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指の痛みと腫れに注意!ヘルペス性ひょう疽の原因と対処方法を紹介

指にできる「ヘルペス性ひょう疽」とは

「ヘルペス性ひょう疽(ひょうそ)」は、単純ヘルペスウイルスによって指先に起こる感染症です。口唇ヘルペスや性器ヘルペスの原因となるウイルスが、指の小さな傷や皮膚のバリアが弱った部分から侵入することで発症します。

 

見た目はささくれや湿疹、手荒れと区別がつきにくく、初期症状の段階では「ただの腫れ」だと思って見過ごしてしまうかもしれません。

指先の腫れと痛みがサイン

ヘルペス性ひょう疽の初期症状として最もよくみられるのが、指先の赤みや腫れ、ズキズキとするような強い痛みです。日常的な動作でも指先に違和感や圧迫感を覚え、「何かに触れるとチクチクする」「指を動かすのがつらい」と感じることもあります。

 

また、爪のまわりだけでなく、指全体に痛みが広がるケースもあり、見た目よりも症状が重く感じられるのが特徴です。

進行すると水疱と膿が発生する

数日以内に、赤く腫れた部分に小さな水ぶくれ(水疱)や膿疱が現れるようになります。水疱は透明から白っぽく濁った色になり、破れにくいのが特徴です。通常1本の指に集中しますが、まれに複数の指に広がることもあります。

ヘルペス以外のひょう疽の原因は

ひょう疽は指先の爪まわりに炎症や膿を引き起こす感染症ですが、原因はヘルペスウイルスだけではありません。

細菌性

最もよく見られるのが細菌性ひょう疽です。黄色ブドウ球菌や連鎖球菌といった、人の皮膚や鼻の中などに常在している細菌が、ささくれや深爪、巻き爪、ちょっとした傷口から指の皮膚に入り込み、感染を引き起こします。

 

指先が赤く腫れ、熱を持ち、ズキズキとした痛みを感じるのが典型的な症状です。炎症が進行すると膿がたまり、膨らんでくる場合もあります。

 

爪の根元や横に黄色〜黄緑色の膿が見える場合は、すぐに皮膚科などを受診しましょう。放置してしまうと、指の関節まで炎症が広がることもあるため注意が必要です。

カンジダ性

カビの一種である「カンジダ」による真菌性ひょう疽です。カンジダは湿った環境を好むため、指先がふやけていたり、ひび割れていたりすると感染のリスクが高まります。手をよく使う仕事をしている方や、水に触れる機会が多い方、手荒れしやすい方などに見られやすいのが特徴です。

 

症状としては、赤みや軽い腫れに加えて、爪が白っぽく濁ったり、表面がデコボコに変形することがあります。慢性的に続くケースも多く、治療には抗真菌薬の使用が必要です。

ヘルペス性ひょう疽の検査と治療法

ヘルペス性ひょう疽の症状は細菌性と似ている部分もあるため、正しい治療のためには診断が重要です。病院ではまず視診を中心に、必要に応じて検査を行いながら診断を進めます。

検査は原因の確認

水ぶくれがある場合には、中の液体からウイルス感染細胞を調べる「ツァンク試験」が行われます。抗体検査は、過去にヘルペスウイルスに感染したことがあるかを調べる検査です。細菌性との区別がつきにくい場合は、培養検査で菌の種類を特定することもあります。

治療は抗ウイルス薬

ヘルペス性ひょう疽の基本的な治療は、抗ウイルス薬の内服です。できるだけ発症から早い段階に服用を始めると、症状の進行を抑えやすくなります。再発しやすいタイプのヘルペス性ひょう疽には、長期的な服薬で再発予防を行うケースもあります。

痛み止めを使うことも

指先の腫れや水疱にともなって強い痛みが出ることがあります。その場合、ロキソプロフェンやアセトアミノフェンといった市販でも手に入る痛み止めが使われることがあります。ただし、自己判断で使用するよりも、医師の指導のもと適切な種類・量を服用するほうが安心です。

