【医師監修】そのニキビケア、間違ってない?スキンケアと生活習慣で変わる!正しいケア
ニキビができやすい肌の状態とは
ニキビができやすい肌には、いくつかの共通する特徴があります。中でも重要なのは、皮脂の分泌量や肌の水分バランス、角質の状態です。毛穴のつまりや皮脂の過剰分泌が重なると、肌の常在菌であるアクネ菌が繁殖しやすくなり、炎症が起きてニキビができやすくなります。ここでは、ニキビができやすくなる肌の主な特徴を詳しく見ていきましょう。
皮脂が多い
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴に皮脂や古い角質がたまりやすくなります。これがニキビの発生につながる大きな要因です。思春期には、ホルモンの影響で皮脂の分泌が活発になり、毛穴が詰まりやすくなります。
大人になってからのニキビも、ホルモンバランスの乱れや生活習慣の影響で皮脂が増えることが原因のひとつです。不規則な生活、ストレス、睡眠不足などが続くと、肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、毛穴の出口に古い角質がたまりやすくなります。その結果、皮脂がスムーズに排出されず、毛穴の中で炎症を起こすことがあります。
乾燥している
一見すると皮脂が多いオイリー肌に見えても、実は肌の内側が乾燥している「インナードライ肌」の状態になっていることがあります。肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部刺激に敏感になったり、皮脂を補おうとしてさらに分泌が増えたりします。
乾燥と皮脂の過剰分泌が同時に起こると、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビをくり返す悪循環に陥ることも少なくありません。特に肌がゴワついてきたり、化粧のりが悪くなったりしている場合は、乾燥によるバリア機能の低下が起きている可能性があります。
洗顔は「泡でやさしく」が基本
ニキビを防ぐためには、正しい洗顔が欠かせません。洗顔は汚れを落とすだけでなく、スキンケアの効果を高めるための土台づくりでもあります。ただし、ゴシゴシとこすったり、洗いすぎたりすると肌に必要な油分まで失われ、かえってニキビが悪化してしまうこともあります。肌に優しく、負担の少ない洗顔を心がけましょう。
洗顔料・化粧水を選ぶポイント
ニキビ肌には、低刺激で保湿力のある洗顔料や化粧水を選ぶのが基本です。洗顔料はきめ細かく泡立ち、肌に摩擦を与えにくいものを選びましょう。また、化粧水にはグリチルリチン酸ジカリウムなど、肌荒れを防ぐ成分が含まれているものがおすすめです。
アルコールや強いピーリング成分、香料などが含まれるものは刺激になる可能性があるため、敏感なニキビ肌には避けたほうが良いかもしれません。
洗顔の回数
洗顔は基本的に朝と夜の2回が目安です。朝は寝ている間に分泌された皮脂やホコリを落とすため、夜はメイクや外気の汚れ、酸化した皮脂を洗い流すために行います。
汗をたくさんかいた日などは、必要に応じて追加の洗顔をしても構いません。ただし、洗いすぎは乾燥を招き、皮脂の過剰分泌を引き起こすため注意しましょう。
洗顔の温度
洗顔時の水の温度も大切です。熱すぎるお湯は皮脂を奪いすぎ、冷たすぎる水は汚れが落ちにくくなります。理想的なのは、32℃前後のぬるま湯です。人肌程度の温度が肌への刺激も少なく、皮脂バランスを崩しにくいとされています。
洗顔前の準備
洗顔を始める前に、手をしっかり洗うことが重要です。手に付いた雑菌や汚れが顔に移るのを防ぎましょう。その後、顔を軽くぬるま湯で濡らしておくと、泡が肌になじみやすくなります。
乾いた肌に直接泡を乗せると摩擦が起きやすくなるため、事前に肌を湿らせることで洗顔効果がより高まります。
洗顔とすすぎ
洗顔料はしっかりと泡立てネットなどを使って弾力のある泡を作り、手ではなく泡で洗うようなイメージで優しく洗顔しましょう。Tゾーン、頬、顎、フェイスライン、目元と、順番に泡を転がすように洗うのがポイントです。
その後のすすぎも丁寧に行います。すすぎ時間は洗顔時間の2倍が目安。顔全体の泡がしっかり落ちるまで、ぬるま湯で何度も優しくすすぎましょう。シャワーを直接顔に当てるのは避け、手ですくって優しく洗い流すのが理想的です。
拭き取り
