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【医師監修】なぜストレスでニキビができる?ホルモンバランスとの関係と対処法を解説

監修医師 五藤 良将
更新日:2025年06月11日

更新日:2025年06月11日

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仕事や人間関係、季節の変わり目などでストレスを感じると、「いつの間にかニキビがポツポツ…」と驚いたことはありませんか?ストレスはホルモンのバランスを乱し、皮脂の分泌過剰や肌のバリア機能低下を招くため、ニキビを悪化させる大きな要因です。本記事では、医師の監修のもと、ストレスがニキビに及ぼす仕組みや発生しやすい部位、そして日常生活で取り入れたい対処法を詳しくご紹介します。

ストレスとニキビの関係とは?

食生活の乱れや睡眠不足、誤ったスキンケアなど、ニキビの原因にはさまざまなものがありますが、「ストレス」もその一因であることをご存じでしょうか。ストレスは体や肌に幅広い影響を及ぼし、ホルモンバランスを乱すことでニキビの発生や悪化につながることがあります。ここでは、ストレスがどのようにしてニキビに関係しているのか、その仕組みを詳しくご紹介します。

ストレスが交感神経を刺激する仕組み

私たちの体には、「交感神経」と「副交感神経」という2つの自律神経があり、心身のバランスを保つ役割を担っています。リラックスしているときは副交感神経が働きますが、ストレスを受けると交感神経が優位になります。これは、体が緊張状態や「戦う・逃げる」ためのモードに入るためです。

 

交感神経が活発になると、アドレナリンやノルアドレナリンといったホルモンが分泌され、心拍数が上がったり、血圧が高まったりといった反応が起こります。こうした体内の変化が、肌の状態にも影響を及ぼすようになります。

男性ホルモンの優位化で皮脂が増える

ストレスが続くと、アドレナリンだけでなく、男性ホルモンの分泌が増加し、皮脂腺に作用することで皮脂分泌が活発になります。これが結果的に、ニキビの悪化につながることがあります。これらのホルモンが皮脂腺に働きかけることで、皮脂の分泌が活発になり、肌が脂っぽくなっていくのです。

 

皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなり、そこに古い角質や汚れが加わることで角栓ができ、ニキビのもととなる「面ぽう(コメド)」が形成されます。これが悪化すると炎症を起こし、赤く腫れたニキビへとつながってしまいます。

免疫力やバリア機能の低下で炎症悪化

ストレスはホルモンバランスだけでなく、肌のバリア機能や免疫力にも影響を与えます。心身にストレスがかかると、肌の回復力が低下し、外部刺激に対して敏感になったり、炎症が治りにくくなったりします。

 

その結果、軽度のニキビでも炎症が悪化しやすく、長引いたり繰り返したりすることがあるのです。睡眠不足や食生活の乱れも伴うと、肌の代謝リズムが乱れ、ニキビの治りをさらに遅らせてしまいます。

ストレスニキビのできやすい部位

・額

・生え際

・頬

・あご・口周り

・首の上部

 

これらの部位は、皮脂腺が多く、ホルモンバランスや自律神経の影響を受けやすい部分でもあります。なかでも、あごや口周りにできるニキビは、ストレスやホルモンバランスの乱れが主な原因とされており、フェイスラインに沿って現れやすいのが特徴です。

ニキビを悪化させるストレス源とは?

「しっかりスキンケアをしているのに、なぜかニキビが治らない…」そんなとき、見落としがちなのが「ストレス」です。心理的な負担や生活習慣の乱れ、環境の変化など、私たちは日々さまざまなストレスにさらされています。

 

こうしたストレスは、自律神経やホルモンバランスに影響を与え、皮脂の分泌や肌のバリア機能を乱すことで、ニキビを悪化させる原因になるのです。ここでは、ニキビの悪化につながる代表的なストレスの種類について詳しく解説します。

仕事・人間関係による心理的ストレス

日々の仕事や職場・家庭での人間関係は、知らず知らずのうちに大きなストレスとなって心身に影響を与えます。こうした心理的ストレスを感じると、交感神経が優位になり、アドレナリンや男性ホルモン(テストステロン)が分泌されます。これにより皮脂分泌が過剰になり、毛穴の詰まりや炎症を引き起こしてニキビができやすくなります。

