美容皮膚科オンライン診療|医師がビデオ通話で問診・診察・処方
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<span id="h201"> 美容皮膚科のオンライン診療とは? </span>
オンライン診療で可能な美容皮膚科の治療内容とは?
オンライン診療はパソコンやスマートフォンを使い、ビデオ通話で専門医の診察や薬の処方を受けることができる診療サービスです。近年、多くの美容皮膚科クリニックがオンライン診療を導入しています。
オンライン診療の最大のメリットは、医療機関への通院が一切必要ない点です。予約から診察、薬の処方と発送までオンライン上で完結します。「忙しくて通院できない」「美容皮膚科クリニックが近隣にない」という人でも、専門医の診察を気軽に受診できます。診察後、医師は一人ひとりの肌の状態や悩みに合わせた最適な内服薬や外用剤を処方します。処方された薬は医療機関から自宅へ発送、または指定した薬局での受け取りが可能です。
<span id="h202"> 美容皮膚科はどんな人におすすめ?</span>
美容皮膚科は、シミ、しわ、たるみ、色素沈着、ニキビ跡、ムダ毛などの肌の悩みを美容の観点から改善する診療科です。
美容皮膚科は、主に以下のような目的の方に向いています。
- 肌をより美しくしたい
- 肌の老化を予防したい
- 肌の悩みを根本的に改善したい
美容皮膚科の治療は、内服薬・外用薬のほか、レーザーや注入治療など、医学的に効果と安全性が認められた医療機器や技術を用いるのが特徴です。治療の多くは見た目の向上や老化の予防を目的としているため、原則として自由診療であり、健康保険は適用されません。
<span id="h203">通常の皮膚科オンライン診療との違い </span>
皮膚科と美容皮膚科の違い
| 目的 | 対象となる病気や症状の例 | 健康保険の適用 | |
| 皮膚科 | 症状を伴う皮膚疾患の治療 | アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、かぶれ、ヘルペス、帯状疱疹、乾癬、ニキビ、水虫、多汗症など | 保険診療(健康保険が適用になる)中心 |
| 美容皮膚科 | 美容的な肌の悩みの改善 | シミ、肝斑、色素沈着、シワ、ほうれい線、たるみ、ほくろ、赤ら顔、ニキビ跡、毛穴の開き・黒ずみ、脱毛、ムダ毛など | 自由診療(健康保険が適用にならない)中心 |
一般的な皮膚科は、皮膚の病気の治療を目的としています。例えば、かゆみ、痛み、発赤、湿疹、病的な肌の乾燥といった症状を伴う皮膚の病気が治療の対象となり、多くの場合、保険診療となります。
一方、美容皮膚科は、美肌や老化防止といった、より積極的な美容を目的としている点が大きな違いです。美容目的の治療は保険が適用されないので、原則として自由診療となります。
例えば、一般の皮膚科では、ニキビ治療を保険診療で受けられます。この治療は今あるニキビの炎症を抑え、新たなニキビをできにくくすることが目的です。治療には外用薬(アダパレンなど)や内服薬(ビタミン剤や抗生物質など)が用いられることが一般的です。
一方、美容皮膚科では残ってしまったニキビ跡や色素沈着がなるべく目立たないよう、きれいに治すための治療を行います。これは見た目の改善が目的なので、公的な保険が適用にならず、自由診療となるのです。自由診療なので費用は全額自己負担となりますが、レーザー治療やピーリング、美白を目指す薬など、さまざまな治療法を選択できるのが特徴です。
このように、「治す」ことが目的(皮膚科)か、「より美しく整える」ことが目的か(美容皮膚科)で、診療内容や費用の仕組みが異なるのです。
なお、同じく美容を目的とした診療科に美容外科があります。美容外科はメスを使用する外科手術を主に行うのに対して、美容皮膚科は薬やレーザーなどのメスを使わない施術を行います。美容外科と美容皮膚科の両方を併設している医療機関もあります。
<span id="h204">美容目的の治療がオンラインで完結できる理由 </span>
美容皮膚科の治療がオンライン診療で完結できるのには、理由があります。それは、美容目的の肌トラブルの多くは、ビデオ通話による問診と視診で診断から処方まで可能な場合が多いためです。
