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【医師監修】ニキビは何故出来る?原因と対処方法、誤った情報を解説

監修医師 五藤 良将
更新日:2025年04月8日

更新日:2025年04月8日

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ニキビは多くの方が経験する皮膚トラブルで、思春期やストレスが多い環境では発生しやすくなります。「ニキビは青春のシンボル」ともいわれ、若い時期に悩まされる方も少なくありません。しかし、ネットやSNSでは誤った情報が広まり、自己流の対処がかえって悪化を招くこともあるのです。ニキビの原因や正しいケア方法、誤解されがちな情報について詳しく説明します。

9割以上が経験するニキビとはどんな病気?

ニキビは90%以上の人が経験する身近な皮膚疾患です。しかし、日本では受診率が低い特徴があります。誤ったスキンケアがニキビを悪化させることもあるため、正しい知識を身につけ、早めの治療を心がけましょう。

ニキビの症状

初期症状は、皮脂が毛穴にたまった面皰です。面皰には、毛穴の先が閉じて白くなった白ニキビと、毛穴の先が開いて黒くなる黒ニキビがあります。

 

面皰が炎症を起こすと、見られるのが赤いぶつぶつ(丘疹)です。炎症が進むと膿がたまった膿疱を形成します。皮膚の下に膿がたまった袋(嚢腫)や、硬く大きく触れる結節や硬結が現れるのは、炎症がさらに悪化した状態です。

 

炎症が治まると、赤みが残ることがありますが(炎症後紅斑)、これは時間とともに消失します。しかし、炎症が強い場合は、ケロイド状の盛り上がった痕(肥厚性瘢痕)や、へこんだ痕(萎縮性瘢痕)が残ることがあるのです。ニキビの症状は、面皰や丘疹、膿疱、炎症後紅斑が混じり合った形で現れます。

ニキビが与える影響は?

ニキビ自体は発熱や体調不良を引き起こすことはありませんが、深い「悩み」を抱えることもあります。思春期の間に症状が続くことが多く、跡が残った場合には、さらに心理的な影響を与えることがあります。ニキビが目立つことを気にして外出を控えたり、自信を失って気持ちが暗くなったりする場合があるため、注意しましょう。

ニキビが起こる原因は

ニキビができる原因は、主に皮脂分泌の増加、毛穴のつまり、アクネ菌の増殖が関係しています。

過剰な皮脂の分泌

思春期に性ホルモンが活性化したり、ストレスによって性ホルモンが過剰になったりすると、皮脂腺から過剰に皮脂が分泌されます。女性の場合、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスの乱れがニキビの原因の一つとなります。

毛穴の詰まり

肌の細胞は一定の周期で生まれ変わるターンオーバーがあり、この機能が乱れると、毛穴の出口の角質が剥がれずに残り、毛穴を塞いでしまいます。

アクネ菌の増殖

アクネ菌は誰にでも存在する常在菌で、毛穴が詰まり、皮脂がたまった状態で増殖します。この増殖したアクネ菌がニキビの炎症を引き起こし、赤ニキビとなります。

ニキビの種類

ニキビは白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビと進行していきます。

白ニキビ

毛穴の出口が塞がれて皮脂が溜まり、表面が小さく盛り上がった状態のニキビです。炎症が起きていないため、痛みや赤みはありません。

黒ニキビ

白ニキビに溜まった皮脂が増え、毛穴が押し広げられたことで皮脂が空気に触れて酸化し、黒ずんだ状態です。炎症は起きていないため痛みはありません。

赤ニキビ

炎症を伴い、赤みを帯びたニキビです。炎症の原因はアクネ菌の増殖で、痛みやかゆみもあります。赤ニキビが進行した場合、ニキビ跡が残る可能性が高くなります。

黄ニキビ

赤ニキビが化膿し、膿が溜まった状態のニキビです。膿は白血球と細菌が戦った残骸です。黄ニキビはニキビの最終段階であり、炎症が治まってもニキビ跡が残ることがあります。

ニキビが出来た時に日常生活で注意すること

ニキビ予防は、日々の行動や習慣の改善の積み重ねが重要です。何気ない日常の習慣や生活環境が、体の機能に影響を与え、ニキビを引き起こすことがあります。

スキンケアを行う

ニキビができたときは、刺激の強いスキンケアを避けましょう。過度な洗浄や強いスクラブ、摩擦などは肌に負担をかけ、炎症を悪化させる可能性があります。洗顔は1日2回、優しく行い、乾燥を防ぐために保湿をしっかり行うことが大切です。

