漢方の古典(傷寒論)に記載されている方剤で、いわゆる体内水分代謝を調整し、水分のバランスを取ることを目的とした漢方処方です。

漢方の考え方では、水分代謝異常で現れる不調を「水毒」という言葉で表します。水は本来、人間の身体に必要不可欠な要素ですが、正しく機能していないと「毒」になるよ!という事を表しています。漢方医学の考え方として、体を構成する3大要素を「気」「血」「水」と表現しています。

五苓散とは

五苓散は、水の巡りを整える漢方薬(医薬品)です。漢方の古典(傷寒論)に記載されている方剤で、いわゆる体内水分代謝を調整し、水分のバランスを取ることを目的とした漢方処方です。

漢方の考え方では、水分代謝異常で現れる不調を「水毒」という言葉で表します。水は本来、人間の身体に必要不可欠な要素ですが、正しく機能していないと「毒」になるよ!という事を表しています。
漢方医学の考え方として、体を構成する3大要素を「気」「血」「水」と表現しています。漢方医学の「気・血・水」には伝統医学ならではのさまざまな概念が包括されていますが、極めて簡潔にまとめると、次のようになります。

「気」・・・体内のエネルギー全体の働きや動き、機能の全体を表します。

「血」・・・現代医学の「血液」などの栄養物質を含みますが、漢方医学では「血」と表し、意味も広いです。髪の毛、肌、粘膜の潤いを保つ働きや、精神状態を保つためのこの3つのバランスが取れないと体に不調を起こすと言われており、体を物質的に構成する成分というような広い働きのことを指します。

「水」・・・尿や汗、血液、消化液など、体内の物質としての意味を含むほか、その作用や機能なども指します。

このように、漢方医学では、この「気血水」という言葉をよく使い、人体が健康を保つためにこの3つがバランスよく機能、循環している必要があるとされています。

例えば、暴飲暴食や、高い湿度(雨や台風)など気圧の変化で体調不良を起こしやすい人、普段からお腹がゆるく下痢をしやすい、むくみ、めまい(中には吐き気や嘔吐を伴うようなものも含む)に悩まされている人は、身体の「水」に関する機能の乱れが関連している可能性が高いです。

漢方では、余分な湿気の事を「水湿」とあらわします。この「水湿」が溜まってうまく流れていない状態を「水滞」と表します。「五苓散」はこの水湿水滞を解消する漢方薬です。成分や使い方などをご説明します。

自分の体質に合った漢方はどうやって選ぶ?

医療機関で血液検査などをする際に、からだの状態を表す基準となる数値があるように、東洋医学にも独自の理論に基づいた体質の診断方法と治療法があります。(四診といいます。)体質の事を「証」と表し、体力の有無や不調の勢いを「虚証、実証」という言葉で表現するなど、独特な言い回しの多い漢方医学ですが、顔色や症状、体格や体重、普段の生活習慣など、細かい問診に基づき、患者様の情報を集めて適切な薬を選ぶのが基本です。

自分の「証」に合ったお薬を選ぶには、普段から自身の体調や体質を把握していることが大切です。そこで、自分でできる体質診断の一歩として、まず、舌の状態をチェック!舌の色や苔の様子、形などで様々な情報を得る事ができるのです。

舌にべったりした苔がついている場合は体に余分な水分が溜まっている状態なので要注意。もちろん苔の色だけでなく、他の情報を総合して分析する必要がありますが、舌を観察する事で簡単に大まかな健康状態を把握することができるので、朝起きたら鏡で自分の舌の状態を是非確認してみるのを習慣にしてみてください。

どんな成分か?

