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ファムビル錠(ファムシクロビル)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 廣瀬安國
2021年09月25日
ファムビル錠(ファムシクロビル)という医薬品をご存知でしょうか。ファムビル錠は、ヘルペス治療薬として様々な医療機関や調剤薬局で採用されている医薬品であるため目にする機会があるかもしれません。ヘルペスは、年齢や性別など関係なく発症する可能性があるので注意が必要な病気でもあります。
今回は、ファムビル錠(ファムシクロビル)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説します。

ファムビル錠(ファムシクロビル) とは

ファムビル錠は、2008年に旭化成ファーマ株式会社から販売されているヘルペス治療薬です。ファムシクロビルは、単純疱疹と帯状疱疹に使われますが、ヘルペスウイルスに感染することで発症します。帯状疱疹や単純疱疹を発症すると水ぶくれができ、痛みや発熱などが生じることがあります。

単純疱疹とは

単純疱疹は、単純ヘルペスウイルスに初感染、再感染、再発することで発症する疾患です。皮膚や粘膜に水ぶくれやただれなどの病変が生じます。初感染時にはウイルスに対する免疫がないため高熱などの全身症状があらわれることがありますが、再感染時には免疫があるため軽症ですむことが多いです。疲労などによって免疫力が低下しているときに再発することが多く、口唇ヘルペスなどがあらわれることがあります。

帯状疱疹とは

帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの仲間に感染することで帯状疱疹を発症します。初感染時には水痘ができますが、皮膚に出た発疹から神経に伝わってウイルスが潜伏するといわれています。そのため、何らかの要因で再活性化して発症することもあるので注意が必要です。

ジェネリック医薬品が存在する

ファムビル錠には、ジェネリック医薬品が存在します。ジェネリック医薬品は、新薬の特許が切れることで他の製薬会社が製造、販売できるようになった医薬品です。新薬には、莫大な開発費がかかっているため特許を取って独占的に販売して開発費を回収する必要がありますが、ジェネリック医薬品は開発費などのコストがかかっていないため新薬に比べると薬代が安くできるメリットがあります。ジェネリック医薬品に変更を希望する場合には医師、薬剤師に相談してみるといいでしょう。

ファムビル錠(ファムシクロビル) の成分について

ウイルスの増殖には、遺伝子の複製が必要です。ファムビル錠(ファムシクロビル)はヘルペスウイルスにプリン体骨格と呼ばれる構造を持ち、遺伝子に含まれる塩基に似た構造を持っています。ウイルスの遺伝子に組み込まれることで遺伝子の複製を阻害し、ウイルスの増殖を抑制します。
ファムビル錠の有効成分であるファムシクロビルは、肝臓で代謝を受けることでベンシクロビルに変化して細胞内で活性化して抗ウイルス作用を示すプロドラッグです。

プロドラッグとは

プロドラッグとは、服用してから病変部に届くまでに薬効成分が分解されないように設計された医薬品のことです。体内で代謝を受ける前には活性化していない状態ですが、代謝を受けることで活性化して薬効を
発揮します。プロドラッグにする目的として副作用の軽減や、味やにおいの改善、作用時間の延長、体内への吸収率があります。ファムビル錠は吸収率の向上を目的としてプロドラッグ化されています。

ファムビル錠(ファムシクロビル)はどんな症状に効果がある?

単純疱疹、帯状疱疹に使われます。

ファムビル錠(ファムシクロビル)の用法・用量は?

単純疱疹に使う場合にはファムビル錠として1回250mgを1日3回、原則5日間服用します。
再発性の単純疱疹の場合では、1回1000mgを2回服用します。
帯状疱疹は、ファムビル錠として1回500mgを1日3回、原則的に7日間服用します。

ファムビル錠(ファムシクロビル) の副作用

ファムビル錠(ファムシクロビル)は、頻度は稀ですが、重大な副作用として精神神経症状、重篤な皮膚障害、急性腎障害、横紋筋融解症、ショック、アナフィラキシー、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、血小板減少紫斑病、呼吸抑制、間質性肺炎、肝炎、肝機能障害、黄疸、急性膵炎などが報告されています。
ファムビル錠を服用してから体調に変化が生じた場合には医療機関へ受診してください。

ファムビル錠(ファムシクロビル) に関する注意点

ファムビル錠(ファムシクロビル)も医薬品であるため副作用や注意点がいくつか存在します。服用する前に注意するポイントを知ることで思わぬ副作用を回避することにもつながります。

運転には注意

ふらつきやめまい、意識消失があらわれることがあるため自動車やバイクの運転をする場合には気をつけた方がいいです。また、仕事で高い場所で作業する場合や危険の伴う機械の操作をする場合には注意が必要です。