睡眠不足や過労による身体的ストレス

「夜更かしが続くとニキビができやすい」と感じたことはありませんか?これは単なる偶然ではなく、睡眠不足が自律神経やホルモンの働きを乱し、肌のターンオーバーを妨げるためです。さらに過労や慢性的な疲労も、体の回復力を低下させ、皮膚の炎症を悪化させる原因になります。

気温差・花粉などの環境的ストレス

急な気温の変化、空気の乾燥、花粉、紫外線など、肌への外的な刺激は環境的ストレスとなります。これらは肌のバリア機能に影響を与え、敏感になった状態で皮脂が増えることで、ニキビができやすくなる原因になることがあります。

ストレスを和らげてニキビを防ぐ生活習慣

ストレスを完全になくすことは難しいですが、うまく発散しながら日常の中で自律神経やホルモンバランスを整えることは可能です。ここでは、ストレスニキビを予防・改善するために取り入れたい生活習慣をご紹介します。

しっかり睡眠をとる

睡眠不足は、思考力や集中力を低下させるだけではありません。ホルモンバランスや自律神経にも影響を与え、皮脂分泌を増加させる要因になります。

 

午後10時から午前2時の間は「お肌のゴールデンタイム」とも呼ばれ、肌の修復や再生が活発に行われる時間帯です。この時間にしっかり眠ることで、ターンオーバーが促進され、肌の状態を整えることにつながります。また、質の良い眠りを確保することで、副交感神経の働きが高まり、ストレスによるニキビの予防にも効果が期待できます。

ゆったり入浴をする

湯船にゆっくり浸かることで副交感神経が優位になり、心身の緊張がほぐれてリラックスした状態になります。38〜40度のぬるめのお湯に20分ほど浸かってみましょう。体が芯から温まり、血行促進や自律神経の調整にも役立ちます。

 

シャワーだけで済ませてしまうとリラックス効果が得られにくいため、疲れを感じている日やストレスが溜まっているときには、意識して湯船に浸かる時間をとることが大切です。

バランスのよい食事をこころがける

脂っこい食事や甘いものばかりの食生活では、皮脂の分泌が過剰になり、ニキビの原因になります。ストレスが多いときほど、食事内容が偏りがちになりますが、肌の調子を整えるためには、栄養バランスを意識することが重要です。

 

ビタミンB群やビタミンE、マグネシウム、オメガ3脂肪酸など、皮脂の分泌を調整したり自律神経の働きをサポートする栄養素を積極的に取り入れてみましょう。ストレスによる肌トラブルのリスクを減らせられます。

軽い運動・趣味で副交感神経を活性化させる

ストレスが溜まりやすい日常の中では、軽い運動や趣味の時間を取り入れることが、自律神経のバランスを整えるうえで効果的です。ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動は、運動後に副交感神経が活性化し、心身がリラックスしやすい状態になります。

 

また、好きな音楽を聴いたり、香りを楽しむといった趣味の時間もストレスの軽減には欠かせません。気分転換の手段をいくつか持っておくことで、ストレスとの付き合い方が変わり、ニキビの予防にもつながります。

ストレスニキビには皮膚のケアも大切

ニキビができにくい健康的な肌状態を目指すためにも、毎日のスキンケアを見直してみましょう。ここでは洗顔や保湿について注意したいポイントを紹介します。

保清

ストレスによるニキビを悪化させないためには、肌を常に清潔に保つことが重要です。朝と夜の1日2回、しっかり泡立てた洗顔料を使って優しく洗顔しましょう。

 

洗顔時は、できるだけ肌へ摩擦を与えないようにし、肌と手が直接触れないような弾力のある泡で包み込むように洗います。洗顔料を使う前には34〜38℃のぬるま湯で予洗いを行い、約7割の汚れを落としてください。

 

その後、ピンポン玉大の泡で洗い、40℃以上のお湯は避けて、洗顔料が残らないように丁寧にすすぎます。タオルで水分を拭き取る際も、こすらず軽く押さえるようにして肌への負担を最小限に抑えましょう。メイクを落とす際は、低刺激のクレンジング剤を選ぶと、ニキビがある肌にも優しく使えます。

保湿

洗顔後の肌は水分が失われやすく、放っておくとすぐに乾燥してしまいます。乾燥は皮脂の過剰分泌やバリア機能の低下を招き、ニキビを悪化させる原因となるため、洗顔後はできるだけ早く保湿を行いましょう。ニキビ治療薬を使用している場合は、薬の作用によって肌が乾燥しやすくなるため、意識的な保湿ケアが欠かせません。

