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大人の蕁麻疹(じんましん)はストレスが原因って本当?原因や対処方法について詳しく解説

監修医師 五藤 良将
更新日:2025年01月9日

更新日:2025年01月9日

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突如として肌に赤い発疹が現れ、かゆみを伴う蕁麻疹(じんましん)は、ストレスが要因となることがあります。大人の蕁麻疹では、疲労や睡眠不足などの生活習慣が影響しやすいのが特徴です。この記事では、ストレスによる蕁麻疹の仕組みや、その他の原因、そして適切な対処法について詳しく解説します。

大人の蕁麻疹(じんましん)はストレスが原因って本当?

蕁麻疹(じんましん)は、かゆみを伴う赤い発疹が皮膚に突然現れる症状です。原因はさまざまで、原因が分からない蕁麻疹も少なくありません。

 

ここでは、大人の蕁麻疹を引き起こす主な原因をご紹介します。

蕁麻疹(じんましん)の主な原因

蕁麻疹は、皮膚の表面に赤く膨らんだ発疹が現れ、かゆみを伴います。この発疹は、皮膚の深層にある小さな血管(毛細血管)が広がり、血管の中から液体が漏れ出すことで発生します。この過程に大きく関わっているのが「ヒスタミン」という物質です。

 

ヒスタミンは、皮膚の中の特定の細胞から放出され、これが血管を広げ、漏れ出す液体を増やします。さらに、このヒスタミンが皮膚の神経を刺激し、強いかゆみを引き起こすのです。

 

蕁麻疹の原因は多岐にわたるため、特定が難しいこともあります。しかし、通常はヒスタミンが放出されることが原因となります。ヒスタミンの放出が終わると、血管が収縮し、漏れ出した液体も血管内に戻り、発疹は消えてしまいます。

ストレス・疲労・睡眠不足

ストレスや疲労、睡眠不足は体に負担をかけるだけでなく、蕁麻疹を引き起こす可能性も高まります。たとえば、ストレスがたまりすぎると、体の免疫反応が過剰になり、蕁麻疹が出やすくなります。また、疲れや睡眠不足も体の回復力を低下させ、症状が悪化しやすい要因です。

 

もし毎日のように蕁麻疹が出たり、一度治まった蕁麻疹が再び悪化した場合、体の他の部分に異常が見られない時には、体からの「過度なストレスがかかっている」というサインかもしれません。そんな時は、自分の心の状態や仕事の状況を見直す機会にすると良いでしょう。

食品・食品添加物

蕁麻疹は食べ物によって引き起こされることがあります。特に、サバやアジなどの青魚や、豚肉やタケノコ、エビやカニなどの甲殻類、果物などが原因になることが多いです。

 

たとえば、エビやカニ、ソバや果物が原因で発症する蕁麻疹は、アレルギー反応が原因で、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が体内に入ると、ヒスタミンを放出し蕁麻疹を引き起こします。

 

一方で、青魚や肉類、タケノコ、ほうれん草などで起こるとなる蕁麻疹は、食品中のヒスタミンに似た物質が直接血管に作用したり、ヒスタミンを放出させる成分が含まれていることが原因です。このタイプの蕁麻疹は、同じ食品を食べても症状が出たり出なかったりすることがあります。

 

蕁麻疹が毎日のように続く場合、食べ物が原因であることはほとんどありません。特定の食べ物を食べたときにのみ蕁麻疹が出る場合は、その食べ物が原因である可能性が高いです。

物理的な刺激

物理的な刺激によって蕁麻疹が出ることがあります。このタイプの蕁麻疹は、擦ったり圧迫したりするような機械的な刺激、寒さや暑さ、日光、振動などによって引き起こされます。

全身の病気や感染症など

発症から1ヶ月以内に毎日のように現れるものを急性蕁麻疹と呼びます。急性蕁麻疹は、細菌やウイルスの感染が原因となっていることが多いです。また、膠原病や血管炎などの全身の病気の一症状としてじんましんが出る場合もあります。

 

皮膚の症状だけでなく、全身の倦怠感や発熱、関節痛といった他の症状がある場合は、病気のサインかもしれません。これらの症状がある場合は、医師の診察を受け、検査を行うことが重要です。

蕁麻疹(じんましん)の主な症状

蕁麻疹は、皮膚に突然赤く膨らんだ部分(膨疹)が現れ、しばらくすると跡形もなく消える症状です。通常はかゆみを伴いますが、時にはチクチクしたり焼けるような感覚もあります。

 

膨疹の大きさは、小さなものから大きなものまでさまざまです。時には手足全体に広がることもあります。形状も円形、楕円形、線状、花びら状、地図状など多様ですが、これらの形に特別な意味はありません。

 

数十分から数時間で消えますが、時には半日から1日続くこともあります。激しい場合は次々と新しい膨疹が出て、常に症状が見える状態になることもあります。一度出た膨疹が何日も消えず、特に茶色く変色したり、表面がガサガサ・ポロポロする場合は、別の病気かもしれません。

蕁麻疹の種類

蕁麻疹にはいくつかのタイプがあり、原因や発症のメカニズムに違いがあります。

特発性の蕁麻疹

特発性蕁麻疹とは、原因がはっきりしない蕁麻疹のことです。突然、皮膚に赤い隆起が現れたり消えたりを繰り返します。症状が6週間以内に収まる場合を「急性蕁麻疹」、それ以上続く場合を「慢性蕁麻疹」と言います。慢性蕁麻疹は数ヶ月から数年続くこともあります。