洗顔後は、清潔で柔らかいタオルを使用し、肌を押さえるように優しく水分を拭き取りましょう。タオルでゴシゴシこすると摩擦が刺激となり、ニキビを悪化させてしまう可能性があります。また、使用済みのタオルには雑菌が繁殖しやすいため、毎回新しいタオルを使うようにしてください。
洗顔以外の大切なスキンケア
ニキビ肌のスキンケアでは、洗顔だけでなくその後の保湿や紫外線対策なども欠かせません。正しい方法でクレンジングを行い、肌に合った保湿ケアを取り入れ、日常的な紫外線対策を行うことで、ニキビの予防や改善が期待できます。
クレンジング
洗顔だけでは落ちにくい汚れが肌に残ると、毛穴詰まりや炎症の原因になります。ポイントメイクはリムーバーを使って先に落とし、その後顔全体にクレンジング剤をなじませていきます。皮脂が多いTゾーンから始め、頬やフェイスライン、最後に目元や口元という順で優しく行うのが基本です。
クレンジング剤を使う時間は1分程度にとどめ、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。すすぎのあとは清潔なタオルで優しく押さえるように水分を拭き取ります。クレンジング前に肌を蒸しタオルなどで温めると、毛穴が開いてメイクが浮きやすくなり効果的です。
保湿
洗顔後の肌は水分が急速に失われ、放っておくと乾燥が進んでしまいます。乾燥が続くとバリア機能が低下し、肌はそれを補おうとして皮脂を過剰に分泌しやすくなります。化粧水だけでは水分が蒸発してしまうため、乳液やクリームをあわせて使い、水分と油分のバランスを整えることが大切です。
保湿剤は記載された使用量を守り、手のひらで優しく顔全体に広げ、乾燥しやすい部分を中心に丁寧になじませます。コットンではなく手でつけることで、ニキビへの刺激を最小限に抑えられます。
紫外線対策
UVAは肌の奥まで届き、コラーゲンなどを破壊してしまうため、季節や天気に関係なく対策が必要です。屋外では直射光に加え、散乱光や反射光からの紫外線も浴びているため、帽子や日傘だけでは不十分です。日焼け止め、UVカット機能のある衣類や小物も併用することが効果的です。
日焼け止めを塗る際は顔全体にまんべんなくのばし、特に頬や鼻、耳、首など塗り忘れがちな部分にも注意を払いましょう。室内にいても紫外線は窓を通して入ってくるため、屋内であっても日焼け止めの使用はおすすめです。
肌質に合わせたケアのポイント
肌トラブルを防ぐには、まず自分の肌質を知り、その特徴に合わせたスキンケアを行うことが大切です。肌の状態は体調や季節によっても変わるため、柔軟に対応しましょう。
普通肌のケア
季節の変化や体調によってコンディションが崩れることもあります。調子が良いからといって油断せず、肌の状態に応じてスキンケアを調整することがポイントです。乾燥しやすい時期には保湿を意識し、夏場は紫外線対策を欠かさないようにしましょう。基本的には洗顔、保湿、日焼け止めというシンプルなケアを継続することが肌の安定につながります。
乾燥肌のケア
保湿を重視したケアが欠かせません。化粧水や乳液は保湿力の高いものを選び、洗顔後は時間を空けずにすぐ保湿を行いましょう。油分の与えすぎには注意が必要ですが、化粧水だけでは乾燥が進みやすいため、乳液やクリームも併用することがおすすめです。
脂性肌のケア
皮脂の分泌が多く、毛穴の詰まりやニキビができやすい傾向にあります。皮脂汚れをしっかり落とすために、1日2回の洗顔を習慣にしましょう。ただし、強くこすったり洗いすぎたりすると、皮脂の分泌がかえって増える原因になるため注意が必要です。
洗顔後はさっぱりとした使用感の保湿アイテムを使い、水分をしっかり補いながら過剰な油分を避けるケアを心がけてください。日中の皮脂対策として、こまめにあぶらとり紙を使うのも有効です。
混合肌のケア(乾燥性脂性肌)
Tゾーンは皮脂が多く、頬などは乾燥しているという特徴があります。部位によって肌の状態が異なるため、ケアを変えないといけません。皮脂が出やすいTゾーンは丁寧に洗顔し、乾燥しやすい部分は刺激を避けながらしっかり保湿するようにしましょう。スキンケア製品も、全顔に同じものを使うのではなく、部位に合わせて使い分けることが理想です。
敏感肌のケア
低刺激性や無添加といった記載のあるスキンケア製品を選び、事前にパッチテストを行ってから使用するようにしましょう。クレンジングや洗顔は短時間で済ませ、洗い残しがないよう丁寧にすすぎ、こすらずやさしくケアすることが基本です。乾燥を防ぐために保湿は欠かせませんが、べたつきすぎないシンプルな保湿剤を使用し、肌への刺激を最小限に抑えることを意識してください。