シミ、くすみ、ニキビ、肝斑といった症状は対面でなくとも、画面越しに状態を把握しやすく、患者からのヒアリングと合わせて、医師が適切な薬を判断できます。治療も、レーザーなどの物理的な施術が必要なケース以外は、内服薬の服用や外用薬の塗布が中心となります。これらは、オンラインでの処方と発送サービスとの相性が抜群です。患者は時間や場所を選ばずに、専門的な美容クリニックの診療を受けられ、処方された薬ですぐに治療を開始することが可能なのです。
<span id="h205">オンライン診療で受けられる治療の内容は? </span>
美容皮膚科のクリニックではレーザー治療やピーリングなどの施術も行っていることが多いですが、これらは通院して対面で治療を受ける必要があります。
一方、オンライン診療で受けられるのは、薬の処方や医師によるスキンケアの指導です。
美容皮膚科で処方される薬は、厚生労働省から医薬品として効果と安全性が認められた内服薬や外用薬が中心です。ただし、これらは病気の治療ではなく、皮膚を「より美しく整える」目的で使用するため、原則として自由診療となります。ほかにも、必要に応じて漢方薬やビタミン剤が処方されることがあります。
また、ドクターズコスメ(医療機関や専門医が開発に携わった化粧品)やサプリメントを取り扱っている美容皮膚科のクリニックもあります。
<span id="h206">オンラインで処方される代表的な美容医薬品・内服薬 </span>
オンライン診療で処方される代表的な美容医薬品
| 薬剤名 | 主成分 | 効能・効果(保険診療) | 期待される美容効果 | 主な使用目的 | 起こりうる副作用 |
| シナール | アスコルビン酸(ビタミンC)
パントテン酸Ca(ビタミンB5) |
本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)、炎症後の色素沈着 |
|
|
胃の不快感・悪心・嘔吐・下痢 |
| ハイチオール | L-システイン | 湿疹、中毒疹、薬疹、じん麻疹、尋常性ざ瘡、多形滲出性紅斑、放射線障害による白血球減少症 |
|
|
|
| タチオン | グルタチオン | 薬物中毒、アセトン血性嘔吐症(自家中毒周期性嘔吐症)、金属中毒、妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群 |
|
|
食欲不振・悪心・嘔吐・胃痛・発疹・頭痛 |
| ユベラ | ビタミンE | ビタミンE欠乏症の予防および治療、末梢循環障害、過酸化脂質の増加防止 |
|
|
便秘・胃の不快感・下痢・発疹 |
| ノイロビタン | ビタミンB1、B2、B6、B12 | 本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)、下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合(神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎・末梢神経麻痺) |
|
|
腹部膨満・便秘・嘔気・下痢・めまい |
| トランサミン | トラネキサム酸 | 全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向、局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血、下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状(湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹)、下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状(扁桃炎、咽喉頭炎)、口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター |
|
|
食欲不振・悪心・嘔吐・下痢・胸やけ・そう痒感(かゆみ)、発疹 |
<span id="h207">シナール(ビタミンC):色素沈着を改善し美白をサポート</span>
シナールは、ビタミンCとビタミンB5を主成分として配合した内服薬です。
主な効果は、シミ・そばかす・日焼けなどの原因となるメラニンの生成を抑えることです。コラーゲンの生成を促進して皮膚のハリを保つ、ニキビや肌荒れによる炎症を改善するといった効果も期待できます。
シナールは多くの場合、ハイチオールとセットでの服用が推奨されます。そのため、多くのクリニックでお得なセットプランとして提供されています。