 

たとえば、風邪をひいたときに出ることがありますが、風邪が治ると収まることが多いです。また、食べ物やストレスが関係することもありますが、これらの要因を正確に特定するのは難しくなります。

刺激誘発型の蕁麻疹

刺激誘発型の蕁麻疹は、特定の刺激が原因です。刺激がどのくらい頻繁に発生するかによって、症状が出る頻度が変わります。たとえば、ある日は何度も症状が出ることがあれば、他の日は全く出ないこともあります。

 

アレルギー性蕁麻疹
特定の食物や薬、植物などに含まれるアレルゲンに対する反応として現れます。

 

物理性蕁麻疹
皮膚に物理的な刺激が加わったときに発症するもので、摩擦や圧迫、寒さ、温かさ、日光などが引き金になります。
摩擦や圧迫によって起こる機械性蕁麻疹、寒冷刺激による寒冷蕁麻疹、温熱刺激による温熱蕁麻疹、そして日光暴露による日光蕁麻疹があります。

蕁麻疹の対処方法

かかない、冷やす、安静にする。この3つが大事です。入浴は控えめにして、汗も避けましょう。

患部を触らない

かゆみが強いとついつい掻いてしまいたくなりますが、掻いてしまうと肌を傷つけてしまうかもしれません。掻き壊してしまうと、その部分が炎症を起こしたり、細菌が繁殖して症状が悪化することがあります。蕁麻疹が出た時には、できるだけ触れないようにしておくことが重要です。

患部を冷やす

冷やすことでかゆみを和らげられます。タオルで包んだ保冷剤や冷たいタオルを使って、患部を優しく冷やしてみてください。ただし、寒冷刺激によって蕁麻疹が悪化するタイプがあるため、注意しましょう。

安静にする

衣類や運動、入浴による発汗などの刺激が原因で悪化することがあります。そのため、できるだけリラックスして過ごし、十分な休息と栄養を取るようにしましょう。ストレスを軽減することも、症状の緩和につながります。

入浴を控える

体温が上がると、症状が再び出てくることがあります。どうしても入浴が必要な場合は、熱いお湯ではなく、適温のシャワーで体を洗うようにすると良いでしょう。

汗をかかないようにする

発汗が原因で出ることがあるため、できるだけ汗をかかないように工夫しましょう。特に就寝時には、寝具や室温を調整して、汗をかかないようにすることが重要です。

蕁麻疹(じんましん)が出たら、まずは医師に相談しましょう。

自己判断で対処するのも大切ですが、特に症状が重かったり長引く場合は、医師に相談してください。専門的な治療や診断を受けることで、早期に症状を和らげるための最適な方法を見つけられます。

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まとめ

大人の蕁麻疹は、ストレスや疲労、睡眠不足などが原因となることがほとんどです。そのため、日常生活を見直してみましょう。症状が現れた場合、患部を冷やしたり、安静にしたりして、リラックスすることも症状の軽減に役立ちます。ただし、これらの対処法は一時的なものなので、症状が続く場合や重症化する場合には、早めに医師に相談してください。蕁麻疹の原因を特定し予防するためには、日常生活の記録をつけることが効果的です。この記事が参考になれば、幸いです。

コメント 蕁麻疹は皮膚症状の一つであり、その主な原因は「ヒスタミン」と呼ばれる化学物質の過剰な放出によるものです。このヒスタミンの放出は、アレルゲンの摂取や感染症だけでなく、ストレスによっても誘発されることが知られています。ストレスがかかると、交感神経が活発化し、体内での免疫細胞の反応が変化します。この結果、ヒスタミンが皮膚の肥満細胞から大量に放出される可能性が高まるのです。

ストレス性の蕁麻疹では、特に疲労や睡眠不足が加わることで症状が悪化することが多いため、日常生活の見直しが重要です。規則正しい生活や適度な運動、そして十分な休息をとることで、ストレスを軽減することができます。症状が続く場合は、抗ヒスタミン薬やストレス緩和のための治療が効果的です。蕁麻疹の発症は体からの重要なサインであるため、無視せず、早めに医師に相談してください。

監修医コメント

医師
五藤 良将

蕁麻疹は皮膚症状の一つであり、その主な原因は「ヒスタミン」と呼ばれる化学物質の過剰な放出によるものです。このヒスタミンの放出は、アレルゲンの摂取や感染症だけでなく、ストレスによっても誘発されることが知られています。ストレスがかかると、交感神経が活発化し、体内での免疫細胞の反応が変化します。この結果、ヒスタミンが皮膚の肥満細胞から大量に放出される可能性が高まるのです。

ストレス性の蕁麻疹では、特に疲労や睡眠不足が加わることで症状が悪化することが多いため、日常生活の見直しが重要です。規則正しい生活や適度な運動、そして十分な休息をとることで、ストレスを軽減することができます。症状が続く場合は、抗ヒスタミン薬やストレス緩和のための治療が効果的です。蕁麻疹の発症は体からの重要なサインであるため、無視せず、早めに医師に相談してください。

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監修医師 五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 免許・資格:医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員 所属:医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 医療法人社団五良会 理事長
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