【医師監修】鼻はニキビが出来やすく悪化しやすい!出来る原因や対処方法を紹介


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更新日:2025年04月9日
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鼻にニキビが出来る原因
鼻にニキビが出来る原因には、いくつかの要素があげられます。
皮脂の分泌量が多い
鼻は顔の中でも特に皮脂を多く分泌する部分です。皮脂は、古い角質と混ざり合うことで「角栓」ができます。この角栓が毛穴を塞ぐと、毛穴が押し広げられ、さらに皮脂が溜まりやすい環境が作られてしまいます。毛穴の開きと皮脂の詰まりが悪循環を生み、鼻にニキビが繰り返しできやすくなってしまいます。
この状態が続くと、詰まった皮脂が外に出られません。その結果、鼻にニキビが発生してしまいます。一度広がってしまった毛穴は元の状態に戻りにくくなるため、そのまま毛穴が開いた状態が続くことが多くなります。
刺激を受けやすい場所
小鼻周りは凹凸が多いため、ファンデーションなどのメイクが落としにくい部分です。落とし残したメイク汚れが皮脂と混ざると、毛穴に詰まりやすくなります。この状態はニキビを悪化させるアクネ菌の栄養源となり、菌が増殖すると炎症が起こる可能性が高まります。
また、毛穴の汚れが気になって、毛穴パックを使いすぎたり、角栓を無理やり抜いたりするのもよくありません。かえって皮膚に負担がかかります。花粉症や鼻炎などで頻繁にティッシュを使ったり、マスクを長時間つけたりすることも、摩擦によって肌の防御機能が弱まることがあります。
乾燥
肌が乾燥すると、水分バランスを保つために皮脂の分泌が増えます。この過剰な皮脂が毛穴を詰まらせ、ニキビができやすくなります。鼻は皮脂分泌が多いため、乾燥による影響を受けやすい場所です。
紫外線にも注意しましょう。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、乾燥を引き起こします。さらに、紫外線は皮脂を酸化させるため、毛穴詰まりを悪化させる要因にもなります。
ホルモンバランスの乱れ
鼻は皮脂の分泌量がもともと多い部位ですが、ストレスや不規則な生活習慣などが原因でホルモンバランスが崩れると、その分泌がさらに活発になることがあります。女性は、生理前にホルモンの影響でニキビができやすい傾向があります。これは、生理周期を調節する女性ホルモンの一種である黄体ホルモンが増加することで、皮脂の分泌が過剰になるためです。
無意識に触れてしまう
汚れた手で無意識に鼻を触る行為には、ニキビができるリスクを高めます。手には普段から見えない雑菌や汚れが付いており、それが触れた際に毛穴に入り込んで炎症を起こしやすくなることが理由です。また、鼻を頻繁に触ることで皮膚に余計な刺激を与え、それが肌への負担となることがあります。
鼻にできるニキビの種類
ニキビには、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビがあり、進行段階によって色や症状が異なります。
白ニキビ
最初の段階では、毛穴が詰まり始めることで白ニキビができます。これは、皮脂が毛穴の中にたまり、皮膚の表面が少し盛り上がるように見える状態です。白っぽいポツンとした見た目ですが、よく見ないと気づきにくいこともあります。
黒ニキビ
白ニキビの毛穴が開いて皮脂が空気に触れると、黒ニキビに変化します。酸化した皮脂やメラニンの影響で黒く見えるため、毛穴が目立ちやすくなります。鼻は皮脂の分泌が多いため、このタイプのニキビができやすい部位です。
赤ニキビ
頃ニキビが悪化したものが、赤ニキビです。毛穴の中でアクネ菌が増殖し、炎症を起こすことで赤く腫れ上がり、触ると痛みを感じることもあります。鼻は皮脂が多いため炎症が広がりやすく、目立ちやすくなります。
黄ニキビ
赤ニキビがさらに進行すると、膿がたまって黄ニキビになります。炎症が激しくなり、毛穴の奥深くまでダメージを受けてしまいます。この状態になると、治ったあとにニキビ跡が残りやすくなるため、早めのケアが大切です。
鼻にニキビが出来た場合に注意すること
ニキビが出来た場合、次のことは避けましょう。悪化してニキビ跡が残る原因になります。
触らない
無意識のうちに手で触らないようにしましょう。白ニキビや黒ニキビでも目立つため、つい気になって指で触ってしまうかもしれません。ただし、手には目に見えない雑菌が多く付着しているため、触れることでニキビが炎症を起こしやすくなります。さらに、頻繁に触れることで皮膚が刺激を受け、ニキビの悪化につながることもあります。
手でつぶさない
