ユーザー向け

【医師監修】なんで顎にニキビができる?原因と効果的な対策を紹介!

監修医師 高藤 円香
更新日:2025年04月8日

この記事を読み終えるのにかかる時間は目安:12分

更新日:2025年04月8日

この記事を読み終える時間は目安:12分

【医師監修】なんで顎にニキビができる?原因と効果的な対策を紹介!のイメージ
https://wpstatic.sokuyaku.jp/media/verified_jxCAQ9okpZxeEpCaT6sS.png
「気づいたら顎にニキビができている…」と悩んでいませんか? 顎は乾燥しやすく、外部の刺激を受けやすい部位のため、ニキビができやすい傾向があります。ホルモンバランスの変化や生活習慣の乱れも影響し、一度できると治りにくいのが特徴です。本記事では、顎にニキビができる原因や悪化を防ぐための対策、効果的な治療法について詳しく解説します。

顎にニキビができる原因

顎は皮脂の分泌が多いにもかかわらず、汗腺が少ないため乾燥しやすい部位です。さらに、ホルモンバランスの乱れや生活習慣の影響を受けやすく、一度できると治りにくい特徴があります。

乾燥しやすい場所

顎の周辺は汗腺が少なく、肌の水分が不足しがちです。そのため、乾燥を補おうと皮脂が過剰に分泌され、毛穴詰まりを引き起こしやすくなります。寒い季節やエアコンの使用が多い環境では、さらに乾燥が進み、ニキビのリスクが高まります。

刺激を受けやすい場所

顎は頬杖をつく、マスクをする、髭剃りをするなど、日常的に刺激を受けやすい部位です。手や衣類、カミソリなどを介して雑菌が付着し、毛穴の炎症を引き起こすことがあります。また、紫外線を防ぎにくい部位でもあり、ダメージを受けることで角層が厚くなり、毛穴が詰まりやすくなります。

ニキビができる要因

ニキビができる仕組みは、皮脂の過剰分泌、毛穴の閉塞、アクネ菌の増殖が関係しています。そこに、食生活の乱れやストレス、睡眠不足などの要因が影響を及ぼし、悪循環を生みだします。

睡眠不足

睡眠不足がニキビに影響する理由は3つです。

 

ストレスが増える

睡眠不足はストレスを感じやすくし、ストレスホルモンであるコルチゾールが増えます。このホルモンが増えると、皮脂腺が刺激されて皮脂が多く分泌されます。

 

ターンオーバーが乱れる

睡眠中は肌の修復や再生が進む重要な時間です。睡眠不足が続くと、このサイクルが乱れてしまい、古い角質が肌に残りやすくなり毛穴が詰まる要因となります。

 

免疫機能の低下

質の良い睡眠は免疫機能を保つためにかかせません。睡眠不足になると免疫力が低下し、肌の防御力が弱まるため、ニキビが悪化しやすくなります。

運動不足

運動不足が肌に与える影響は3つ考えられます。

 

血行の悪化

運動不足になると血行が悪化し、肌細胞に必要な酸素や栄養素を十分に届けられません。これにより、肌がくすんだり乾燥したり、弾力を失います。さらには、老化のサインが現れやすくなることがあります。

 

代謝の低下

運動不足だとデトックス機能がうまく働かず、老廃物が体内に溜まりやすくなります。また、肌の透明感が失われ、健康的な輝きを保つことが難しくなります。

 

ストレスの蓄積

運動不足はストレスを蓄積させ、ホルモンバランスの乱れを引き起こすことがあります。

食べ物

量を食べ過ぎなければ特定の食べ物を避ける必要はありません。ただし、偏った食生活が続くと肌や体に悪影響を及ぼすことがあります。

 

皮脂の多い食べ物

例えば、脂質の多い食べ物は皮脂の分泌を増加させ、肌の皮脂バランスを乱す可能性があります。お菓子類や揚げ物は脂質を多く含んでいるため食べ過ぎないようにしましょう。

 