関連記事
→シナールはシミ治療に効果的?含まれる成分や効果について解説
<span id="h208">ハイチオール(L-システイン):皮膚の代謝を正常化</span>
ハイチオールは、L-システインというアミノ酸の一種を主成分とする医薬品です。L-システインは皮膚の代謝を正常化したり、有害な物質を解毒したりする働きがあり、湿疹や蕁麻疹、ニキビなどの治療にも用いられます。
メラニンの生成を抑えたり、コラーゲンの生成を促すといった働きもあります。
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<span id="h209">タチオン(グルタチオン)の抗酸化作用と肝斑改善 </span>
タチオンは、グルタチオンという強力な抗酸化成分を配合した内服薬です。この薬は、体の内側からサビつきを防ぎ、肌細胞を活性酸素のダメージから守る効果が期待できます。オンライン診療の診察では、特に肝斑や全身の美白を目指したい場合に、このタチオン錠が処方されることがあります。
グルタチオンは美容点滴の成分としても有名ですが、内服薬として毎日服用することで、安定した効果を維持することが可能です。医師との相談の上、シナールやトラネキサム酸など、他の種類の薬と組み合わせた内服プランで処方される場合も多く、自分だけの美肌セットを作ることができます。
<span id="h210">ユベラ(ビタミンE)の血行促進と肌荒れ予防 </span>
ユベラは、ビタミンEを主成分とする内服薬で、肌の健康維持に重要な役割を果たします。血行を促進する作用があるのが特徴で、栄養や酸素が細胞にしっかりと届けられることで、皮膚のターンオーバーを正常化します。そのため、血行不良によるくすみや、肌のバリア機能の低下が気になる場合に、このユベラ錠がおすすめされます。
ビタミンCを配合したシナールと一緒に服用することで、互いの抗酸化作用が高まる相乗効果も期待できます。
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<span id="h211">ノイロビタン(ビタミンB群):皮脂の分泌を整える</span>
ノイロビタンは、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12)を主成分として配合した内服薬です。ビタミンB群にはさまざまな働きがありますが、肌に関連することでは皮膚のターンオーバーを助ける、皮脂の分泌バランスを整えるといった作用があります。それによって、肌荒れやニキビの改善、肌の代謝促進、毛穴の詰まり改善といった美容効果が期待できます。
また、ビタミンB群には神経の機能を正常に保ち、精神を安定させる働きがあります。そのため、肌荒れの原因となるホルモンバランスの乱れを防ぐ上でも有効とされています。
関連記事
→ノイロビタンは現代人のビタミン不足にも効果的?口内炎や美肌など美容使用もできる? 薬効成分や、効能効果について薬剤師が解説
ビブラマイシンによるニキビ菌抑制と炎症軽減
ビブラマイシンは、炎症性のニキビ治療に用いられる内服の抗生物質です。この薬は、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑え、炎症を強力に鎮める効果があります。オンライン診療では、ビデオ通話による診察で医師がニキビの状態を正確に判断し、この薬が必要な場合に処方されます。
抗生物質であるため、服用方法や期間については医師の指示を守ることが非常に重要です。オンラインのチャット機能などを利用して、服用中に気になることがあればすぐに医師に相談できるクリニックを選ぶと安心です。
トラネキサム酸内服・外用の併用ポイント
トランサミンは、トラネキサム酸を主成分とする医薬品です。トラネキサム酸には炎症やアレルギーを抑える作用があり、もともと皮膚科では湿疹や蕁麻疹の治療に広く用いられていました。トラネキサム酸は体内の炎症や色素沈着に関わるプラスミンという酵素の働きを抑えることでメラニンの生成を防ぎます。これにより、シミや肝斑の改善を目的として、医師の判断に基づき自由診療で処方されることがあります。
なお、トランサミンには内服薬と外用薬の両方があります。オンライン診療では、主にトラネキサム酸を配合した内服薬(錠剤)が処方されます。より高い効果を目指す場合、トラネキサム酸を配合した外用薬(クリーム、美容液など)を併用する方法がおすすめです。体の内と外からアプローチすることで、相乗効果が期待できます。
