【医師監修】ニキビに効果的な洗顔方法は？やってはいけないNG行為も紹介！

ニキビができる仕組み

ニキビは、皮脂の増加・毛穴のつまり・アクネ菌の増殖という3つの要因が関係して発生するのが特徴です。

まず、ホルモンの影響やストレスなどで皮脂の分泌が増えると、毛穴の中に皮脂がたまりやすくなります。さらに、肌の生まれ変わり（ターンオーバー）が乱れることで、毛穴の出口がふさがれ、皮脂の出口がなくなります。このふさがれた毛穴の中は、アクネ菌という常在菌が皮脂をエサにして増殖しやすい環境です。菌が増えすぎると、体の免疫反応によって炎症が起こり、赤く腫れたニキビへと進行します。

洗顔について

肌をきれいに保ちたいと考えたとき、まず見直したいのが「洗顔」です。毎日のように行っている洗顔ですが、正しくできていないと汚れが残ってしまい、ニキビや肌トラブルの原因になることもあります。ニキビができやすい方は、洗顔の目的や効果を理解しておくことが大切です。

ニキビ予防に洗顔が必要な理由

ニキビは、過剰な皮脂分泌・毛穴のつまり・アクネ菌の増殖という3つの要因が関係しています。これらを防ぐために重要なのが洗顔です。洗顔によって余分な皮脂や古い角質を取り除くことで、毛穴がふさがれるのを防ぎ、アクネ菌が繁殖しにくい状態をつくれます。

洗顔の効果

洗顔の主な役割は、肌についた汚れや不要なものを落とし、清潔な状態を保つことです。私たちの肌には、外の空気に含まれるホコリや花粉、排気ガスなどの汚れが日々付着しています。また、汗や皮脂、メイクも肌にとっては汚れの一部です。これらが肌に残っていると、菌が繁殖しやすくなり、肌トラブルを引き起こす原因になります。

また、洗顔は古くなった角質を洗い流すことも効果のひとつです。肌は一定のサイクルで新しい細胞へと生まれ変わっていますが、ターンオーバーの乱れで古い角質が肌表面にとどまると、ざらつきやくすみの原因になります。洗顔によってこの不要な角質を落とすことで、肌本来の生まれ変わりを助けます。

間違った洗顔方法とは

洗顔はやり方を間違えるとかえって肌に負担をかけ、ニキビや肌荒れを引き起こしてしまいます。毎日行う習慣だからこそ、正しい方法を意識することが大切です。

水洗顔で終わらせる

洗顔料を使わず水だけで洗う「水洗顔」は、肌への刺激を減らせるという意見もありますが、皮脂や汚れを十分に落とせない可能性があります。必要なときには洗顔料を使い、肌を清潔に保つことが重要です。

夜の洗顔では、汗や皮脂、空気中の汚れ、メイク残りなどが肌に蓄積しています。これらは水だけでは落としきれず、毛穴詰まりやアクネ菌の増殖を招くこともあります。

洗浄力の強い洗顔料を使う

「しっかり落としたい」と思うあまり、洗浄力の強すぎる洗顔料を選んでしまうと、肌に必要な皮脂まで奪ってしまうことがあります。皮脂はバリア機能の一部として肌を守る役割を担っており、それが不足すると乾燥や炎症、肌荒れの原因になります。

泡立てが不十分

洗顔料を泡立てずに使うと、手と肌が直接こすれ、摩擦による刺激が起こりやすくなります。また、泡が少ないと皮脂や汚れを吸着する力も弱くなります。

温度が間違っている

洗顔時のお湯の温度も重要なポイントです。熱すぎるお湯は肌の皮脂を必要以上に奪い、乾燥を招く原因になります。一方で冷たすぎる水では、毛穴が閉じてしまい汚れが落ちにくくなります。

強くゴシゴシ擦る

汚れを落としたい一心で強く擦ると、肌に摩擦が加わり、角層を傷つけてしまうおそれがあります。洗顔時は泡を使ってやさしく洗い、拭き取り時もタオルで軽く押さえるようにして水分を取るようにしましょう。

