【医師監修】おでこにニキビはなぜ出来やすい?原因とニキビ跡を作らないための対処法は


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更新日:2025年04月9日
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おでこにニキビが出来やすい原因
おでこにニキビができやすいのには、いくつかの理由があります。
皮脂分泌が多い場所
おでこは顔の中でも皮脂の分泌が活発なTゾーンに位置し、毛穴が詰まりやすい部分です。思春期や生理前はホルモンの影響で皮脂が増えやすく、白ニキビができやすくなります。毛穴に皮脂が詰まると、アクネ菌が繁殖しやすくなり、赤ニキビへと進行してしまいます。
刺激を受けやすい
おでこは髪の毛や帽子、手が頻繁に触れる部分です。前髪が肌に触れると摩擦が起きたり、髪についた汚れや整髪料が付着して毛穴を詰まらせてしまいます。また、汗をかいた後にすぐ拭かないと、ホコリや花粉が混ざりニキビを悪化させる原因になります。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、ストレスによっても引き起こされます。ストレスを受けると、男性ホルモン(アンドロゲン)が増え、皮脂の分泌が過剰になり、毛穴が詰まってニキビができやすくなります。
不規則な生活習慣
食生活の乱れや睡眠不足も、おでこのニキビを悪化させる原因です。糖質や脂質の多い食事が続くと、皮脂の分泌が増えて毛穴が詰まりやすくなります。ビタミンB群が不足すると、皮脂のコントロールができなくなり、ニキビができやすくなるため注意しましょう。
寝ている間に肌は新しく生まれ変わりますが、睡眠が不足するとこのサイクルが乱れ、古い角質が毛穴に詰まりやすくなります。また、免疫力が低下し、ニキビの原因となるアクネ菌が増えやすくなります。
年齢による原因の違い
思春期と大人では、おでこにニキビができる原因が異なります。思春期は成長に伴うホルモンの変化、大人は生活習慣やストレスが大きな要因です。
思春期でおでこにニキビが出来る理由
思春期におでこにニキビができやすいのは、皮脂の分泌が活発になることが理由です。この時期は、体の成長とともにホルモンバランスが変化し、特に男性ホルモンの影響で皮脂腺が刺激されます。もともと皮脂の多いおでこでは、過剰な皮脂が毛穴をふさいでしまい、ニキビの原因になります。
また、学校生活での汗や汚れが付着しやすい環境もニキビができる要因です。他には前髪が肌に触れることで刺激になり、ニキビが悪化することもあります。思春期のニキビを防ぐためには、肌を清潔に保ち、皮脂を適度に取り除き、前髪が直接肌に触れないよう工夫することが大切です。
大人がおでこにニキビが出来る理由
大人のおでこニキビは、皮脂の分泌だけが原因ではありません。20代以降はホルモンバランスが落ち着いてくるため、皮脂の分泌量自体は減少傾向にあります。しかし、ストレスや寝不足、食生活の乱れなどが原因でホルモンバランスが崩れると、皮脂が過剰に分泌されることがあります。
また、乾燥によって肌のバリア機能が低下し、毛穴が詰まりやすくなることも要因です。その他には、ヘアスタイリング剤やシャンプーの成分が肌に残ることで刺激となり、ニキビができることもあります。大人のおでこニキビを防ぐには、睡眠や食生活を見直し、ストレスを適度に発散することが重要です。また、肌にやさしいヘアケアを心がけることも対策のひとつになります。
おでこのニキビはニキビ跡に注意
おでこは紫外線を直接浴びやすく皮膚が薄いため、水分が失われやすい部位です。実際に、太陽の方角を向いた際に顔に当たる紫外線の量を調べた研究では、頬よりもおでこの方が多くの紫外線を受けることがわかりました。紫外線はニキビにとって大きな敵です。適切な対策をしないとニキビが悪化したり、跡が残ったりする原因になります。
皮膚の乾燥
紫外線を浴びると、肌は乾燥しやすくなります。乾燥すると肌は自分を守ろうとして皮脂を多く分泌しますが、この過剰な皮脂が毛穴に詰まり、ニキビができやすくなります。もともと皮脂の分泌が多い人は特に注意が必要です。
活性酸素の発生
外線を浴びると「活性酸素」が発生します。活性酸素は体を守る働きを持っていますが、増えすぎると逆に肌を傷つけます。活性酸素によって皮脂が酸化し、過酸化脂質という物質が発生すると、メラニン色素が集まりやすくなるため、ニキビ跡がシミになりやすい原因です。
バリア機能の低下
紫外線は肌の生まれ変わるサイクル(ターンオーバー)にも影響を与えます。肌はダメージを受けると修復しようとしてターンオーバーのスピードが一時的に速まりますが、速くなりすぎると未熟な細胞が肌の表面に出てきてしまいます。これにより、本来のバリア機能がうまく働きません。
おでこのニキビへの対処方法
おでこにできるニキビを改善するには、正しいスキンケアと生活習慣の見直しが大切です。
スキンケアを行う
スキンケアの基本として、適切な洗顔を心がけることが必要です。洗顔料はしっかり泡立て、肌をこすらず優しく洗ってください。髪の生え際は洗い残しが多くなりがちなので、意識して丁寧に洗いましょう。また、洗顔後は肌が乾燥しやすくなるため、すぐに化粧水や乳液で保湿し、肌のバリア機能を守ることが大切です。