関連記事
→シミ・肝斑治療に使われている「トランサミン」はどんな薬?成分や効果について解説
内服薬の用量・服用期間・副作用チェック
オンライン診療で処方される美容内服薬は、医薬品です。そのため、医師に指示された用量(1日に服用する錠数など)と期間を守って正しく服用することが、安全で効果的な治療を行う上で最も重要です。
自己判断で薬の量を変更したり、服用を中止したりしてはいけません。万が一、服用中に肌の異常や体調の変化を感じた場合は、すぐにクリニックに連絡しましょう。多くのオンライン診療サービスでは、チャットなどで気軽に医師へ相談できる体制が整っています。安心して治療を続けるためにも、サポート体制のしっかりしたクリニックを選ぶことがポイントです。
医薬品以外のスキンケアについても相談できる
美容皮膚科のオンライン診療では、医薬品の処方だけでなく、専門医によるスキンケアの指導も行っていることが一般的です。オンライン診察の際には、現在のスキンケアについても相談されるとよいでしょう。
医療機関によっては、医薬品のほかにドクターズコスメを取り扱っていることがあります。ドクターズコスメは、医師の監修や医療機関との共同開発によって作られた化粧品のことです。一般的に、肌のタイプや悩みに応じた成分がバランスよく配合されており、敏感肌や治療後のスキンケアにも使いやすいのが特徴です。医薬品ではないので過度に効果を期待するのはNGですが、カウンセリングで個々の肌質や悩みに合う物を選んでもらえる点が魅力です。こうしたスキンケアを検討してみるのもおすすめです。
オンライン対応の美容皮膚科クリニックの比較ポイント
診療スタイルと使用ツールの違い
オンライン診療サービスを提供するクリニックを選ぶ際、まず比較したいのが診療スタイルと使用するツールです。専用アプリが必要な場合や、LINEやZoomといった使い慣れたツールで診察が可能な場合があります。また、24時間いつでもチャットで相談できるサービスや、診察料が無料のクリニックもあり、サービス内容は豊富です。自分が利用しやすい方法を提供しているクリニックを選ぶことが、継続のポイントです。
初診・再診の対応有無や薬の配送スピード
初診からオンラインで診療が可能なクリニックは、初めての方でも気軽に利用できておすすめです。薬の配送スピードも重要な比較ポイント。「最短当日発送」に対応しているクリニックなら、診察後すぐに治療を開始できます。
また、薬代の他に必要となる料金(診察料や送料)も事前に確認しましょう。「送料〇〇円」「診察料無料」など、クリニックによって料金体系は様々です。クーポンやポイントを利用できる場合もあるので、トータルで安い料金になるクリニックを探すのが賢い方法です。
各クリニックのコンセプトや専門領域
美容皮膚科クリニックには、それぞれ得意とする専門領域があります。ニキビ治療に強い、肝斑治療の実績が豊富、エイジングケアに特化しているなど、コンセプトは様々です。自分の肌の悩みに合った専門性を持つ医師がいるクリニックを選ぶことが、満足のいく効果を得るために最も重要です。
公式サイトで、提供している内服薬のセットプランの種類や配合成分、料金を比較検討しましょう。多くのクリニックの中から、信頼でき、自分に合ったサービスを提供している場所を見つけることが、オンライン診療を成功させる鍵となります。
オンラインで受診できる医療機関を探す⇒
美容皮膚科のオンライン診療は、ニキビ、シミ、肝斑、シワ、色素沈着といった様々な肌トラブルに対し、医療機関やクリニックからビデオ通話で医師の診察を受けられるサービスです。
「近隣に美容皮膚科クリニックがなくても専門医の診察を受けられる」「通院時間や待ち時間が不要で、忙しい方でも隙間時間に気軽に受診できる」といったメリットがあります。
診察後は、肌の悩みに応じて美容効果のある医薬品が処方され、最短当日発送で自宅に届くため、クリニックに通う時間がない方にもおすすめです。
この記事では、美容皮膚科のオンライン診療の内容やオンラインで処方される美容医薬品・内服薬、オンライン対応の美容皮膚科クリニックの比較ポイントを詳しく紹介します。
【主な内容】
SOKUYAKUは、オンラインで受診できる美容皮膚科の医療機関と患者様を繋ぐプラットフォームです。オンライン診療はSOKUYAKUならスマホから予約完了、通院不要で受診できます。
美容皮膚科のオンライン診療とは?
