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キネダック錠(エパルレスタット)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 廣瀬安國
2021年10月27日
2021年10月27日
キネダック錠(エパルレスタット)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
キネダック錠という医薬品をご存知でしょうか?キネダック錠は、糖尿病の合併症である神経障害に伴う手足のしぶれなどに使用する医薬品です。糖尿病患者さんが多い医療機関や調剤薬局で採用されていることが多いです。キネダック錠は、医薬品であるため使用にはいくつかの注意点があります。
今回は、キネダック錠(エパルレスタット)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説します。

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キネダック錠(エパルレスタット)とは

キネダック錠(エパルレスタット)は、小野薬品工業株式会社が開発したアルドース還元酵素阻害薬です。1973年に糖尿病性神経障害の発症にソルビトールという糖が重要な役割を果たしていることが発見されました。ソルビトールは、体内でブドウ糖からアルドース還元酵素が作用して生成されます。小野薬品工業株式会社は、アルドース還元酵素阻害薬の開発研究を進め、1992年に製造販売承認を得ました。キネダック錠は、神経細胞内にソルビトールが蓄積しないようにする医薬品です。

糖尿病の合併症は?

糖尿病は、血糖値が高い状態である高血糖が続く病気です。血糖値が高い状態が慢性的に続くと体内の血管や神経に少しずつダメージが蓄積されます。糖尿病の3大合併症は、網膜症、腎症、神経障害があります。

糖尿病性網膜症は、眼球の奥に存在する血管が損傷することで視力障害をおこし、成人後の失明の主要な原因です。

糖尿病性腎症は、高血糖によって腎臓の血管が損傷することで起きる合併症です。腎臓は、血管の複雑な塊であるため血管に負担がかかる高血糖は腎臓への負担も大きくなります。

糖尿病性神経障害は、神経にソルビトールという糖が蓄積することで手足のしびれなどがおこります。網膜症や腎症は無症状で侵攻することが多いですが、神経障害は早期から自覚症状があらわれやすい合併症です。

ジェネリック医薬品が存在する

キネダック錠には、ジェネリック医薬品が存在します。新薬は、莫大なコストをかけて開発されているため、製薬会社は特許を設けて独占的に販売します。しかし、特許には期限があり、特許期限が切れた医薬品は他の製薬会社も製造、販売が可能です。ジェネリック医薬品は、開発費がかからないためお薬代を安くできます。ジェネリック医薬品への変更を希望する場合は、医師や薬剤師に相談してみてください。

キネダック錠(エパルレスタット)の成分について

体内に存在するブドウ糖は、アルドース還元酵素によってソルビトールに還元され、ソルビトール脱水酵素によってフルクトースに代謝されます。糖尿病で高血糖状態が継続するとアルドース還元酵素が活性化され、ソルビトール生成量が増加します。キネダック錠は、アルドース還元酵素を選択的に阻害することでソルビトールの生成を抑制し、その他の糖の代謝経路には影響を及ぼさないのが特徴です。

キネダック錠(エパルレスタット)はどんな症状に効果がある?

糖尿病性末梢神経障害に伴うしびれや痛み、振動覚異常、心拍変動異常の改善に効果があります。

キネダック錠(エパルレスタット)の用法・用量は?

成人には、1回50mgを1日3回毎食前に服用することになっています。年齢や症状によって増減できます。

キネダック錠(エパルレスタット)の副作用

キネダック錠の副作用は、臨床試験では8498例中、119例(1.4%)に報告されています。主なものとして臨床検査値異常(0.4%)、腹痛(0.1%)、嘔気(0.1%)、倦怠感(0.07%)です。
重大な副作用として頻度は稀ですが、血小板減少、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があります。皮下出血や倦怠感、食欲不振、黄疸などがみられた場合には服用を中止して医師に相談してください。

キネダック錠(エパルレスタット)に関する注意点

HbA1c7.0%以上が目安

糖尿病治療の基本として食事療法、運動療法があります。基本的の食事、運動療法を行った後でも血糖値が低下しない場合に経口血糖降下剤やインスリンなどを行っても血糖値が高い患者さんに対して使用することを想定しています。キネダック錠(エパルレスタット)の使用を考慮する場合ではHbA1c7.0%c以上が目安です。

12週間以上使用しても効果がない場合には治療法を変更する

12週間以上使用しても効果がみられない場合には、これ以上継続しても改善しない可能性が高いです。血糖値を下げるために別の治療法を考慮した方がいいでしょう。

尿に色がつくことがある

キネダック錠が代謝され、尿中に排泄されることで尿に色がつくことがあります。尿の色が黄褐色や赤色になることがありますが、薬の代謝物が原因であるため体調変化に問題がなければ継続してもいいでしょう。

