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【医師監修】ニキビの正しい治し方は?間違ったケアに注意しよう!

監修医師 高藤 円香
更新日:2025年04月9日

この記事を読み終えるのにかかる時間は目安:14分

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「ニキビにはとにかく顔を洗うことが大切」や「早く治すために潰してしまうべき」といった話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、これらの方法はニキビを悪化させる可能性を秘めています。正しいケアをするには、スキンケアの見直しや生活習慣の改善、さらにニキビの種類に応じた適切な対応が必要です。本記事では、ニキビができる仕組み、正しい治し方、そして避けるべき間違ったケア方法に至るまで、詳しくご説明します。

ニキビが出来る仕組み

ニキビは毛穴の詰まりと皮脂の過剰分泌、そしてアクネ菌の増殖の3つが組み合わさってできるものです。

 

肌は常に新しい細胞へと生まれ変わっていますが、その過程で毛穴が詰まると、皮脂が正常に排出されず、ニキビができる原因となります。通常、皮脂は汗とともに自然に外へ流れますが、肌の生まれ変わりがうまくいかないと、毛穴の入り口が厚くなり、皮脂が中に溜まってしまいます。この詰まった皮脂をエサにして「アクネ菌」という常在菌が増殖し、炎症が起こることでニキビができるのです。

ニキビの治し方①スキンケア

ニキビを治すためには、スキンケアの基本を守ることが重要です。ニキビのケアには肌を清潔にし、適切な保湿を行い、余計な刺激を避けることが欠かせません。日々のスキンケアを丁寧に続けることで、ニキビの改善につなげられます。

保清

メイクや皮脂汚れが毛穴に残ると、詰まりの原因となり、ニキビを悪化させる可能性があります。そのため、帰宅後はすぐにメイクを落とし、洗顔を行いましょう。

 

ゴシゴシと強くこすると肌を傷つけるため、手のひらや泡を使い、やさしく洗うことが大切です。また、洗浄料が肌に残らないように、髪の生え際やフェイスラインまでしっかりとすすぎましょう。

保湿

肌の水分を保つことも重要です。洗顔後は肌が乾燥しやすくなっているため、すぐに化粧水をなじませて保湿しましょう。

 

化粧水は手のひらで軽く押さえるようにつけると、肌への刺激が少なくなります。その後、乳液や保湿クリームを重ねて、潤いを閉じ込めてください。肌が乾燥すると、皮脂が過剰に分泌されニキビができやすくなるため、しっかりと保湿することが大切です。

刺激を避ける

ニキビを悪化させないためには、刺激をできるだけ避けましょう。髪の毛がニキビに触れると摩擦が生じ、炎症がひどくなることがあります。そのため、できるだけ髪をまとめ、顔にかからないように工夫しましょう。

 

マフラーやマスクも肌に刺激を与えることがあるため、長時間の着用は控えめにするとよいかもしれません。ニキビを気にして頻繁に触ることも炎症を悪化させる原因となるため、無意識に触れないように注意することが大切です。

ニキビの治し方②生活習慣

ニキビを改善するためには、スキンケアだけでなく生活習慣を整えることも大切です。睡眠、食事、ストレスの管理がうまくできていないと、肌の状態が悪化しやすくなり、ニキビができやすくなってしまいます。生活習慣を見直し、肌の調子を整えていきましょう。

十分な睡眠

夜の睡眠中には、肌の修復を助ける成長ホルモンが分泌されます。このホルモンが正常に働くことで、ターンオーバーがスムーズに進み、毛穴の詰まりを防ぐことができます。

 

深い眠りである「ノンレム睡眠」が訪れる最初の3時間が大切です。寝る前にスマートフォンやテレビの明るい画面を見ない、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなど、質の良い睡眠をとるための工夫をしましょう。

バランスの良い食事

脂っこい食事ばかり摂っていると、皮脂の分泌が過剰になり、毛穴が詰まりやすくなります。油を完全に避けるのではなく、肌の健康に必要な良質な脂質やビタミン、ミネラルを意識的に摂ることが重要です。

 