甘い食べ物

チョコレートなどの甘いお菓子は炎症を引き起こすこともあります。これは、血糖値の急激な変動や、糖化反応(糖とタンパク質が結合する現象)によって、体内で炎症性物質が増加することが原因とされています。ただし、食べる量に気をつければ問題はありません。

 

便秘に注意

便が腸内に長時間滞在すると、腸内環境が悪化し、悪玉菌が増えてしまいます。悪玉菌は有害物質を発生させ、肌に届くと肌の表面を刺激し、ターンオーバーにも悪影響を与えます。

ストレス

ストレスを感じると、体を調整する自律神経のバランスが崩れます。この乱れがホルモンバランスにも影響を与え、皮脂が過剰に分泌される原因となります。また、肌の角化も促進するため、毛穴が詰まりやすくなるのです。睡眠にも悪影響を与えた場合には、肌の再生サイクルを妨げてしまいます。

紫外線

紫外線がニキビに与える影響は主に3つあります。

 

毛穴が塞がりやすくなる

紫外線を浴びると皮膚の防御反応として角質層が厚くなります。これは、毛穴の出口が狭くなり、毛穴が塞がりやすくなる原因です。

 

炎症を引き起こす

紫外線はアクネ菌が生成するポルフィリンという物質を刺激し、これが大量の活性酸素を発生させます。活性酸素は皮脂を酸化させ、炎症を引き起こす過酸化脂質を作り出し、これが炎症性のニキビを引き起こします。

 

色素沈着を起こしやすくする

紫外線は、肌のメラニン色素を増加させる原因です。ニキビができた肌が紫外線を受けると色素沈着が進むため、ニキビ跡が茶色く残りやすくなります。

ホルモンバランスの乱れ

生理前にニキビができる原因は、ホルモンバランスの変動に関係しています。女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」があり、これらが肌に大きな影響を与えます。

 

エストロゲンの影響

エストロゲンは肌に必要なヒアルロン酸やコラーゲンを生成する「美肌ホルモン」です。肌の潤いを保ち、弾力を維持するのに役立ちます。生理周期の排卵前になると、エストロゲンの分泌が抑えられるため、肌のトラブルが起こりやすくなります。

 

プロゲステロンの影響

排卵後、プロゲステロンが増えると、皮脂の分泌が過剰になり、さらに角質が厚くなります。毛穴が詰まりやすくなり、皮脂が排出されにくくなるため、ニキビが発生しやすくなります。

間違ったスキンケア

スキンケア方法が間違っていると、思わぬ形でニキビの原因になることがあります。

 

強く擦る

例えば、洗顔時に汚れを落とそうとゴシゴシと肌を擦ると摩擦によって肌が刺激を受け、防御反応として角質が厚くなり、毛穴を塞ぐ原因になります。

 

洗いすぎ

洗顔のしすぎや、強い脱脂力を持つ洗顔料を使うことも問題です。肌に必要なうるおい成分まで洗い流してしまい、乾燥を引き起こします。

 

洗い残し

化粧品や洗浄成分をしっかりと洗い流さずに残してしまうと、それが毛穴を詰まらせ、ニキビを悪化させる原因となることがあります。

ニキビを放置するとどうなる?

初期段階で適切なケアをしないと炎症を起こし、赤ニキビや膿を伴う黄ニキビに進行することがあります。さらに、放置すると、肌の奥深くまで炎症が広がり、ニキビ跡やクレーター状の凹凸が残るリスクが高まります。

