蕁麻疹(じんましん)はなぜできる？原因や治療方法について詳しく解説

蕁麻疹は、肌に突然現れる赤いブツブツが特徴の病気です。通常、蕁麻疹のブツブツは数分から数時間で消えますが、場合によっては半日から1日ほど続くこともあります。

症状がひどい場合、新しいブツブツが次々に現れ、常にブツブツがあるように見えることもあります。ただし、ブツブツが何日も続いたり、茶色くなったり、表面がガサガサしたりする場合は、別の病気かもしれません。ブツブツの大きさや形はさまざまで、円形や線状など多種多様です。しかし、その形自体に特別な意味はありません。

蕁麻疹が発生する仕組みには、大きく分けてアレルギー性と非アレルギー性の2種類があります。

アレルギー性の蕁麻疹は、「I型（即時型）アレルギー」が有名です。これは、マスト細胞という細胞の表面にあるIgEという蛋白質が、特定のアレルゲン（例えばエビやソバ）と結びつくことで起こります。エビやソバなどのアレルゲンが体内に入ると、IgEがそれに反応し、マスト細胞が活性化されます。すると、マスト細胞から化学物質が放出され、じんましんの症状が現れるのです。

非アレルギー性の蕁麻疹は、同じマスト細胞が異なる仕組みで活性化することによって起こります。たとえば、ある種の抗生物質や痛み止めの薬が直接マスト細胞を活性化させることが知られています。これにより、IgEを介さずに蕁麻疹の症状が発生します。

蕁麻疹の原因や症状は実に多岐にわたります。たとえば、特定の食べ物や薬、ストレスや寒暖差など、いろいろな要因が蕁麻疹を引き起こすことがあります。症状の出方も、赤い発疹やかゆみ、腫れなど、さまざまです。

原因や症状がそれぞれ独立しているわけではなく、複数の原因が絡み合って一つの蕁麻疹を引き起こすこともあります。また、同じ人に異なる種類の蕁麻疹が同時に現れることも珍しくありません。

特定の食品や薬、花粉や動物の毛などに反応して体の免疫システムが過剰に反応し、炎症を引き起こすことがあります。特定の食品とは、エビやカニといった甲殻類、果物、そばなどです。

肌に対する摩擦や圧迫、寒さや暑さ、日光、さらには振動なども蕁麻疹の原因となります。

急性蕁麻疹は、発症してから1か月以内に現れるもので、細菌やウイルスの感染が原因であることがほとんどです。また、膠原病や血管炎などの全身疾患の一部として現れることもあります。皮膚の症状だけでなく、倦怠感や発熱、関節痛などの他の症状が伴う場合、何らかの病気が原因かもしれません。

ストレスや疲労、睡眠不足も蕁麻疹の要因です。過度なストレスは体の免疫システムに影響を与え、体調を崩しやすくなります。その結果、じんましんが発生しやすくなるのです。また、疲労や睡眠不足も体に負担をかけ、同様にじんましんの原因となることがあります。

また、小麦製品やエビなどの特定の食品を食べた後に運動をすると、蕁麻疹が出ることがあるとわかってきました。このような場合、蕁麻疹だけでなく、血圧の低下や気分の悪さ、呼吸困難などの症状も一緒に現れることがあります。

蕁麻疹の治療で最も重要なことは、原因や悪化要因を見つけ、それを取り除くか避けることです。原因がわからなくても体内の「ヒスタミン」という物質の働きを抑えることで蕁麻疹の症状を軽減できます。

日常生活では、疲労やストレスを溜めないようにすることが重要です。また、魚介類や肉類はできるだけ新鮮なものを食べ、防腐剤や色素を含む食品は控えめにしましょう。

蕁麻疹の症状が起きているのは皮膚の表面ではなく、もう少し奥の「真皮」と呼ばれる部分です。塗り薬はそこまで届きにくいため、効果的に治療するためには飲み薬を使います。

抗ヒスタミン薬は、蕁麻疹のかゆみや発疹を和らげるために使われる薬です。抗ヒスタミン薬には多くの種類があり、効き目や副作用が人によって異なります。一部の抗ヒスタミン薬は眠気を引き起こすことがあるため、運転や機械の操作をする際には注意しないといけません。

