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ピルを飲んでいるのにイライラが治まらない、、!原因や対処方法について詳しく解説

監修医師 阿部 一也
更新日:2024年05月26日

更新日:2024年05月26日

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ピルは、月経周期のイライラを和らげる助けになることがあります。特に、PMS(月経前症候群)を抱える方にとって、ピルは症状を軽減する一つの方法となるかもしれません。

ただし、ピルを内服していてもイライラすることがあります。ピルに含まれるホルモンが、気分に影響を与えることがあるためです。

この記事では、ピルを内服しているのにイライラする原因と、それをどう対処するかについてお話しします。生理中のイライラに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

ピルを飲むとイライラするのはなぜ?

ピルを飲むと、なぜかイライラすることがあります。これは、ピルに含まれるホルモンが体内で変化をもたらすためです。

 

新しくピルを飲み始めた時、身体はピルに含まれているホルモンのバランスに慣れないといけません。その過程で、イライラや他の感情の変化を感じることがあります。

 

実際、ピルを飲む人の中には、副作用のために服用を中止する人もいます。日本産科婦人科学会が平成27年度に発表した内容によると、ピルを止めた人の約半数が副作用が原因で、その中の5%は気分の変化が理由でした。しかし、ピルがどのように気分に影響を与えるのか、その具体的な仕組みはまだはっきりとは分かっていません。

 

イライラだけでなく、気分が沈んだり、吐き気がしたり、体がむくんだり、予期しない出血があったりすることも、ピルの副作用として知られています。これらの症状が現れた場合は、医師に相談してください。

 

参考:公益法人日本産科婦人科学会「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン」P66 CQ37 不正出血・気分変調・体重増加などへの影響の説明は?

ピルを飲んだら治る可能性があるイライラの原因・種類

ピルを内服したら、イライラが治る理由と、治る可能性のあるものについて説明します。

ピルを飲んだらイライラするのが治るのはなぜ?

ピルは女性の体内で自然に生成されるホルモン、エストロゲンとプロゲステロンの量を調整します。ホルモンレベルが一定に保たれ、月経周期の起伏が少なくなるため、気分の変動が少なくなる可能性があります。

 

月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)は、ピルの内服でイライラが和らぐかもしれません。ただし、効果には個人差があります。

PMS(premenstrual syndrome:月経前症候群)

月経前症候群、通称PMSは、月経が始まる前に多くの女性が経験する一連の不快な症状のことです。これには、体がむくんだり、胸が張ったりする身体的な症状と、気分が落ち込んだり、イライラしたりする精神的な症状が含まれます。

 

PMSの原因は、まだ完全にはわかっていません。女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの急激な変化が大きく関係していると考えられています。

PMDD(premenstrual dysphoric disorder)

PMDDは、月経前症候群(PMS)の中でも特に精神的な症状が強い状態です。PMSよりも感情の波が大きく、気分が落ち込んだり、怒りが抑えられなかったりすることがあります。また、イライラや不安を強く感じることもあります。

 

胸の張りや頭痛、お腹の痛み、吐き気などが身体的な症状です。原因については、はっきりとは分かっていません。女性ホルモンの急な変化や、脳内のセロトニンという物質のバランスが崩れることが関係していると考えられています。

排卵日前後の情緒不安定

生理が始まる前に、些細なことでイライラしたり、体がだるいなどの不調を感じることがあります。これは、排卵によってホルモンのバランスが関係しているからかもしれません。

 

生理の後、約2週間で排卵があるのが一般的です。この時、エストロゲンというホルモンが急に増えて、その後にプロゲステロンというホルモンも多くなります。このホルモンの変化が、脳で気分や感情を整えるセロトニンという物質に影響を与えると言われています。

 

このように、セロトニンの量が変わることが、生理前の気分や感情に影響しているかもしれません。イライラしたり、不安を感じたりと情緒不安定へとつながるのです。

ホルモン関連のうつ病や不安症状

女性の体は、月経周期や妊娠、出産、更年期などのさまざまな段階を通じて、ホルモンのバランスが絶えず変化しています。このホルモンの変動は、心の状態にも大きな影響を与えることがあります。生理前にはホルモンの変動が激しく、うつ病や不安症状に注意しないといけません。

 

例えば、エストロゲンとプロゲステロンというホルモンは、気分や感情を調節するのに役立つセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の働きに影響を及ぼします。ホルモンの量が変化すると、結果として気分が落ち込んだり、エネルギーがなくなったり、やる気が出なかったりすることがあります。

 

低用量ピルの服用でうつ病になる可能性が高くなる?理由や対処方法を解説

ピルを飲んでるのにイライラしてしまったらどうしたらいいの?