やってはいけないニキビケア
ニキビができると、早く治したい一心でいろいろな方法を試したくなるかもしれません。しかし、その中にはかえってニキビを悪化させてしまうケアもあります。
ニキビを自分でつぶす
直接触れると、雑菌が入り込み、炎症がさらに悪化する恐れがあります。また、強く押し出すことで皮膚が傷つき、凹みやクレーターのようなニキビ跡が残ってしまうかもしれません。
何度も何度も洗う
ニキビを改善しようと洗顔を繰り返すのは逆効果です。1日に何度も洗顔したり、洗う際に力を入れてこすってしまうと、必要な皮脂まで洗い流され、肌のバリア機能が低下してしまいます。強い洗浄成分が含まれた洗顔料を使い続けると、肌の乾燥を招いて大人ニキビの原因にもなりかねません。
メイクや髪の毛をつかって隠す
ニキビを隠したい気持ちは理解できますが、ファンデーションには油分が含まれており、毛穴を詰まらせる原因になることがあります。また、前髪が肌に触れると摩擦が生じ、炎症を引き起こしやすくなります。
SNSから得た根拠のない情報
中には根拠のないニキビケア方法が多く見られます。たとえば、歯磨き粉を塗る、アルコールを直接つける、汗を極端に避けるなどの方法は、症状を悪化させるリスクがあります。
治るまで放置する
初期の段階であれば改善する場合もありますが、放置することで炎症が悪化し、色素沈着や凹み、盛り上がりといった跡になってしまう可能性が高くなります。
生活習慣を見直してニキビ対策
ニキビはスキンケアだけでなく、日々の生活習慣が大きく影響します。毎日の過ごし方を少しずつ見直すことが、ニキビを予防し、健やかな肌を保つための第一歩です。
バランスの取れた食事
肌の材料となるたんぱく質やターンオーバーを助けるビタミン類は、ニキビ予防にも効果が期待できます。野菜、果物、豆類、魚など、さまざまな食材を取り入れることで、必要な栄養を偏りなく摂取しましょう。
糖分や動物性脂肪が多い食品は、皮脂の分泌を増やし、ニキビの原因になることもあります。揚げ物や洋菓子などの摂りすぎには注意してください。また、食事のリズムを整えることも大切です。1日3回、規則正しい時間に食事をすることで、ホルモンバランスの安定にもつながります。
しっかり睡眠をとる
質の良い睡眠は、肌の回復力を高め、ホルモンバランスを整えるためにも大切です。夜間に分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促進し、ニキビの治りを助けてくれます。夜更かしや睡眠不足が続くと、肌荒れを起こしやすくなります。
睡眠の質を高めるためには、毎晩同じ時間に就寝することを心がけましょう。寝る前にはスマートフォンやテレビの使用を控え、照明を落とすことで、自然な眠りに入りやすくなります。入浴で身体を温めたり、音楽やアロマで気分を落ち着けたりと、リラックスできる時間をつくるのも効果的です。
ストレスをためない
ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌を増やす原因にもなります。ニキビを繰り返す人の中には、忙しさや悩みで心身に負担がかかっているケースも多く見られます。
家でゆっくり過ごす時間を設けたり、趣味や運動で気分転換をしたり、自分にとって心地よい過ごし方を取り入れてみましょう。身体を動かすと血行もよくなり、肌の代謝にも良い影響が期待できます。無理のない範囲で、自分に合ったストレスケアを意識してみてください。
衣類・髪型による刺激にも注意
日常生活の中で、肌に触れる衣類や髪の毛が刺激となってニキビを悪化させることがあります。肌に直接触れるものは常に清潔に保つようにしましょう。枕カバーやタオルはこまめに洗濯し、ひげ剃りやメイク道具なども衛生的に扱うことが大切です。
髪の毛が顔にかからないようにまとめることで、皮膚への摩擦や刺激を防ぎやすくなります。素材やサイズが肌に合っていない衣類を着ている場合も、肌荒れやニキビの原因になることがあるため、見直してみましょう。
ニキビがセルフケアで改善しないときは皮膚科の力を借りよう
スキンケアや生活習慣を見直しても、ニキビがなかなか治らない、または悪化をくり返してしまう場合は、専門の医師による診察が必要かもしれません。ニキビは放っておくと色素沈着や凹みなどの跡になってしまうこともあるため、早めの対応が大切です。
忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ
仕事や育児、学業などで日中の時間を取りにくい方にとって、病院に足を運ぶのは負担になることもあります。そのようなときに役立つのが、オンライン診療です。
オンライン診療とは
オンライン診療は、インターネットにつながるデバイスを使って、遠隔で医師の診察を受けられる医療サービスです。診察はビデオ通話を通じて行われ、症状の相談や処方箋の発行までを自宅にいながら完結できます。
SOKUYAKUとは
SOKUYAKUは、オンライン診療をスムーズに受けられるサービスです。アプリを通じて診察の予約からお薬の受け取りまでを簡単に行えるのが特徴です。
お気に入りのクリニックや薬局の登録、薬の管理ができるお薬手帳のデジタル化など、利用者にとって便利な機能が多数用意されています。さらに、全国どこに住んでいても、当日または翌日に薬を受け取れる配送サービスも魅力です。専門スタッフによるサポートもあるため、初めてオンライン診療を利用する人でも安心して利用できます。
オンラインで受診できる医療機関を探す⇒
まとめ
ニキビを予防・改善するためには、自分の肌質に合った適切なスキンケアと、日々の生活習慣を見直すことが大切です。誤った自己流のケアや、信頼性の低い情報に頼るのではなく、正しい知識をもとに肌と向き合うことが、すこやかな肌への第一歩となります。セルフケアでなかなか改善が見られないときは、無理をせず皮膚科で専門的な診察と治療を受けるようにしましょう。
毎日スキンケアをしっかりしているのに、なかなかニキビが治らない…そんな悩みを抱えていませんか?間違った洗顔方法やスキンケアが、知らず知らずのうちに肌に負担をかけている可能性もあります。この記事では、ニキビができやすい肌の特徴から正しいスキンケアの方法、さらに生活習慣の見直しポイントまでを、医師監修のもと詳しく解説します。
ニキビができやすい肌の状態とは
ニキビができやすい肌には、いくつかの共通する特徴があります。中でも重要なのは、皮脂の分泌量や肌の水分バランス、角質の状態です。毛穴のつまりや皮脂の過剰分泌が重なると、肌の常在菌であるアクネ菌が繁殖しやすくなり、炎症が起きてニキビができやすくなります。ここでは、ニキビができやすくなる肌の主な特徴を詳しく見ていきましょう。
皮脂が多い
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴に皮脂や古い角質がたまりやすくなります。これがニキビの発生につながる大きな要因です。思春期には、ホルモンの影響で皮脂の分泌が活発になり、毛穴が詰まりやすくなります。
大人になってからのニキビも、ホルモンバランスの乱れや生活習慣の影響で皮脂が増えることが原因のひとつです。不規則な生活、ストレス、睡眠不足などが続くと、肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、毛穴の出口に古い角質がたまりやすくなります。その結果、皮脂がスムーズに排出されず、毛穴の中で炎症を起こすことがあります。
乾燥している
一見すると皮脂が多いオイリー肌に見えても、実は肌の内側が乾燥している「インナードライ肌」の状態になっていることがあります。肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部刺激に敏感になったり、皮脂を補おうとしてさらに分泌が増えたりします。
乾燥と皮脂の過剰分泌が同時に起こると、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビをくり返す悪循環に陥ることも少なくありません。特に肌がゴワついてきたり、化粧のりが悪くなったりしている場合は、乾燥によるバリア機能の低下が起きている可能性があります。
洗顔は「泡でやさしく」が基本
ニキビを防ぐためには、正しい洗顔が欠かせません。洗顔は汚れを落とすだけでなく、スキンケアの効果を高めるための土台づくりでもあります。ただし、ゴシゴシとこすったり、洗いすぎたりすると肌に必要な油分まで失われ、かえってニキビが悪化してしまうこともあります。肌に優しく、負担の少ない洗顔を心がけましょう。
洗顔料・化粧水を選ぶポイント