膿がたまっている場合は切開も

基本的に膿の切開は行いませんが、細菌の合併感染などで膿が溜まっている場合には、医師が切開して排膿処置を行うことがあります。自己処置は感染を悪化させる危険があるため、必ず医療機関で対応を受けましょう。

指にできるヘルペスを防ぐには

ヘルペス性ひょう疽は、ちょっとした傷口や手荒れからウイルスが侵入して発症することがあります。もともと口唇ヘルペスを持っている人は、自身のウイルスが原因になることもあるため注意が必要です。

ひょう疽になりやすい方の特徴

指しゃぶりの癖がある乳幼児や、マニキュア・ジェルネイルを頻繁に行う方、水仕事が多い方、さかむけをよくむいてしまう方などは、皮膚のバリア機能が低下しやすく、ひょう疽にかかりやすくなります。こうした習慣がある場合は、予防意識を高めることが大切です。

日常生活での予防方法

手荒れを防ぐために、手洗いやアルコール消毒の後にはしっかりと保湿を行いましょう。冬場や水仕事の後は、こまめなケアが必要です。

 

さかむけや傷を見つけたときは無理にむしらず、清潔を保ち、保護するようにしてください。ネイルをしている場合は、甘皮の処理や除光液の使いすぎに注意しましょう。

発症した場合の注意点

指にヘルペス性ひょう疽が出た場合、ウイルスが水疱内に含まれているため、他人に触れないように配慮が必要です。食品を扱う際には手袋を使用するなど、感染拡大を防ぐ対策を行いましょう。早めの治療によって、重症化や再発を防げます。

指の皮膚に痛みや腫れが出たら、放置せずに皮膚科で診てもらおう

指先が赤く腫れたり、ズキズキとした痛みを感じるようになったら、それはひょう疽などの感染症のサインかもしれません。初期のうちに正しく治療すれば、症状の悪化や再発を防げますが、自己判断で放置すると、膿がたまったり、感染が広がったりする可能性もあるため注意が必要です。

忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ

日中は仕事や育児で手が離せない、クリニックの予約が取りにくい、といった理由で受診を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。そんなとき、オンライン診療であれば通院せずに医師の診察を受けられるため、時間的な負担がぐっと軽減します。

オンライン診療とは

オンライン診療について

オンライン診療は、インターネットを利用して医師の診察を受けられる医療サービスです。スマートフォンやパソコン、タブレットなどのデバイスを使い、ビデオ通話で医師と顔を合わせながら診察を進めます。診察予約、問診の入力、診察、薬の処方や支払い、さらには薬の受け取りまで、すべてをオンライン上で完結できるのが特徴です。

SOKUYAKUとは

「SOKUYAKU(ソクヤク)」は、オンライン診療をよりスムーズに行えるサービスです。予約から診察、処方、そして薬の配送までが一つのアプリ内で完結します。

 

使い方は簡単で、事前にお気に入りのクリニックや薬局を登録しておけば、次回以降の手続きもスムーズです。診察後に処方された薬は、最短で当日または翌日に自宅へ届きます。薬の受け取りに時間がかかる心配がないのも大きなメリットです。

 

お薬手帳をデジタル化できる機能や、薬剤師とのオンライン服薬指導も対応しており、医療サービス全体をスマートに受けられます。

オンラインで受診できる医療機関を探す⇒

まとめ

指先に違和感や痛みがある状態が続く場合、ヘルペス性ひょう疽の可能性があります。症状を放置すると悪化したり、周囲に感染が広がることもあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。自己判断で対処せず、気になる症状があれば皮膚科で適切な診断と治療を受けましょう。

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指の痛みと腫れに注意!ヘルペス性ひょう疽の原因と対処方法を紹介のイメージ

指先に痛みや腫れを感じたとき、それはケガやささくれが原因ではないかもしれません。「ヘルペス性ひょう疽(ひょうそ)」は、ウイルスによって引き起こされる感染症で、水ぶくれや強い痛みが生じることがあります。誤った処置で症状を悪化させないためにも、原因や適切な対処法を知っておくことが大切です。