外用薬は、痒みを少し軽減する程度で大きな効果は期待できません。漢方薬や免疫調整薬などを、症状に応じて補助的に使うことがあります。症状が強い場合や他の治療が効かない場合には、ステロイドの飲み薬を使うこともあります。

蕁麻疹が出た場合、衣類による摩擦や圧迫の刺激を避け、ゆったりと安静に過ごすことが大切です。入浴を避けて、患部を冷やすとよいでしょう。症状が改善しない場合は医療機関を受診してください。

蕁麻疹が出た場合、医療機関で診てもらうことが重要です。自己判断するのは難しい場合があり、専門外の方には分かりにくいこともあるため、早めに皮膚科に受診するようにしましょう。

明らかに蕁麻疹と判断できた場合は、市販の抗ヒスタミン薬を一時的に使用するのも一つの方法です。ただし、塗り薬は効果が限定的で、逆に悪化させる可能性もあるため、慎重に扱ってください。安易に塗り薬を使用しないようにしましょう。

蕁麻疹が出た場合、温まると症状が悪化することがあります。できるだけ冷やすようにしましょう。流水で冷やすと腫れが引き、かゆみも和らぎます。ただし、肌を過度に冷やしすぎるのは避けてください。

シャワーを浴びるときも、ぬるま湯で軽く流す程度にとどめておくのが良いでしょう。部屋の温度を調節して涼しく保つようにします。また、着るものも涼しいものを選ぶと良いかもしれません。

ただし、「寒冷蕁麻疹」の場合は冷やすことで逆に症状が悪化することがあるので、冷やす対策は避けてください。

締め付けの強い衣類や衣類による摩擦は蕁麻疹を誘発したり、悪化させたりする原因になります。そのため、なるべくゆったりとした衣類を着用し、肌に優しい生活を心掛けましょう。

また、かゆみが出るとつい掻いてしまいたくなりますが、掻くことで悪化する可能性があります。なるべく掻かないように注意してください。

蕁麻疹は生活習慣によって悪化することがあります。睡眠は重要で、規則正しい生活を送らないと症状が悪化しやすくなります。かゆみで寝られない場合、睡眠不足がさらにじんましんを悪化させる原因となるため、早めに医療機関で相談しましょう。

蕁麻疹がいつ出るのかを記録しておきましょう。原因が特定されることで、適切な対策が可能になります。たとえば、特定の食物や環境要因が原因であれば、それを避けられます。

アレルギー検査を受けることも一つの方法です。血液検査などでアレルゲンを特定することで、より効果的な治療が可能になります。

症状がひどくなったり、まぶたや唇に腫れが出たり、顔色が悪くなったり、息苦しさを感じる場合には、すぐに医療機関を受診してください。重い症状が現れた場合は、放置せずに専門の医師の診断を受けるようにしましょう。

忙しくて通院する時間がない場合には、オンライン診療が便利です。蕁麻疹に悩んでいる方でも、オンライン診療を利用して専門医の診断を受けることで、適切に管理できます。

オンライン診療について

オンライン診療とは、インターネットを通じて自宅で医師の診察を受けられるサービスです。スマートフォンやタブレット、パソコンを使ってビデオチャットで医師と直接話せます。この方法では、診察の予約から問診、診断、薬の処方箋発行、そして支払いまですべてがオンラインで完結します。自宅から診療を受けられるため、移動時間や待ち時間を大幅に削減することが可能です。

SOKUYAKUは、オンライン診療をさらにスムーズに行えるサービスです。このアプリを使うと、予約から薬の受け取りまで簡単に行えます。専門スタッフのサポートもあり、お気に入りのクリニックや薬局を登録して、お薬手帳をデジタル化することも可能です。また、全国どこでも当日または翌日に薬を受け取れます。

蕁麻疹の原因はさまざまで、わからない事も多くあります。症状や治療法は、原因によっても異なります。自己判断せず、早めに医療機関を受診し適切な治療を受けましょう。発症時の状況を記録し、生活習慣を見直すことも再発防止に有効です。この記事を参考に、蕁麻疹を正しく理解し、健康な肌を維持するための適切なケアを心がけましょう。