薬局で処方されるカロナールにジェネリックはある?カロナールとカロナールのジェネリックの成分や価格を比較!
更新日:2024年09月18日
カロナールとは?
カロナールとは、解熱鎮痛剤アセトアミノフェンを含有する医療用医薬品です。商品名は「カロナール錠200」「カロナール錠300」「カロナール錠500」があります。
カロナールのほか、アンヒバやアルピニーという商品名で販売されている製品もありますが、どれも同じアセトアミノフェンを含有した製品です。
アセトアミノフェンは解熱鎮痛薬として古くから使われている成分で、同じ解熱鎮痛薬の中で最も副作用が少なく、安全に使用できるお薬です。
安全であるがゆえに小児から高齢者まで幅広く処方されます。
主な効能としては鎮痛作用として、下記のようなものがあります。
- 頭痛
- 耳痛
- 歯痛
- 腰痛
- 変形性関節症
- 打撲痛
- 月経痛
- 分娩後痛
- がんの痛み
また、解熱作用としては、
- 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の際の発熱
- 小児科領域の解熱及び鎮痛
があり、処方されます。
カロナールには錠剤のタイプから、散剤、シロップ、坐剤、注射剤まであるので、錠剤が苦手な小児の患者さんや、飲み込みにくくなった高齢の患者さんまで幅広く対応できます。
比較的安全で有効な成分であるため、妊娠中や授乳中の患者さんでも比較的安全に使用できます。
また、後述するようにアセトアミノフェンを含む市販薬も多数販売されておりドラッグストアや通販などでも購入できますし、その他、零売という方法で一部薬局でも購入できますので、入手し易い医薬品です。
なお、医療用医薬品「カロナール錠」の薬価(薬の価格)を見てみると、1錠あたり200mgが6.70円、300mg錠が7.60円、500mg錠が8.80円ですので、価格が抑えられ、大変経済的です。
カロナールにはどんな成分が含まれる?
カロナールにはアセトアミノフェンという成分が含まれています。アセトアミノフェンがどのようにして解熱鎮痛作用を示すのか、詳細な機序はいまだに解明されていません。
現在考えられている機序は、カンナビノイド受容体やセロトニンを介した下行性抑制系の賦活化です。
人が痛みを感じる時、痛みのシグナルが手や足などの末梢神経終末から脊髄を通り、脳へと上行性に伝わっていくのですが、これと逆に、脳から脊髄へと下行性に痛みを抑制するシグナルが伝わる経路があります。
アセトアミノフェンは、この下行性抑制系の経路を活性化することで鎮痛効果を示すと考えられています。
一方、鎮痛剤と聞くと、イブプロフェン(商品名の例:イブクイックなど)を思い浮かべる方も多いですよね。
解熱鎮痛薬なので「どちらも一緒なのでは?」と思われる方もいますが、実際は全くの別物です。イブプロフェンやロキソプロフェン(商品名の例:ロキソニンS)に代表される解熱鎮痛剤は非ステロイド性抗炎症薬(以下、NSAIDs)に分類される成分です。
NSAIDsはアラキドン酸カスケードのシクロオキシゲナーゼを阻害し、プロスタグランジンの合成を抑制することで解熱鎮痛作用、さらには抗炎症作用も示します。
しかし、アセトアミノフェンは先述のように、このNSAIDsとは異なる機序を持つ成分ですので、解熱鎮痛作用は示しますが、抗炎症作用は示しません。
また、イブプロフェンなどのNSAIDsはプロスタグランジンの合成を抑制することで胃腸障害などの副作用がありますが、アセトアミノフェンによる胃腸障害はかなり少ないです。
この他、妊娠中の使用についてはNSAIDsは羊水の減少や、一部の先天性奇形などのリスクを高める可能性が指摘されているため使用は避ける必要がありますが、カロナールなどのアセトアミノフェンはそのような指摘はないので、NSAIDsよりは安全に使用できます。
ジェネリックはある?