指にできる「ヘルペス性ひょう疽」とは

「ヘルペス性ひょう疽(ひょうそ)」は、単純ヘルペスウイルスによって指先に起こる感染症です。口唇ヘルペスや性器ヘルペスの原因となるウイルスが、指の小さな傷や皮膚のバリアが弱った部分から侵入することで発症します。

 

見た目はささくれや湿疹、手荒れと区別がつきにくく、初期症状の段階では「ただの腫れ」だと思って見過ごしてしまうかもしれません。

指先の腫れと痛みがサイン

ヘルペス性ひょう疽の初期症状として最もよくみられるのが、指先の赤みや腫れ、ズキズキとするような強い痛みです。日常的な動作でも指先に違和感や圧迫感を覚え、「何かに触れるとチクチクする」「指を動かすのがつらい」と感じることもあります。

 

また、爪のまわりだけでなく、指全体に痛みが広がるケースもあり、見た目よりも症状が重く感じられるのが特徴です。

進行すると水疱と膿が発生する

数日以内に、赤く腫れた部分に小さな水ぶくれ(水疱)や膿疱が現れるようになります。水疱は透明から白っぽく濁った色になり、破れにくいのが特徴です。通常1本の指に集中しますが、まれに複数の指に広がることもあります。

ヘルペス以外のひょう疽の原因は

ひょう疽は指先の爪まわりに炎症や膿を引き起こす感染症ですが、原因はヘルペスウイルスだけではありません。

細菌性

最もよく見られるのが細菌性ひょう疽です。黄色ブドウ球菌や連鎖球菌といった、人の皮膚や鼻の中などに常在している細菌が、ささくれや深爪、巻き爪、ちょっとした傷口から指の皮膚に入り込み、感染を引き起こします。

 

指先が赤く腫れ、熱を持ち、ズキズキとした痛みを感じるのが典型的な症状です。炎症が進行すると膿がたまり、膨らんでくる場合もあります。

 

爪の根元や横に黄色〜黄緑色の膿が見える場合は、すぐに皮膚科などを受診しましょう。放置してしまうと、指の関節まで炎症が広がることもあるため注意が必要です。

カンジダ性

カビの一種である「カンジダ」による真菌性ひょう疽です。カンジダは湿った環境を好むため、指先がふやけていたり、ひび割れていたりすると感染のリスクが高まります。手をよく使う仕事をしている方や、水に触れる機会が多い方、手荒れしやすい方などに見られやすいのが特徴です。

 

症状としては、赤みや軽い腫れに加えて、爪が白っぽく濁ったり、表面がデコボコに変形することがあります。慢性的に続くケースも多く、治療には抗真菌薬の使用が必要です。

ヘルペス性ひょう疽の検査と治療法

ヘルペス性ひょう疽の症状は細菌性と似ている部分もあるため、正しい治療のためには診断が重要です。病院ではまず視診を中心に、必要に応じて検査を行いながら診断を進めます。

検査は原因の確認

水ぶくれがある場合には、中の液体からウイルス感染細胞を調べる「ツァンク試験」が行われます。抗体検査は、過去にヘルペスウイルスに感染したことがあるかを調べる検査です。細菌性との区別がつきにくい場合は、培養検査で菌の種類を特定することもあります。

治療は抗ウイルス薬

ヘルペス性ひょう疽の基本的な治療は、抗ウイルス薬の内服です。できるだけ発症から早い段階に服用を始めると、症状の進行を抑えやすくなります。再発しやすいタイプのヘルペス性ひょう疽には、長期的な服薬で再発予防を行うケースもあります。

痛み止めを使うことも

指先の腫れや水疱にともなって強い痛みが出ることがあります。その場合、ロキソプロフェンやアセトアミノフェンといった市販でも手に入る痛み止めが使われることがあります。ただし、自己判断で使用するよりも、医師の指導のもと適切な種類・量を服用するほうが安心です。