アクネ菌や皮脂が蓄積し、ニキビが増える

ニキビを放置すると、皮脂やアクネ菌が蓄積することで炎症が広がり、ニキビが悪化したり、新しいニキビが発生することがあります。

ニキビの炎症が深部に及ぶと治療が難しくなる

炎症が深部まで広がると治療が難しくなり、完治に時間がかかります。深部まで進行した炎症は、さらに広がりやすく肌の回復が遅れる原因になります。

ニキビ痕(赤み、色素沈着、凹み、凸みなど)が残る

炎症が進むことで、ニキビが治った後にも赤みや色素沈着、さらに凹みや凸みなどのニキビ痕が残ることがあります。これらの痕は治療後も長期間にわたり目立つことがあり、見た目にも影響を与えます。

顎のニキビへの対策方法

顎ニキビの対策を紹介します。自分にあったものを実践しましょう。

正しい保清・保湿

洗顔は1日2回、優しく行い、ゴシゴシ擦らないように注意してください。泡をしっかり立てて、肌を傷つけないように優しく洗い、ぬるま湯でしっかりすすぎます。

 

洗顔後は、化粧水でしっかり保湿し、油分の少ない乳液やゲルでさらに保湿を行いましょう。保湿をしっかり行うことで、肌のバリア機能が保たれ、乾燥による皮脂過剰分泌を防げます。

刺激を避ける

顎を触らないように意識し、頬杖や髪型、服装に注意しましょう。顎に直接触れるようなもの(襟付きの服やマスク)には気を付け、必要な時にはマスクをこまめに外すようにしてください。

ストレスを避ける

リラックスできる時間を作り、趣味や軽い運動をして心を落ち着けましょう。

休息をしっかりとる

寝る前のスマホ使用を控え、規則正しい生活を心がけるようにしましょう。十分な休息をとることは、ニキビ改善には欠かせません。

バランスの良い食事

栄養バランスを考えた食事を心がけ、特にビタミンやミネラル、タンパク質が豊富な食べ物を摂ることが大切です。ビタミンCやビタミンB群、亜鉛を含む食品(例えば、野菜、魚、肉、ナッツなど)を積極的に摂取するようにしましょう。

顎ニキビの治療方法

顎ニキビの治療法の特徴について説明します。

塗り薬

抗生物質

アクネ菌の増殖を抑える強い抗菌作用があります。炎症を起こし、赤く腫れたニキビに効果がありますが、ニキビを直接治すわけではなく、炎症を鎮めることが主な目的です。

 

抗炎症剤

赤ニキビや黄ニキビの炎症や腫れを抑える塗り薬です。ニキビの悪化を防ぎ、痛みを軽減する効果があります。

飲み薬

抗生物質

赤ニキビがひどくなった場合、処方されることがあります。体内でアクネ菌を抑え、炎症を軽減します。

 

ビタミン剤

過剰な皮脂分泌を抑えるために、ビタミンB2、B6、Cなどのビタミン剤が処方されることがあります。これらは肌の健康を保ち、ニキビ予防にも効果的です。

 

ホルモン剤

ホルモンバランスが崩れて過剰な皮脂分泌が原因でニキビができている場合、ホルモン剤を使うことがあります。低用量ピルなどのホルモン治療が行われることがあります。

 

漢方薬

ニキビが長期にわたり治らない場合に、漢方薬が処方されることがあります。即効性はありませんが、体質改善を目的として使用します。

施術

保険適用外のものが多くなるため、注意しましょう。

 

ピーリング

薬剤を肌に塗り、角質層をはがすことで毛穴の汚れを取り除く治療法です。ニキビやニキビ跡の色素沈着、くすみの改善に役立ちます。

 

レーザー治療

レーザーを使って肌の奥深くに光を届け、コラーゲン生成を促し、肌を再生させます。これにより、クレータータイプのニキビ跡にも効果があります。使用するレーザー機器によって効果が異なるため、治療を受ける前に医師としっかり相談しましょう。

 

面皰圧出

白ニキビや黒ニキビの中に溜まった皮脂や膿を専用の器具「コメドプッシャー」を使って取り除く方法です。ニキビの炎症を抑え、悪化を防ぎ、ニキビ跡が残りにくくする効果があります。

