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あなたはどのタイプ?AGAの進行タイプについて詳しく解説

監修医師 金 仁星
更新日:2024年05月31日

更新日:2024年05月31日

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AGAの進行速度は人によって異なります。
これは、生活習慣や遺伝が関係しているからだと言われています。
なお、症状の進行が早い場合も、1~2日ほどで急に症状が進行するというわけではなく、徐々に進行していくと考えられています。
本ページでは、AGAの進行パターンやその治療法について丁寧に説明いたします。

あなたはどのタイプ?AGAの進行タイプについて詳しく解説

そもそもAGAとは

AGAの症状

AGAの正式名称はAndrogenetic Alopeciaで、日本語では「男性ホルモン型脱毛症(男性型脱毛症)」と言います。成人男性起こる脱毛症で、頭頂部や額の生え際が、両方もしくはいずれかが薄くなります。

AGAの原因

遺伝

AGAは遺伝が深く影響しています。

同じ遺伝子を持つ一卵性の双子を対象に実施した調査によると、運動の有無や食の好みなどが分かれ、全く別の人生を送っていたのにもかかわらず、髪の毛の脱毛の特徴はほとんど同じであったと報告されています。

また、薄毛の原因の約81%は遺伝だと考えられています。

 

このデータから分かるように薄毛と遺伝は深い関係性がありますが、特にホルモン受容体遺伝子が関係しています。AGAは、ホルモン受容体とDHT(ジヒドロテストステロン)が結びつくことで発症・進行します。

 

ホルモン受容体の数・感受性は個人差があり、数が多い、感受性が高い方ほどAGAを発症しやすいです。ホルモン受容体の数・感受性は遺伝するため、ホルモン受容体の数が多い、感受性が強い両親から生まれる子どもは薄毛リスクが高いです。

 

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生活習慣

薄毛の原因には生活習慣も挙げられます。生活習慣が乱れてしまっている場合、身体的・精神的にストレスがかかるため、「最近生活習慣が乱れているな」と思った方は改善に取り組みましょう。

また、発毛・育毛は睡眠中に起こるので、睡眠不足の状態だと薄毛になってしまう恐れがあります。睡眠不足が続いている方はご注意ください。

誤ったヘアケア

AGAを進行させる原因として、日常的に誤ったヘアケアを行っていることも考えられます。なかでも、頭皮に対するケアが不十分だったり過度に刺激したりすると、薄毛症状の進行スピードが早まります。

例えば、シャンプーを1日に何度も行うと頭皮環境の悪化を招いてしまいます。専門家の多くは、シャンプーは1日1回が目安と仰っており、それ以上行ってしまうと、頭皮を保護している皮脂まで洗い落としてしまって、逆に頭皮環境を悪化させてしまいます。

 

また、スタイリング剤の洗い残しにも注意しましょう。スタイリング剤が残った状態で寝てしまった場合、頭皮の毛穴に詰まってしまい、抜け毛を引き起こします。スタイリング剤は寝る前にしっかり洗い流しましょう。

AGAの進行パターン

AGAの進行パターンは下記の3つに大別されます。

生え際の両サイドから進行するM字型(I型〜V型)

両側の生え際が後退するパターンで、アルファベットのMのように見えるため、俗に「M字ハゲ」と呼ばれます。

 

頭頂部から薄毛が進行するO字型(II型 vertex~IV型)

つむじ周りの頭頂部から薄毛が進むパターンです。洗面台の鏡などでは確認が難しいため、自覚なく、他人から指摘されて気付くことが多いです。

 

前頭部から頭頂部まで薄毛が進行するU字型(IVa型~VII型)

額全体が後退していくパターンで、アルファベットのUのように見えます。U字型は目視できるため症状を自覚しやすいです。また、O字型も同時に起こることが多いです。

ハミルトン・ノーウッド分類

AGAの薄毛は複数の進行パターンがあり、この進行パターンを12種類に分類したものを「ハミルトン・ノーウッド分類」と言います。最初に分類したアメリカの皮膚科医であるハミルトン、それを現在でも使われている分類に改善したノーウッドの2人の名前から付けられました。現在、この基準は世界中で活用されています。

ただし、日本人は頭頂部のみが進行するパターンも複数あるため、日本国内では「高島分類」に、頭頂部が薄くなるIIvertexを合わせた分類法が活用されています。

AGAの症状はどれくらいで進行する?

