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【医師監修】ニキビの改善に効果の期待できる薬は?特徴をわかりやすく紹介

監修医師 山下 真理子
更新日:2025年04月8日

この記事を読み終えるのにかかる時間は目安:9分

更新日:2025年04月8日

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ニキビを早く治したいけれど、どの薬を選べば良いのでしょうか? ニキビの種類によって適した薬が異なり、市販薬と皮膚科で処方される薬にはそれぞれ特徴があります。誤った使い方をすると、期待した効果が得られないだけでなく、症状が悪化するかもしれません。本記事では、ニキビの種類ごとに適した薬の選び方や使用時の注意点、皮膚科で処方される治療薬について詳しく解説します。

ニキビの治療薬の種類

ニキビの治療薬には、外用薬と内服薬があります。ただし、市販のニキビ治療薬は主に外用薬です。ニキビの種類によって適した薬が異なるため、どれを選ぶべきか迷った際は、販売店の薬剤師や登録販売者に相談するとよいでしょう。

ニキビの種類別、市販薬の選び方

ニキビの種類によって適した成分が異なります。市販薬を選ぶ際には、パッケージの成分表を確認し、ニキビの状態に合ったものを選ぶことが大切です。肌に合わない場合はすぐに使用を中止し、症状が改善しない場合は皮膚科を受診するようにしましょう。

白ニキビ・黒ニキビ

白ニキビや黒ニキビは、毛穴が詰まることで発生し、炎症を起こしていない状態です。そのため、毛穴の詰まりを取り除くことが重要になります。イオウやサリチル酸を含む薬を使うと、角質を柔らかくして皮脂の排出を促し、毛穴のつまりを防げます。

 

「クレアラシルニキビ治療クリーム」や「メンソレータムアクネス25メディカルミストb」には、こうした成分が含まれています。ただし、サリチル酸は肌への刺激が強いため、敏感肌の人は使用量に注意し、部分使いから始めるのがおすすめです。

白ニキビについて詳しく解説

 

赤ニキビ

赤ニキビは炎症を伴い、腫れや痛みを伴うことが多いのが特徴です。この段階では、抗炎症作用を持つ薬が効果的です。

 

「イハダ アクネキュアクリーム」や「マキロン アクネージュ メディカルクリーム」には、イブプロフェンピコノールなどの抗炎症成分が配合されており、炎症を抑えながらニキビの悪化を防ぎます。アクネ菌の繁殖を抑える成分も含まれているため、ニキビの原因菌を減らす効果も期待できます。

黄ニキビ

黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し膿を持った状態のため、殺菌成分が含まれた薬を使用するのが効果的です。「クロマイセチン軟膏」はアクネ菌を徹底的に殺菌する抗生物質のみの軟膏になります。膿がたまったニキビに有効ですが、抗炎症作用はありません。

 

「ペアアクネクリーム」は赤ニキビにも黄ニキビにも使えるため、炎症を抑えながらアクネ菌の繁殖を防げます。「エスカメル」はイオウを高濃度で配合しているため、皮脂の分泌が多い部位の繰り返しできるニキビにも適しています。

市販薬を使用する際の注意点

市販のニキビ治療薬を使用する際には、いくつかのポイントに注意しましょう。

症状に合わせる

ニキビには白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビなどの種類があり、それぞれに適した成分が異なります。たとえば、白ニキビには角質を柔らかくするイオウやサリチル酸、赤ニキビには炎症を抑えるイブプロフェンピコノール、黄ニキビには殺菌作用のあるレゾルシンなどが効果的です。薬を選ぶ際には、成分表を確認して自分の症状に適したものを選びましょう。

用法・用量を守る

多く塗れば効果が高まるわけではなく、むしろ肌に負担をかけて悪化する可能性があります。クリームや軟膏を塗りすぎると毛穴をふさいでしまい、ローションを頻繁に使うと肌が乾燥することもあるため、適量を意識して使用してください。

優しく塗る

塗る際には、清潔な手で優しくなじませるようにしましょう。指に汚れが付いたままニキビに触れると、雑菌が入り込んで炎症を悪化させる原因になります。洗顔後の清潔な肌に塗るのが効果的ですが、洗顔のしすぎも肌を傷めるため、1日2回程度を目安にしてください。