オンライン診療で可能な美容皮膚科の治療内容とは?
オンライン診療はパソコンやスマートフォンを使い、ビデオ通話で専門医の診察や薬の処方を受けることができる診療サービスです。近年、多くの美容皮膚科クリニックがオンライン診療を導入しています。
オンライン診療の最大のメリットは、医療機関への通院が一切必要ない点です。予約から診察、薬の処方と発送までオンライン上で完結します。「忙しくて通院できない」「美容皮膚科クリニックが近隣にない」という人でも、専門医の診察を気軽に受診できます。診察後、医師は一人ひとりの肌の状態や悩みに合わせた最適な内服薬や外用剤を処方します。処方された薬は医療機関から自宅へ発送、または指定した薬局での受け取りが可能です。
美容皮膚科はどんな人におすすめ?
美容皮膚科は、シミ、しわ、たるみ、色素沈着、ニキビ跡、ムダ毛などの肌の悩みを美容の観点から改善する診療科です。
美容皮膚科は、主に以下のような目的の方に向いています。
- 肌をより美しくしたい
- 肌の老化を予防したい
- 肌の悩みを根本的に改善したい
美容皮膚科の治療は、内服薬・外用薬のほか、レーザーや注入治療など、医学的に効果と安全性が認められた医療機器や技術を用いるのが特徴です。治療の多くは見た目の向上や老化の予防を目的としているため、原則として自由診療であり、健康保険は適用されません。
通常の皮膚科オンライン診療との違い
皮膚科と美容皮膚科の違い
| 目的 | 対象となる病気や症状の例 | 健康保険の適用 | |
| 皮膚科 | 症状を伴う皮膚疾患の治療 | アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、かぶれ、ヘルペス、帯状疱疹、乾癬、ニキビ、水虫、多汗症など | 保険診療(健康保険が適用になる)中心 |
| 美容皮膚科 | 美容的な肌の悩みの改善 | シミ、肝斑、色素沈着、シワ、ほうれい線、たるみ、ほくろ、赤ら顔、ニキビ跡、毛穴の開き・黒ずみ、脱毛、ムダ毛など | 自由診療(健康保険が適用にならない)中心 |
一般的な皮膚科は、皮膚の病気の治療を目的としています。例えば、かゆみ、痛み、発赤、湿疹、病的な肌の乾燥といった症状を伴う皮膚の病気が治療の対象となり、多くの場合、保険診療となります。
一方、美容皮膚科は、美肌や老化防止といった、より積極的な美容を目的としている点が大きな違いです。美容目的の治療は保険が適用されないので、原則として自由診療となります。
例えば、一般の皮膚科では、ニキビ治療を保険診療で受けられます。この治療は今あるニキビの炎症を抑え、新たなニキビをできにくくすることが目的です。治療には外用薬(アダパレンなど)や内服薬(ビタミン剤や抗生物質など)が用いられることが一般的です。
一方、美容皮膚科では残ってしまったニキビ跡や色素沈着がなるべく目立たないよう、きれいに治すための治療を行います。これは見た目の改善が目的なので、公的な保険が適用にならず、自由診療となるのです。自由診療なので費用は全額自己負担となりますが、レーザー治療やピーリング、美白を目指す薬など、さまざまな治療法を選択できるのが特徴です。
このように、「治す」ことが目的(皮膚科)か、「より美しく整える」ことが目的か(美容皮膚科)で、診療内容や費用の仕組みが異なるのです。
なお、同じく美容を目的とした診療科に美容外科があります。美容外科はメスを使用する外科手術を主に行うのに対して、美容皮膚科は薬やレーザーなどのメスを使わない施術を行います。美容外科と美容皮膚科の両方を併設している医療機関もあります。
美容目的の治療がオンラインで完結できる理由
美容皮膚科の治療がオンライン診療で完結できるのには、理由があります。それは、美容目的の肌トラブルの多くは、ビデオ通話による問診と視診で診断から処方まで可能な場合が多いためです。
シミ、くすみ、ニキビ、肝斑といった症状は対面でなくとも、画面越しに状態を把握しやすく、患者からのヒアリングと合わせて、医師が適切な薬を判断できます。治療も、レーザーなどの物理的な施術が必要なケース以外は、内服薬の服用や外用薬の塗布が中心となります。これらは、オンラインでの処方と発送サービスとの相性が抜群です。患者は時間や場所を選ばずに、専門的な美容クリニックの診療を受けられ、処方された薬ですぐに治療を開始することが可能なのです。
オンライン診療で受けられる治療の内容は?
