アフターピルを飲みすぎると不妊になるの?身体に与える負担や影響について解説
更新日:2024年05月21日
「アフターピルは繰り返し服用しても大丈夫なの?」
「妊娠したくないから性行為のあと毎回アフターピルを飲みたい」
など、考えている女性もいるでしょう。
アフターピルを服用しても不妊にはなりませんが、飲み過ぎると体に不調が出る可能性があるから性行為のあと毎回服用してはいけません。
この記事では、アフターピルと不妊の関係や飲み過ぎてはいけない理由などを解説していきます。
アフターピルは服用しても不妊にはならない
アフターピルを服用すると妊娠できなくなるという不安や疑問を抱いている方は少なくありません。
アフターピルを服用しても不妊になることはないです。アフターピルによる排卵の遅延・抑制効果は一時的なもので、効果が切れればもとの身体に戻ります。そのため、将来の妊孕性に影響を与えることなく避妊効果を期待できる薬です。
将来は妊娠したい方でも、望まない妊娠をする可能性がある性行為をしてしまった方は、アフターピルの服用をおすすめします。
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アフターピルを毎回使用してはいけない理由
アフターピルは、高い避妊率が期待でき、安全性も確認されている薬ですが、性行為のたびに服用しても問題がないわけではありません。あくまでも緊急時の避妊法であることを理解してください。過度の服用は、体に大きな負担をかけ、心身の不調があらわれる可能性があります。そのため、連続で服用しなければならないときは、必ず医師に相談するようにしましょう。
アフターピルを服用し過ぎてはいけない主な理由は以下の3点です。
・ホルモンバランスが乱れる
・副作用の可能性があるため
・アフターピルの連続利用は生理周期が乱れる可能性あり
それではそれぞれの理由についてもう少し詳しく紹介していきます。
ホルモンバランスが乱れる
アフターピルには、女性ホルモンの一種である黄体ホルモンが含まれています。そのため、服用すると血液中の女性ホルモン濃度が一時的にあがり、ホルモンバランスが乱れてしまうことがあるのです。ホルモンバランスの乱れは、不正出血や生理不順、精神的な不調などにつながります。
副作用の可能性があるため
副作用は個人差があり、全く出ない方もいますが、軽い症状があらわれる方もいます。ほとんどの軽い副作用は、24時間以内に自然と治まるのでそれほど心配する必要はありません。
軽い副作用
アフターピルの軽い副作用として以下のような症状が報告されています。
・吐き気
・頭痛
・腹痛
・眠気
・消退出血 など
上記の症状の中で注意が必要な症状は、吐き気です。
服用後2〜3時間以内に吐いてしまうと、アフターピルの成分が十分に吸収されず、期待される避妊効果があらわれない可能性があります。そのため、あらかじめ吐き気止めを飲んでおくと安心です。
もし、吐いてしまった場合は、アフターピルをもう1錠服用する必要があります。
アフターピルの軽い副作用として以下のような症状が報告されています。
・吐き気
・頭痛
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・眠気
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上記の症状の中で注意が必要な症状は、吐き気です。
服用後2〜3時間以内に吐いてしまうと、アフターピルの成分が十分に吸収されず、期待される避妊効果があらわれない可能性があります。そのため、あらかじめ吐き気止めを飲んでおくと安心です。
もし、吐いてしまった場合は、アフターピルをもう1錠服用する必要があります。
重篤な副作用
重い副作用は極めて稀ですが、血栓症が発症したという報告があります。
”血栓症とは、何らかの原因で血管の中に血のかたまり(血栓)ができ、それによって血管がつまってしまう病気です。正常に血が届かなくなった部位あるいは臓器は壊れたり(壊死)、正常な機能が失われます。”
引用:血栓症ガイドブック
下記のような方は、血栓症のリスクが高いとされているので注意が必要です。
・喫煙者
・肥満体質の方
・40歳以上の方
・生活習慣病(糖尿病・脂質異常症・高血圧など)にかかっている方
上記に当てはまる方は、医師に相談した上で服用することをおすすめします。
重い副作用は極めて稀ですが、血栓症が発症したという報告があります。
”血栓症とは、何らかの原因で血管の中に血のかたまり(血栓)ができ、それによって血管がつまってしまう病気です。正常に血が届かなくなった部位あるいは臓器は壊れたり(壊死)、正常な機能が失われます。”
引用:血栓症ガイドブック
下記のような方は、血栓症のリスクが高いとされているので注意が必要です。
・喫煙者
・肥満体質の方
・40歳以上の方
・生活習慣病(糖尿病・脂質異常症・高血圧など)にかかっている方
上記に当てはまる方は、医師に相談した上で服用することをおすすめします。
アフターピルの連続利用は生理周期が乱れる可能性あり
アフターピルを性行為のたびに服用していると、ホルモンのバランスが乱れるため、月経周期が乱れやすい状態になります。生理周期が早まるケースも遅くなるケースも報告されているので、予定通り生理がこなくてもそれほど心配する必要はありません。しかし、予定周期より10日以上過ぎても生理がこない方は、妊娠している可能性があり得るため、早めにクリニックで診察を受けてください。
アフターピル服用後も継続して避妊効果を希望される方は、低用量ピルの服用をおすすめします。低用量ピルは、アフターピルに比べて経済的負担が軽く、生理周期も安定する薬です。
アフターピルはどこで購入できるのか
アフターピルを入手するためには、医師の診察を受け処方箋を出してもらわなければなりません。
品質や安全性が保証されている正規品のアフターピルを入手する方法は、2つあります。
ひとつは、医療機関で処方してもらう方法、もうひとつはオンラインを通して医師の診察を受ける方法です。