ニキビ肌には、低刺激で保湿力のある洗顔料や化粧水を選ぶのが基本です。洗顔料はきめ細かく泡立ち、肌に摩擦を与えにくいものを選びましょう。また、化粧水にはグリチルリチン酸ジカリウムなど、肌荒れを防ぐ成分が含まれているものがおすすめです。
アルコールや強いピーリング成分、香料などが含まれるものは刺激になる可能性があるため、敏感なニキビ肌には避けたほうが良いかもしれません。
洗顔の回数
洗顔は基本的に朝と夜の2回が目安です。朝は寝ている間に分泌された皮脂やホコリを落とすため、夜はメイクや外気の汚れ、酸化した皮脂を洗い流すために行います。
汗をたくさんかいた日などは、必要に応じて追加の洗顔をしても構いません。ただし、洗いすぎは乾燥を招き、皮脂の過剰分泌を引き起こすため注意しましょう。
洗顔の温度
洗顔時の水の温度も大切です。熱すぎるお湯は皮脂を奪いすぎ、冷たすぎる水は汚れが落ちにくくなります。理想的なのは、32℃前後のぬるま湯です。人肌程度の温度が肌への刺激も少なく、皮脂バランスを崩しにくいとされています。
洗顔前の準備
洗顔を始める前に、手をしっかり洗うことが重要です。手に付いた雑菌や汚れが顔に移るのを防ぎましょう。その後、顔を軽くぬるま湯で濡らしておくと、泡が肌になじみやすくなります。
乾いた肌に直接泡を乗せると摩擦が起きやすくなるため、事前に肌を湿らせることで洗顔効果がより高まります。
洗顔とすすぎ
洗顔料はしっかりと泡立てネットなどを使って弾力のある泡を作り、手ではなく泡で洗うようなイメージで優しく洗顔しましょう。Tゾーン、頬、顎、フェイスライン、目元と、順番に泡を転がすように洗うのがポイントです。
その後のすすぎも丁寧に行います。すすぎ時間は洗顔時間の2倍が目安。顔全体の泡がしっかり落ちるまで、ぬるま湯で何度も優しくすすぎましょう。シャワーを直接顔に当てるのは避け、手ですくって優しく洗い流すのが理想的です。
拭き取り
洗顔後は、清潔で柔らかいタオルを使用し、肌を押さえるように優しく水分を拭き取りましょう。タオルでゴシゴシこすると摩擦が刺激となり、ニキビを悪化させてしまう可能性があります。また、使用済みのタオルには雑菌が繁殖しやすいため、毎回新しいタオルを使うようにしてください。
洗顔以外の大切なスキンケア
ニキビ肌のスキンケアでは、洗顔だけでなくその後の保湿や紫外線対策なども欠かせません。正しい方法でクレンジングを行い、肌に合った保湿ケアを取り入れ、日常的な紫外線対策を行うことで、ニキビの予防や改善が期待できます。
クレンジング
洗顔だけでは落ちにくい汚れが肌に残ると、毛穴詰まりや炎症の原因になります。ポイントメイクはリムーバーを使って先に落とし、その後顔全体にクレンジング剤をなじませていきます。皮脂が多いTゾーンから始め、頬やフェイスライン、最後に目元や口元という順で優しく行うのが基本です。
クレンジング剤を使う時間は1分程度にとどめ、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。すすぎのあとは清潔なタオルで優しく押さえるように水分を拭き取ります。クレンジング前に肌を蒸しタオルなどで温めると、毛穴が開いてメイクが浮きやすくなり効果的です。
保湿
洗顔後の肌は水分が急速に失われ、放っておくと乾燥が進んでしまいます。乾燥が続くとバリア機能が低下し、肌はそれを補おうとして皮脂を過剰に分泌しやすくなります。化粧水だけでは水分が蒸発してしまうため、乳液やクリームをあわせて使い、水分と油分のバランスを整えることが大切です。
保湿剤は記載された使用量を守り、手のひらで優しく顔全体に広げ、乾燥しやすい部分を中心に丁寧になじませます。コットンではなく手でつけることで、ニキビへの刺激を最小限に抑えられます。
紫外線対策
UVAは肌の奥まで届き、コラーゲンなどを破壊してしまうため、季節や天気に関係なく対策が必要です。屋外では直射光に加え、散乱光や反射光からの紫外線も浴びているため、帽子や日傘だけでは不十分です。日焼け止め、UVカット機能のある衣類や小物も併用することが効果的です。
日焼け止めを塗る際は顔全体にまんべんなくのばし、特に頬や鼻、耳、首など塗り忘れがちな部分にも注意を払いましょう。室内にいても紫外線は窓を通して入ってくるため、屋内であっても日焼け止めの使用はおすすめです。
肌質に合わせたケアのポイント