美容皮膚科のクリニックではレーザー治療やピーリングなどの施術も行っていることが多いですが、これらは通院して対面で治療を受ける必要があります。
一方、オンライン診療で受けられるのは、薬の処方や医師によるスキンケアの指導です。
美容皮膚科で処方される薬は、厚生労働省から医薬品として効果と安全性が認められた内服薬や外用薬が中心です。ただし、これらは病気の治療ではなく、皮膚を「より美しく整える」目的で使用するため、原則として自由診療となります。ほかにも、必要に応じて漢方薬やビタミン剤が処方されることがあります。
また、ドクターズコスメ(医療機関や専門医が開発に携わった化粧品)やサプリメントを取り扱っている美容皮膚科のクリニックもあります。
オンラインで処方される代表的な美容医薬品・内服薬
オンライン診療で処方される代表的な美容医薬品
| 薬剤名 | 主成分 | 効能・効果(保険診療) | 期待される美容効果 | 主な使用目的 | 起こりうる副作用 |
| シナール | アスコルビン酸(ビタミンC)
パントテン酸Ca(ビタミンB5) |
本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)、炎症後の色素沈着 |
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胃の不快感・悪心・嘔吐・下痢 |
| ハイチオール | L-システイン | 湿疹、中毒疹、薬疹、じん麻疹、尋常性ざ瘡、多形滲出性紅斑、放射線障害による白血球減少症 |
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| タチオン | グルタチオン | 薬物中毒、アセトン血性嘔吐症(自家中毒周期性嘔吐症)、金属中毒、妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群 |
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食欲不振・悪心・嘔吐・胃痛・発疹・頭痛 |
| ユベラ | ビタミンE | ビタミンE欠乏症の予防および治療、末梢循環障害、過酸化脂質の増加防止 |
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便秘・胃の不快感・下痢・発疹 |
| ノイロビタン | ビタミンB1、B2、B6、B12 | 本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)、下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合(神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎・末梢神経麻痺) |
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腹部膨満・便秘・嘔気・下痢・めまい |
| トランサミン | トラネキサム酸 | 全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向、局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血、下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状(湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹)、下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状(扁桃炎、咽喉頭炎)、口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター |
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食欲不振・悪心・嘔吐・下痢・胸やけ・そう痒感(かゆみ)、発疹 |
シナール(ビタミンC):色素沈着を改善し美白をサポート
シナールは、ビタミンCとビタミンB5を主成分として配合した内服薬です。
主な効果は、シミ・そばかす・日焼けなどの原因となるメラニンの生成を抑えることです。コラーゲンの生成を促進して皮膚のハリを保つ、ニキビや肌荒れによる炎症を改善するといった効果も期待できます。
シナールは多くの場合、ハイチオールとセットでの服用が推奨されます。そのため、多くのクリニックでお得なセットプランとして提供されています。