膿がたまっている場合は切開も

基本的に膿の切開は行いませんが、細菌の合併感染などで膿が溜まっている場合には、医師が切開して排膿処置を行うことがあります。自己処置は感染を悪化させる危険があるため、必ず医療機関で対応を受けましょう。

指にできるヘルペスを防ぐには

ヘルペス性ひょう疽は、ちょっとした傷口や手荒れからウイルスが侵入して発症することがあります。もともと口唇ヘルペスを持っている人は、自身のウイルスが原因になることもあるため注意が必要です。

ひょう疽になりやすい方の特徴

指しゃぶりの癖がある乳幼児や、マニキュア・ジェルネイルを頻繁に行う方、水仕事が多い方、さかむけをよくむいてしまう方などは、皮膚のバリア機能が低下しやすく、ひょう疽にかかりやすくなります。こうした習慣がある場合は、予防意識を高めることが大切です。

日常生活での予防方法

手荒れを防ぐために、手洗いやアルコール消毒の後にはしっかりと保湿を行いましょう。冬場や水仕事の後は、こまめなケアが必要です。

 

さかむけや傷を見つけたときは無理にむしらず、清潔を保ち、保護するようにしてください。ネイルをしている場合は、甘皮の処理や除光液の使いすぎに注意しましょう。

発症した場合の注意点

指にヘルペス性ひょう疽が出た場合、ウイルスが水疱内に含まれているため、他人に触れないように配慮が必要です。食品を扱う際には手袋を使用するなど、感染拡大を防ぐ対策を行いましょう。早めの治療によって、重症化や再発を防げます。

指の皮膚に痛みや腫れが出たら、放置せずに皮膚科で診てもらおう

指先が赤く腫れたり、ズキズキとした痛みを感じるようになったら、それはひょう疽などの感染症のサインかもしれません。初期のうちに正しく治療すれば、症状の悪化や再発を防げますが、自己判断で放置すると、膿がたまったり、感染が広がったりする可能性もあるため注意が必要です。

忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ

日中は仕事や育児で手が離せない、クリニックの予約が取りにくい、といった理由で受診を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。そんなとき、オンライン診療であれば通院せずに医師の診察を受けられるため、時間的な負担がぐっと軽減します。

オンライン診療とは

オンライン診療について

オンライン診療は、インターネットを利用して医師の診察を受けられる医療サービスです。スマートフォンやパソコン、タブレットなどのデバイスを使い、ビデオ通話で医師と顔を合わせながら診察を進めます。診察予約、問診の入力、診察、薬の処方や支払い、さらには薬の受け取りまで、すべてをオンライン上で完結できるのが特徴です。

SOKUYAKUとは

「SOKUYAKU(ソクヤク)」は、オンライン診療をよりスムーズに行えるサービスです。予約から診察、処方、そして薬の配送までが一つのアプリ内で完結します。

 

使い方は簡単で、事前にお気に入りのクリニックや薬局を登録しておけば、次回以降の手続きもスムーズです。診察後に処方された薬は、最短で当日または翌日に自宅へ届きます。薬の受け取りに時間がかかる心配がないのも大きなメリットです。

 

お薬手帳をデジタル化できる機能や、薬剤師とのオンライン服薬指導も対応しており、医療サービス全体をスマートに受けられます。

まとめ

指先に違和感や痛みがある状態が続く場合、ヘルペス性ひょう疽の可能性があります。症状を放置すると悪化したり、周囲に感染が広がることもあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。自己判断で対処せず、気になる症状があれば皮膚科で適切な診断と治療を受けましょう。

コメント ひょう疽は原因の特定が難しい時があります。一般的に、ヘルペス性のひょう疽は水疱が破れにくいのが特徴的で、指しゃぶりをする小児や処置の多い歯科医にみられるといわれています。
細菌性であっても拍動性の疼痛を伴い、膿が貯まることもあります。ともに小さなキズを契機に起こることが多く、痛みがあり、長引くとつらいですので早めに受診されることをおすすめします。

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監修医師 高藤 円香
経歴は防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科 保有免許・資格は皮膚科専門医

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