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新型コロナの初期症状とかぜ症状の見分け方|自己判断は避けよう

監修医師 井林雄太
更新日:2024年07月18日

更新日:2024年07月18日

新型コロナの初期症状とかぜ症状の見分け方|自己判断は避けようのイメージ
新型コロナウイルス感染症が世界的大流行をみせてから早くも2年ほどが経ちつつあります。未知のウイルスであった新型コロナウイルスですが、感染すると風邪やインフルエンザととても良く似た症状を示すことがわかってきました。
今回は、新型コロナウイルス感染症の初期症状と、風邪やインフルエンザとの違いに注目していきます。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とは

新型コロナウイルス感染症とは「SARS-CoV2」という新たに発見されたコロナウイルスによる感染症です。2019年末に初めてこの新型ウイルス(SARS-CoV-2)が確認され、短期間で全世界に広がりました。

 

もともとコロナウイルスはいくつも種類があり、一般的な風邪を引き起こすウイルスでもあります。

それが少しずつ変異を起こしてウイルスの形が変わってくると、引き起こす症状や症状の程度などが変わってくるのです。

 

2002年に中国南部の広東省で最初の患者が報告された「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や、2012年以降にサウジアラビアやアラブ首長国連邦などの中東地域で広く発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」もコロナウイルス感染症の一種です。1)

 

ちなみに新型コロナウイルス感染症の正式名称は「COVID-19」です。

2020年2月にWHO(World Health Organization:世界保健機関)が発表したもので、COVID-19の「CO」は「corona」、「VI」は「virus」、「D」は「disease」の意味を表しています。

新型コロナウイルス感染症の初期症状

新型コロナウイルス感染症の初期症状は一般的な風邪やインフルエンザに似ています。国立感染症研究所の報告によると、日本国内における新型コロナウイルス感染症患者770名を対象とした調査において、新型コロナウイルス感染症の初期症状としては以下のものが挙げられています。2)

 

・発熱
・呼吸器症状
・倦怠感
・頭痛
・消化器症状
・鼻汁
・味覚・嗅覚異常
・関節痛
・筋肉痛

風邪やインフルエンザとの比較

また、オーストラリア政府が公表した資料によると、風邪やインフルエンザと新型コロナウイルス感染症の症状では、以下のような違いがあります。3)

新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症の場合、味覚・嗅覚異常が現れることが風邪やインフルエンザと大きく異なる点かもしれません。

 

どんな症状が出るのか、症状の程度はどれぐらいなのかは個人差が大きいところですが、多くの場合(約80%)は病院での治療を必要とすることなく、回復します。一方、残りの約20%の方は肺炎の症状(咳や痰、呼吸困難など)が強くなって重症化します。4)

 

新型コロナウイルス感染症かどうかを診断するには、医療機関で検査を受ける必要があります。

PCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査などがありますが、いずれも検体に新型コロナウイルスが存在しているかどうかを調べて判定しています。

 

また、肺炎を起こしていないかどうかは、医師の診察とともに、胸部X線検査(いわゆるレントゲン検査)や胸部CT検査などで確認します。

 

新型コロナウイルス感染症の治療は、対症療法が中心となります。

対症療法は身体に起きている様々な症状を和らげるための治療であり、新型コロナウイルスそのものに対する治療ではありません。

 

新型コロナウイルスに対する抗ウイルス薬(体内で新型コロナウイルスの増殖を防ぐ薬)は未だ研究段階です。

抗ウイルス薬の開発が進み、多くの患者で実用化されれば、新型コロナウイルス治療が大きく進展すると期待されています。

風邪

一般的な風邪は、様々な病原体(細菌やウイルスなど)の感染によって起こります。

鼻やのどの粘膜から病原体に感染するため、のどの痛みやくしゃみ、咳、鼻水などの症状がゆるやかに見られるようになります。発熱する場合もありますが、37~38℃程度であまり高くないことが多いです。

 

風邪をひいた場合、その治療は対症療法が中心です。症状を和らげるために解熱鎮痛薬や鼻炎薬などを使用しつつ、安静にして水分・栄養補給を心がければ4~5日程度で自然に治癒していきます。

インフルエンザ

インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因となる感染症です。その症状は突然の発熱(38℃以上の高熱であることが多い)とそれに伴う悪寒、関節痛や筋肉痛が特徴的で、それ以外にものどの痛みや咳、鼻水といった症状も見られます。

