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ロキソニンのジェネリック「ロキソプロフェンナトリウム」は薬局で買うことができる?後発医薬品の製品情報や副作用についても紹介

監修薬剤師 小村 稜
更新日:2024年02月26日

更新日:2024年02月26日

ロキソニンのジェネリック「ロキソプロフェンナトリウム」は薬局で買うことができる?後発医薬品の製品情報や副作用についても紹介のイメージ
筋肉痛や熱っぽい、頭が痛いなどの症状がでたときに服用する薬として「ロキソニン」という言葉を耳にしたことがある方は多くいらっしゃると思います。

実はロキソニンという言葉は商品名で、有効成分の名前は「ロキソプロフェンナトリウム」です。またロキソニンのジェネリックの商品名にロキソプロフェンナトリウムという言葉が含まれていることがほとんどです。

今回は、ロキソプロフェンナトリウムを含む医薬品で薬局で購入できるものを紹介し、製品情報や副作用についても詳しく解説します。

ロキソニンの医薬品成分について

「ロキソニン」と聞くと痛みを和らげる効果や発熱時に熱を下げる効果のある薬だとイメージする方が多いと思います。解熱鎮痛薬であるロキソニンに含まれている有効成分の一般名は「ロキソプロフェンナトリウム水和物」です。

 

ちなみに、ロキソニンとは第一三共株式会社が製造販売しているロキソプロフェンナトリウム水和物を主成分とする医療用医薬品の製品名です。同じ有効成分で第一三共株式会社が販売している一般用医薬品(OTC医薬品)は「ロキソニンS」という商品名です。

 

ロキソプロフェンナトリウムはプロドラッグであることが特徴的です.プロドラッグ(prodrug)とは、pro(前の)とdrug(薬)が組み合わせれてできた言葉で、直訳すると「薬の前」、つまり薬として効果を発揮する前の状態を指します。

 

プロドラッグであるロキソプロフェンは体の中に入ると代謝されることで初めて効果を発揮する活性型に変わります。ロキソプロフェンをわざわざプロドラッグにした理由は副作用である胃腸障害を軽減させるためと言われています。

どのような症状に効果があるのか

有効成分であるロキソプロフェンナトリウムは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種であり、炎症・発熱・痛みを和らげる効果があります。頭痛・生理痛・筋肉痛・外傷痛・歯痛・抜歯後の疼痛などの幅広い痛みに対して消炎・鎮痛効果が認められています。

 

これらの症状には共通してプロスタグランジンと呼ばれる物質が関与しており、シクロオキシゲナーゼというタンパク質の働きによってプロスタグランジンの産生されます。

 

ロキソプロフェンナトリウムはシクロオキシゲナーゼの働きを邪魔することにより、プロスタグランジンの産生を抑えることで解熱や鎮痛作用をもたらします。

 

一般用医薬品としてのロキソプロフェンナトリウムは1回1錠ずつ、服用間隔を4時間以上空けることで1日2回まで服用することができます。再度症状が現れた場合は3回目を服用できます。

 

胃への負担を軽減させるため、なるべく空腹時の服用は避け、水またはお湯で服用してください。ロキソプロフェンナトリウムの服用には年齢による制限が定められており、15歳以上の方しか服用できません。

 

また、ロキソニンなど医療用医薬品の場合には関節リウマチ・変形性関節症・腰痛症・肩関節周囲炎・急性上気道炎など医師が診断した疾患により用法・用量が異なり、細かい用法を設定することがあります。

ロキソニンとロキソプロフェンナトリウムの製品情報の違いとは

ロキソニンとロキソプロフェンナトリウム(+製造販売元名)などの商品名で販売されているジェネリック医薬品(後発医薬品)は有効成分の配合量が同じで効果についても同等性が担保されています。基本的には用法用量も同様です。

 

一方、両者で異なる点は、
・価格
・錠剤の性質(形・色・大きさ・味)
・添加剤や製造方法

などが例として挙げられます。

 

価格については先発医薬品と比較してジェネリック医薬品の方が必要な試験が少ないことから短期間かつ低コストで販売できるため安くなります。錠剤のジェネリック医薬品を販売する場合には形や味などの性質を変更することができます。

 

メーカーによっては飲みやすさを追求した錠剤にこだわることで差別化を図っています。また、特許の関係から添加剤や製造方法がロキソニンとジェネリック医薬品で異なりますが、ロキソニンとの同等性が明らかになった上で販売されています。

通販での購入の可否について

医療用医薬品として製造販売されているロキソニンやジェネリック医薬品は通販で購入することは現状できません。一方で、一般用医薬品として販売されているロキソニンSなどのロキソプロフェンナトリウム含有医薬品は通販で購入することができます。

 