感情が不安定になると、周りの人々のささいな行動に対しても怒りを感じやすくなり、これが人との関わりに悪影響を及ぼすことがあります。

 

このような状況を避けるためには、その都度、適切な方法で対応することが重要です。ここでは、ピルを内服していてもイライラしてしまう場合の、対処の仕方について説明します。

婦人科で相談する

ピルを飲んでいて落ち着かない場合は、我慢せず医師に相談してください。どう対応すればいいかアドバイスをくれます。

 

ピルを飲むことによる体の変化や心の変化を記録しておくと、相談する場合に参考にできます。ピルが合っていない場合には、別の方法を提案してもらえます。

 

もし直接医者に会う時間がない場合は、インターネットを使ったオンライン診療が便利です。スマホのアプリを通じて、どこにいても、いつでも医者の診察を受けられます。病院まで行く時間や交通費も節約できるため、おすすめです。

服用するピルを変えてみる

ピルの副作用でイライラする場合は、医師に相談し違う種類のピルに変えることもできます。種類や量を変えることで、副作用が軽くなるかもしれません。

 

医師は症状や健康を考慮して、個人にあったピルを考えてくれます。自分に合ったピルを見つけられれば、イライラも落ち着くかもしれません。辛いときは我慢せず、医師にアドバイスを聞くことで自分に合った治療を見つけられます。

ライフスタイルを見直す

バランスの良い食事やしっかりとした睡眠、そして定期的な運動を心がけることで、体も心も健康に保てます。ストレスや疲れは心の乱れを引き起こすことがあるので、リラックスする時間を作ることが大切です。

 

タバコ、カフェインやアルコールは、イライラする原因になることがあるため、摂取を控えましょう。自分の生活を見直して注意することは、心の調子を整える助けになります。

辛い症状を記録しておく

ピルを内服したあとにイライラしたら、記録に残しておきましょう。自分自身の体調管理にとても役立ちます。感情の変動や体のサインを日々記録することで、医師との相談時に客観的な情報を提供できます。これにより、より適切な治療法やピルの種類の変更など、個々の状況に合わせたアドバイスを受けることが可能です。

 

また、イライラ感を記録することは、自分の生活習慣や環境が感情にどのように影響しているかを理解する手助けにもなります。例えば、特定の食べ物や飲み物、睡眠不足、ストレスが多い日など、イライラ感が高まる要因を特定しやすくなります。

まとめ

ピルを飲むと、体のホルモンバランスが変わることで、時には体調が優れないことがあります。通常、このような症状はピルを始めてから3ヶ月ほどで落ち着くことが一般的です。それでも不調が続く場合は、ピルの種類を変えてみるのも一つの方法になります。

 

もしピルの変更後も症状が改善されない場合は、ストレスが原因かもしれません。その際は、専門医に相談して、適切なアドバイスや治療を受けることが大切です。

 

また、ピルによる情緒の不安定は、毎月のように起こり得るものです。そんな時は、一人で抱え込まず、専門家の助けを借りて、自分に合った対処法を見つけましょう。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、ピルに関するオンラインでの診療も行っています。ピルの効果や服用方法について不安がある場合は、お気軽にご相談ください。

 

受付時間:平日10:00~19:00

コメント 低用量ピル(以下ピル)の内服し始めると、体内のホルモンバランスの変動が起き、最初の内は身体が慣れずに嘔気・頭痛・倦怠感・眠気などの不調が出現するかもしれません。症状や出現期間には個人差があるので、明確な表現は出来ませんが、多くの場合2~3か月内服を継続すると徐々に軽快していきます。もちろん何も症状が出ない方もいらっしゃいます。この時期を乗り越えれば、内服リズムもでき、調子が改善してくることが多いです。しかし飲み忘れなどがあると、ホルモンバランスの変動としての症状が不定期に出てしまうこともありますので注意は必要です。ピルを使用したいが、不安があると言う方の場合は、一人で悩まずに医師に相談することをお勧めいたします。

監修医コメント

医師
阿部 一也

低用量ピル(以下ピル)の内服し始めると、体内のホルモンバランスの変動が起き、最初の内は身体が慣れずに嘔気・頭痛・倦怠感・眠気などの不調が出現するかもしれません。症状や出現期間には個人差があるので、明確な表現は出来ませんが、多くの場合2~3か月内服を継続すると徐々に軽快していきます。もちろん何も症状が出ない方もいらっしゃいます。この時期を乗り越えれば、内服リズムもでき、調子が改善してくることが多いです。しかし飲み忘れなどがあると、ホルモンバランスの変動としての症状が不定期に出てしまうこともありますので注意は必要です。ピルを使用したいが、不安があると言う方の場合は、一人で悩まずに医師に相談することをお勧めいたします。

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監修医師 阿部 一也
板橋中央総合病院 医長 専門領域は、産婦人科 経歴として、東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業、現在は板橋中央総合病院勤務 保有免許・資格は日本産科婦人科学会専門医
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