ビタミンB群やビタミンCは肌の調子を整える働きがあり、緑黄色野菜や魚、大豆製品などを取り入れるとよいでしょう。便秘もニキビを悪化させる原因の一つなので、食物繊維を多く含む食品を摂ることもおすすめです。

ストレス管理

肌は通常、皮脂膜によって弱酸性に保たれ、細菌や異物の侵入を防いでいますが、ストレスを感じると、このバリア機能が乱れやすくなります。

 

ストレスを受けると自律神経が影響を受け、交感神経が活発になります。交感神経は、体を緊張状態にする働きを持っていますが、その一方で、男性ホルモンの分泌を促す作用もあるのです。男性ホルモンには皮脂の分泌を増やす性質があるため、ストレスが続くと皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まりやすくなります。

 

ストレスをうまく発散するために、適度な運動を取り入れたり、好きなことをする時間を確保したりするとよいでしょう。アロマや入浴などのリラックス方法を見つけるのも効果的です。

ニキビの治し方③専門的な治療

ニキビが頻繁にできる場合は、自己流のスキンケアや市販薬では十分な対策になりません。肌質や生活習慣に合った治療を受けることで、ニキビの原因を根本的に改善できる可能性があるため、専門医に相談するのがおすすめです。

塗り薬

コメド治療薬

皮膚のターンオーバーを促し、毛穴の詰まりを改善する薬です。古い角質を取り除く「ピーリング作用」を持つものが多く、中にはアクネ菌の増殖を抑える成分が含まれているものもあります。すでにできたニキビを治すだけでなく、継続して使用することで新しいニキビの発生を防ぐ効果も期待できます。

 

抗菌薬

ニキビの炎症を引き起こすアクネ菌の増殖を抑える薬です。炎症が進行して赤く腫れた赤ニキビや、膿をもった黄ニキビに対して有効で、症状を落ち着かせる働きがあります。抗菌薬は、長期間使い続けると耐性菌ができる可能性があるため、医師の指示に従って適切な期間で使用することが重要です。

飲み薬

抗菌薬

症状が広い範囲に広がっている場合や症状が重い場合に、塗り薬ではなく飲み薬を使用する場合があります。身体の内側から攻撃します。塗り薬と同じく長期間の使用は耐性菌のリスクを高めます。

 

漢方薬

ニキビの治療に補助的な役割を果たします。長引くニキビや繰り返しできるニキビに対して、体質を整える目的で処方されることがあります。

 

ビタミン剤

ニキビの予防や体質改善のために処方されることがあります。ニキビに対する明確な治療効果は証明されていませんが、肌のターンオーバーを整える目的で補助的に使用されることがあります。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、皮膚に専用の薬剤を塗布し、古い角質を取り除くことで肌の状態を改善する治療法です。グリコール酸やサリチル酸などの薬剤を使用し、毛穴の詰まりを取り除きます。

 

ニキビの原因となる角栓や古い角質が剥がれ落ちることで、毛穴が開通し、皮脂がスムーズに排出されるようになります。そのため、ニキビができにくい肌へと整える効果が期待できる治療法です。炎症があるニキビの場合も、膿が排出されやすくなり、治癒が促進されることがあります。

 

皮膚の状態や治療に使う薬剤の種類、濃度によって効果の現れ方には個人差があります。肌の調子や季節によって反応が異なることがあるため、短期間で効果を実感できないかもしれません。ニキビ治療では、初めのうちは2週間に1回のペースで行い、その後、症状の改善に応じて間隔を空けていくのが一般的です。

 

治療回数の目安としては、中等度のニキビで約6回、重症のニキビで約10回の施術を続けることで、ニキビができる頻度が減ったり、炎症による赤みが落ち着いたりするケースが多くみられます。

ニキビの種類別治し方

ニキビは、その状態によって種類が分かれ、段階が進むにつれて治りにくくなります。そのため、初期のうちに適切なケアを行うことが大切です。ここでは、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビの4種類の特徴と、それぞれの治し方について詳しく説明します。

白ニキビの治し方

毛穴に皮脂が詰まっている状態でまだ炎症は起きていません。肌表面に小さな白っぽい膨らみができるのが特徴です。

 