まず、ジェネリック医薬品について説明します。ジェネリック医薬品(または後発品)とは、先発医薬品で使われる主成分の特許が切れた後に発売される医薬品を指します。
ジェネリック医薬品で使用される成分は、先発医薬品の主成分と同じものであり、効能効果は同等とされています。
さらに、開発費用が抑えられているため、ジェネリック医薬品は先発医薬品よりも安くお手頃に購入することができます。
「後発のくすりって大丈夫なの?」「後発より先発の方が効くんでしょ?」など、ジェネリック医薬品と聞くと安価で良いイメージを持たれないことがありますが、効能効果は同じですし、国も認めている医薬品が販売されていますので安心してお使いいただけます。
カロナールにはジェネリック医薬品がありますが、坐剤と原末のみとなります。よく使用される「カロナール錠200」や「カロナール錠300」はジェネリックの分類になっています。
カロナールの錠剤、散剤、シロップは、厚労省の区分ではそもそもジェネリックに分類されているのですが、これは、有効成分のアセトアミノフェンが古くから使用されている成分であり、カロナールが発売された時点でジェネリックに分類されたと言われています。
カロナール錠には他に、コカール錠やアセトアミノフェン錠があり、カロナール細粒にはアセトアミノフェン細粒、カロナールシロップにはアセトアミノフェンシロップが存在します。
ただ、いずれもジェネリックの分類となっています。カロナールという名前が有名なので、カロナールは先発品で、他のアルピニーなどは後発品と思われがちですが、どれも後発品の扱いです。
ただ、いずれもジェネリックの分類となっています。カロナールという名前が有名なので、カロナールは先発品で、他のアルピニーなどは後発品と思われがちですが、どれも後発品の扱いです。
先発品が存在しないため、薬価(薬の価格)も200mg錠が6.70円、300mg錠が7.60円、500mg錠が8.80円で全て同じ薬価です。
一方で坐剤には、200mにのみジェネリック医薬品が存在し、パラセタ坐剤200、アセトアミノフェン坐剤小児用200mgが後発品として販売されています。ただ、坐剤の50mgと100mgにはジェネリック医薬品は存在せず、先発のものだけの分類です。
カロナールに副作用や注意点はある?
カロナールの服用方法は、添付文書によると、成人の鎮痛領域では、成人の鎮痛領域では、成人にはアセトアミノフェンとして、1回300〜1000mgを経口投与し、投与間隔は4〜6時間以上開けることとされています。
1日総量として4000mgを限度とし、空腹時の投与は避けさせることが望ましいとされています。
しかし、自己判断で4,000mgを服用することは絶対にお辞め下さい。
また解熱領域の場合、成人にはアセトアミノフェンとして、1回300〜500mgを頓用し、原則として1日2回までの服用、1日最大1500mgを限度とされています。
副作用
カロナールの特徴的な副作用として肝障害があります。特に1日総量1,500mgを超す高用量で長期間服用する場合は、定期的に肝機能検査を医療機関にて行ってもらいましょう。
また、イブプロフェンなどNSAIDsに特徴的な副作用である胃腸障害は、それほど多くはありませんが、全くないわけではないので、なるべく空腹時の服用は避けるようにしましょう。
その他の注意点としては、重複服用に注意する必要があります。カロナールは病院からの処方箋でもよく出されますが、安全であるが故に、多くの市販薬にも含まれています。
例えば、腰痛症の治療中でカロナールを常用している方が、風邪を引いた時にアセトアミノフェンを含む市販薬を服用した場合はアセトアミノフェンが重複服用になるため、思わぬ副作用につながることがあります。
市販薬を購入するとき、処方箋のお薬を受け取る時は、薬剤師に併用薬を必ず伝えるようにしましょう。
注意点
鎮痛剤を頭痛の時に服用する方が多いかと思いますが、頭痛を頻繁に繰り返すような場合は自己判断で漫然と鎮痛剤を使わず、一度、医療機関を受診することをお勧めします。
加えて、短期間のうちに発熱を繰り返している場合もカロナールやアセトアミノフェン錠などの解熱剤の使用には注意が必要です。解熱剤はあくまでも対症療法であり、原因治療とはなりません。
したがって、繰り返す発熱は感染症など他の原因が潜んでいる場合があるので、解熱剤でごまかさず早めに受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
カロナールやアセトアミノフェン錠は市販薬として多く販売されていて入手しやすいが故に、症状に合わせて自己判断で使用することができますが、いつもと違う症状の時、過去に経験したことのない症状が現れた時は服用を中止し、受診しましょう。
どうすれば購入できる?
カロナール及びアセトアミノフェン錠などの後発品を薬局で手に入れるためには、タイレノールなどの市販薬を購入する方法と、病院やクリニックなどの医療機関を受診し、医師の診察後、処方せんを出してもらう方法があります。
市販薬ではなく、医師が処方で使う医療用医薬品が必要という方で、忙しくてなかなか受診できないという方は「零売」という方法で先発や後発の医薬品の購入が可能です。
零売はもともと小売りや分割販売という意味があり、一部の医療用医薬品を処方箋なしで購入することができます。医療用の医薬品にはあっても市販のお薬にはないものが購入できます。
カロナール錠は、非処方箋医薬品であるため零売が可能です。非処方箋医薬品は、医師の処方箋が絶対必要である「処方箋医薬品」より効果効能が弱くなっているとか、副作用が少ないということでは決してありません。したがって、使用する上では用法用量を守って使用してください。
カロナールを購入するにはどうしたらいい?
カロナールは「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。
カロナールを購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。しかし、薬をもらうためだけに病院に行くのは面倒と感じる方もいるのではないでしょうか。
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
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などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。
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