刺激を避ける
ニキビが悪化しないように、できるだけ刺激を避けることも重要です。前髪が肌に触れると摩擦や皮脂の影響でニキビができやすくなるため、できれば髪をまとめるか、こまめに洗って清潔に保つと良いでしょう。また、顔を触るクセがあると、手についている雑菌がニキビを悪化させることがあるため、無意識に触ってしまう人は気をつける必要があります。
バランスの良い食事をとる
脂っこい食事や糖分の多いお菓子をとりすぎると、皮脂の分泌が増えてニキビができやすくなることがあります。そのため、ビタミンが豊富な野菜や果物、良質なタンパク質を積極的にとり、栄養バランスを意識しましょう。
ストレスを避ける
ストレスがたまるとホルモンバランスが崩れ、皮脂の分泌が増えることがあります。適度にリラックスする時間を作り、ストレスを溜め込まないこともニキビ対策の一環となります。趣味の時間を確保したり、軽い運動を取り入れたりすることで、心身のバランスを整えましょう。
休息を十分にとる
睡眠も肌の状態を左右する大きな要素です。寝不足が続くと肌の修復がうまくいかず、ニキビが治りにくくなることがあります。夜更かしを避け、成長ホルモンがしっかり分泌されるように、質の良い睡眠をとることを意識すると良いでしょう。寝る前にスマホやテレビを控え、ぬるめのお風呂に入ることで、スムーズに眠りにつきやすくなります。
病院を受診する
もし、スキンケアや生活習慣を見直してもニキビが改善しない場合は、皮膚科を受診することも考えましょう。市販のスキンケアだけでは治りにくい場合、医師が適切な治療法を提案してくれます。炎症が強いニキビや繰り返しできるニキビがある場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。
ニキビの治療方法
ニキビ治療には保険が適用されるものと自費で受けるものがあります。ニキビ治療の基本となるのが塗り薬です。
塗り薬
コメド治療薬は、ピーリング作用で毛穴の詰まりを改善し、ニキビをできにくくする薬です。一部にはアクネ菌を殺菌する効果もあり、今あるニキビを治すだけでなく、継続することで再発を防ぐ働きもあります。抗菌薬の塗り薬はニキビの原因となる細菌の増殖を抑える働きがあり、炎症を鎮めるのに役立ちます。
飲み薬
範囲が広い場合や症状が酷い場合に、抗菌剤の飲み薬を服用することがあります。また、漢方薬やビタミン剤は、体の内側から肌の状態を整える目的で補助的に処方されます。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、肌の表面に専用の薬剤を塗布し、不要な角質を取り除くことで肌の生まれ変わりを促す治療です。ニキビの原因となる毛穴の詰まりを改善し、皮脂の分泌をコントロールすることで、白ニキビや黒ニキビ、軽度の炎症を伴う赤ニキビにも効果が期待できます。
おでこのニキビで間違った対処方法
ニキビができたときに、間違った対処をすると悪化することがあります。
手でつぶす
ニキビを触ったり潰したりするのは絶対に避けましょう。手には多くの雑菌がついているため、ニキビが悪化するリスクがあります。無理に潰すと炎症が広がったり、ニキビ跡が残ったりすることもあるので、できるだけ触らないように意識しましょう。
過度に洗浄する
ニキビを早く治したいからといって、頻繁に洗顔をするのも逆効果です。1日に何度も洗うと肌のバリア機能が弱まり、乾燥を引き起こしてしまいます。肌が乾燥すると補おうとして余計に皮脂が分泌され、かえってニキビが悪化することがあります。洗顔は朝と夜の2回までにし、肌をこすらず優しく洗うようにしましょう。
前髪で隠す
前髪で隠したくなる気持ちは分かりますが、これも悪化の原因になります。前髪がニキビに触れることで、髪の毛についたホコリや整髪料の成分が刺激となり、炎症が悪化する可能性があります。ピンで前髪を留めるなどして、肌に触れないようにしましょう。
放置する
ニキビをそのまま放置するのも良くありません。軽いニキビなら自然に治ることもありますが、炎症があるものや繰り返しできるニキビは、適切なケアをしないと悪化する可能性があります。
おでこのニキビは放置せずに皮膚科を受診しよう
おでこのニキビは、髪の毛や整髪料の影響を受けやすく、刺激が続くと治りにくくなることがあります。放置せずに適切なスキンケアを行い、症状が長引く場合は早めに皮膚科で相談すると良いでしょう。
忙しくて受診できない場合にはオンライン診療がおすすめ
忙しくて受診の時間が取れない場合は、オンライン診療を活用し、医師に相談してみると良いでしょう。
オンライン診療とは
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まとめ
おでこにできるニキビは、皮脂の過剰分泌や外部からの刺激、生活習慣の乱れが主な原因です。適切なケアをせずに放置すると悪化し、ニキビ跡が残ることもあるため、早めの対処が重要です。スキンケアを正しく行い、生活習慣を整えることで予防と改善を目指しましょう。それでも治らない場合は、皮膚科で専門的な治療を受けるのがおすすめです。適切なケアを続けて、健康的でなめらかな肌を目指しましょう。

医師
山下 真理子

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