正しい洗顔と保湿を意識することで、悪化を防げます。洗顔時には、肌を強くこすらず、しっかり泡立てた洗顔料を使ってやさしく汚れを落としましょう。また、洗顔後は乾燥を防ぐために、化粧水や乳液でしっかり保湿することが重要です。

 

生活習慣の見直しも効果的で、規則正しい食事や十分な睡眠をとることで、自然に治ることもあります。触ると悪化しやすいため、できるだけ手で触れないように注意しましょう。

白ニキビについて詳しく解説

黒ニキビの治し方

白ニキビの皮脂が酸化し、黒くなった状態です。毛穴の出口が開いているため、皮脂が空気に触れて酸化し黒ずんで見えます。炎症はまだ起きていませんが、毛穴が詰まっている状態なので、適切なケアをしなければ悪化する可能性があります。

 

白ニキビと同様に正しい洗顔を心がけ、余分な皮脂や汚れをためないことが大切です。ピーリング効果のある洗顔料を使うことで、古い角質を除去し毛穴の詰まりを改善できます。ただし、過度なピーリングは肌を刺激し、逆にトラブルを引き起こすことがあるため、肌が敏感な人は注意しましょう。

 

黒ニキビが気になるからといって、無理に角栓を押し出すのは避けてください。強い刺激を与えると、毛穴が広がり、さらに汚れが詰まりやすくなる可能性があります。

赤ニキビの治し方

白ニキビや黒ニキビが悪化し、炎症を起こした状態です。アクネ菌が増殖し皮膚が赤く腫れ上がることが特徴で、触ると痛みを感じることもあります。

 

洗顔だけでは改善が難しく、市販のニキビ治療薬や皮膚科で処方される塗り薬を使って炎症を抑えることが重要です。肌を清潔に保ち、刺激を避けるために、ファンデーションやコンシーラーの使用を控えましょう。また、生活習慣を見直し、ストレスを減らすことや、脂っこい食事を控えることも炎症を抑える助けになります。

 

炎症が強くなってしまった場合は、皮膚科で適切な治療を受けるとよいでしょう。

黄ニキビの治し方

赤ニキビがさらに悪化し、膿がたまった状態です。白血球が細菌と戦った結果、膿となって毛穴に溜まるため、黄色っぽく見えます。

 

痛みが強くなり、ニキビ跡が残るリスクが高くなります。絶対に自分でつぶしたり触ったりしないようにしましょう。つぶしてしまうと細菌が広がり、さらに悪化することがあります。炎症を早く鎮め跡を残さないためには、できるだけ早く皮膚科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

ニキビが悪化する可能性のある間違ったケア

ニキビを早く治そうとするあまり間違ったケアをしてしまうと、かえって悪化することがあります。適切な対応をしないと、炎症がひどくなったり、ニキビ跡が残ったりすることもあるため注意が必要です。特にやってはいけないケアについて詳しく説明します。

手でニキビをつぶす

ニキビを手でつぶしてしまうと、細菌が入り込んで炎症が悪化する可能性があります。手は日常的にさまざまなものに触れており、目に見えない細菌が大量についています。手でニキビをつぶす行為は間違いです。

 

ニキビを指で押しつぶすと、その細菌が患部に入り込み、さらに腫れたり膿んだりする原因になります。また、無理につぶすことで肌の組織が傷つき、クレーター状のニキビ跡が残りやすくなります。

メイクをして隠す

ニキビを隠そうとしてメイクを重ねるのもよくありません。コンシーラーやファンデーションを厚く塗ると、毛穴が塞がれて皮脂がうまく排出されなくなり、さらに悪化することがあります。

 

メイクをしないのが理想ですがどうしても必要な場合は、できるだけ軽めのメイクにし、帰宅後はすぐに落とすようにしましょう。また、ニキビに刺激を与えないよう、肌に優しいメイク用品を選ぶことも重要です。

