ユーザー向け

【医師監修】治りにくいフェイスラインニキビ、原因と対処方法を解説

監修医師 高藤 円香
更新日:2025年06月3日

更新日:2025年06月3日

【医師監修】治りにくいフェイスラインニキビ、原因と対処方法を解説のイメージ
https://wpstatic.sokuyaku.jp/media/verified_A8Fb3zOLglGf11El9RKP.png
繰り返しできて、なかなか治らない…厄介なのがフェイスラインのニキビです。丁寧にスキンケアしても改善しにくく、鏡を見るたびに気分が沈んでしまう方も多いかもしれません。ホルモンバランスの乱れや乾燥、日常のちょっとした刺激が関係していることもあります。この記事では、フェイスラインニキビの意外な原因から正しいケア方法、悪化させないための習慣まで、専門的な視点でわかりやすく解説します。

フェイスラインにできるニキビの特徴は

フェイスラインに現れるニキビは、他の部位に比べて厄介だと感じている方も多いのではないでしょうか。見た目への影響が大きいだけでなく、治るまでに時間がかかり、同じ場所に何度もできてしまうことがあるのが特徴です。

治りにくい

フェイスラインにできたニキビは、他の部位に比べて治りが遅い傾向があります。その理由のひとつが、肌のターンオーバーのサイクルが乱れやすいことです。

 

大人の肌は生まれ変わりの速度が落ちているため、炎症が長引いたり、色素沈着や赤みがなかなか引かないケースもあります。また、頬杖や髪の接触など、知らず知らずのうちに刺激が加わる部位でもあり、治りかけのニキビが悪化するリスクもあるのです。

再発しやすい

一度治ったと思っても、また同じ場所にできる…それがフェイスラインニキビのやっかいな特徴です。生活の中で無意識に触れやすく、寝具やマスク、衣類などの摩擦が繰り返し肌に負担をかけていることも関係しています。

 

また、フェイスラインはスキンケアの際に塗り残しやすすぎ残しが起こりやすく、日々の小さな油断がニキビを再発させてしまうこともあります。長くつきあっていくつもりで、予防とケアの習慣を見直すことが大切です。

フェイスラインニキビの原因は

フェイスラインニキビが発生する背景には、肌表面の問題だけでなく、体の内側からの影響や日常生活の中にひそむさまざまな原因が関わっています。

ホルモンバランスの乱れ

女性の場合は生理前に分泌が増える「プロゲステロン」というホルモンが皮脂の分泌を活発にし、毛穴詰まりを引き起こしやすくなります。また、男性もストレスなどによって男性ホルモンの分泌が過剰になると、皮脂の増加や角質の肥厚が進み、ニキビができやすい状態になります。フェイスラインはホルモンの影響を受けやすい部位のため、生活リズムが乱れたり疲れが溜まったりすると、すぐに肌に変化が現れるため注意しましょう。

乾燥

肌が乾燥すると、水分と油分のバランスが崩れ、肌を守ろうと皮脂が過剰に分泌されます。その結果、毛穴に皮脂がたまりやすくなり、ニキビの原因となる毛穴詰まりが起こります。

 

フェイスラインは、皮脂腺が少ないうえに汗腺も少ないため、水分の蒸発を防ぐ力が弱く、顔の中でも特に乾燥しやすい部位です。また、スキンケアの際に塗り忘れがちな場所でもあり、保湿が不十分になりやすい傾向があります。洗顔後の保湿が足りていなかったり、空調のきいた室内に長時間いる方は、知らないうちにフェイスラインの乾燥が進行していることもあります。

外的刺激

フェイスラインは、日常生活の中で無意識にさまざまな刺激を受けやすい場所です。髪の毛が触れたり、頬杖をついたり、マスクやマフラー、寝具などの摩擦によって、肌に小さなダメージが蓄積していきます。

 

また、男性であれば髭剃り、女性であれば産毛処理など、日常的なケアの中でも肌への物理的刺激が加わることがあります。こうした外的刺激は完全に避けることが難しいため、触れた後の保湿や清潔な環境づくりなど、ダメージを最小限に抑える意識が大切です。

紫外線

帽子や日傘で守っているつもりでも、あごやフェイスラインは斜めからの紫外線を受けやすく、気づかないうちにダメージが蓄積されていることがあります。紫外線は肌の水分を奪い乾燥を引き起こすだけでなく、角質を厚くして毛穴を詰まりやすくさせたり、皮脂を酸化させて炎症を悪化させたりと、ニキビにとって悪影響です。さらに、紫外線によって肌のターンオーバーが乱れると、できたニキビの治りも遅くなり、跡として残りやすくなってしまいます。

睡眠不足

睡眠は、肌の修復と再生に欠かせない時間です。ところが、睡眠不足が続くとホルモンバランスが乱れ、肌のターンオーバーも滞りやすくなります。これにより、古い角質が毛穴に残ったままになり、皮脂と混ざって毛穴詰まりを起こし、ニキビの原因となってしまうのです。

 