ニキビに触らない

ニキビを触ったり潰したりすると、炎症が悪化し、ニキビ跡が残る原因になります。指や手で触れることを避け、ニキビを刺激しないように気をつけましょう。

髪型や服装に注意する

髪の毛が顔に触れないように工夫したり、汗をかきやすい部位に摩擦が起きないように服装を調整したりしましょう。髪型や服装がニキビを刺激することを避けることで、悪化を防げます。

ストレスを管理する

ストレスはニキビの原因となるホルモンバランスの乱れを引き起こすことがあります。リラックスできる時間を作り、ストレスを軽減する方法を取り入れることが大切です。運動や入浴、リフレッシュできる活動を積極的に行い、ストレス管理を心がけましょう。

ニキビの誤った情報とは

正しい知識を持ち、適切にケアすることがニキビ改善の鍵となります。誤った情報には注意しましょう。

遺伝が関係する

ニキビは、ほとんどの人が経験する病気であり、家族にニキビがある方がいることは珍しくありません。海外の研究では、一卵性双生児を調べた結果、皮脂の分泌量は同じだったものの、ニキビの重症度には違いが見られたというデータもあります。遺伝が直接的な原因となるわけではないのです。生活習慣や環境、ホルモンバランスなどが影響しているため、過度に心配する必要はありません。

チョコレートで悪化する

現在のところ、チョコレートやケーキ、ピーナッツなどの食べ物とニキビの因果関係は明確に証明されていません。とはいえ、チョコレートにはカカオから抽出される脂質や、甘味を出すために加えられた糖分が含まれており、皮脂の分泌を増加させる可能性があります。皮脂バランスが乱れると、ニキビの原因になるかもしれません。

 

思春期は成長期でもあるため、無理に制限せず、バランスの良い食事を心がけましょう。過剰に摂取しないように注意することが大切です。

ニキビを自分で潰すと早く治る

医療機関では、衛生的な環境と適切な技術で処置を行っています。自分でニキビをつぶすことは、リスクが高いため避けましょう。

 

感染リスク

開くことによって、皮膚に常在する細菌が侵入しやすくなります。手や指の爪に付着した細菌が原因で、感染を引き起こし、ニキビが悪化する可能性があります。

 

炎症拡大のリスク

潰したことにより炎症が周囲に広がり、一時的に改善したように見えますが、長期的には逆効果となり、症状を悪化させることがあります。

 

瘢痕や色素沈着のリスク

ニキビを潰すと治癒過程でコラーゲンが過剰に生成され、その結果、ニキビ跡が残ることがあります。炎症が長引くことで色素沈着が生じ、皮膚が黒ずむこともあります。

ニキビが気になる場合は自分で処理せず、皮膚科を受診しよう

ニキビは自己処理を行うと、症状が悪化したり、感染症を引き起こす可能性があります。早く直したい、跡を残したくないと思うなら、皮膚科を受診しましょう。

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まとめ

ニキビは、皮脂の分泌過剰や毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖などが原因の肌トラブルです。適切なスキンケアや生活習慣の改善で予防や改善ができます。誤った情報は、ニキビが悪化する要因になるため注意しましょう。正しい知識を持つことが重要です。自己判断でニキビを潰したり、効果がない対策を続けたりすることは避け、皮膚科を受診して適切な治療を受けましょう。

コメント 思春期にニキビができやすいのは、成長に伴って性ホルモン(特にアンドロゲン)が増加し、皮脂の分泌が活発になるためです。皮脂が過剰に分泌されると毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌が増殖して炎症を引き起こします。加えて、ストレスや不規則な生活、食生活の乱れなども影響しやすく、体質だけでなく生活環境の見直しも重要です。ニキビは自然に治ると思われがちですが、放置すると跡が残ることもあるため、正しい知識を持ち、早めに皮膚科で相談することが大切です。

監修医コメント

医師
五藤 良将

思春期にニキビができやすいのは、成長に伴って性ホルモン(特にアンドロゲン)が増加し、皮脂の分泌が活発になるためです。皮脂が過剰に分泌されると毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌が増殖して炎症を引き起こします。加えて、ストレスや不規則な生活、食生活の乱れなども影響しやすく、体質だけでなく生活環境の見直しも重要です。ニキビは自然に治ると思われがちですが、放置すると跡が残ることもあるため、正しい知識を持ち、早めに皮膚科で相談することが大切です。

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監修医師 五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 免許・資格:医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員 所属:医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 医療法人社団五良会 理事長
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