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ほうれい線は保険適用で治せる?治療方法や予防方法について詳しく解説

監修医師 山下 真理子
更新日:2025年01月9日

更新日:2025年01月9日

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「ほうれい線」は、年齢を重ねるにつれて現れるエイジングサインの一つです。原因は肌のたるみや表情筋の衰え、骨格の影響などさまざまで、放置するとさらに深くなることもあります。見た目に影響するため、気になる方も少なくありません。治療には多くの選択肢があるため、自分に合った方法を選ぶことが重要です。この記事では、ほうれい線の保険適用について、また、治療方法や予防策について詳しく解説します。

ほうれい線は保険適用で治せる?

ほうれい線の治療は美容医療に分類されるため、健康保険が使えません。そのため、治療費は全額負担することになります。また、同じ治療でもクリニックごとに料金が異なる場合があるため、選ぶクリニック次第で支払う金額が変わることを覚えておきましょう。

そもそもほうれい線とは

ほうれい線とは、鼻の横から唇の両端にかけて、八の字状にできる溝のことです。医学用語で「鼻唇溝」と呼びます。頬の境目としてできる溝で、悪化するとシワのように見えることがあります。

ほうれい線の原因は?

ほうれい線の主な原因は、頬にある脂肪がたるんで下に落ちることです。喫煙によりビタミンCが不足すると、ほうれい線が深くなる場合もあります。ほかにも、乾燥、コラーゲン不足、紫外線、睡眠不足、栄養バランスの乱れなども悪化する原因です。

表情筋の衰え

ほうれい線が目立つ原因の一つは、頬や口元の筋肉(表情筋)の減少や衰えです。これらの筋肉が皮下脂肪や皮膚を支えきれなくなると、たるみが生じ、ほうれい線が目立つようになります。また、上下に引っ張る筋肉のバランスが崩れることで、肌が垂れ下がりやすくなります。

 

マスク生活が続くことで口角を使う機会が減り、意識することが少なくなりがちです。筋肉の衰えを促進し、ほうれい線を目立たせる要因となります。

肌のハリ不足

真皮に含まれるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸は、加齢や紫外線の影響で減少します。これらの成分は肌の弾力やハリを保つ役割を果たしていますが、減少することで肌の弾力が失われ、たるみが生じます。

 

また、乾燥にも注意しましょう。肌が乾燥すると、シワができやすくなり、影ができて目立つようになります。30代から40代にかけて皮脂の分泌量が減少することで、肌が乾燥しやすくなります。

体重の減少

急激なダイエットで頬の脂肪が急激に減少すると、ほうれい線が目立ちやすくなります。脂肪が少なくなることで、皮膚がサポートを失い、たるみやすくなり、ほうれい線が深くなるのです。

 

また、皮下脂肪は、年齢や急激な体重変動により減少や移動が起こります。頬の皮下脂肪が元の位置から下に移動し、口まわりの脂肪が減少すると、ほうれい線が目立つようになります。

骨格によるもの

顔の形や骨の配置は個人によって異なり、小鼻の周りがくぼんでいる方や、口元が前に出ている、または引っ込んでいる方は、ほうれい線が目立ちやすい傾向があります。この場合、年齢に関係なく、若い時からほうれい線が気になりやすいことがあるのです。

 

骨格のゆがみにも注意しましょう。猫背や片側だけで噛むこと、寝るときに決まった方向を向いていることなどは、ほうれい線ができる要因です。重力の影響で肌が垂れ下がりやすくなり、片側ばかりの筋肉が発達することで顔のバランスが崩れてしまうことがあります。

ほうれい線治療の種類

ほうれい線を改善するために、さまざまな治療方法があります。自分に合ったものを選びましょう。

ハイフ

ハイフは、超音波の熱エネルギーを使って肌の奥深くの組織に働きかけ、たるんだ皮膚を引き締めてリフトアップを目指す方法です。年齢を重ねることで肌の土台となる組織が緩んでしまうため、それを改善するために意図的に熱を加え、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。