肌トラブルを防ぐには、まず自分の肌質を知り、その特徴に合わせたスキンケアを行うことが大切です。肌の状態は体調や季節によっても変わるため、柔軟に対応しましょう。
普通肌のケア
季節の変化や体調によってコンディションが崩れることもあります。調子が良いからといって油断せず、肌の状態に応じてスキンケアを調整することがポイントです。乾燥しやすい時期には保湿を意識し、夏場は紫外線対策を欠かさないようにしましょう。基本的には洗顔、保湿、日焼け止めというシンプルなケアを継続することが肌の安定につながります。
乾燥肌のケア
保湿を重視したケアが欠かせません。化粧水や乳液は保湿力の高いものを選び、洗顔後は時間を空けずにすぐ保湿を行いましょう。油分の与えすぎには注意が必要ですが、化粧水だけでは乾燥が進みやすいため、乳液やクリームも併用することがおすすめです。
脂性肌のケア
皮脂の分泌が多く、毛穴の詰まりやニキビができやすい傾向にあります。皮脂汚れをしっかり落とすために、1日2回の洗顔を習慣にしましょう。ただし、強くこすったり洗いすぎたりすると、皮脂の分泌がかえって増える原因になるため注意が必要です。
洗顔後はさっぱりとした使用感の保湿アイテムを使い、水分をしっかり補いながら過剰な油分を避けるケアを心がけてください。日中の皮脂対策として、こまめにあぶらとり紙を使うのも有効です。
混合肌のケア(乾燥性脂性肌)
Tゾーンは皮脂が多く、頬などは乾燥しているという特徴があります。部位によって肌の状態が異なるため、ケアを変えないといけません。皮脂が出やすいTゾーンは丁寧に洗顔し、乾燥しやすい部分は刺激を避けながらしっかり保湿するようにしましょう。スキンケア製品も、全顔に同じものを使うのではなく、部位に合わせて使い分けることが理想です。
敏感肌のケア
低刺激性や無添加といった記載のあるスキンケア製品を選び、事前にパッチテストを行ってから使用するようにしましょう。クレンジングや洗顔は短時間で済ませ、洗い残しがないよう丁寧にすすぎ、こすらずやさしくケアすることが基本です。乾燥を防ぐために保湿は欠かせませんが、べたつきすぎないシンプルな保湿剤を使用し、肌への刺激を最小限に抑えることを意識してください。
やってはいけないニキビケア
ニキビができると、早く治したい一心でいろいろな方法を試したくなるかもしれません。しかし、その中にはかえってニキビを悪化させてしまうケアもあります。
ニキビを自分でつぶす
直接触れると、雑菌が入り込み、炎症がさらに悪化する恐れがあります。また、強く押し出すことで皮膚が傷つき、凹みやクレーターのようなニキビ跡が残ってしまうかもしれません。
何度も何度も洗う
ニキビを改善しようと洗顔を繰り返すのは逆効果です。1日に何度も洗顔したり、洗う際に力を入れてこすってしまうと、必要な皮脂まで洗い流され、肌のバリア機能が低下してしまいます。強い洗浄成分が含まれた洗顔料を使い続けると、肌の乾燥を招いて大人ニキビの原因にもなりかねません。
メイクや髪の毛をつかって隠す
ニキビを隠したい気持ちは理解できますが、ファンデーションには油分が含まれており、毛穴を詰まらせる原因になることがあります。また、前髪が肌に触れると摩擦が生じ、炎症を引き起こしやすくなります。
SNSから得た根拠のない情報
中には根拠のないニキビケア方法が多く見られます。たとえば、歯磨き粉を塗る、アルコールを直接つける、汗を極端に避けるなどの方法は、症状を悪化させるリスクがあります。
治るまで放置する
初期の段階であれば改善する場合もありますが、放置することで炎症が悪化し、色素沈着や凹み、盛り上がりといった跡になってしまう可能性が高くなります。
生活習慣を見直してニキビ対策
ニキビはスキンケアだけでなく、日々の生活習慣が大きく影響します。毎日の過ごし方を少しずつ見直すことが、ニキビを予防し、健やかな肌を保つための第一歩です。
バランスの取れた食事
肌の材料となるたんぱく質やターンオーバーを助けるビタミン類は、ニキビ予防にも効果が期待できます。野菜、果物、豆類、魚など、さまざまな食材を取り入れることで、必要な栄養を偏りなく摂取しましょう。
糖分や動物性脂肪が多い食品は、皮脂の分泌を増やし、ニキビの原因になることもあります。揚げ物や洋菓子などの摂りすぎには注意してください。また、食事のリズムを整えることも大切です。1日3回、規則正しい時間に食事をすることで、ホルモンバランスの安定にもつながります。
しっかり睡眠をとる
