ヘパリン類似物質は乾燥やすり傷・切り傷に効果的?通販での購入はできる?医薬品の有効成分や効能・効果について薬剤師が解説
更新日:2024年06月26日
保湿効果が非常に高く、また血行を促進する作用、抗炎症の作用も備わっており、乾燥肌の方や皮膚の外傷による傷痕がある方など幅広く使用されている薬です。
広く様々な症状・患部に使用するためにヘパリン類似物質には複数の剤形の製品が販売されています。
皮膚の乾燥や傷に使用されるヘパリン類似物質とはどんな薬?
ヘパリン類似物質とは皮膚科領域などでよく処方される保湿剤の医療用医薬品です。実はこのヘパリン類似物質は近年、注目され話題になったヒルドイドのジェネリック医薬品です。
保湿効果が非常に高く、また血行を促進する作用、抗炎症の作用も備わっており、乾燥肌の方や皮膚の外傷による傷痕がある方など幅広く使用されている薬です。
広く様々な症状・患部に使用するためにヘパリン類似物質には複数の剤形の製品が販売されています。
ヘパリン類似物質油性クリームクリーム状の薬の中でも油中水型といって油の中に水の粒子が混ざっています。他の剤形よりも刺激が少なく、油の割合が多いため水に流されにくいのが特徴です。
ヘパリン類似物質クリームクリーム状の薬ですがソフト軟膏とは異なり水の中に油の粒子を混ぜた水中油型といタイプです。水の割合が多いため角質層までの浸透力が高いですが水に流されやすいのが特徴です。
ヘパリン類似物質ローション水に薬の成分を混ぜたもののため水中油型ですがさらっとしており化粧水のような使用感です。皮膚の透過性が高いですがクリームと同じく水に流されやすいです。また先発品のヒルドイドローションと使用感が大きく異なる点もポイントです。ヒルドイドローションは白色乳液状の薬であるのに対し、ジェネリックのヘパリン類似物質は化粧水のような使用感になります。
ヘパリン類似物質外用スプレーローションよりも水分量が多くベタつきが少ないのが特徴です。広範囲に素早く塗りやすくなっています。上記のようにヘパリン類似物質にはたくさんの剤形があり、使用感も異なるので患者様の生活様式に合わせて使用する薬の剤形を選択できることも大きなメリットになります。そのため肌の保湿力を高めるので美容目的としても処方される場合もあります。
ただし美容・スキンケア目的での医薬品の使用は保険を使用することができませんので、薬の価格の全てを自費で負担することになります。
ヘパリン類似物質に含まれる薬の有効成分はどんな働きがある?
ヘパリン類似物質には製品名と同じヘパリン類似物質という有効成分が含まれています。このように製品名と有効成分名が同じ医薬品はジェネリック医薬品ではよくあることです。
さてこの有効成分のヘパリン類似物質ですが働きとしては、吸湿して角層に水分を付与する作用があり、持続的な保湿効果があることが特徴です。
その他血行促進、抗炎症の効果があり、乾燥肌や皮脂欠乏症の治療、傷痕などに有効です。また子どもからお年寄りまで顔を含め全身に使用が可能な成分です。
ワセリンなどは肌の表面を覆うことで水分の蒸発を防ぎますが、ヘパリン類似物質は肌内部の角質層まで浸透し、保湿効果を発揮し、肌の乾燥や炎症、肌荒れなどの改善をします。
ヘパリン類似物質はどんな症状に効果的?傷跡の治療にも使われるの?
ヘパリン類似物質は上記にも述べたように保湿に優れた成分なので皮脂欠乏症などの乾燥症状がひどい方や、肌の炎症なども鎮めてくれるので外傷や傷痕がある方、アトピー性皮膚炎がある方などが挙げられます。
ヘパリン類似物質の保険適応は下記のようになっています。
血行障害に基づく痔痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)
肥厚性瘢痕
ケロイドの治療と予防
皮脂欠乏症
外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹等ただし出血が見られるような傷には、血行促進によって出血を助長することがあるので避けてください。
保湿力に優れており、血行促進もするため肌荒れしている方にも基本のスキンケアにプラスすることは有効といえます。しかしながら美容目的での処方は自費になりますのでご注意ください。
ヘパリン類似物質に副作用はある?医薬品を使用する上での注意点はある?
ヘパリン類似物質は優しい成分の薬なので、医師・薬剤師から指示された用法用量を守って使用していただければ大きな副作用はほとんどおこりません。
稀に皮膚刺激感、かゆみや発赤を起こすことがありますが頻度も少ないとされています。そのような症状があらわれた場合は医師、薬剤師にご相談ください。
その他、注意点としては使用できない患者様として以下のような方が指定されています。
ヘパリン類似物質には血行を促進する作用がありますが、血液を固まりにくくするため、もともと出血しやすいなどの病気をお持ちの場合は使用できません。
また効果を高める使用方法としては入浴後5分以内に塗ってください。ヘパリン類似物質油性クリームは冬季は硬くなることがあるため手のひらであたためてから塗布してください。
出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)のある患者
僅少な出血でも重大な結果を来すことが予想される患者
ヘパリン類似物質には血行を促進する作用がありますが、血液を固まりにくくするため、もともと出血しやすいなどの病気をお持ちの場合は使用できません。
また効果を高める使用方法としては入浴後5分以内に塗ってください。ヘパリン類似物質油性クリームは冬季は硬くなることがあるため手のひらであたためてから塗布してください。
ヘパリン類似物質は通販で購入できるの?
医療用医薬品のヘパリン類似物質と同一の有効成分を含有する薬は病院などの医療機関で処方される医療用医薬品とドラッグストアなどで購入可能な市販の薬に大別され、それぞれ通販の可否が異なります。
まず処方薬の場合ですが、医療用医薬品の通販での販売は法律で禁止されていますので通販での購入は不可能です。
次に市販薬の場合、こちらは要指導医薬品に分類されるもの以外は通販での購入が可能です。
ヘパリン類似物質を含有する市販薬は要指導医薬品ではないため通販での購入が可能です。
具体的な製品は下記の通りです。
キルカミンHPクリーム
ピアソンHPクリーム、ピアソンHPローション
マーカムHPクリーム
HPクリーム、HPローション
ヒフメイド油性クリーム
ヒルマイルドクリーム、ヒルマイルドローション
ヘパリン類似物質乳状液
上記製品は全て医療用医薬品と同濃度が配合されています。クリニックに受診しなくても薬局で購入できるのは便利ですね。
ヘパリン類似物質はどこで買えるの?
先程述べた通り、ヘパリン類似物質は医療用医薬品なので市販購入やネット通販などを利用した購入方法はありません。そのため同一の有効成分を含む代用の市販薬を購入することで対応することができます。
また一部個人輸入のようないわゆる「抜け道」もありますが、原則は病院を受診し、発行された処方箋を用いて薬局で薬を購入します。実は病院で処方される医療用医薬品の中には、処方箋がなくても購入できるものがあります。
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、シミやニキビに対する美肌内服薬の処方をはじめとし、美容皮膚科についての診察を行っております。
スマホやPC・タブレットより予約・診察・お薬の配送まで全て対応しておりますので、気になる方はぜひご利用ください。
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