 

肌を切開せずに行えるため、ダウンタイムがほとんどありません。効果は、治療を受けた後約1ヶ月で現れ始め、半年から1年ほど持続すると言われています。ただし、深く濃いほうれい線に対しては効果が十分ではありません。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、ほうれい線の治療ではメジャーな方法です。ヒアルロン酸は体内にもともと存在する物質で、水分を保持する力があるため、肌をふっくらとさせる効果があります。これを使って、ほうれい線を目立たなくできます。

 

施術は約5〜10分と短時間で行え、すぐに効果が感じられるのが魅力です。また、他の治療と比べて費用も抑えられ、気になる箇所にピンポイントで注入できる点もメリットになります。仕上がりが気に入らなければ元に戻すことも可能です。

糸リフト

糸リフトは、顔に特殊な糸を挿入することでたるみを引き上げ、ほうれい線を目立たなくする方法になります。使われる糸は、体内に吸収される素材が主流です。糸にはいくつかの種類があり、トゲが付いているものや柔軟に顔の形にフィットするものがあります。

 

糸が物理的に肌を引き上げるため、ほうれい線や顔の輪郭がはっきりすることが特徴です。ただし、糸リフトの効果は永久に持続するわけではありません。

切開リフト

切開リフトは、顔のたるみを改善するために、こめかみなどの皮膚を一部切除し、たるんだ部分を引き上げて縫い合わせる方法になります。皮膚を物理的に引き上げるため、深いほうれい線やしわに対して効果的です。ただし、施術後には約2週間のダウンタイムが必要になります。深いほうれい線に悩んでいる方に、おすすめの治療法です。

脂肪注入

脂肪注入は、自分の脂肪を利用する方法です。自分の太ももやお尻、二の腕などから脂肪を取り出し、不要な成分を取り除いてから、質の良い脂肪だけをほうれい線に注入します。これによって、ほうれい線がふっくらとし、より若々しい印象を与えられます。

 

メリットは、脂肪が定着すれば効果が半永久的に続くことです。また、自分の脂肪を使うため、アレルギーのリスクがほとんどありません。施術後すぐにほうれい線の改善効果を実感できるのもポイントです。

ほうれい線治療ができるクリニックの選び方

クリニックを選ぶ際には、治療法の選択肢、費用、そして通院のしやすさなど、いくつかのポイントがあります。これらのポイントを考慮することで、最適なクリニックを見つける手助けとなります。

治療方法の種類の充実さで選ぶ

ハイフやヒアルロン酸注入などの治療法がありますが、クリニックによって取り扱っている治療法は異なることがあります。カウンセリングを受ける前に、希望する治療法がそのクリニックで提供されているか確認しておくと安心です。

施術の価格で選ぶ

ほうれい線治療は1回だけでなく、複数回通うことで効果が期待できる場合がほとんどです。そのため、長期間通い続けられる価格設定かどうかも重要になります。治療方法や使用する機械によって価格は異なるため、カウンセリングの際に詳しく確認しておきましょう。

通いやすさで選ぶ

ほうれい線治療は1回の施術で終わることが少なく、何度か通う必要があることが多いです。自宅や職場から近くて通いやすいクリニックを選ぶと、スムーズに治療を続けられます。

アフターフォローが充実しているかどうかで選ぶ

ハイフや糸リフトなどの治療後は、肌が腫れたり痛みが続いたりすることがあります。万が一トラブルが発生した場合に迅速に対応してもらえるか、どのようなフォローがあるのか、カウンセリング時に詳しく聞いておきましょう。

ほうれい線の予防方法

ほうれい線を完全になくすのは難しいですが、日々のケアや生活習慣の改善に注意することで、進行を緩やかにする効果があります。

日々のスキンケアを丁寧に行う

乾燥した肌は、紫外線によって肌のコラーゲンやエラスチンがダメージを受けやすくなります。保湿ケアを徹底することが重要です。保湿ケアをしっかり行うことで、シワやほうれい線を防げます。