顎にニキビができたら放置せず皮膚科を受診しよう

ニキビは早期に対処すれば、炎症を悪化させる前に治療できる可能性が高く、ニキビ跡を残さないためにも早期の対応が重要です。自己判断で薬を使うのではなく、専門医に相談して治療を受けることで、効果的にニキビを治せます。顎のニキビに悩んでいる場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

忙しくて受診できない場合にはオンライン診療がおすすめ

忙しくて病院に行く時間が取れない場合、オンライン診療を検討してみましょう。利点は、通院の手間を省けるだけでなく、忙しい日々の中でも適切な治療を受けられる点です。診察を受けた後、処方箋をオンラインで送信してもらい、薬局で薬を受け取れるため、時間の節約にもなります。

オンライン診療とは

オンライン診療について

 

オンライン診療は、インターネットを利用して自宅にいながら医師の診察を受けられる医療サービスです。スマートフォン、タブレット、またはパソコンを使い、ビデオチャットで医師と直接会話ができます。診察の予約から始まり、問診や診断、そして必要な薬の処方箋の発行、支払いまで、すべてオンラインで完結できることが特徴です。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、オンライン診療をよりスムーズに行うためのサービスです。アプリを使って予約から診察、そしてお薬の受け取りまで、すべてのステップを簡単に進められます。

 

SOKUYAKUを使うことで、手軽に医療サービスを受けられるため非常に便利です。専門スタッフによるサポートがうけられたり、お気に入りのクリニックや薬局を登録して利用できます。お薬手帳のデジタル化が可能で、全国どこからでも、当日または翌日にお薬を受け取れます。

まとめ

顎ニキビは、乾燥や刺激、ホルモンバランスの乱れなどが要因となって発生します。放置すると炎症が進行し、ニキビ跡が残ることがあるため注意してください。予防と改善のためには、生活習慣を改善し、正しいスキンケアを行いましょう。改善しない場合は皮膚科を受診して、早めに適切な治療を受けることが大切です。治療を通じて、きれいな肌を取り戻しましょう。

コメント 普段、診療をしていると、顎にきびに悩まれる方は比較的多い印象があります。顎はにきびが出来ると触ってしまいやすいですし、出来たにきびが深い炎症にもなりやすく、なかなか治らずに悩まれる方も多いです。顎はヒゲがはえる部位でもありますので男性の方も悩まれる印象があります。今では保険診療でも治療方法は複数ありますので、ご自身にあったものを是非見つけてくださいね。

監修医コメント

医師
高藤 円香

普段、診療をしていると、顎にきびに悩まれる方は比較的多い印象があります。顎はにきびが出来ると触ってしまいやすいですし、出来たにきびが深い炎症にもなりやすく、なかなか治らずに悩まれる方も多いです。顎はヒゲがはえる部位でもありますので男性の方も悩まれる印象があります。今では保険診療でも治療方法は複数ありますので、ご自身にあったものを是非見つけてくださいね。

この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。

当コラムの掲載記事に関するご注意点

  • 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
  • 当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
  • 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
  • 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。
【医師監修】なんで顎にニキビができる?原因と効果的な対策を紹介!のイメージ
この記事が気に入ったら
いいねしよう!
最新記事をお届けします。
監修医師 高藤 円香
経歴は防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科 保有免許・資格は皮膚科専門医
オンライン診療アプリ
SOKUYAKUの使い方
  • STEP1

    診療予約

    SOKUYAKUの使い方STEP1
  • STEP2

    オンライン問診

    SOKUYAKUの使い方STEP2
  • STEP3

    オンライン診療

    SOKUYAKUの使い方STEP3 SOKUYAKUの使い方STEP3
  • STEP4

    オンライン服薬指導

    SOKUYAKUの使い方STEP4 SOKUYAKUの使い方STEP4
  • STEP5

    おくすり配達

    SOKUYAKUの使い方STEP5

    ※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。

SOKUYAKUメディカルコラム