 

保湿剤は、肌の状態に合ったものを選びましょう。乾燥や刺激が気になるときには、ニキビ肌や敏感肌用に作られた低刺激処方の化粧水や乳液を選ぶのがおすすめです。スキンケアの際はこすらず優しくなじませるようにして、肌への負担を最小限にとどめることがポイントになります。

繰り返しやすいストレスニキビは専門家のサポートを受けよう

生活習慣やスキンケアを見直しても、ニキビを何度も繰り返してしまう場合は、自己判断で対処するだけでなく、皮膚科などの専門機関に相談することが大切です。特にストレスが関係しているニキビは、ホルモンバランスや自律神経の影響も大きく、医師のサポートが必要です。

 

皮膚科では、肌の状態やニキビの原因に応じた外用薬や内服薬の処方を受けられるだけでなく、生活指導やストレスに対するアドバイスを受けられます。ひとりで悩まず、早めに専門家のサポートを受けることが再発予防への近道となります。

忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ

ニキビの相談をしたくても、忙しくて病院に行く時間がないという方も少なくありません。そんなときに役立つのが、オンライン診療です。自宅からスマートフォンなどで受診できるため、時間の制約がある方でも無理なく専門家のサポートを受けられます。

オンライン診療とは

オンライン診療について

オンライン診療は、インターネットに接続されたスマートフォンやパソコンを使って、医師の診察を遠隔で受けられる医療サービスです。ビデオ通話を通じて医師と直接話しながら、診察やアドバイスを受けられます。

 

予約から問診、診断、処方、支払いまで、すべての流れがオンラインで完結するのが特徴です。自宅にいながら診察を受けられるため、忙しい方や通院が難しい方にも適しています。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、アプリを使ってオンライン診療をよりスムーズに受けられるサービスです。診察の予約から薬の受け取りまでを一つのアプリで完結できるのが特徴で、全国どこからでも利用できます。

 

お気に入りのクリニックや薬局の登録機能、デジタルお薬手帳の利用、専門スタッフによるサポート体制なども整っており、初めての方でも安心して利用できます。診察後のお薬も、最短で当日または翌日に受け取れるため、時間がない方にとって非常に便利なサービスです。

まとめ

ストレスが続くとホルモンバランスの乱れや肌の免疫力の低下を引き起こし、ニキビができやすい状態になります。ニキビを繰り返さないためには、心と体のストレスケアに加えて、スキンケアや生活習慣を見直すことが大切です。セルフケアだけでは改善が難しい場合には専門家の力を借りて、内面と外側の両方からアプローチしていくことを考えてみましょう。

コメント ストレスによるニキビの増悪は、現代社会ではよく見られる皮膚トラブルのひとつです。ストレスがかかると自律神経が乱れ、皮脂の分泌を促進する男性ホルモンの分泌が増えるほか、肌のバリア機能も低下してしまいます。ストレスが原因かどうかは、「あごや口周りなどフェイスラインに繰り返しニキビが出る」「睡眠不足や仕事の多忙とタイミングが一致する」などで判断しやすくなります。対処法としては、しっかりとした睡眠、バランスの取れた食事、ぬるめの入浴、そして自分なりのストレス発散方法(運動・趣味など)を持つことが効果的です。治りにくい・繰り返すニキビは、皮膚科の専門的な治療を早期に検討することが勧められます。

監修医コメント

医師
五藤 良将

ストレスによるニキビの増悪は、現代社会ではよく見られる皮膚トラブルのひとつです。ストレスがかかると自律神経が乱れ、皮脂の分泌を促進する男性ホルモンの分泌が増えるほか、肌のバリア機能も低下してしまいます。ストレスが原因かどうかは、「あごや口周りなどフェイスラインに繰り返しニキビが出る」「睡眠不足や仕事の多忙とタイミングが一致する」などで判断しやすくなります。対処法としては、しっかりとした睡眠、バランスの取れた食事、ぬるめの入浴、そして自分なりのストレス発散方法(運動・趣味など)を持つことが効果的です。治りにくい・繰り返すニキビは、皮膚科の専門的な治療を早期に検討することが勧められます。

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監修医師 五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 免許・資格:医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員 所属:医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 医療法人社団五良会 理事長
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