とにかく洗顔をする

清潔にしようとして、頻繁に洗顔するのも間違ったケアのひとつです。適度な洗顔は大切ですが1日に何度も洗顔すると、必要な皮脂まで取り除かれ肌が乾燥しやすくなります。その結果、乾燥を補うために皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まりやすくなるのです。洗顔は朝と夜の1日2回を目安にし、ゴシゴシこすらずに泡でやさしく洗うようにしましょう。

皮膚を乾燥させる

以前は、ニキビを乾燥させることで治すという考え方もありましたが、現在では逆効果であることが分かっています。洗顔後は化粧水や乳液でしっかり保湿し、肌の水分を守ることが大切です。

 

肌が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下し、ターンオーバーが乱れて毛穴が詰まりやすくなります。さらに、乾燥した肌は皮脂を余分に分泌しようとするため、ニキビの原因になることもあります。

放置する

ニキビをそのまま放置するのもよくありません。炎症が進行すると、皮膚の奥深くまでダメージが広がり、治ったあともニキビ跡として残ることがあります。また、放置している間にアクネ菌が増殖し、さらにひどい炎症を引き起こすこともあります。

 

軽いニキビなら正しいスキンケアで改善できますが、なかなか治らない場合や悪化している場合は、放置せず皮膚科で適切な治療を受けましょう。

ニキビを治すには間違った情報を信用せず、専門家に相談しよう

ニキビは、進行すると治療が難しくなり跡が残りやすくなるため、できるだけ初期の段階で適切なケアをすることが重要です。もしスキンケアをしていても改善しない場合は、一度皮膚科で相談するとよいでしょう。

 

ニキビに似た症状でも、実は別の皮膚の病気やホルモンバランスの乱れが原因となっていることもあります。「ニキビくらいで」と放置せず、早めに皮膚科を受診することで、適切な治療を受けられます。

忙しくて受診できない場合にはオンライン診療がおすすめ

忙しくて病院を受診する時間が取れない場合、オンライン診療を利用するのもひとつの方法です。通院が難しい方でも、早めに治療を開始することでニキビの悪化を防ぎ、より早く改善につなげられます。

オンライン診療とは

オンライン診療について

 

オンライン診療は、予約から診察、薬の処方までをインターネット上で完結できる医療サービスです。スマートフォンやパソコンを使用し、自宅などから医師とビデオ通話で診察を受けられます。問診や診断の後、必要に応じて処方箋が発行され、薬の受け取りも可能です。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、オンライン診療をスムーズに受けられるサービスです。予約から診察、薬の受け取りまでをアプリを使って一括で管理でき、通院の負担を軽減します。お気に入りのクリニックや薬局を登録できるため、継続的な診療がスムーズになります。

 

デジタルお薬手帳の機能も備え、全国どこでも、当日または翌日に薬を受け取れる点も大きなメリットです。

まとめ

ニキビを改善するには、適切なスキンケアと生活習慣の見直しが欠かせません。不適切なケアは症状を悪化させる可能性があるため、注意してください。独自の方法に頼るのではなく、必要に応じて専門医に相談することが大切です。早期の適切な治療を受けることで、健康な肌を取り戻せます。正しい知識を身に付け、ニキビに負けない肌を目指しましょう。

コメント 白ニキビは皮膚科に相談するには、治療のしがいのある時期です。出来たニキビの治療、繰り返す場合には予防治療、ともに治療が必要であり保険診療で治療を開始することが可能になります。ニキビの治療は出来たものを治しておしまい、ではなく再発を防ぎ、クレーターになるのを予防するなど必要なものが何であって、どのように治療していくのか、医師とともに相談しながら行っていくと良いと思います。

監修医コメント

医師
高藤 円香

白ニキビは皮膚科に相談するには、治療のしがいのある時期です。出来たニキビの治療、繰り返す場合には予防治療、ともに治療が必要であり保険診療で治療を開始することが可能になります。ニキビの治療は出来たものを治しておしまい、ではなく再発を防ぎ、クレーターになるのを予防するなど必要なものが何であって、どのように治療していくのか、医師とともに相談しながら行っていくと良いと思います。

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監修医師 高藤 円香
経歴は防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科 保有免許・資格は皮膚科専門医
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