 

化粧水や美容液を使って肌に水分を与えましょう。ヒアルロン酸やセラミドが含まれているものを使うと、より効果的です。次に、乳液やクリームを使って肌に油分を補給します。特に目元や口元など乾燥しやすい部分にはクリームをしっかり塗ってください。ほうれい線の周辺が特に乾燥している場合は、クリームを使って十分な保湿をすることが大切です。

紫外線対策をしっかり行う

紫外線を長時間浴びると、皮膚の中にあるエラスチンやコラーゲンが減少してしまい、その結果、皮膚がしわになりやすくなります。

 

そのため、紫外線を浴びる時間を減らすように工夫しましょう。たとえば、外出する時だけでなく、室内にいる時も日焼け止めを塗ることが大切です。紫外線は窓ガラスを通り抜けるため、家の中でも対策を怠らないようにしてください。

健康的な生活習慣を心がける

肌や健康な筋肉を保つためには、良質なタンパク質やビタミンA・E・Cの摂取が大切です。これらの栄養素は肌をダメージや老化から守る役割を果たします。食事だけでは足りないと感じる場合は、サプリメントを活用しても良いでしょう。

 

また、姿勢や表情の見直しも重要です。片側で噛む癖がある場合は、意識して治しましょう。表情筋を動かすことも大切です。たくさん笑ったり、意識的に口角を上げたりすることで、顔の筋肉を活発に使えます。

表情筋のトレーニングは要注意

表情筋を鍛えることは大切ですが、やりすぎは良くありません。特定の部分だけを重点的に鍛え過ぎると、その部位に負担がかかりすぎてしまいます。これにより筋肉や皮膚がダメージを受け、逆効果となることもあります。顔の筋肉全体をバランスよく使うように心がけると良いでしょう。

 

顔の筋肉は非常にデリケートなため、長時間や頻繁にトレーニングを行うのは避けてください。過度なトレーニングは皮膚や筋肉に大きな負担をかけ、かえって悪影響を与えることがあります。毎日少しずつ、適度な回数で継続しましょう。

ほうれい線でお悩みの場合は、医師に相談しましょう。

ほうれい線で悩んでいる場合は、我慢せず医師に相談しましょう。個々の肌の状態やライフスタイルに合った、適切な治療法やケア方法を提案してくれます。また、セルフケアと専門的なアドバイスを組み合わせることで、より効果的にケアできることもあります。

まとめ

ほうれい線の治療は、保険適用外がほとんどです。ただし、さまざまな治療法があり、改善が見込めます。最適な治療法を選ぶためには、信頼できるクリニックで医師と相談しましょう。予算やライフスタイルに合った方法を選択することが重要です。また、スキンケアや生活習慣を見直すことで、ほうれい線の進行を予防することも期待できます。この記事を参考にして、適切なケアで若々しさを保ちましょう。

コメント ほうれい線は、ヒアルロン酸や脂肪などの注入によって改善がみこめるほか、ハイフや糸リフトよるリフトアップで目立ちにくくすることができます。しかしながら、笑いジワ、と称されるように、自然な表情の変化でほうれい線はできてしまうものなので、やり過ぎると不自然にもなりかねません。また、注入による治療は即効性には優れているものの、たるみを根本的に改善するものではないため、リフトアップの治療と組みあわせて継続的な治療をしていく必要もあります。

監修医コメント

医師
山下 真理子

ほうれい線は、ヒアルロン酸や脂肪などの注入によって改善がみこめるほか、ハイフや糸リフトよるリフトアップで目立ちにくくすることができます。しかしながら、笑いジワ、と称されるように、自然な表情の変化でほうれい線はできてしまうものなので、やり過ぎると不自然にもなりかねません。また、注入による治療は即効性には優れているものの、たるみを根本的に改善するものではないため、リフトアップの治療と組みあわせて継続的な治療をしていく必要もあります。

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監修医師 山下 真理子
くみこクリニック京都駅前院所属 専門領域分類は美容皮膚科。 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。
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