副作用に注意

かぶれや赤み、刺激を感じた場合はすぐに使用を中止し、症状が悪化するようであれば医療機関を受診しましょう。自己判断で別の薬を重ねて使用すると、かえって肌に負担をかけることがあるため、慎重に対処することが大切です。

医療用医薬品と同等の効果は期待できない

市販薬は含まれる成分や適応範囲が限られているため、皮膚科で処方される薬と同じ効果は期待できません。処方薬は成分の濃度や作用が強いものもありますが、市販薬は安全性を考慮して濃度が抑えられていることが多く、効果が穏やかに現れるのが特徴です。

 

なかなか改善しない場合や症状が悪化している場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

病院でニキビ治療に用いられる代表的な塗り薬

ニキビ治療は、赤ニキビなどの炎症を抑えることから始め、その後、白ニキビなどの毛穴詰まりを改善する治療へと移行するのが一般的な流れです。そのため、症状の変化に応じて処方される薬が変わることがあり、治療の過程で数種類の薬を使い分けることもあります。

ベピオゲル(過酸化ベンゾイル)

殺菌作用によりアクネ菌を減らし、さらにピーリング作用によって毛穴の詰まりを改善する効果があるため、赤ニキビの治療に有効です。特長は、耐性菌が発生しないため長期的に使用できる点にあります。また、角質を剥がす作用もあるため、白ニキビや黒ニキビの改善にも役立ちます。

 

皮膚に刺激を感じることがあるため、最初は保湿剤を併用し、小さな範囲から塗り始めましょう。使用開始後1ヶ月ほどで刺激に慣れることが一般的です。

ベピオゲル(過酸化ベンゾイル)について

エピデュオゲル(過酸化ベンゾイル+アダパレン)

過酸化ベンゾイルの殺菌・角質剥離作用と、アダパレンの角化抑制作用を組み合わせた薬です。赤ニキビにも白ニキビにも強い効果を発揮し、単剤を使用するよりも高い治療効果が期待できます。

 

より症状の重いニキビに使用される薬で、赤ニキビが顔全体に12個以上あるような中等症以上の人に処方されます。単剤よりも高い効果が期待できますが、その分、刺激も強くなる可能性があるため使用初期は注意しましょう。単剤で効果が不十分な場合に、この配合ゲルへ切り替えることが一般的になります。

エピデュオゲル(過酸化ベンゾイル+アダパレン)について

ディフェリンゲル(アダパレン)

皮膚の角化を調整し、毛穴の詰まりを改善することで、繰り返しできるニキビの原因を取り除きます。その結果、白ニキビや赤ニキビの治療に効果を発揮します。

 

毛穴の詰まりを予防する効果があるため、ニキビの予防として長期的に使用されることが多い薬です。1ヶ月に1本を目安に継続しましょう。皮膚の乾燥やかゆみが起こることがありますが、2週間ほどで徐々に慣れてくることが一般的です。妊娠の可能性がある方は使用できません。

ディフェリンゲル(アダパレン)について

デュアックゲル(過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン)

抗菌作用を持つクリンダマイシンと、過酸化ベンゾイルを組み合わせた薬です。過酸化ベンゾイルはアクネ菌の殺菌作用と角質剥離作用を持ち、クリンダマイシンは抗菌作用によって炎症を抑えます。これらの複数の作用により、特に赤ニキビの改善を早める効果が期待できます。

 

過酸化ベンゾイルが3%と濃度が高いため、使用時の刺激や皮膚の乾燥に注意しましょう。治療の目安は3ヶ月で、赤ニキビが改善した後は、通常濃度の過酸化ベンゾイル単剤またはアダパレンへ切り替えていくのが一般的です。

デュアックゲル(過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン)について

抗菌剤外用

赤ニキビの治療に用いられる塗り薬で、アクネ菌の増殖を抑えるために使用されます。代表的な成分にはクリンダマイシン、ナジフロキサシン、オゼノキサシンがあり、いずれも高いエビデンスに基づいた治療効果が認められています。投与期間の目安は2〜3ヶ月です。