ただし、一般用医薬品の中でも第1類医薬品に分類されるロキソプロフェンナトリウム含有医薬品は薬剤師が使用者の状態を把握した上で服用して問題ないと判断できた場合に購入することができます。

 

逆に言えば、薬剤師による確認がなく購入できるロキソプロフェンナトリウム含有医薬品は偽物であるなど何らかのトラブルに発展する可能性が高いため、簡単だからからといって安易に購入手続きを進めないようにしましょう。

 

一般用医薬品として販売されているロキソプロフェンナトリウム含有医薬品を購入する際には販売価格やロキソプロフェンナトリウム以外の有効成分の有無に注意しましょう。

 

医療用医薬品は薬価が設定されているため同一成分であればジェネリック医薬品の価格はほぼ一定ですが、一般用医薬品は販売元が小売希望価格を設定できるため各商品で価格が異なることがあります。

 

また、ロキソプロフェンナトリウムの効果をさらに高めるもしくは胃の負担を軽減する目的で複数の有効成分が配合されている商品もあります。同じロキソプロフェンナトリウムを主成分とする一般用医薬品でも、そのときの状態に合った商品を選びましょう。

薬の副作用や注意点について

ロキソプロフェンナトリウムの代表的な副作用には胃腸障害・腎障害・アスピリン喘息があります。ロキソプロフェンナトリウムはプロスタグランジンの産生を抑制することで解熱・鎮痛作用を発揮しますが、プロスタグランジンには胃の粘膜を保護する働き・腎臓の機能を維持する働き・機気管支を拡張する働きがあります。

 

したがって、ロキソプロフェンナトリウムを服用することでプロスタグランジンの産生が抑えられてしまうと、胃酸から胃を守ることができなくなったり、腎臓の働きを低下させてしまう可能性があります。

 

また、アスピリン喘息はプロスタグランジンの産生抑制を含むいくつかの原因によって誘発されてしまいます。他にも肝障害・血圧上昇・下痢などが起きることもあります。これらの副作用は一度飲んで大丈夫だったから気にしなくても良いわけではありません。

 

一回服用しただけで副作用がでるときもあれば何回か服用したのちに突然副作用が出ることもあります。常に薬には一定のリスクがあることを念頭に置く必要があります。

 

また、ロキソプロフェンナトリウムを15歳未満の小児や出産予定日12週以内の妊婦が飲むことはできません。

 

妊婦・授乳婦や65歳以上の方はロキソプロフェンナトリウムの服用に際して注意が必要であるため、一般用医薬品の購入を検討している場合は医師や薬剤師に相談してください。購入後は添付文書をよく読んでから服用しましょう。

ロキソニンのジェネリック医薬品の購入方法

医療用医薬品であるロキソニンやそのジェネリック医薬品は医師が発行した処方せんに基づいて販売・授与することが基本的な流れですが、医療用医薬品でも一定の条件が整えば処方せんなしでも購入することができます。

 

まず、医療用医薬品には処方箋医薬品と処方箋医薬品以外の医療用医薬品の2種類に分けることができます。処方箋医薬品の場合は必ず処方せんが必要ですが、処方箋医薬品以外の医療用医薬品は必ずしも処方せんが必要ではありません。

 

ロキソプロフェンナトリウムを含む医療用医薬品は処方箋医薬品以外の医療用医薬品に分類されるため、処方せんがなくても薬局で購入することができます。ただし、薬局で必要最低限の数量を薬剤師が対面で販売しなければなりません。

 

ロキソニンを販売している第一三共株式会社が一般用医薬品であるロキソニンSを販売しているように、ロキソプロフェンナトリウムのジェネリック医薬品を販売しているメーカーが一般用医薬品を販売している場合があります。

 

例えば、ロキソプロフェンのジェネリック医薬品には、
・ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「日医工」(日医工株式会社)
・ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「クニヒロ」(皇漢堂製薬株式会社)
・ロキソプロフェンNa錠60mg「サワイ」(沢井製薬株式会社)
・ロキソプロフェンNa錠60mg「アメル」(共和薬品工業株式会社)

 

などがありますが、皇漢堂製薬株式会社からロキソプロフェン錠「クニヒロ」という商品名で一般用医薬品が販売されています。一般用医薬品であれば薬局と通販のいずれでも購入が可能となります。

まとめ

ロキソニンをはじめとするロキソプロフェンナトリウムを主成分とした医薬品は長い期間使われてきているため知名度も高く、通販でも購入できることから手に入りやすい医薬品のひとつだと言えます。

 

しかし、服用方法などを守らなければ、予期せぬ副作用が出てしまうかもしれません。また、一般用医薬品の場合は漫然と服用を続けるのではなく、3~5日間服用しても効果が得られないようであればすぐに病院を受診しましょう。

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

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医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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