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【医師監修】頭皮にもニキビは出来る?原因と対処方法をわかりやすく紹介

監修医師 五藤 良将
更新日:2025年04月9日

この記事を読み終えるのにかかる時間は目安:10分

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頭がかゆい…そんなとき、触ってみると痛みを伴う小さなできものに気付いたことはありませんか?頭皮はニキビができやすい場所の一つです。髪に隠れているため見つけにくく、放置すると悪化しやすいのが特徴です。本記事では、頭皮にニキビができる主な原因や対処方法、正しいケア方法をわかりやすく解説します。

頭皮は皮脂腺が多く、外気や紫外線に常に晒されるため、乾燥しすぎても皮脂の過剰分泌を招き、逆に炎症やニキビの原因になります。理想的な頭皮環境を保つためには、「清潔」「保湿」「刺激回避」の3つが重要です。洗浄力の強すぎるシャンプーを避け、洗髪後はしっかり乾かし、必要に応じてスカルプローションなどでの保湿も効果的です。また、帽子の蒸れや枕の不衛生もトラブルの元になるため、通気性の確保と寝具の定期交換も心がけましょう。加えて、ストレスや睡眠不足もホルモンバランスを乱し、頭皮トラブルの引き金となるため、生活全体の見直しも大切です。

頭皮に出来るニキビの特徴

ニキビは、毛穴が皮脂や汚れで詰まることで起こる炎症のことです。多くの方は顔にできるニキビをイメージするかもしれません。実は頭皮にもできることがあります。頭皮のニキビは、自分で確認しづらい場所にできるため、気づかずに触ったり、傷つけたりしてしまうことがあります。

 

頭皮というのは汗や皮脂が溜まりやすく、洗い残しがあると汚れがたまって毛穴が詰まりやすい環境です。そのため、ニキビができると症状が悪化しやすく、膿がたまるようなタイプのニキビに発展しやすい特徴があります。

頭皮にニキビが出来る原因は?

頭皮にニキビができるのは、さまざまな要因が重なって毛穴が詰まり、炎症を起こすことが原因です。

皮脂分泌量が多い

頭皮は体の中でも特に皮脂腺が多く、顔のTゾーンよりも約2倍の皮脂を分泌しています。本来、皮脂は頭皮を保護し乾燥を防ぐ役割がありますが、分泌が過剰になると毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの原因になります。

 

髪の毛が頭皮を覆っているため、皮脂がたまりやすく、通気性が悪くなることでアクネ菌が増殖しやすい環境が整ってしまうのです。汗をかきやすい季節や、整髪料を使う機会が多い方は、皮脂と汚れが混ざり合い毛穴を塞いでしまうリスクが高まります。

ホルモンバランスの乱れ

ストレスや睡眠不足、不規則な食生活が続くと、ホルモンの働きに影響を与えます。ホルモンの影響で皮脂が増えると、毛穴の詰まりが起こり、ニキビの原因となるアクネ菌が繁殖しやすくなります。

肌のターンオーバーの乱れ

ターンオーバーが乱れると、古い角質がうまく剥がれ落ちず、毛穴の中にたまりやすくなります。本来なら自然に排出されるはずの角質が蓄積すると、毛穴が詰まり、皮脂と混ざり合ってニキビの原因となります。

 

ターンオーバーの乱れの要因は、寝不足や栄養の偏り、ストレスなどです。ビタミンB群やビタミンCが不足すると、肌の再生が遅くなり、毛穴の詰まりを助長することになります。

シャンプーの洗い残し

シャンプーをした後に、十分にすすぎを行わないと、シャンプーの成分が毛穴に残り、頭皮に負担をかけてしまいます。残ったシャンプーやコンディショナーが毛穴を塞ぐと、アクネ菌が繁殖しやすくなり、ニキビの原因になります。

洗いすぎ

清潔を意識しすぎて、過度にシャンプーをするのも頭皮には良くありません。頻繁に洗いすぎると、本来必要な皮脂まで洗い流されてしまい、頭皮が乾燥してしまいます。乾燥した頭皮は、それを補おうとして余計に皮脂を分泌しようとするため、毛穴を詰まらせる原因となるのです。また、洗浄力の強いシャンプーを使用すると、頭皮のバリア機能が低下し、外部の刺激に敏感になります。