質の良い睡眠は、肌の回復力を高め、ホルモンバランスを整えるためにも大切です。夜間に分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促進し、ニキビの治りを助けてくれます。夜更かしや睡眠不足が続くと、肌荒れを起こしやすくなります。
睡眠の質を高めるためには、毎晩同じ時間に就寝することを心がけましょう。寝る前にはスマートフォンやテレビの使用を控え、照明を落とすことで、自然な眠りに入りやすくなります。入浴で身体を温めたり、音楽やアロマで気分を落ち着けたりと、リラックスできる時間をつくるのも効果的です。
ストレスをためない
ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌を増やす原因にもなります。ニキビを繰り返す人の中には、忙しさや悩みで心身に負担がかかっているケースも多く見られます。
家でゆっくり過ごす時間を設けたり、趣味や運動で気分転換をしたり、自分にとって心地よい過ごし方を取り入れてみましょう。身体を動かすと血行もよくなり、肌の代謝にも良い影響が期待できます。無理のない範囲で、自分に合ったストレスケアを意識してみてください。
衣類・髪型による刺激にも注意
日常生活の中で、肌に触れる衣類や髪の毛が刺激となってニキビを悪化させることがあります。肌に直接触れるものは常に清潔に保つようにしましょう。枕カバーやタオルはこまめに洗濯し、ひげ剃りやメイク道具なども衛生的に扱うことが大切です。
髪の毛が顔にかからないようにまとめることで、皮膚への摩擦や刺激を防ぎやすくなります。素材やサイズが肌に合っていない衣類を着ている場合も、肌荒れやニキビの原因になることがあるため、見直してみましょう。
ニキビがセルフケアで改善しないときは皮膚科の力を借りよう
スキンケアや生活習慣を見直しても、ニキビがなかなか治らない、または悪化をくり返してしまう場合は、専門の医師による診察が必要かもしれません。ニキビは放っておくと色素沈着や凹みなどの跡になってしまうこともあるため、早めの対応が大切です。
忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ
仕事や育児、学業などで日中の時間を取りにくい方にとって、病院に足を運ぶのは負担になることもあります。そのようなときに役立つのが、オンライン診療です。
オンライン診療とは
オンライン診療は、インターネットにつながるデバイスを使って、遠隔で医師の診察を受けられる医療サービスです。診察はビデオ通話を通じて行われ、症状の相談や処方箋の発行までを自宅にいながら完結できます。
SOKUYAKUとは
SOKUYAKUは、オンライン診療をスムーズに受けられるサービスです。アプリを通じて診察の予約からお薬の受け取りまでを簡単に行えるのが特徴です。
お気に入りのクリニックや薬局の登録、薬の管理ができるお薬手帳のデジタル化など、利用者にとって便利な機能が多数用意されています。さらに、全国どこに住んでいても、当日または翌日に薬を受け取れる配送サービスも魅力です。専門スタッフによるサポートもあるため、初めてオンライン診療を利用する人でも安心して利用できます。
まとめ
ニキビを予防・改善するためには、自分の肌質に合った適切なスキンケアと、日々の生活習慣を見直すことが大切です。誤った自己流のケアや、信頼性の低い情報に頼るのではなく、正しい知識をもとに肌と向き合うことが、すこやかな肌への第一歩となります。セルフケアでなかなか改善が見られないときは、無理をせず皮膚科で専門的な診察と治療を受けるようにしましょう。
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
1.
当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
2.
当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
3.
当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
4.
前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。



















