五苓散(ゴレイサン)は、天然の生薬で構成されている漢方薬です。

「蒼朮(ソウジュツ)」「茯苓(ブクリョウ)」(製薬メーカーによっては白朮(ビャクジュツ))「沢瀉(タクシャ)」「猪苓(チョレイ)」「桂皮(ケイヒ)」の5つからから構成される医薬品で、利尿作用や、胃腸の消化吸収能力を高めながら水分バランスの調整をするのに優れた効果をあらわします。「桂皮(ケイヒ)」は香辛料のシナモン(主に用いられるのはセイロンニッケイの仲間)の樹皮を乾燥したもので、料理や食品にも用いられるのでなじみがある方もいるかもしれません。
身体を温める作用により、「気」「血」「水」の巡りを良くし、他の生薬との調和を保つ作用があります。また、五苓散に限らず、商品にもタイプ(剤型)があり、水から煎じて煮出し、服用するタイプの商品と、生薬のエキスを抽出して粉状にしてある商品(顆粒タイプ)や錠剤タイプの商品があります。
煎じるタイプは抽出できる有効成分も濃く、効き目も高い事がありますが、厳密には症状や季節によって剤型を変える事で効果に影響する場合もあるため、手軽に服用できるエキス剤顆粒や錠剤タイプの商品をまず使用してみると良いでしょう。

どんな症状にきくか?

五苓散には次のような効能効果があります。

口渇(口の渇き)、のどの渇き、

尿量が少ない方のむくみ(浮腫)

頭痛、頭重感、身体が重い

吐き気、嘔吐(周期性嘔吐症も含む)

下痢(水様性下痢)

急性胃腸炎

腹部の動悸

急性胃腸炎・口渇(口の渇き)やのどの渇きがあり,尿量が少なく,はきけ,嘔吐,腹痛,頭痛,むくみなどのいずれかを伴う「水様性下痢」,「暑気あたり」主に、嘔吐やめまい、下痢の他、雨や台風など低気圧の前に頭痛がするといったような人にも有効です。

特に「湿(水毒)」による痛みの特徴として「重だるい痛み」と表現されることが多く、頭がずーんと重い感じがする、ズキズキというよりは頭重感が強い痛み、また足腰の重だるさなどに使われることが多いです。

むくみや、下痢、吐き気や嘔吐、またはそれに伴う腹痛などは、体内の水が尿や汗などで上手に排出されないことにより、余分な水分を外に出そうとする生体の防御反応でもあります。また、水分や油分の取りすぎなどにもよって体内の「湿」はたまってしまいますが、お酒を飲んだ次の日に顔や目の周り足などがむくんでパンパンになってしまう、油物を食べると胃がもたれ、調子が悪いなど生活習慣で「水毒」が溜まってしまう場合もありますね。実は、五苓散は、「二日酔いの救世主!」とも言われています。

食べ物の3つの「あ」と言って、アルコール、揚げ物、甘いものは、体内に余分な湿気を産む原因となってしまいます。お酒やお料理は適量を保って楽しみたい所ですが、ついつい飲みすぎた・・・というような時になるべくダメージは最小限に抑えておきたいところ。忘年会、懇親会や接待などに備えて常備しておくのも手かもしれません。

市販薬はある?

五苓散は、医療用医薬品で医薬品番号17番という製品番号が振り分けられています。お医者さんに五苓散を処方された場合、ツムラやコタローの17番という製品番号の漢方薬を目にした方もいらっしゃるかもしれません。
市販薬で手に入れることができますが、処方名は「五苓散」でも各製薬メーカーによって商品名を別につけている場合があります。
オーソドックスな処方と商品で販売している五苓散はツムラ(ツムラ株式会社)やクラシエ(クラシエ薬品)などの製薬メーカーが有名で、比較的どこのドラッグストアでも取り扱いがあります。内容量や1日当たりの服用回数などに若干違いがみられることがあるので、不明点があれば、薬剤師か登録販売者に相談しましょう。

ツムラ 五苓散料エキス顆粒(株式会社ツムラ) 本品1,800円 (税込1,980円)※医薬品分類「第2類」

ツムラ 五苓散料エキス顆粒(株式会社ツムラ) 本品1,800円 (税込1,980円)※医薬品分類「第2類」

ドラッグストアで比較的多く見つけるのは上記のタイプです。エキス顆粒と錠剤タイプの漢方製剤がありますが、比較的エキス顆粒タイプの商品の取り扱いが多いようです。錠剤タイプを希望する方はドラッグストアの他、ネット注文などを活用するとよいでしょう。