進行スピードには個人差がある

AGAの進行速度は人によって異なります。また、加齢による薄毛に比べ、AGAの方が早く進むと言われています。

AGAは遺伝が原因で起こることが多いですが、ストレスや生活習慣の乱れ、運動不足、栄養バランスの整っていない食事、間違ったヘアケア、血行不良など、複数の要因が重なることでリスクが高まります。

遺伝が原因のAGAに対してご自身で対策することはできませんが、食生活の乱れや運動不足、間違ったヘアケアなどは改善することができます。しっかり治療に取り組むことで、症状の進行速度を緩めることが期待できます。

また、AGAは進行性の脱毛症なので治療を受けなければ悪化してしまいますが、治療していても乱れた生活習慣などを続けていると、AGAが止まることなく早く進んでしまう恐れがあります。

若年で発症すると早いスピードで進行する

AGAは若い頃に発症した場合、早く進行すると言われています。日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では、AGAは思春期以降に起こり、時間をかけて進行する脱毛症と定められています。

薄毛は30〜40代に起こる症状と考える方が多いと思いますが、実は思春期終盤の10代後半からリスクがあります。

AGAは若い頃に発症すると進行も早くなるのは、生活習慣の乱れや間違ったヘアケアをする若い方が多いことが理由として挙げられます。なお、若い頃から治療に取り組んだ場合、中高年以降に治療に取り組み始めるよりも、治療効果が得やすいと考えられています。

急激に進行することは少ない

AGAは進行性の脱毛症ですが、一般的に症状が急激に進むことはないと言われています。一方、脱毛症の1つである円形脱毛症は、1~2日で一気に症状が進むことも少なくありません。

AGAでは、円形脱毛症のような急激な症状はなく、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」でも、時間をかけて進行する脱毛症と定義されています。

もしAGAの症状が一気に進んだと感じた方は、薄毛の原因がAGA以外である可能性が考えられます。例えば、AGAと共に別の脱毛症が起こっていたり、そもそも原因が別だったりした場合、AGAが一気に進んだと感じることもあるでしょう。

5年ほどかけて薄毛が目立つようになる

AGAは時間をかけて徐々に進行していく脱毛症なので、初期段階では外見上の変化があまり見られないこともあります。そのため、自覚がないこともあり、これが治療に取り組むのが遅れる原因になり得ます。

一般的に、AGAは発症から約5年で薄毛症状がはっきりしてくると考えられています。東和薬品株式会社のガイドブックでは、AGAを発症すると、5年の間に直径1インチ(500円玉大ほど)の範囲の髪が失われるとされています。

 

参考:抜け毛・薄毛が気になる方へ -AGAを知ろう-

 

また、18~41歳のAGA患者1,553人に対して行った試験では、直径1インチの範囲に生えていた約900本の毛髪が、1年後には約20本、2年後には約50本、3年後には約80本、4年後には約180本、5年後には約250本抜けてしまったという結果が出ました。

この結果から分かるように、AGAを発症した場合、5年の間に薄毛がはっきりと分かるくらいまで抜け毛が進みます。

AGAの進行を抑える方法

正しいヘアケアを行う

ヘアケアは毎日行うものなので、間違った方法だと頭皮環境の悪化を招きます。洗髪剤を洗い残していないか、爪を立てて髪を洗っていないか、髪が生乾きの状態のままになっていないかなど、間違ったヘアケアになっていないか確認してみましょう。

頭皮環境の改善方法として、頭皮マッサージが手軽な方法です。入浴中や就寝前などリラックスした状態の時に、指の腹で頭皮を優しくマッサージしましょう。血流が良くなり、ストレス緩和に繋がります。

生活習慣を見直す

しっかり睡眠を取ったり、食事のバランスを整えたりするなど生活習慣を見直すことで、頭皮環境の改善が期待できます。食生活では特に、発毛・育毛に欠かせない「タンパク質」「ビタミン」「亜鉛」を積極的に摂るようにしましょう。

ストレスを溜め込まない

ストレスは徐々に蓄積してしまうため、ご自身に適した発散法を見つけましょう。例えば、友人と過ごす時間、好きな音楽や映画など趣味に興じる時間、軽い運動をする時間、森林浴をする時間を作ることなどがお勧めです。ストレスが溜まってしまわないように、適宜発散するように心掛けましょう。

 

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AGA治療を行う

AGA治療薬は、AGA・薄毛の根本的な治療や予防に有効です。AGA治療薬は、フィナステリドと呼ばれる成分が配合されたお薬が最初に選択されることが多いです。フィナステリドは、AGAの進行防止が期待でき、現状維持や予防目的で多くの方が使用しています。

 

なお、AGAのみに作用するため、薄毛の原因がAGA以外の可能性がある場合は、他の治療法が勧められます。まずは医師の診察・検査を受け、原因を特定しましょう。

 

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AGAの治療方法

AGA治療薬の服用

フィナステリド

フィナステリドは、毛髪を衰退させて抜け毛を引き起こす男性ホルモンを抑えることで、薄毛の進行防止が期待できます。

 