刺激をうけやすい

帽子やヘルメットを長時間かぶると、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。また、枕カバーが汚れていると、寝ている間に頭皮に雑菌が付着します。爪を立ててゴシゴシ洗うのも頭皮には良くありません。傷がつき、そこから炎症が起こることもあります。

紫外線の影響

頭皮は体の中でも特に紫外線を浴びやすい部位です。紫外線を浴びることで頭皮が乾燥し、バリア機能が低下します。乾燥すると肌を守ろうと皮脂が過剰に分泌されるため、毛穴が詰まりやすくなります。特に夏場は紫外線の影響が強く、帽子をかぶることで紫外線から守れますが、通気性が悪いと蒸れてニキビができやすくなるため、適度に帽子を外すなどの工夫が必要です。

頭皮ニキビの予防・対策法

頭皮のニキビを防ぐには、適切なスキンケアや生活習慣の改善が欠かせません。ここでは、頭皮の健康を保つための方法を紹介します。

正しいスキンケア

シャンプーは髪だけでなく、頭皮を清潔にする目的で行うものです。そのため、指の腹を使って優しくマッサージしながら洗いましょう。シャンプーを手のひらでしっかり泡立ててから使うことで、洗浄成分が均一に広がり、刺激を抑えられます。

 

洗った後のすすぎも念入りに行い、シャンプーやトリートメントの成分が頭皮に残らないようにすることが大切です。リンスやトリートメントは毛先だけにつけ、頭皮にはつけないよう注意しましょう。

 

洗髪後は、タオルドライをした後、できるだけ早くドライヤーで乾かしてください。濡れたまま放置すると頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。ドライヤーを使う際は、地肌に直接熱風を当てず、10cm以上離して乾かすようにしましょう。

 

頭皮の乾燥が気になる場合は、保湿効果のあるスカルプエッセンスやローションを取り入れるのも有効です。

刺激を避ける

帽子をかぶる際は、通気性の良い素材を選び、こまめに外して頭皮を休ませることが大切です。寝具にも注意しましょう。枕カバーやシーツは毎日頭皮と触れるため、雑菌が増える原因になりやすいです。最低でも週に一度は交換し、常に清潔な状態を保つようにしてください。枕にタオルを敷き、毎日交換するのも手軽な方法です。

バランスの良い食事を摂る

脂っこい食べ物や甘いものを過剰に摂取すると、皮脂の分泌が増えやすくなります。そのため、野菜や果物、魚、ナッツ類など、栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。皮脂のコントロールに関わるビタミンB群を積極的に摂ることで、頭皮の健康をサポートできます。ストレスや偏った食事でビタミンが不足しがちな場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。

ストレスを避ける

仕事や家庭のストレスを完全になくすのは難しいですが、適度に発散することが大切です。運動を習慣にする、趣味の時間を持つ、アロマを焚く、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなど、自分に合ったリラックス方法を見つけてみましょう。

休息をしっかりとる

毎日決まった時間に寝るようにし、睡眠時間を十分に確保することが大切です。寝る前の行動には注意が必要です。ブルーライトを浴びると睡眠の質が低下するため、寝る前1〜2時間はスマホやパソコンの使用を控えるのが理想的です。また、就寝前にぬるま湯で入浴すると、体温がゆっくり下がるタイミングで自然な眠気が訪れ、深い眠りにつきやすくなります。

皮膚科を受診する

頭皮にできるニキビは、湿疹や脂漏性皮膚炎と症状が似ているため、自己判断が難しいことがよくあります。また、これらの皮膚疾患が合併しているケースも少なくありません。そのため、単なるニキビだと思って自己流のケアを続けていると、症状が悪化するかもしれません。

 

頭皮にニキビのようなできものが長引いたり、かゆみや赤みが強い場合は、早めに皮膚科を受診することが重要です。まずは専門医に相談し、必要に応じて薬や生活習慣の改善についてアドバイスを受けるようにしましょう。

頭皮のニキビがなかなか治らない場合は他の病気かも

頭皮のニキビがなかなか治らない場合は、脂漏性皮膚炎や毛嚢炎などの皮膚疾患が原因かもしれません。

頭皮湿疹

頭皮湿疹とは、頭皮に炎症が起きた状態です。健康な頭皮は青白く、かゆみや不快感がないのが理想的ですが、何らかの原因で頭皮が赤くなったり、かゆみが生じたりすると問題が起きている可能性があります。