早く治したいという思いから、自分で潰してしまう人もいますが逆効果です。ニキビを自分で潰すと毛穴が傷つき、その部分に細菌が入り込んで炎症が悪化しやすくなります。その結果、赤みが長引いたり、色素沈着やクレーターといったニキビ跡が残りやすくなってしまいます。
放置しない
ニキビをそのままにしておくのは良くありません。放置すると炎症が悪化し、ニキビがひどくなったり、治ったあとに跡が残ったりする可能性が高くなります。炎症が深い部分まで広がると、治療が難しくなることもあります。
炎症のあるときはピーリングしない
ピーリングを行う際は、肌の状態に十分注意することが必要です。特に敏感肌の人や、すでに炎症を起こしている肌には刺激が強すぎるため、赤みや乾燥、かゆみなどのトラブルを引き起こすリスクがあります。
また、ピーリングをやりすぎると、肌のバリア機能が低下し、かえってニキビや乾燥が悪化することがあります。肌が薄くなり、外部からの刺激を受けやすくなるため、適度な頻度を守り、肌に無理をさせないことが大切です。
鼻ニキビへの対処方法
肌質や体質に個人差があるものの、予防法はどれも日常生活の基本として実践できます。スキンケアを丁寧に行い、規則正しい生活習慣を心掛けましょう。
刺激を避ける
雑菌はニキビを悪化させる原因となるため、シーツや枕カバーなど、顔に直接触れる寝具はこまめに取り換えてください。清潔な寝具を保つことで、肌への刺激や感染を防げます。また、ベッド周りも清潔に保つように心掛けましょう。
スキンケアを行う
洗顔は刺激の少ないせっけんや洗顔料を使い、しっかり泡立ててから優しくマッサージするようにしましょう。ぬるま湯でしっかりと洗い流した後、タオルで肌を優しく押さえるようにして水分を取ります。その後、すぐに保湿を行うことが大切です。
バランスの良い食事をとる
偏った食事はニキビの原因になります。ニキビ予防に効果的なのは、脂質の代謝を助け、肌の調子を整えるビタミンB群やビタミンC、ミネラル群です。これらを積極的に摂取し、バランスの取れた食生活を心掛けましょう。
ストレスをためない
ストレスを抱え込むとホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンが過剰になります。これが肌に悪影響を与え、ニキビの原因になることもあります。おだやかな精神状態を保つために、ストレスを上手に解消する方法を見つけ、日常的にリラックスできる時間を持つことが大切です。
休息を十分にとる
「睡眠不足はお肌の敵」と言われるように、睡眠が不足すると免疫力が低下し、新陳代謝が遅れます。これにより肌のターンオーバーが乱れ、肌の健康に悪影響を与えることがあります。質の良い睡眠を心掛けましょう。十分な睡眠をとることで、肌の修復がスムーズに行われ、健康的な肌を保てます。
医療機関を受診する
痛みや炎症を伴う場合はもちろん、軽度でも治らなかったり、同じ場所に繰り返しできる場合は、皮膚科を受診しましょう。
鼻ニキビが治らない場合は他の病気かも?
なかなか治らない場合はニキビではないかもしれません。鼻にできる似た病気を紹介します。
酒さ
顔が赤くなる慢性的な皮膚の病気で、「赤ら顔」とも呼ばれます。特に中年以降の女性に多く見られますが、はっきりとした原因は分かっていません。症状は鼻や頬、額などに赤みが出たり、ニキビに似た発疹ができたりすることが特徴です。ただし、ニキビとは違い、毛穴が詰まることはなく、皮膚の表面がざらつくこともありません。さらに、顔が熱く感じたり、ヒリヒリしたりすることもあります。
めんちょう
めんちょう(面疔)は、毛穴に細菌が入り込んで炎症を起こす「毛嚢炎(もうのうえん)」が悪化し、「せつ」と呼ばれる状態になったものです。特に鼻先や顎先、眉間など、口元から鼻を覆う範囲にできることが多く、「おでき」とも呼ばれます。症状としては、顔に硬いしこりができ、強い赤みや腫れが現れ、ズキズキとした痛みを伴うのが特徴です。
鼻ニキビは跡になる前に皮膚科を受診しよう
鼻ニキビは放置すると跡が残ることがあります。自己判断せずに早めに皮膚科を受診しましょう。適切な治療を受けることで、ニキビが悪化する前に対処できます。
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まとめ
鼻ニキビは、皮脂分泌や刺激によって悪化しやすいため、早めに対処しましょう。触れたり潰したりしないよう注意し、適切なスキンケアと生活習慣の見直しを心掛けてください。改善が見られない場合は、他の皮膚トラブルの可能性もあるため、悪化する前に皮膚科を受診して、健康な肌を取り戻しましょう。

医師
山下 真理子

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