フェイスラインは、寝不足の影響が現れやすく、ニキビができやすくなります。さらに、睡眠不足は免疫力の低下にもつながり、炎症が悪化しやすく治りも遅くなりがちです。

ストレス

ストレスを感じると自律神経のバランスが乱れ、男性ホルモンの一種である「アンドロゲン」の分泌が活発になり、皮脂量が増加して毛穴詰まりを引き起こしやすくなります。また、ストレスによって腸内環境が悪化したり、免疫力が下がったりすることで、肌全体の調子も崩れやすくなります。

フェイスラインニキビへの対処方法は

フェイスラインニキビの改善には、日々のちょっとした心がけがカギになります。自分に合った方法から始めて、継続していくことが大切です。

髪をまとめる

髪の毛がフェイスラインに触れることで、刺激や雑菌が肌に伝わり、ニキビを引き起こすことがあります。スタイリング剤が付いた髪が肌に触れると毛穴詰まりの原因にもなりやすいため、髪は顔にかからないようまとめておくのが効果的です。日中だけでなく、就寝時も髪が顔に触れないように工夫すると、肌への負担を大きく減らせます。

紫外線対策を行う

フェイスラインは、日焼け止めの塗り残しが多い部位です。しかし紫外線は肌の乾燥を進め、バリア機能を低下させる大きな要因になります。ニキビができやすくなるだけでなく、ニキビ跡の色素沈着も引き起こします。

 

季節を問わず日焼け止めを塗り、曇りの日や冬でも紫外線対策を意識しましょう。敏感肌向けの低刺激タイプを選ぶと安心です。

丁寧にスキンケアを行う

洗顔やクレンジングでごしごしこすってしまうと、摩擦で肌に負担がかかり、ニキビの悪化につながります。泡で優しく洗うことを意識し、洗顔後はすぐに保湿をしてください。フェイスラインは特に乾燥しやすいため、化粧水だけでなく乳液やジェルなど油分のある保湿アイテムでしっかりとうるおいを閉じ込めましょう。

睡眠をしっかりとる

睡眠は肌の再生に欠かせない時間です。夜更かしや寝不足が続くと、ホルモンバランスが乱れてニキビができやすくなります。毎日できるだけ同じ時間に寝起きし、7〜8時間の質の良い睡眠を確保しましょう。22時〜2時は「肌のゴールデンタイム」とも言われており、可能であればこの時間帯に睡眠をとれるとベストです。

ストレスをためない

ストレスは肌にも大きく影響します。ホルモンバランスを崩し、皮脂分泌や免疫力にも悪影響を及ぼすため、ニキビの原因になりやすいのです。仕事や人間関係などでストレスが溜まったと感じたら、意識的にリフレッシュの時間を取りましょう。軽い運動や入浴、好きなことに集中する時間を作ることが、肌にも心にもよい効果をもたらします。気づかないうちに溜まったストレスが、肌トラブルの原因になっていることもあるため、心のケアもフェイスラインニキビ対策の一部と考えましょう。

皮膚科を受診する

セルフケアで改善しないニキビが続く場合は、皮膚科を受診するのが最も確実です。皮膚科では、ニキビのタイプや肌の状態に合わせて、塗り薬・飲み薬・スキンケア指導などを組み合わせた適切な治療が受けられます。自己流のケアで悪化させてしまう前に、専門医の判断を仰ぐことが早期改善への近道です。

フェイスラインニキビでやってはいけない間違ったケア

間違ったケアは、ニキビを長引かせるだけでなく、肌トラブルを深刻化させてしまうかもしれません。

ニキビを潰す

ぽつんとできたニキビを見ると、つい潰したくなります。ただし、指や爪で無理に潰すと傷口から雑菌が入り込み、炎症が悪化したり、赤みや跡が残ってしまうリスクが高まります。特にフェイスラインは皮膚が薄くて跡が残りやすい部位です。見た目を気にして手を出すと、かえって長引く原因になるかもしれません。

何度も洗う

「皮脂が原因なら洗えばいい」と思って、何度も洗顔していませんか?洗いすぎると肌に必要なうるおいまで奪ってしまい、乾燥が進んでバリア機能が低下します。すると、肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌され、さらに毛穴が詰まりやすくなるという悪循環に陥ります。洗顔は1日2回、やさしく泡で包み込むように行うのが正解です。

放置する

「そのうち治るから」と、ニキビを放置してしまうのもNG行動のひとつです。フェイスラインにできるニキビは、治りにくく、悪化しやすい傾向があります。放置していると炎症が進み、色素沈着やクレーターのような跡が残ることもあります。

フェイスラインニキビの治療法は

フェイスラインのニキビは、原因や状態に合った適切な治療で改善が期待できます。「何をしても治らない」と感じたときこそ、専門家のサポートを受けてみましょう。

塗り薬

皮膚科での基本的な治療は、まず塗り薬からスタートします。毛穴の詰まりを改善する「アダパレン」や、殺菌効果のある「過酸化ベンゾイル」、炎症を抑える抗菌薬などが代表的です。これらは単体で使うだけでなく、複数の成分が配合された薬が処方されることもあります。外用薬は正しい使い方が効果のカギとなるため、医師の指導を受けながら継続することが大切です。