妊婦・授乳婦への投与

ラットを使った動物実験では、キネダック錠は胎児への移行性はほとんど認められず。催奇形性もみられませんでした。しかし、乳汁中への移行性は報告されています。人間での臨床データが存在しないため治療上のメリットが、危険性を上回った場合にのみ使用を検討をした方がいいでしょう。

小児への投与

15歳未満へのキネダック錠の使用例が報告されていないため、安全性が確立されていません。臨床試験における最小年齢は18歳です。

キネダック錠(エパルレスタット)と同じ成分の市販薬はある?

糖尿病の基本的な治療法として食事療法と運動療法があります。食事と運動に注意して生活をしても血糖値のコントロールがうまくいかない場合に薬物療法がおこなわれます。キネダック錠は、HbA1c7.0を目安に使用される医薬品です。通常、HbA1cは、医療機関へ受診して血液検査をおこなう必要があります。また、多くの糖尿病治療薬は、医師の診察を受けてから発行される処方箋が必要な医療用医薬品であることが多いです。しかし、キネダック錠(エパルレスタット)と同じ成分の市販薬があれば、ドラッグストアなどで入手しやすいメリットがあります。キネダック錠と同じ成分の市販薬は存在するのでしょうか。

キネダック錠(エパルレスタット)と同じ成分の市販薬は存在しない

残念ながらキネダック錠と同じ成分の市販薬は存在しません。糖尿病によって手足のしびれがある場合には、医療用医薬品で治療をする以外にないと考えてもいいでしょう。血糖値が高くて症状に変化がある場合にはすぐに医療機関へ受診してください。

糖尿病によるものではない手足のしびれに対する市販薬

糖尿病性神経障害の場合には、医療機関での治療が必要ですが、糖尿病によらない手足のしびれに対する市販薬は存在します。

ナボリンEB錠

ナボリンEB錠には、メコバラミン(ビタミンB12)、酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE)、フルスルチアミン塩酸塩(ビタミンB1誘導体)、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)を配合しています。ビタミンB12には末梢神経の修復作用がああるため、傷ついた神経を修復してしびれに効果的です。ビタミンEによって血流を改善、ビタミンB1とビタミンB6はエネルギー変換やアミノ酸の代謝をサポートする役割があります。

エスファイトゴールド

エスエス製薬から販売されている市販薬です。ビタミンB1誘導体、ビタミンB6、ビタミンB12、ガンマ-オリザノールが配合されています。ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12によって神経修復作用が期待できます。ガンマ-オリザノールは、自律神経の働きをたすけ症状をやわらげます。

アリナミンEXPLUS

アリナミン製薬株式会社から販売されている市販薬で、独自に開発したビタミンB1誘導体フルスルチアミンが配合されています。ビタミンB1はブドウ糖をエネルギーに変換するために重要なビタミンです。フルスルチアミンは、通常のビタミンB1よりも吸収率が改善されている特徴があります。そのほかにも、神経修復作用があるビタミンB12、アミノ酸代謝に必要なビタミンB6なども配合されています。

気になることがあれば医療機関へ

市販薬を使用してもしびれが改善しない場合には、重大な疾患である可能性があります。糖尿病性神経障害が原因である手足のしびれの場合には、市販薬での対応では改善できません。糖尿病は、治療を怠ると手足の痺れだけでなく失明や透析の原因になることもあるので早めの治療が重要です。そのため、普段と違う体調変化があれば医療機関へ受診した方がいいでしょう。
参考資料
キネダック錠50mg添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/530258_3999013F1231_2_01
キネダック錠50mgインタビューフォームリンク
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/
わかりやすい病気のはなしシリーズ30,糖尿病の合併症
https://www.japha.jp/doc/byoki/030.pdf
ナボリンEB錠
https://www.eisai.jp/products/nabolin/nabolin_eb
エスファイトゴールド
https://www.ssp.co.jp/product/all/esfg/
アリナミンEXPLUS
https://alinamin.jp/lineup/alinaminexplus.html
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監修薬剤師 廣瀬安國
調剤薬局で薬剤師として従事。 薬剤師として学んだ知識と経験を活かして、医療用医薬品だけでなく身近に存在している市販薬についてもわかりやすく伝えることを意識して記事を執筆しています。

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