 

インフルエンザかどうかの診断は抗原検査によって医療機関で簡単にできます。鼻の奥に細長い棒を突っ込んで検体を採取された経験がある人も多いのではないでしょうか。

 

採取した検体について、迅速診断キットを用いれば10~20分程度で結果がわかります。(ちなみに、インフルエンザの検査を受けるタイミングはインフルエンザが疑われる初期症状が出てから半日~2日以内が最適と言われています。

 

症状が出てからすぐに検査をしても体内にあるインフルエンザウイルスが少ないため、本当は感染している場合でも陰性の判定が出てしまう可能性があるのです。)

 

インフルエンザと診断されると、多くの場合は抗インフルエンザウイルス薬(タミフルやリレンザ等)が処方されます。体内でインフルエンザウイルスの増殖を防ぐ薬であることから、できるだけ早く薬を使用することが重要であり、発症後48時間以内の使用で効果が期待できます。

適切なタイミングできちんと薬を使用すれば、多くの場合は1週間程度で治ります。

どの症状か見分けがつきにくい

症状だけでは風邪かインフルエンザなのか、はたまた新型コロナウイルス感染症なのかを判断することは大変難しいと言えます。これまでだったら「風邪かも?」と思ってもしばらくは様子見をしたり、市販の風邪薬で対処してみたり…とすぐに医療機関を受診する人は少なかったかもしれません。

しかし、新型コロナウイルス感染症が拡大しているこの世の中では、「風邪かも?」と思うと同時に「新型コロナウイルス感染症だったらどうしよう?」と不安に思われる方も多いはずです。

自己判断は身近な人のリスクになる

軽い風邪のような症状であっても、新型コロナウイルスに感染している事例はたくさんあります。

 

「周りに新型コロナウイルスに感染している人もいないし、きっと風邪だろう」と自己判断してしまうことで、知らず知らずのうちに周囲に感染を拡大させてしまっているかもしれません。

 

気になる症状がある場合は、外出を控え、周囲と距離を取るようにすることが重要です。

 

そして、すみやかに医療機関を受診して新型コロナウイルス感染症の検査等を受ける必要があります。

まずはかかりつけ医か相談センターへ連絡を

医療機関を受診する際も注意が必要です。新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は従来のように直接医療機関へ向かうのは避けましょう。

 

医療機関によっては、感染防止対策として発熱のある患者は特定の時間での診療、特定の場所での診療としているところがあります。

まずはかかりつけ医に電話等で相談してみてください。受診可能な場合は、そのまま受診時の注意事項等を確認してから医療機関へ向かいましょう。

 

引っ越ししたばかりや、あまり体調不良にならないためかかりつけ医がいない場合は、地方自治体の「受診・相談センター」に連絡してください。(各自治体により相談機関の名称等は異なることがあります。)受診・相談センターへ電話で相談すると、受診可能な医療機関や受診方法などを案内してくれたりします。

 

詳しくは、お住まいの自治体のホームページ等で確認してみてください。

まとめ

新型コロナウイルス感染症の初期症状は、一般的な風邪やインフルエンザの症状ととても良く似ています。医療機関できちんと検査をしなければ、診断はできません。

 

「きっと風邪だろう」と自己判断してしまうことで、知らないうちに周囲に感染を拡大させてしまっているかもしれないのです。

 

気になる症状があれば、すみやかに医療機関や自治体の相談センター等に連絡をするようにしましょう。

 

新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。

 

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最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、

・受付や会計の待ち時間が短縮される。

・自宅や外出先で診療が受けられる。

・院内処方の場合くすりが自宅に届く。

・院内感染・二次感染のリスクがない。

などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。

 

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周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料
1)コロナウイルスとは NIID国立感染症研究所
2)新型コロナウイルス感染症における積極的疫学調査の結果について(最終報告) NIID国立感染症研究所
3)Coronavirus(COVID-19) -Identifying the symptoms Australian Government Department of Health
4)Coronavirus disease (COVID-19) 12 October 2020|Q&A World Health Organization

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監修医師 井林雄太
内分泌代謝/糖尿病の臨床医。健康長寿に関連するミトコンドリア基礎研究に従事しつつ、内分泌代謝内科専門医や糖尿病専門医等の資格を取得。最近では内科学に加え、栄養・アンチエイジング学にも専門を広げ、予防医学の一環として教育に力を入れながら情報発信を行っている。
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