アズノール軟膏に市販薬はある?ステロイドは含まれる? 成分や効果効能について解説
更新日:2024年02月29日
今回はアズノール軟膏の成分の特徴や強さ、副作用、市販薬の有無、使い方などの情報をご紹介していきます。
アズノール軟膏とは
アズノール軟膏とは植物由来の抗炎症作用、抗アレルギー作用をもつ塗り薬です。抗炎症作用のある薬というと作用が強いステロイドをイメージされるかもしれませんが、アズノール軟膏にはステロイドは含まれていません。
ステロイドの塗り薬と比較すると効果が穏やかな薬であり、軽度の湿疹ややけどなどの皮膚症状の治療に使われます。
アズノール軟膏に含まれる成分は?
アズノール軟膏に含まれる主成分はカミツレというキク科の植物から抽出されるアズレンの一種であるジメチルイソプロピルアズレンという成分です。カミツレはヨーロッパにおいて古くから使われている代表的な民間薬の一つとして知られています。
カミツレから抽出されるアズレンには抗炎症作用、抗アレルギー作用、傷の治りを早める作用などがあります。アズレンを含む医薬品には塗り薬以外にも、口内炎の治療に用いるうがい薬と口腔内用の錠剤、胃炎や胃潰瘍の治療に用いる内服薬があり、様々な診療科で使用されています。
アズノール軟膏にはジメチルイソプロピルアズレンの他に基剤として精製ラノリン、白色ワセリンが含まれているため皮膚を保湿・保護する効果もあります。
どんな症状に効果的?
湿疹やかゆみ、やけど・その他の疾患による皮膚のただれやじゅくじゅくした症状の治療に効果的です。
具体的には軽度のやけどやただれ、あせも、おむつかぶれ、アトピー性皮膚炎、抗がん剤や放射線治療による皮膚症状、褥瘡などに使われます。
抗炎症作用は穏やかであるため、比較的軽い症状や皮膚の保護・保湿を目的として使用されます。
アズノール軟膏に市販薬はある?
アズノール軟膏の成分であるアズレンを含む市販薬には、のどスプレー、うがい薬、口腔内用の塗り薬、トローチ、胃薬、目薬といった商品があります。
しかし、アズノール軟膏と全く同じ成分で構成されている塗り薬は販売されていません。類似成分の市販薬にはタナールAZ軟膏があります。
タナールAZ軟膏/第3類医薬品(製造販売:ダイヤ製薬(株)/ 販売:日邦薬品工業(株)) メーカー希望価格・10g¥1,210(税込)・300g¥5,720(税込)
有効成分(100g中):アラントイン 1g、グリチルリチン酸二カリウム1g、ジメチルイソプロピルアズレン 0.05g※添加物として白色ワセリンを含む
効能効果:湿疹、じんましん、皮膚炎、かぶれ、かゆみ、ただれ、アズレンの他に消炎作用、組織の修復を早める作用のあるアラントイン、消炎作用のあるグリチルリチン酸二カリウムが含まれています。
使い方のポイント
安全性の高い薬であり顔やデリケートゾーン、赤ちゃんの肌にも使用することができます。また長期使用や広範囲の使用も可能な薬剤です。
用法は1日1~数回患部にやさしくのばします。やけどの場合は、傷口を乾かさないようにすることが重要です。症状によってはガーゼ等に軟膏を塗布し、傷口を覆うこともあります。医師の指示に従って使用してください。
皮膚が乾燥していると外部の刺激やアレルゲンが侵入するバリア機能が低下します。アトピー性皮膚炎などバリア機能が低下している疾患には保湿が非常に重要です。
アズノール軟膏の基剤である白色ワセリンは塗布することで皮膚に油性の膜をつくり皮膚から水分が蒸散するのを防ぐ効果があります。
保湿効果を期待して使用する場合には、皮膚が濡れた直後である入浴後の塗布がより効果的です。ただし炎症を伴わない場合は、アズノール軟膏ではなく抗炎症作用のない保湿剤を使用してください。
副作用や注意点
アズノール軟膏は副作用が非常に少なく、安全性の高い薬です。ただし、まれではありますが局所的に副作用が現れることがあります。
使用部位の熱感、かゆみ、ヒリヒリ感など刺激症状や、発疹、かぶれなど接触性皮膚炎の症状が現れた場合は、医師、薬剤師に相談してください。
その他にも使用中に気になる症状があれば、医師、薬剤師に相談してください。
眼科用の薬剤ではないため目の中には使用しないでください。誤って目に入った場合はすぐに水でよく洗い流し、何か異常を感じた場合には、すぐに医師または薬剤師に相談してください
使用期間については医師の指示を守って使用し、自分の判断で使うのを止めないでください
天然物由来の製品であり、色や硬さに多少の違いがあります。また、一部液化することもありますが、効能その他に変わりはありません
他の塗り薬を使用している場合は、医師、薬剤師に相談してください
どうすれば購入できる?
アズノール軟膏と類似の市販薬タナールAZ軟膏はドラッグストアや薬局などで購入することができます。しかしアズノール軟膏と全く同一成分の軟膏は市販されていません。アズノール軟膏は医療用医薬品であり、原則、病院やクリニックで診察を受け、医師から処方してもらう必要があります。
しかし、忙しくてなかなか受診できないという方は「零売」という方法で薬を購入することができます。零売はもともと小売りや分割販売という意味があり、一部の医療用医薬品を処方箋なしで購入することができます。
病院で出される医療用医薬品は、「処方箋医薬品」と「処方箋医薬品以外の医薬品」の2つに分類されており、このうち零売の対象となるのは「処方箋医薬品以外の医薬品」(非処方箋医薬品)です。
零売で販売する医薬品は、病院・調剤薬局で使われているものと同じものです。医療用医薬品が約15,000種類あるなか、「処方箋医薬品以外の医薬品」は約7,000種類を占めるともいわれています。
零売は薬剤師によるカウンセリングが必要であり、基本的に自分の症状を把握している場合に必要最低限の量の医薬品を購入することが可能になります。
なお、薬剤師によるカウンセリングを受ける際には、お薬手帳や処方されている医薬品の説明書を持参するとスムーズです。 そうすることで、使用中の医薬品情報を明確に示せるほか、自分の体調やお薬に関する相談がしやすくなります。
アズノール軟膏を購入するにはどうしたらいい?
アズノール軟膏は「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。
アズノール軟膏を購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。しかし、薬をもらうためだけに病院に行くのは面倒と感じる方もいるのではないでしょうか。
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
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