ネット通販でも購入可能ですが、品質や安全性が保証されていないためおすすめできません。
医療機関で処方してもらう
正規品のアフターピルは、一般的に産婦人科がある医療機関で診察を受け処方してもらいます。対面で診察を受けられ、悩みや質問の相談もできるため、安心して服用できることが大きなメリットです。
処方箋を出してもらえればすぐに入手できるので、できるだけ早く確実に入手したい方にはおすすめの方法ですが、医療機関には休診日があるので注意してください。
国内で承認されているレボノルゲストレルは、妊娠した可能性のある性行為から72時間以内に服用しないと、著しく避妊率が下がってしまいます。そのため、アフターピルの入手が有効時間に間に合わなそうなときは、エラなどの海外製で有効時間が120時間の薬を処方してもらえる医療機関を選ぶようにしましょう。
アフターピルを扱っている医療機関一覧が厚生労働省のHPから確認可能です。
アフターピルを処方してもらう医療機関を探している方は、参考にしてみてください。
オンライン診療で処方してもらう
厚生労働省が指定する研修を受けた医師なら、オンライン診療でアフターピルの処方箋を出すことが可能です。オンライン診療なら、空いている時間を使ってスマホから診療を受けられます。自宅の近くにアフターピルを扱っている産婦人科医院がない方、対面で診察を受けたくない方、周りにバレずにアフターピルを入手したい方などにおすすめです。
土日祝、深夜診察を行っている医療機関があるため、平日や日中忙しい方でも診察を受けられます。
常に避妊する方法(女性主体の場合)
望まない妊娠を避けるためには、コンドームによる避妊を男性に任せるのではなく、女性が主体でできる避妊法を知っておくことも大切です。
そこでここでは、女性主体でできる以下の3種類の避妊法を紹介します。
・低用量ピル
・避妊器具
・避妊手術
費用や体への負担、確実性などが異なるため、ニーズに合った方法を選択することが重要です。
それぞれの避妊法を以下でもう少し詳しく紹介します。
低用量ピルを服用する
女性主体の避妊法で最もおすすめの方法が、低用量ピルです。適切な方法で服用すれば、100%近い避妊率が期待できるという報告がされています。体への負担が軽く、アフターピルよりも安価のため、継続して服用するにはおすすめの避妊法です。また、服用をやめるだけで妊娠可能となるため、将来子どもを欲しい女性も安心して服用できます。
低用量ピルは、避妊効果だけではなく生理痛軽減や月経周期の安定化、PMS(月経前症候群)の軽減、肌荒れ・ニキビの改善などさまざまな効果が報告されている薬です。
低用量ピルの副作用として、吐き気や不正出血、極稀ですが血栓症が報告されています。そのため、心配な方は、医師に相談の上で服用するようにしてください。
低用量ピルのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
避妊器具(IUD・IUS)を使用する
IUD(子宮内避妊具)やIUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)などの避妊器具を子宮内に挿入する避妊法です。避妊器具を正しい位置に装着すれば、ほぼ100%近くの避妊率が期待できます。
毎日薬を飲む煩わしさがなく装着感もほぼ感じないため、避妊のことを考えずに生活を送れることがメリットです。
装着・除去は医師に行ってもらわなければならず、定期的にクリニックで検診を受ける必要もあります。妊娠・出産経験がない女性は装着できない可能性があるため、希望者は装着可能か医師に診察してもらわなければいけません。
避妊器具のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
避妊手術をする
卵管を結び、精子が卵子に到達できなくすることで妊娠を防ぐ避妊法です。一度避妊手術を受ければ、半永久的に避妊効果が期待できます。薬を服用する必要も医療機関に定期的に検診に行く必要もありません。
外科手術を受けなければならないため、体への負担は大きく、合併症のリスクもあります。一度避妊手術を受けると、妊孕性をもとに戻すことはできないため、避妊手術を受けるかどうかは、パートナーとよく相談してから決めましょう。
避妊手術のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
まとめ
アフターピルを服用しても不妊になることはありません。しかし、緊急時に服用する薬のため、飲み過ぎると体に不調があらわれるリスクがあります。
継続的な避妊を希望する女性には、低用量ピルがおすすめです。経済的負担を抑え、高い避妊率が期待できます。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、アフターピル・低用量ピルのオンライン診療に対応しております。全国どこからでも※受診可能です。
一人ひとりに合った適切な治療薬を医師が処方いたします。ぜひご活用ください。
※離島にお住まいの方は除く
受付時間:平日10:00~19:00
医師
馬場 敦志
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
- 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
そのため、性行為を繰り返してしまった場合に、アフターピルを連続的に投与することになるかと思います。
避妊をしない性行為を繰り返さないように指導を徹底するともに、記事にもあるように緊急避妊薬を連続して使用する場合のリスクを説明します。
また、費用面も多くかかるため、しばらく妊娠希望がない場合には、子宮内避妊リングの使用を積極的にオススメしています。
(アフターピルを何回も使用する人は、薬剤コンプライアンスが悪いことが多いです。定期的にきっちりとした内服が必要となる低用量ピルは説明はしますが、あまりすすめません。結局、実際にはピルの飲み忘れで緊急避妊薬を使うケースが多いです。)