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ハイチオール(L-システイン):皮膚の代謝を正常化
ハイチオールは、L-システインというアミノ酸の一種を主成分とする医薬品です。L-システインは皮膚の代謝を正常化したり、有害な物質を解毒したりする働きがあり、湿疹や蕁麻疹、ニキビなどの治療にも用いられます。
メラニンの生成を抑えたり、コラーゲンの生成を促すといった働きもあります。
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タチオン(グルタチオン)の抗酸化作用と肝斑改善
タチオンは、グルタチオンという強力な抗酸化成分を配合した内服薬です。この薬は、体の内側からサビつきを防ぎ、肌細胞を活性酸素のダメージから守る効果が期待できます。オンライン診療の診察では、特に肝斑や全身の美白を目指したい場合に、このタチオン錠が処方されることがあります。
グルタチオンは美容点滴の成分としても有名ですが、内服薬として毎日服用することで、安定した効果を維持することが可能です。医師との相談の上、シナールやトラネキサム酸など、他の種類の薬と組み合わせた内服プランで処方される場合も多く、自分だけの美肌セットを作ることができます。
ユベラ(ビタミンE)の血行促進と肌荒れ予防
ユベラは、ビタミンEを主成分とする内服薬で、肌の健康維持に重要な役割を果たします。血行を促進する作用があるのが特徴で、栄養や酸素が細胞にしっかりと届けられることで、皮膚のターンオーバーを正常化します。そのため、血行不良によるくすみや、肌のバリア機能の低下が気になる場合に、このユベラ錠がおすすめされます。
ビタミンCを配合したシナールと一緒に服用することで、互いの抗酸化作用が高まる相乗効果も期待できます。
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ノイロビタン(ビタミンB群):皮脂の分泌を整える
ノイロビタンは、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12)を主成分として配合した内服薬です。ビタミンB群にはさまざまな働きがありますが、肌に関連することでは皮膚のターンオーバーを助ける、皮脂の分泌バランスを整えるといった作用があります。それによって、肌荒れやニキビの改善、肌の代謝促進、毛穴の詰まり改善といった美容効果が期待できます。
また、ビタミンB群には神経の機能を正常に保ち、精神を安定させる働きがあります。そのため、肌荒れの原因となるホルモンバランスの乱れを防ぐ上でも有効とされています。
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→ノイロビタンは現代人のビタミン不足にも効果的?口内炎や美肌など美容使用もできる? 薬効成分や、効能効果について薬剤師が解説
ビブラマイシンによるニキビ菌抑制と炎症軽減
ビブラマイシンは、炎症性のニキビ治療に用いられる内服の抗生物質です。この薬は、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑え、炎症を強力に鎮める効果があります。オンライン診療では、ビデオ通話による診察で医師がニキビの状態を正確に判断し、この薬が必要な場合に処方されます。
抗生物質であるため、服用方法や期間については医師の指示を守ることが非常に重要です。オンラインのチャット機能などを利用して、服用中に気になることがあればすぐに医師に相談できるクリニックを選ぶと安心です。
トラネキサム酸内服・外用の併用ポイント
トランサミンは、トラネキサム酸を主成分とする医薬品です。トラネキサム酸には炎症やアレルギーを抑える作用があり、もともと皮膚科では湿疹や蕁麻疹の治療に広く用いられていました。トラネキサム酸は体内の炎症や色素沈着に関わるプラスミンという酵素の働きを抑えることでメラニンの生成を防ぎます。これにより、シミや肝斑の改善を目的として、医師の判断に基づき自由診療で処方されることがあります。
なお、トランサミンには内服薬と外用薬の両方があります。オンライン診療では、主にトラネキサム酸を配合した内服薬(錠剤)が処方されます。より高い効果を目指す場合、トラネキサム酸を配合した外用薬(クリーム、美容液など)を併用する方法がおすすめです。体の内と外からアプローチすることで、相乗効果が期待できます。
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内服薬の用量・服用期間・副作用チェック