「フィナステリド錠」には、日本で初めてAGA治療薬として登場した「プロペシア」と同じような成分が含まれており、効果が承認されている後発医薬品です。

 

2015年に国内で認可が下りたことで、昨今は複数の医薬品メーカーが取り扱っています。それまでAGA治療のためにプロペシアなどの治療薬を長期的に使っていた方にとっては、ジェネリック医薬品が登場したことで治療費の負担が軽くなりました。

 

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ミノキシジル(内服)

ミノキシジルは、高血圧治療薬(降圧薬:血圧を低くするお薬)に配合されている主成分で、血管を拡げて血圧を低下させる作用があります。ミノキシジルを長期的に使っていたほとんどの方に多毛の症状が起こったため、薄毛治療への活用が期待され、育毛剤としても使われるようになりました。

内服薬は、基本的に医師から処方を受けなければならない医療用医薬品です。体内の血中からお薬を吸収するため、外用薬よりも有効だと考えられています。

 

ミノキシジル(外用)

外用薬は、ミノキシジルの成分濃度が5%以下のお薬(女性用育毛剤の市販薬は1%濃度)であれば、通販やドラッグストアなどでも入手できます。5%濃度の外用薬として、大正製薬の「リアップ」やファイザー社の「ロゲイン」などが有名です。

ただし、ミノキシジル成分が5%以上(女性の場合は1%以上)の濃度が高い外用薬は、病院で処方してもらう必要があります。

植毛

AGAが進行していない後頭部から健康な毛を皮膚組織ごと採取し、AGAの患部に移植する外科手術を「自毛植毛術」と言います。

生着率が高いため、AGAが原因の薄毛の解消にも役立つと考えられており、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版(以下、ガイドライン)」によると、男性の推奨度が「Bランク(行うよう勧める)」とされています。なお、治療費が高くなることが多く、痛みや外科手術による複数の合併症などの恐れがあります。

メソセラピー

メソセラピーは、注射やレーザーなどを用いて直接患部に有効成分を注入する治療法です。手術を必要とせず気軽に行えるので、人気の治療法となっています。

また、メソセラピーは毛髪治療だけでなく、スポーツによるケガや関節炎などの治療、美肌やリフトアップ、にきび、セルライト除去、痩身などの美容医療にも用いられています。

 

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薄毛が気になったら、早めに専門医に相談しましょう!

AGAは時間が経つにつれて症状が進行する疾患であるため、そのままにしていると症状が次第に悪化します。しかし、症状が軽度であれば、早期に対策することで回復の見込みがあります。また、AGAの症状が重度になると治療前後で毛の量の差が目立ってしまうことを懸念する方がいます。このようなことが起きないよう、早期に治療を始めることは大切です。

抜け毛や薄毛にお悩みにもかかわらず、多忙で治療を中々開始できていないという場合、AGAのオンライン診療がお勧めです。職場や自宅など遠隔地からでも予約や診察が可能です。是非ご活用ください

まとめ

AGAの進行スピードは人によって異なりますが、進行性の疾患のため、そのままにしていると少しずつ薄毛症状は進んでしまいます。治療を始めるタイミングが早ければ早いほど治療効果を得やすくなるので、治療を検討されている方はAGA専門クリニックに相談してみましょう。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、AGAのオンライン診療に対応しています。効果や副作用など、分からないことがあれば遠慮なくご相談ください。

受付時間:平日10:00~19:00

監修医コメント

医師
金 仁星

AGAの進行を抑えるためには、規則正しい生活習慣を心がけることが重要です。
バランスの取れた食事、適度な運動、質の良い睡眠、ストレス管理などが全身の健康維持に繋がり、結果として頭皮環境の改善にも寄与すると考えられます。

ただし、これらの生活習慣の改善がAGAの進行を直接的に抑制するというエビデンスは乏しいのが現状です。
あくまでも補助的な役割として捉え、治療が必要な場合は専門医の診断を仰ぐことが大切です。
気になる症状がある方は、まずは医療機関への相談をおすすめします。

この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。

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監修医師 金 仁星
医療法人 友広会 AGAメディカルクリニック/医療法人 大美会

美容皮膚科

大阪大学医学部 卒 / 兵庫県立西宮病院 臨床研修 修了 / 研修終了後、大美会クリニックと医療法人 友広会で勤務 / 専門は美容皮膚科、AGA、予防医療
医療法人 友広会 AGAメディカルクリニック/医療法人 大美会 美容皮膚科 大阪大学医学部 卒 / 兵庫県立西宮病院 臨床研修 修了 / 研修終了後、大美会クリニックと医療法人 友広会で勤務 / 専門は美容皮膚科、AGA、予防医療
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