慢性蕁麻疹(じんましん)は、どんな症状?原因と治療方法について詳しく解説!
更新日:2025年02月3日
慢性蕁麻疹(じんましん)の特徴は
蕁麻疹は皮膚が赤く腫れて強いかゆみが出る病気の一種です。発疹の形や大きさはさまざまで、短い時間で消えることが多いですが、時には数日間続くこともあります。発疹は皮膚だけでなく、口やのどなどの粘膜にも現れることがあります。
慢性蕁麻疹は、原因が特定しにくく、1ヶ月以上毎日のように現れるのが特徴です。
原因が特定しにくい
蕁麻疹は、体内にヒスタミンという物質が放出されることによって毛細血管に影響を与え、皮膚にかゆみや腫れをもたらします。特定の食べ物や寒さ、物理的な刺激などが原因で発症することもありますが、ほとんどの場合、はっきりした原因は見つかりません。
悪化する要因としては、ウイルスや細菌の感染、疲労やストレス、特定の食物、運動中の発汗、日常生活のリズムなどが挙げられます。これらの要因が複雑に絡み合っていることが多いため、一つの原因を特定しにくくなります。
1ヶ月以上持続する
症状が毎日のように現れ、1ヶ月以上続く場合を慢性蕁麻疹と呼びます。慢性蕁麻疹の多くは、夕方から夜にかけて症状が出やすく、朝方には消える傾向があります。皮膚の症状に加えて、全身のだるさや関節の痛み、発熱などがある場合は、内臓の病気の可能性があるため、詳しい検査が必要です。皮膚だけに症状が現れる場合、数ヶ月から数年の間に自然と症状が治まっていきます。
蕁麻疹(じんましん)と似た病気
もし皮膚に現れた発疹が何日も消えず、特に茶色い色が残ったり、表面が乾燥してガサガサしたり、ポロポロと剥がれ落ちるような場合、別の病気かもしれません。蕁麻疹は通常、発疹が数時間から数日で消えるため、長期間残る発疹は他の皮膚疾患を疑いましょう。
湿疹
湿疹は、皮膚の表面に炎症が起こることです。治るまでに時間がかかり、治った後も皮膚に色素沈着が残ることがあります。皮膚が赤くなるだけでなく、ブツブツや水ぶくれも出ることがあり、これらの症状に加えて強いかゆみが特徴です。蕁麻疹と違って治療には外用薬に効果が期待できます。
虫刺され
蚊に刺された後のぷっくりとした痒みを持つ皮疹は蕁麻疹に似ているものの、虫刺されは痒みやしこりが長く続くことがあります。翌日や翌々日にも同じ場所に痒みが残ることが一般的です。蕁麻疹は通常1日以内に症状が治まり、痕が残ることはありません。時間の経過で見分けることがポイントです。
多形紅斑
多形滲出性紅斑は、丸くて赤い発疹が腕や脚に左右対称に現れる皮膚の病気です。この病気には軽いものと重いものがあり、軽いものは珍しくありません。発疹は中心がへこみ、周りが盛り上がっているのが特徴で、水ぶくれになることもあります。顔、肘、膝、手のひら、足の裏などに現れます。
成人スティル病
成人スティル病とは、原因がはっきりとわかっていない病気で、主に20歳から40歳の女性に多く見られます。特徴としては、特に夕方から夜間にかけての発熱、関節の痛みや腫れ、そしてサーモンピンク色の発疹です。発疹は発熱時に特に目立ち、蕁麻疹のように見えることがありますが、痒みはほとんどありません。はしかに似た発疹や、掻いた痕に沿った線状の紅斑が出ることもあります。
慢性蕁麻疹(じんましん)の治療方法
慢性蕁麻疹は、原因を特定するのが難しいことがあります。しかし、原因がはっきりしなくても薬で治療することが可能です。疲れやストレス、喫煙などが症状を悪化させることがあるため、日常生活の見直しも行いましょう。治療の目標は、薬を使って症状が出ないようにし、最終的には薬なしで症状が出ない状態にすることです。
抗アレルギー薬
基本的な治療方法としては、アレルギーを抑える薬を使います。蕁麻疹では塗り薬よりも内服薬や注射のほうが効果的です。ヒスタミンという物質が血管や神経を刺激するため、それを抑える抗ヒスタミン薬を使用します。通常は数日から1週間で症状が治まります。
慢性蕁麻疹の場合、治療を続けることが重要です。症状が改善しなかったり、薬をやめると再発したりすることがあります。あきらめずに治療を続けることが大切です。
ゾレア
ゾレアはアレルギー反応を引き起こす特定のタンパク質(IgE)を標的とする薬です。IgEは免疫系の一部で、アレルギー症状を引き起こす役割を果たします。ゾレアはこのIgEが働くのを阻止することで、アレルギー症状を抑えます。
花粉症や蕁麻疹は、体内でヒスタミンという物質が放出されることで症状が発生する病気です。ゾレアは、この過程を未然に防ぐ役割を持っています。ただし、既に起こっているアレルギー症状を即座に緩和するものではありません。
この薬は通常の抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)やステロイド薬と異なる作用を持ちます。一般の抗アレルギー薬やステロイド薬は、既に発生している症状をすぐに和らげるものですが、ゾレアはアレルギー症状の原因自体をブロックします。
蕁麻疹(じんましん)を我慢せず皮膚科を受診しよう
繰り返し蕁麻疹が出たり、症状がひどかったりする場合、そして半日以上たっても良くならない場合や何日も続く場合は皮膚科を受診しましょう。また、症状がひどくなって皮膚の色が変わってしまった場合も、早めに医師に相談してください。不安や心配なことがあるときは、自己判断せずに病院で診察を受けることをおすすめします。
忙しくて通院できない場合はオンライン診療がおすすめ
蕁麻疹の治療は、長期にわたることがほとんどです。忙しくて病院を受診する時間がない場合には、オンライン診療が良いかもしれません。通院が難しい人でも治療を続けやすいことがメリットです。
オンライン診療とは
オンライン診療とは、自宅にいながらインターネットを使って医師の診察を受けられるサービスです。スマートフォンやタブレット、パソコンを使ってビデオチャットを通じて医師と直接話すことができ、診察の予約から問診、診断、薬の処方や支払いまでをすべてオンラインで行えます。
SOKUYAKUとは
SOKUYAKUは、オンライン診療をさらに簡単に利用できるサービスです。アプリを使って診察の予約から薬の受け取りまでの一連のステップをスムーズに行えます。専門のスタッフのサポートが受けられ、お気に入りのクリニックや薬局を登録する機能もあります。お薬手帳もデジタル化でき、全国どこでも当日または翌日に薬を受け取ることが可能です。
まとめ
慢性蕁麻疹は、長期間続くかゆみや赤い腫れが特徴の皮膚の症状です。原因がはっきりしないことが多いですが、適切な治療を受けることで症状を緩和できます。抗アレルギー薬が治療の基本ですが新しい治療薬であるゾレアなども出ました。症状が続く場合は、我慢せずに皮膚科を受診し、自分に合った治療法を見つけましょう。日常生活への影響を最小限に抑えることが大切です。
医師
五藤 良将
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
- 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
- 当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
- 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
- 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。
いいねしよう!
SOKUYAKUの使い方
-
STEP1
診療予約
-
STEP2
オンライン問診
-
STEP3
オンライン診療
-
STEP4
オンライン服薬指導
-
STEP5
おくすり配達
※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。