また、五苓散とは違う商品名で商品を販売している製薬メーカーもあります。

キアガード(ロート製薬)※医薬品分類「第2類」24錠 1,430円 (税込)~

テイラック(小林製薬株式会社)※医薬品分類「第2類」24錠 1,100円(税込)~

ロート製薬から販売している「キアガード」は構成生薬の中に蒼朮(ソウジュツ)を採用しており小林製薬の「テイラック」は、白朮(ビャクジュツ)を採用しています。この2つの生薬はだいたい同じように水分代謝異常を改善する作用を示すのですが、蒼朮はより利尿、利湿作用に優れていて、白朮は胃腸機能が虚弱な人により適しているとされています。こちらは錠剤タイプで商品化されています。

一過性の低気圧による頭痛やめまいなどの場合はどちらを選択しても大きな違いはないと思いますが、水分代謝による不調が続くような方、体質の改善を目的としている方など細かく使い分けをするのもポイントです。漢方医学に詳しい薬剤師や登録販売者に相談してみましょう。
※価格2020年8月現在のものです。また、内容量は販売店などにより異なります。

服用方法と注意点

服用を検討する際は、医師や薬剤師、または登録販売者に相談し、情報の提供を受けてください。構成生薬の中に「桂皮」が含まれますので、シナモンアレルギーのある人は副作用など注意が必要な場合があります。(皮膚のかゆみなどのアレルギー症状がでる事があります。)

また、医薬品は添付文書を確認の上、服用する際は用法・用量や使用期限を守って使用するようにしましょう。また、妊娠中は体調が敏感になる方も多くいます。五苓散の服用自体は妊娠に大きな副作用等の影響を与える事は少ないと言われていますが、妊婦の方や妊娠している可能性のある方は、医師に相談の上服用をするようにしましょう。小児に服用させる場合は、保護者の監督のもと、服用させるようにしてください。(年齢により1回あたりの服用量が異なります。)

漢方薬は天然の生薬を使用している関係で、湿気などに弱く、品質管理のため、保管方法などは注意をしてください。1包を飲み切らず半分量を残して残りを後で服用する場合などは切り口を折り曲げて早めに服用する事をおすすめします。また、医薬品の効果を最大限に生かすため、服用する時は水や白湯、ぬるま湯に溶かして服用しましょう。

どこで買えるの?その価格は?

購入するには、処方箋を取り扱う保険薬局(医療機関で医師の診断により処方を受けた場合)や街のドラッグストア、漢方薬専門の相談薬局、薬店などを利用して医薬品を購入することができます。(医療用医薬品の販売に関しては国が定めた公定価格(薬価)があります。)

また、第1類、第2類、第3類のすべての一般用医薬品は、一定の条件の下、インターネットや電話相談による注文などで販売できるようになりました。※購入時に専門家からの情報提供が必要な場合があります。
ただし、使用に特に注意が必要な「要指導医薬品」は対面販売に限ります。

処方箋なしで購入できる零売について

医療用医薬品のなかでも「処方箋以外の医療用医薬品」(非処方箋医薬品)に指定されているものは一定の条件の元、医師の処方箋がなくても、「零売」(れいばい)という方法で購入できます。
医薬品の購入に関してご不明な点がございましたら、「健康日本堂調剤薬局赤坂店」までお問い合わせください。

健康日本堂調剤薬局赤坂支店の概要

住所:東京都港区赤坂3-14-3 渡林赤坂ビル1階
TEL:03-5797-8712
FAX:03-5797-8713
営業日・時間:月~金10:00〜19:00 / 土:9:00~17:00
定休日:日・祝
アクセス:東京メトロ千代田線「赤坂駅」から徒歩2分
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