 

炎症は皮膚の表面やそのすぐ下に発生し、頭皮に赤みが現れたり、小さなブツブツや水ぶくれが出来るのが症状です。進行すると皮膚がただれたり、かさぶたができたりすることもあります。さらに、頭皮が乾燥して剥がれるような状態、いわゆる「フケ」が目立つこともあります。

頭皮湿疹について詳しく解説

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い鼻の周辺や頭皮に発生しやすい皮膚炎です。皮脂は本来、皮膚を保護する働きを持ちますが、過剰に分泌されると炎症を引き起こし、皮膚が赤くなったり、かさついたりすることがあります。特に頭皮ではフケが増え、かゆみを伴うことが特徴的です。

 

原因は、マラセチアというカビの一種です。通常は無害な常在菌ですが、皮脂を栄養源にして増殖すると炎症を引き起こします。これに加えて、ホルモンバランスの乱れやビタミンB不足、洗顔や洗髪の影響なども悪化要因とされています。

毛嚢炎

毛嚢炎は、毛穴の奥にある毛包の浅い部分で起こる炎症です。赤いブツブツや膿を持ったできものが特徴で、多くの場合、かゆみやピリッとした痛みを伴います。1つだけできることもあれば、複数個まとまって発生することもあります。ニキビと毛嚢炎は見た目が似ていますが、毛嚢炎は別の細菌による感染が原因です。

化膿性汗腺炎

化膿性汗腺炎は、毛包やアポクリン汗腺の機能障害によって炎症が起こる疾患です。特にわきの下や鼠径部、外陰部、肛門周囲、臀部、大腿部などに発生しやすい特徴があります。

 

症状としては、皮膚に赤く硬いブツブツ(結節)が現れ、次第に大きくなり、柔らかくなった後に膿を排出(膿瘍)します。一度治っても繰り返し発生することが多く、場合によっては発熱を伴うこともあります。

頭皮のニキビは放置せず悪化する前に皮膚科を受診しよう

頭皮のニキビは、軽い症状のうちは気にならず放置してしまいがちですが、悪化すると強い炎症を引き起こし、治るまでに時間がかかることがあります。炎症が強い場合や、なかなか治らない場合には、専門医に相談しましょう。

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オンライン診療とは

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まとめ

頭皮のニキビは、皮脂の過剰分泌や外部からの刺激、紫外線などが原因です。そのままにしておくと悪化したり、他の皮膚トラブルを引き起こすかもしれません。日頃から適切なケアと生活習慣の見直しを意識してみましょう。それでも改善しない場合は、早めに皮膚科を受診するのをおすすめします。正しい対策を取ることで、健康な頭皮を維持できます。

コメント 頭皮は皮脂腺が多く、外気や紫外線に常に晒されるため、乾燥しすぎても皮脂の過剰分泌を招き、逆に炎症やニキビの原因になります。理想的な頭皮環境を保つためには、「清潔」「保湿」「刺激回避」の3つが重要です。洗浄力の強すぎるシャンプーを避け、洗髪後はしっかり乾かし、必要に応じてスカルプローションなどでの保湿も効果的です。また、帽子の蒸れや枕の不衛生もトラブルの元になるため、通気性の確保と寝具の定期交換も心がけましょう。加えて、ストレスや睡眠不足もホルモンバランスを乱し、頭皮トラブルの引き金となるため、生活全体の見直しも大切です。

監修医コメント

医師
五藤 良将

頭皮は皮脂腺が多く、外気や紫外線に常に晒されるため、乾燥しすぎても皮脂の過剰分泌を招き、逆に炎症やニキビの原因になります。理想的な頭皮環境を保つためには、「清潔」「保湿」「刺激回避」の3つが重要です。洗浄力の強すぎるシャンプーを避け、洗髪後はしっかり乾かし、必要に応じてスカルプローションなどでの保湿も効果的です。また、帽子の蒸れや枕の不衛生もトラブルの元になるため、通気性の確保と寝具の定期交換も心がけましょう。加えて、ストレスや睡眠不足もホルモンバランスを乱し、頭皮トラブルの引き金となるため、生活全体の見直しも大切です。

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監修医師 五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 免許・資格:医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員 所属:医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 医療法人社団五良会 理事長
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