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トラネキサム酸は肝斑・シミ治療、美白に効果的?成分と効果など、薬剤師が解説

更新日:2024年06月26日

更新日:2024年06月26日

トラネキサム酸は肝斑・シミ治療、美白に効果的?成分と効果など、薬剤師が解説のイメージ
年齢とともにシミが気になりだした方は多いのではないでしょうか。

シミに対するサプリメントや医薬品は数多くありますが、今回はトラネキサム酸という成分について、添付文書をもとに効能・効果、服用方法、注意点などの情報について解説していきます。

また医療用のトラネキサム酸を病院で受診せずに購入する方法についても紹介します。

トラネキサム酸はどんな薬?

トラネキサム酸錠(またはトランサミン錠)は止血作用や抗炎症作用をもつため、もともとは医療機関では出血性の疾患や蕁麻疹、喉の痛みなどに対し処方されてきました。

 

しかし1979年に蕁麻疹の患者にトラネキサム酸を投与したときに、偶然併発していた肝斑が改善したという報告をきっかけに、現在では肝斑の治療薬としても汎用されています。

 

市販薬では風邪薬や咳止め、肝斑治療薬に含まれていますが、市販薬は医療用医薬品と比較するとトラネキサム酸の含有量が少なくなっています。

トラネキサム酸に含まれる成分は?

トラネキサム酸という成分は、プラスミンというタンパク質の働きを阻害する抗プラスミン作用のあるアミノ酸です。

プラスミンが働くと下記のような反応が起こります。

血栓が溶ける:血を固めるフィブリンという成分を分解する作用があります。

アレルギー、炎症反応が起こる:プラスミンが様々なタンパク質を分解する際にアレルギーや炎症反応を引き起こす物質が産生されます。

シミができる:プラスミンが表皮に存在するメラノサイトを活性化することで、シミの原因であるメラニンの生成を促進します。トラネキサム酸がこのプラスミンの働きを阻害することにより、止血作用、抗炎症・アレルギー作用、また肝斑などメラニンの増加が原因で生じるシミを抑制する作用を示します。

トラネキサム酸の作用は?肝斑治療やシミ治療、美白に効果的?

トラネキサム酸の一般的な効能効果として、出血(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)の止血、湿疹や蕁麻疹、扁桃炎や咽頭炎、口内炎、肝斑(医療用医薬品は保険適応外)があります。

 

この記事では特に肝斑治療についての効果をご紹介します。

 

そもそも、シミには老化に伴うものや色素沈着によるものなどさまざまな種類があります。肝斑とは頬骨から目の下周辺に左右対称に生じるシミで、大半は30~40歳代の女性に発症します。

 

原因は妊娠や経口避妊薬など女性ホルモンのバランスが大きく関与しているといわれています。

通常、メラニンは紫外線から皮膚を守るために作られるため、紫外線に当たると肝斑が悪化することがあります。

 

トラネキサム酸はメラニンを生成するメラノサイトの活性化を抑制する作用があるため、メラニンの増加を伴う肝斑や紫外線によるシミに効果的です。

 

また抗酸化作用やメラニン生成を抑制する作用による美白効果をもつビタミンCを併用すると、その効果はより高くなることが知られています。

 

実際に皮膚科では医療用医薬品であるビタミンC(商品名:シナール)がトラネキサム酸と一緒に処方されることがよくあります。

 

また市販の肝斑治療薬であるトランシーノにもトラネキサム酸とビタミンCが配合されています。

服用時の注意点や薬の副作用について

<止血、湿疹や蕁麻疹、扁桃炎や咽頭炎、口内炎の治療>

通常、成人は1日750〜2,000mgを3〜4回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減されます。

<肝斑>

肝斑は保険適応外になりますが1日750mg~1500mgを3回に分けて1~3か月程度内服します。

皮膚科ではトラネキサム酸は1日1500mgで処方されることが多いです。

 

一方で、市販の肝斑治療薬の含有量は1日750mgであり皮膚科で処方される半分の量であるため、より高い効果を得るには病院で医療用のトラネキサム酸を処方してもらう必要があります。

〇注意点

トラネキサム酸は血栓を溶かしにくくしてしまうため、血栓(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎など)、血栓症のおそれ、消費性凝固障害、手術後寝たきり、腎不全といった疾患をお持ちの方は使用できない可能性があります。

また、過去にアレルギーを生じた経験がある方は使用できない可能性があります。

妊娠中または授乳中の方は薬剤師に相談してください。

市販の風邪薬にも同成分が含まれている可能性があるため注意が必要です。他に薬などを使っている場合は薬剤師に相談してください。

〇副作用

トラネキサム酸は副作用の少ない薬ですが、食欲不振、悪心、嘔吐、胸やけ、眠気、そう痒感、発疹などが報告されています。この他にも気になる症状がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。

トラネキサム酸錠はどうすれば購入できる?

医療用のトラネキサム酸やシナールを手に入れるためには、医療機関へ受診し、医師の診察後、処方を出してもらう必要があります。

 

しかし忙しくてなかなか受診できないという方は「零売」という方法で購入が可能です。

 

零売はもともと小売りや分割販売という意味があり、一部の医療用医薬品を処方箋なしで購入することができます。

 

零売は薬剤師によるカウンセリングが必要であり、基本的に自分の症状を把握している場合に必要最低限の量の医薬品を購入することが可能になります。

 

ただし、医療医薬品は医師の処方箋に基づく薬剤の交付を原則が原則であるため、健康日本堂調剤薬局赤坂店では、購入者に「零売を正しく認識していただく」、「医薬品を安心して服用していただく」ために、次のことを実践しています。

医療機関への受診を推奨している

使用は本人のみとしている

お薬によってご購入できる量を制限させていただくことがある。

ほかに飲んでいるお薬があるかなどカウンセリングを行っている。

定められた用法用量を守っていただくようお薬の説明を行っている。

なお、薬剤師によるカウンセリングを受ける際には、お薬手帳や処方されている医薬品の説明書を持参するとスムーズです。

 

そうすることで、使用中の医薬品情報を明確に示せるほか、自分の体調やお薬に関する相談がしやすくなります。

 

なお、トラネキサム酸は内服により血栓性の疾患を悪化させてしまう可能性があるため、購入の際にそのような疾患をお持ちの方は必ず薬剤師に伝えてください。

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、シミやニキビに対する美肌内服薬の処方をはじめとし、美容皮膚科についての診察を行っております。
スマホやPC・タブレットより予約・診察・お薬の配送まで全て対応しておりますので、気になる方はぜひご利用ください。

当コラムの掲載記事に関するご注意点

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