オンライン診療で処方される美容内服薬は、医薬品です。そのため、医師に指示された用量(1日に服用する錠数など)と期間を守って正しく服用することが、安全で効果的な治療を行う上で最も重要です。
自己判断で薬の量を変更したり、服用を中止したりしてはいけません。万が一、服用中に肌の異常や体調の変化を感じた場合は、すぐにクリニックに連絡しましょう。多くのオンライン診療サービスでは、チャットなどで気軽に医師へ相談できる体制が整っています。安心して治療を続けるためにも、サポート体制のしっかりしたクリニックを選ぶことがポイントです。
医薬品以外のスキンケアについても相談できる
美容皮膚科のオンライン診療では、医薬品の処方だけでなく、専門医によるスキンケアの指導も行っていることが一般的です。オンライン診察の際には、現在のスキンケアについても相談されるとよいでしょう。
医療機関によっては、医薬品のほかにドクターズコスメを取り扱っていることがあります。ドクターズコスメは、医師の監修や医療機関との共同開発によって作られた化粧品のことです。一般的に、肌のタイプや悩みに応じた成分がバランスよく配合されており、敏感肌や治療後のスキンケアにも使いやすいのが特徴です。医薬品ではないので過度に効果を期待するのはNGですが、カウンセリングで個々の肌質や悩みに合う物を選んでもらえる点が魅力です。こうしたスキンケアを検討してみるのもおすすめです。
オンライン対応の美容皮膚科クリニックの比較ポイント
診療スタイルと使用ツールの違い
オンライン診療サービスを提供するクリニックを選ぶ際、まず比較したいのが診療スタイルと使用するツールです。専用アプリが必要な場合や、LINEやZoomといった使い慣れたツールで診察が可能な場合があります。また、24時間いつでもチャットで相談できるサービスや、診察料が無料のクリニックもあり、サービス内容は豊富です。自分が利用しやすい方法を提供しているクリニックを選ぶことが、継続のポイントです。
初診・再診の対応有無や薬の配送スピード
初診からオンラインで診療が可能なクリニックは、初めての方でも気軽に利用できておすすめです。薬の配送スピードも重要な比較ポイント。「最短当日発送」に対応しているクリニックなら、診察後すぐに治療を開始できます。
また、薬代の他に必要となる料金(診察料や送料)も事前に確認しましょう。「送料〇〇円」「診察料無料」など、クリニックによって料金体系は様々です。クーポンやポイントを利用できる場合もあるので、トータルで安い料金になるクリニックを探すのが賢い方法です。
各クリニックのコンセプトや専門領域
美容皮膚科クリニックには、それぞれ得意とする専門領域があります。ニキビ治療に強い、肝斑治療の実績が豊富、エイジングケアに特化しているなど、コンセプトは様々です。自分の肌の悩みに合った専門性を持つ医師がいるクリニックを選ぶことが、満足のいく効果を得るために最も重要です。
公式サイトで、提供している内服薬のセットプランの種類や配合成分、料金を比較検討しましょう。多くのクリニックの中から、信頼でき、自分に合ったサービスを提供している場所を見つけることが、オンライン診療を成功させる鍵となります。
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当コラムの掲載記事に関するご注意点
1.
当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
2.
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3.
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4.
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大学時代にインベント会社を起業後、遠隔診療の走りとなる遠隔医療相談サービスUrDocにインターン。その後、アフターピルの遠隔診療《エニピル》や《ソクピル》、《のびくり》など様々なオンライン診療サービスにジョイン。
その後、湘南美容クリニックで勤務し、在職中は施術別症例数で日本一も獲得。
退職後は、美容クリニックのコンサルティングや保険クリニック向けの自費診療導入を行う株式会社MedADを本格稼働させ、現在は美容製剤の輸入代行サービス《カクヤク》を立ち上げ、合同会社ナンバーワン共同代表に就任。美容医療分野で幅広く活躍している。















