すすぎ残しがある

洗顔料が肌に残ってしまうと、その成分が刺激となって炎症や雑菌の繁殖を招くことがあります。すすぎ残しやすい小鼻のまわりやフェイスラインなどは丁寧に洗い流すことが大切です。

正しい洗顔方法のポイント

肌をいたわりながらしっかりと汚れを落とす“正しい洗顔方法”のポイントを順を追って解説します。

肌に合った洗顔料を選ぶ

洗顔料は、自分の肌質や肌の状態に合ったものを選ぶことが大切です。ニキビができやすい肌には、低刺激でノンコメドジェニック（ニキビができにくい設計）のものを選びましょう。

1日2回洗顔する

洗顔の回数は「朝と夜の2回」が基本です。夜は1日の汚れやメイクを落とすため、朝は寝ている間に分泌された皮脂や汗、酸化したスキンケア成分を洗い流すために行います。過剰な洗顔は肌に負担をかけるため、回数を増やすのは避けましょう。

手を清潔にしてから洗う

洗顔前には、必ず手を洗って清潔な状態にしておきましょう。手に汚れがついたままだと、顔に雑菌を広げてしまうことがあります。また、清潔な手で洗顔料を泡立てることで、泡立ちもよくなります。

温度を調整する

洗顔に使用するお湯は「ぬるま湯（33〜35℃）」が適温です。熱すぎると皮脂を取りすぎてしまい、冷たすぎると毛穴が閉じて汚れが落ちにくくなります。洗顔時もすすぎ時も、肌に負担をかけない適度な温度を意識しましょう。

洗顔料をしっかり泡立てる

洗顔料はしっかり泡立てて、弾力のある細かい泡を作ることが重要です。泡がクッションになって手と肌の摩擦を防ぎ、肌への刺激を最小限に抑えながら汚れを落とせます。泡立てネットなどを使うのも効果的です。

やさしく洗う

Tゾーンなど皮脂が多い部分から順に、泡を顔にのせるようにしてやさしく洗いましょう。指でこするのではなく、泡でなでるようなイメージで洗うのがポイントです。目元や口元など乾燥しやすい部分は、泡をのせる程度で十分です。

しっかり洗い流す

すすぎ残しは肌トラブルの原因になります。特に小鼻のまわりやフェイスライン、こめかみなどはすすぎ残しやすい部分なので、ぬるま湯で丁寧に洗い流しましょう。顔を手でこすらず、やさしく湯をかけるようにするのが基本です。

拭くときは清潔なタオルで

洗顔後は、清潔なタオルでやさしく水分を押さえるように拭き取ります肌への摩擦を減らすため、ふわっとした柔らかいタオルを使いましょう。

洗顔後は保湿をわすれない

洗顔後の肌は、水分と皮脂が減って乾燥しやすい状態です。すぐに化粧水や乳液で保湿を行うことで、肌のバリア機能を守り、ニキビや肌荒れを防ぎます。ニキビ肌の場合は、ノンコメドジェニックの保湿剤を選ぶと安心です。

ニキビを治すには洗顔だけではなく専門家のサポートも大切

ニキビ対策として正しい洗顔は欠かせませんが、それだけでは十分ではないケースも多くあります。とくに繰り返すニキビや炎症が強い場合、自宅でのケアだけで改善するのは難しいことがあります。そうしたときは、皮膚科などの専門機関に相談し、適切な治療やアドバイスを受けることが大切です。

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まとめ

ニキビを予防・改善するには、肌に負担をかけない正しい洗顔が欠かせません。洗顔料の選び方や泡立て方、すすぎ方まで丁寧に行うことで、肌を清潔に保ちつつ、トラブルを防げます。ただし、洗顔だけでは改善が難しいケースもあります。繰り返すニキビや長引く症状には、専門家のサポートを受けて、原因に合った適切な対策を取り入れましょう。