飲み薬

炎症が強い場合やニキビの範囲が広い場合には、飲み薬が併用されることがあります。抗菌薬でアクネ菌の増殖を抑えたり、漢方薬やビタミン剤で体質を整えます。ホルモンバランスや免疫力の乱れが原因となっているフェイスラインニキビには、内側からのケアも有効です。

面皰圧出

白ニキビや黒ニキビの段階で、毛穴に詰まった皮脂や角質を専用の器具で取り除く処置が「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」です。自己処理とは違い、皮膚を傷つけずに中身を出せるため、悪化や跡になるリスクを軽減できます。医師の手による清潔な処置なので、早く治したい方にもおすすめです。

ケミカルピーリング

保険外診療となりますが、繰り返すニキビやニキビ跡の改善を目指すなら、ケミカルピーリングも選択肢のひとつです。薬剤によって古い角質をやさしく取り除き、毛穴の詰まりや炎症を予防します。肌のターンオーバーを整えて、ニキビができにくい肌環境をつくります。

フェイスラインニキビは悪化しやすいため皮膚科を受診しよう

フェイスラインにできるニキビは、他の部位に比べて治りにくく、再発や悪化もしやすいのが特徴です。炎症が強くなったり、跡が残ってしまうリスクも高いため、自己判断でのケアだけに頼るのはおすすめできません。肌の悩みを長引かせないためにも、早めに医師に相談しましょう。

忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ

仕事や家事でなかなか病院に行く時間が取れない場合には、スマートフォンやパソコンを使って自宅から受診できる「オンライン診療」がおすすめです。通院のハードルを感じていた方は、ぜひ選択肢の一つとして検討してみてください。

オンライン診療とは

オンライン診療について

オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンなどを使って、病院に行かずに医師の診察を受けられる医療サービスです。インターネットにつながっていれば、自宅や職場からでもビデオ通話で医師と直接話ができ、診察・処方・支払いまでをすべてオンラインで完結できます。ニキビなどの継続的な治療が必要な場合も、自分のペースで無理なく医療を受けられるのが大きな魅力です。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKU(ソクヤク)は、オンライン診療をもっと手軽に、スムーズに受けられる便利なサービスです。診察の予約から診療、薬の処方、さらには受け取りまで、すべてのステップがアプリで完結します。

 

お気に入りのクリニックや薬局を登録できる機能や、お薬手帳のデジタル管理など、使いやすさにもこだわった設計が特徴です。さらに、全国どこでも最短で当日または翌日に薬が届くため、「薬も早く受け取りたい」という方におすすめのサービスになります。

まとめ

フェイスラインにできるニキビは、日々のスキンケアと生活習慣の整え方がカギとなります。ホルモンバランスや乾燥を意識したケアを心がけ、肌への摩擦や刺激をできるだけ避けましょう。間違ったケアで悪化させてしまう前に、皮膚科で専門的な診察と治療を受けることをおすすめします。早めの対処で、ニキビの根本改善と健やかな肌の回復を目指しましょう!

コメント フェイスラインのにきびは非常に困りますよね。お顔まわりのにきびは、原因があることがあります。洗顔の洗い残しや洗いすぎ、シャンプーやトリートメントが顔に残ったことによる刺激などがあります。また、日中に使用する整髪料などが刺激になっている可能性もあります。どこに問題があるのか、まずは生活を見直し、繰り返しが出来るだけおきなよう治療をしっかり行われると良いと思います。

監修医コメント

医師
高藤 円香

フェイスラインのにきびは非常に困りますよね。お顔まわりのにきびは、原因があることがあります。洗顔の洗い残しや洗いすぎ、シャンプーやトリートメントが顔に残ったことによる刺激などがあります。また、日中に使用する整髪料などが刺激になっている可能性もあります。どこに問題があるのか、まずは生活を見直し、繰り返しが出来るだけおきなよう治療をしっかり行われると良いと思います。

この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。

当コラムの掲載記事に関するご注意点

  • 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
  • 当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
  • 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
  • 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。
【医師監修】治りにくいフェイスラインニキビ、原因と対処方法を解説のイメージ
この記事が気に入ったら
いいねしよう!
最新記事をお届けします。
監修医師 高藤 円香
経歴は防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科 保有免許・資格は皮膚科専門医
オンライン診療アプリ
SOKUYAKUの使い方
  • STEP1

    診療予約

    SOKUYAKUの使い方STEP1
  • STEP2

    オンライン問診

    SOKUYAKUの使い方STEP2
  • STEP3

    オンライン診療

    SOKUYAKUの使い方STEP3 SOKUYAKUの使い方STEP3
  • STEP4

    オンライン服薬指導

    SOKUYAKUの使い方STEP4 SOKUYAKUの使い方STEP4
  • STEP5

    おくすり配達

    SOKUYAKUの使い方STEP5

    ※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。

SOKUYAKUメディカルコラム