腎機能に注意

ファムシクロビルは主に尿中へ排泄されるため腎機能が低下するとうまく排泄できずに血中濃度が上昇することがあります。副作用のリスクが高くなるので腎機能が低下している患者さんには投与量を減らしたり、投与間隔を伸ばしたりする対処が必要です。

妊婦、授乳婦への投与

妊婦や授乳婦への安全性が確立されていないため治療上においてメリットが大きい場合を除いて使用は推奨されていません。動物実験の段階では胎児に対して毒性は見られなかったですが、乳汁への移行が報告されています。

高齢者への投与

高齢者では若い人に比べると肝臓や腎臓の機能が低下しているため医薬品の分解、排泄がうまくできない可能性が高くなります。ファムビル錠は、腎臓から排泄されるため腎機能が低下していることが多い高齢者では血中濃度が高い状態が続くことがあるので注意が必要です。高齢者へ投与する場合には用法用量の調節をするなどの対処方があります。

ファムビル錠(ファムシクロビル) と同じ成分の市販薬はある?

単純疱疹や帯状疱疹は、水疱やただれ、皮疹などの皮膚の症状落ち着いたとしても神経節にウイルスが潜伏して不活性化する特徴があります。そのため、免疫力が低下しているとウイルスが活性化され、再発することがあるので症状がなくなっても注意が必要です。ファムビル錠は、医療用医薬品であるため入手するために医師の診察を受ける必要があります。

もし、ファムビル錠と同じ成分の市販薬が存在すれば、単純疱疹や帯状疱疹が再発したときに医療機関へ受診しなくてもいいのは便利です。ファムビル錠と同じ成分の市販薬は存在するのでしょうか?

ファムビル錠と同じ有効成分の市販薬は存在しない

残念ながらファムビル錠と同じ有効成分の市販薬は存在しません。そのため、帯状疱疹や単純疱疹になった場合には医療機関へ受診した方がいいでしょう。帯状疱疹は、治療しても皮膚の痛みが長期にわたって継続することがあるので早期の治療が重要です。

再発した口唇ヘルペスなら市販薬がある

基本的に帯状疱疹や単純疱疹は、市販薬ではなく医師の診察を受けてから医療用医薬品で対処する必要がある病気です。しかし、単純疱疹の中でも口周りにおきる口唇ヘルペスであれば、市販薬で対処できます。過去に医師の診察を受けたことがあって、再発した口唇ヘルペスであれば購入ができます。口唇ヘルペスの市販薬は第1類医薬品に分類されているので薬剤師から説明を受けて購入しなければならないので注意が必要です。

アラセナS

佐藤製薬から販売されている塗り薬です。アラセナSは医療用医薬品であるアラセナAと同じ成分、濃度の市販薬です。再発した口唇ヘルペスに使用でき、軟膏とクリームが販売されています。

アクチビア軟膏

グラクソ・スミスクライン・コンシューマ・ヘルスケアから販売されている塗り薬です。抗ウイルス成分のアシクロビルが配合され、ヘルペスウイルスに直接作用し、マクロゴールによって患部を保湿、保護します。

ヘルペシアクリーム

大正製薬から販売されているアシクロビルが有効成分である塗り薬です。再発した口唇ヘルペスに使用できます。

気になることがあれば医療機関へ

帯状疱疹や単純疱疹は、初感染した場合には免疫を持っていないため全身症状があらわれることがあります。発熱や水疱、皮疹などの皮膚症状が出た場合には市販薬では対処できないので早めに医療機関へ受診してください。

また、帯状疱疹や単純疱疹は、皮膚症状が治っても神経節に潜伏して不活性化して何らかの理由で再発することがあります。再発の原因としてストレスや病気などによる免疫力の低下があるので疲れが出ないようにした方がいいでしょう。再発した口唇ヘルペスであれな市販薬で対処が可能なので薬剤師に相談してみてください。
参考文献
ファムビル錠添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/100898_6250031F1021_1_20
ファムビル錠インタビューフォーム
https://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/100898_6250031F1021_1_002_1F.pdf
ヘルペスと単純疱疹
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa5/q02.html
ヘルペスと帯状疱疹
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa5/q11.html
旭化成プレースリリース
https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2012/me130221.html
アラセナS
https://www.sato-seiyaku.co.jp/arasenas/product/feature.html
アクチビア
http://activir.jp/pc/activir/index.html
ヘルペシアクリーム
https://brand.taisho.co.jp/herpecia/product/
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監修薬剤師 廣瀬安國
調剤薬局で薬剤師として従事。 薬剤師として学んだ知識と経験を活かして、医療用医薬品だけでなく身近に存在している市販薬についてもわかりやすく伝えることを意識して記事を執筆しています。
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