病院でニキビ治療に用いられる代表的な飲み薬

飲み薬は抗菌薬やビタミン剤、漢方薬などがあります。

内服抗菌薬

抗菌薬内服は、アクネ菌を殺菌するだけでなく、ニキビの炎症を抑制する効果もあります。ドキシサイクリン、ミノサイクリン、ロキシスロマイシンが赤ニキビに有効とされています。

ビタミン剤

ビタミンB2は脂質代謝を正常化し、皮脂の過剰分泌を抑える効果があります。ビタミンB6は、ニキビ跡の原因となるチロシナーゼの活性を抑制します。皮脂の過剰分泌による「毛穴詰まり」が目立つ場合、ビタミンB2とB6の内服で改善が見られることが多いです。また、ビタミンCはコラーゲンの合成を促進し、メラニン色素の合成を抑制するため、ニキビ跡や色素沈着の改善にも役立ちます。

漢方薬

ニキビの原因となる冷えや便秘などの症状を緩和するために用いられます。抗生物質の内服と比較すると、効果が現れるまでに時間がかかりますが、継続的に使用することで体質を改善し、徐々に症状の軽減が期待できます。

セルフケアで治らない場合は、早めに皮膚科を受診しよう

セルフケアで改善が見られない場合は、自己判断せずに早めに皮膚科を受診しましょう。専門的な治療を受けることで、症状の悪化を防げます。

忙しくて受診できない場合にはオンライン診療がおすすめ

ニキビは見た目で判断しやすいため、オンライン診療と相性の良い疾患です。ニキビは繰り返し発生することが多く、継続的な治療が必要な場合があります。受診の手間を省けるオンライン診療は非常に便利です。

オンライン診療とは

オンライン診療について

 

オンライン診療は、インターネットを利用して自宅にいながら医師の診察を受けられる医療サービスです。スマートフォン、タブレット、パソコンを通じて、ビデオチャットで医師と直接コミュニケーションを取れます。このサービスでは、診察の予約、問診、診断、薬の処方箋発行、支払いまで全てオンラインで完結します。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、オンライン診療をアプリでよりスムーズに行えるサービスです。予約からお薬の受け取りまで、全てのステップを簡単に進められます。

 

専門スタッフによるサポートがあり、ユーザーはお気に入りのクリニックや薬局を登録することが可能です。また、薬のお手帳をデジタル化する機能もあり、全国どこでも当日または翌日にお薬を受け取れます。

まとめ

ニキビの改善には、適切な薬を選び、正しく使用することが重要です。市販薬でもケアは可能ですが、症状がひどくなる前に皮膚科での治療を検討しましょう。早期の対応が、ニキビ跡を防ぐためのカギとなります。自己判断を避け、専門医のアドバイスを受けながら、効果的な治療を進めましょう。

コメント 外用薬でのニキビ治療は、一般的に皮膚科などでされる、ニキビ(尋常性ざ瘡)の標準的な治療です。しかしながら、外用薬を過剰に塗りすぎてしまったりすると逆効果だったり、不衛生な指で使うとかえって悪化してしまうこともあります。必ず外用薬を塗布する時には清潔な手でおこなうようにすることと、医師から指示された外用方法を守ることが大切です。また、ニキビの状態によって使用する薬剤が変わります。そのため、その都度ニキビの状態を医師に診察して貰う必要があるので、自己判断でやめたりするのではなく定期的な診察を必ず受けてください。

監修医コメント

医師
山下 真理子

外用薬でのニキビ治療は、一般的に皮膚科などでされる、ニキビ(尋常性ざ瘡)の標準的な治療です。しかしながら、外用薬を過剰に塗りすぎてしまったりすると逆効果だったり、不衛生な指で使うとかえって悪化してしまうこともあります。必ず外用薬を塗布する時には清潔な手でおこなうようにすることと、医師から指示された外用方法を守ることが大切です。また、ニキビの状態によって使用する薬剤が変わります。そのため、その都度ニキビの状態を医師に診察して貰う必要があるので、自己判断でやめたりするのではなく定期的な診察を必ず受けてください。

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監修医師 山下 真理子
くみこクリニック京都駅前院所属 専門領域分類は美容皮膚科。 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。
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